【楽天市場】Shopping is Entertainment! : インターネット最大級の通信販売、通販オンラインショッピングコミュニティ 店長の部屋Plus

記事詳細

2016/11/20 10:35

※真田幸村レポート「疾風の如く 掠火の如く(かぜのごとく ひのごとく)」を読んでいただける前に
 下記の“ご注意”をご確認ください。よろしくお願いいたします。

「疾風の如く 掠火の如く」☆読んでいただく前のご注意☆ Attention please!!


※主要登場人物のイメージイラストは こちら ⇒ 「疾風掠火」青年期(後半) 人物紹介

※ここまでの「疾風の如く 掠火の如く」 は こちら ⇒ カテゴリ「疾風の如く 掠火の如く」



☆Report of Yukimura Sanada / by Shizuoka Chaho 1000

《疾風の如く 掠火の如く》



◇Chapter:9 【豊臣の世】◇


9-10-3 「武家社会の茶人」


※自分設定の秀次事件です。ご承知おきください。
最近なかなか時間がとれず、遅々とした進行ですが、宜しかったら見てやってください;<(_ _*)>





 その夜、一番年長の瀬田掃部(かもん)は 野営地の蝋燭の光の下で小刀を使い
秀次の為に黙々と茶杓を削っていた。

茶人は普通自分で茶杓を削るものではあるが、
瀬田は利休にも認められた程の手先の器用さを持つ者であり、

他人から依頼されて茶杓や花器を作ることもしばしばであったのだ。



 秀次は雀部淡路守(ささべあわじのかみ)と共に、瀬田の見事な手作業を
感嘆の思いで見入っていた。


(……掃部の手の動きは誠に滑らかで無駄がない。無骨な掃部の手が美しくさえ見えるものだな。)


昼間の狩りの間は、少しだけ色づき始めた山の木々にも、野原の草花にも、
澄み切った空にも、その美しさに心安らぐ思いであった。

秀次は なんでも美しいものが好きであったのだ。

この狩りは確かに、
疲れ果て消耗した秀次の心を 一時的に慰めてくれるものとなったように感じられた。



「……少しひらけた所には もう尾花(=ススキの穂)がたくさん生えておった。
 烏瓜(カラスウリ)や梅擬(ウメモドキ)の実も すっかり赤くなってきておったし。」

秀次がつぶやけば、

「左様でございますな。秋の草花が目を引きます。
 桔梗などと合わせて 竹筒で作った花器に活けたら、きっと良い具合でありましょう。」

一瞬手を休め、瀬田は秀次の方を振り返って穏やかに頷いた。


「秋らしい趣向を凝らした茶席を設けてみたいものですね。
 尊師は季節の植物を、それは見事に 風情を生かして床の間に飾られておりましたな……。」

と、雀部が懐かしそうに呼んだ“尊師”というのは、もちろん千利休の事である。



「尊師が生きておられたら……と今でも思う。……いや、今こそ思う……。
 叔父上と不仲になってしまわれた事が誠に悔やまれる……。」

 秀次は利休の命を絶った人物が自分の叔父であるだけに、
茶人仲間に対して負い目を感じずにはいられないのである。 しかし……


「関白殿下……。」

雀部は少し複雑な表情をしながらも、ゆっくりと首を横に振って見せた。
秀次の所為ではないのだから、気にする事は無いという意味であった。

瀬田はその雀部を見て、そして秀次の方を向いてまた静かに頷いてくれる。


 秀次は、雀部や瀬田の気遣いを嬉しく思う。
不自然に話題を避けるでもなく、されど心の傷を無視することもない。

そして 今こそ利休に生きていて欲しかったと思う心は 秀次の本心である。


あれほど頼りにしていた利休を いつからか疎んじて、ついに切腹を申し付けた叔父太閤秀吉は、
近頃は他ならぬ自分を 疎ましく思い始めているように思えてならないのだ……。


その時、黙り込んでしまった秀次に対して、
それまで滑らかに動かしていた手を、瀬田がぴたりと止め、

しかし目線は 手の中の削りかけの茶杓に据えたまま 静かに語り始めた。


「尊師の心をすべて推し量ることなど我らにはできませぬが……

 某は尊師より、茶を通して自らの行いを冷静に振り返る“時”を与えていただきました。
 きっと太閤殿下にも尊師から示された何某(なにがしか)があったはず。

 されど……太閤殿下はそれをお認めにならず、
 むしろ、尊師に“罪”として負わされたのではないかと某は……」

薄イメージ


「か……掃部殿!それはいささか……!」

瀬田が秀次を前に 淡々と太閤批判とも取れる言葉を口にした為に、
雀部は少なからず動揺し、思わず言葉を遮ったのであった。

しかし、

「いや……掃部、おぬしの考えを聞かせてくれ。私に遠慮はいらぬ。
 ここには今、我らしか居らぬ故……。」

秀次は瀬田にさらに言葉を続けるよう促した。

利休と秀吉の齟齬を解くことで、秀吉に対する自分の身の置き方を間違えぬよう、
少しでも参考に出来ればと思ったのである。


 雀部は秀次の切実な様子に口を閉じ、
そして瀬田は 秀次の目をじっと見て、再びゆっくりと口を開いた。


「太閤殿下も初めのうちは全面的に尊師を頼られ……

 政のかなり踏み込んだ部分にまで尊師にご相談されて、
 その言葉を重く受け止めていらっしゃるようにお見受けいたしました。

 大友左衛門督(宗麟)様が大阪城を訪れた時に、 大和大納言(秀長)様から
“内々のことは宗易(利休)に” と、耳打ちされたという話の如くでございます。

 されど……そのように方々からの御相談を受けておられる内に、

 尊師は……あまりにも深く、武家の内情に関わり過ぎてしまわれたのではないでしょうか。


 諸大名家の内々の事情を知る尊師は……
 場合によっては太閤殿下よりも大切な人になってしまわれたのではないかと思われます。


 そうなる事を仕向けられたのは 太閤殿下ご自身であられたはずでございますが、

 やがてその事が太閤殿下の癇に障る事となられたのではないでしょうか。」


「……尊師は、殿下の命に従ってお務めを果たしておられたにも拘らず、
 知り過ぎてしまったが為にお命を奪われたと……

 そういう事なのでござりましょうか……。」

雀部は誠実であることが美点であったが、不器用なまでに実直な男であった。
理不尽な利休の死を語る瀬田の推測にかなりの衝撃を受けてしまったようである。


さらに続く瀬田の言葉は、静かでありながらも一層 際どいものであった。


「某には、太閤殿下の茶の湯は、人の“欲”の塊を集大成させたものにしか思えませぬ。

 尊師はあの黄金の茶室を見た時に、ご自身の最期の姿を予想されたのではないかと思うのです。
 いずれ、太閤殿下によって、命を奪われることになると……。

 ゆえに黙って切腹することで、太閤殿下の政に異議を唱えられたのではないかと思うのです。」


「大徳寺三門の木像の件は、切腹させる為の罪として造り上げられたものだと?」

雀部が問えば、瀬田はゆっくりと頷いた。

「某はそのように思っております。」


「…………。」

秀次はまだずっと 沈黙したままであったが、
瀬田と雀部が 利休を語る言葉の一言一言に じっと耳を傾けていた。


「総見院様(織田信長)以来、茶の湯と政は密接に結びつく形で
 我等武家の者の間に広がりました。

 尊師も堺の商人として
 商いの手を広めるために 天下人の威光をお借りした所もございましょう。

 されどやはり、我ら武家の者に 尊師が茶の湯を広めた事は
 他に目的があったのだと 某には思えてならないのです。」


「それは……戦で人の命を奪う事を生業(なりわい)の一部とする我ら武士に、
 それに代わる生き方を見つめ直す時間を……というものでしょうか。」

「綺麗事かもしれませぬが、某が尊師に頂いたものがそれでありました故。」

「……同感です。

 だからこそ、戦を好まぬ秀次様が関白殿下に昇進された時には
 某は心より嬉しく思ったものでございますよ。」


雀部の言葉に、秀次は思わず顔をあげた。

まさかここで自分の事が結びついてくるとは思わなかったのだ。


「……その様に言われたのは初めてだ。……だが、嬉しいよ、ありがとう。」


瀬田も雀部も、穏やかに微笑みながら秀次に頷いた。


二人は 拾が生まれてからの秀次の苦悩を十分理解していたが、

その上で、戦の無い世が築かれるまで、秀次にはなんとか頑張ってもらい、
関白としてこの国の政を采配してほしいと願ったのである。


茶を点てる イメージ




「太閤殿下はいまだ飽き足らず、我らを大陸への戦で疲弊させ、力を奪い取って
 木偶のように操る事をお望みなのではないでしょうか。

 それも全ては己の欲の為……だけではないと、思いたいものですが……。」


「……実際、戦がお好きな方であることは否めませぬな。」


「太閤殿下は失礼ながら、領地を持つ家を継ぐ当主としてのお役目を
 学ばれて生きてきた方ではありませぬ。

 あの本能寺の変の後の飛躍的なご活躍により、天下を治める地位を“得た”方でござる。

 しかも我らと違い、何人もの主人に仕えた事は無く、
 太閤殿下が主の見本とされた御方はただのお一人……。

 海外への進出はそもそも総見院様のお考えであったと聞きます。」

「……たしかに……
 太閤殿下が主人(あるじ)と仰いだのは総見院様ただお一人でございましょうな。」


「大陸への進出は終わる事のない戦の日々以外の何物でもありませぬ。
 それではいずれ、この日の本の国全てが疲弊してしまいかねませぬ。」

「某はたしかに戦を生業とする武士ではござりますが、本心は関白殿下同様、
 静かで平和な暮らしをしたいと心より願っております。

 ですからどうか、我らの目の黒いうちに戦無き世を……。」

「某からもお願い申し上げまする。
 関白殿下こそが、これからの泰平の世を築かれる方でございます。

 そして戦無き世で 心ゆくまで茶の湯を愉しみましょうぞ。」



瀬田も雀部も、秀吉からは関白として未熟であると叱責されてばかりいる秀次の事を
これほど信頼し、期待してくれていたのである。


「……そうであるな。どうか、これからも私を支えてくれ。」

「はい。ですから殿下……くれぐれも余分な事には首を突っ込まれませぬよう……。」

「今は太閤殿下のご機嫌を損ねる事を、決して為されますな。

 お辛い事もありましょうが、じっと耐えて、
 名実ともにあなた様の世となられるまで我慢をしてくだされ。」

「……うむ……ありがとう。」


二人からの励ましに対して、微笑みを返した秀次ではあったが、
しかし実はこの時、既に“知らぬでも良い余分な事”が、秀次の脳裏を掠めてしまったのだ。


そして秀次がその事を人に告げる事は 決して出来なかったのである。






---------------------------------------------------------------------




利休殿の精神的な部分をかなり美化して描いています。
そしてこの3人の弟子たちも意識的に良い人設定です。ご理解くださいませ。m(_ _)m

正直なところを申しますと、
私には千利休という人を掴み切ることなど全くできそうな気がしません。><



なんか、腹黒そうな感じにも見えるし、
でもそれは秀吉殿を正当化するための作られたイメージでもあるかもしれませんし、

何とも言えませんが、なんとなく知るのが怖いような気もしたりします。(;^_^A


利休殿を秀次殿のように、単純にお人好し設定で自分のイメージで好感度を高くすることに
本当は抵抗があったのですが、

秀次殿周辺の 事件に連座して処罰された茶人達を、裏の無い人たちにしたかったので、
師匠である利休殿もなんとなく予想以上に崇高な感じになってしまいました。





まとめて時間が取れないので、なかなか「お話を書き進める事が出来ませんが、
少しずつ書けたらアップしていきます。

またよろしかったら続きを見てやってくださいませ。







さくら大満足のほっといっぷく♪のために…さくら

緑ハートカルキを飛ばして美味しい緑茶を淹れましょう。
  湯は一度 沸騰させてから冷ましましょう!

青ハート茶葉の量…基本は一人分3g(大匙山盛り1杯)

緑ハート味の決め手は湯の温度!日本茶
  淹れ方で変わるお茶の味♪

黄ハート抽出成分が変わります。
  高い温度は渋みのカテキン・苦みのカフェイン、
  低い温度は旨味(甘み)のテアニン。


¥734
<
¥1728



                             下矢印クリック!スマイルきらきら

日本茶美味しさと健康、食卓に笑顔。 静岡茶舗 https://www.rakuten.co.jp/shizuokachaho/

【静岡茶舗 楽天市場店】 店長ブログ→https://shop.plaza.rakuten.co.jp/shizuokachaho/

   緑茶・日本茶・煎茶・深蒸し煎茶・粉茶・粉末茶・べにふうき・紅茶・玄米コーヒー・健康穀物他

最終更新:2016/11/20 10:35

このお店で1週間以内に売れた人気アイテム

コメント 2件 コメントを書く

2016/11/22 13:01:20

千利休

インテリアショップ にんぐるさん

おお~!そうだった!
重要な役割で登場していたのに
すっかりと忘れていました!

私も、どんな人なのか全くわかりませんが
茶人が、それほどまでに、国政にかかわるのか
不思議な感じです^^

2016/11/24 04:20:13

にんぐるサマ

静岡茶舗さん

千利休どの……
「真田丸」ではなんとなく、単なるごうつくばりの商人みたいに描かれていましたけれど、

絶対にそれだけの人じゃないと思っています。

場合によっては私が描いたみたいに「武士の意識改革」意識があったのかもしれないし、
もしかしたらその中でももっと腹黒く、自分で政を牛耳ろうとしたのかもしれないし……


とりあえず、茶道で「侘び寂び」という今までにない感覚を広げた功績は事実ですが、
何か目的があったかどうか……??

闇に包まれたままのお人です。

茶の湯を政に結び付けたのは信長殿ですが、利休がどの程度働きかけたのでしょうね?


……でも私の印象では、(まあ、ワタクシ、お茶屋ですからネ!)
武士が茶の湯を嗜んだことは、決して悪い事ではなかったように思います。

コメント入力欄
お名前(必須)
タイトル(必須)
本文(必須) ※全角で800文字まで記入できます。

書き込みに際しては店長の部屋規約の禁止事項や免責事項をご確認ください

ページ上部へ

つぶやき

カレンダー

2016年11月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

今月