『カーテンの縫製工場見学』 (コラム)

今回はオーダーカーテンが出来上がるまでの工程をご案内させて頂きたいと思います。

体育館ほどの倉庫にずらりと並べられた棚にこのような反物が保管されており
いよいよここから縫製がスタートします。
※ちなみにこの生地の製造の様子は今回は割愛でご了承を。

ちなみに工場に入る前に、ハサミやカッターとがったもの(ペンやヘアピン)などは
安全のため所定の場所に置いてからでないと、工場内には入ることができないんだそうです。

ご注文内容に合わせて倉庫から生地を取り出し、
ご注文の大きさのカーテンを作るのに必要な量を測り、そして、切り出します。

切り出された生地はもう縫製のラインへ。
ここではカーテンの幅の継ぎ合わせ・カーテンの裾(カーテンの下の部分)、それから両サイドを縫ってゆきます。
家庭用ミシンの2～3倍のスピードの出る業務用ミシンでダ、ダ、ダ、ダ、ダと縫われてゆきます。

裁縫をやられる方はお分かりいただけるかと思いますが
縫いにくいこんな生地も所謂職人技で一気に縫い上げます。

で！この機械は何かと言いますとカーテンの裾部分にアイロンを掛ける機械だそうです。
裾ですから仕上がり丈に関わります。生地によって伸びたり、縮んだりなどなど
偏りが出ないように裾全体を一気に角付けしてゆきます。

両サイドなど生地が厚くてアイロンの掛がわるい時は手作業でも行なってゆきま～す。

次に出てきたこの機械は、個人的には一番重要な工程と思うんです。
実はカーテンを切る機械なんですが、カーテンの右端から左端まで均一な丈にするために
カーテンの上辺と下辺を正確に平行にカットするための機械です。

スイッチを押すとゆっくり腕が上昇してゆきます。
実際写っているカーテンは上下逆になっていて、今上に見えている辺がカーテンの裾に当たる部分です。
画面右に見えるメジャーでオーダーの丈にするための長さを測り、
画面の右下にちょっと見えるレバーをスライドさせると、
すっぱり正確にカットを行なうことができるというわけなんです。

まだ平らだったカーテン生地も、いよいよこの見るからに製造マシーンらしい
機械にセットすると、カーテンの上部に摘みが出来て、見覚えの有るカーテンに仕上がってゆきます。
生地をセットして機械に色々と数字を入力すると、摘みの間隔が均等になるように
勝手に計算してヒダを形成してゆきます。

そして、オーダー通りの仕上がりサイズになっているかの最終チェックです。

そして、そして最後にカーテンに綺麗なヒダを作ります。
※この作業は既製カーテンやイージーオーダーのカーテンなど一部商品には行なわれていません。

カーテンをセットし、スイッチを押すとゆっくり機械が下がります。

薬品を使わないスチームで形を整えるため、安全です。

一番下に来るとまたゆっくり上昇してゆきます。
機械が通った後はご覧の通り綺麗なウエーブができています。
生地の素材や厚みで2度3度と行い、ついにカーテンの完成です。

最後にこちらはカーテンを留めるタッセルの製造の様子です。
型に合わせてカーテンと共生地をきります。
実際に留めるカーテンの大きさに合わせて、何段階かに型紙が用意されていて
小さい幅のカーテンには小さいに型紙が使われ、
大きな幅のカーテンに付属のタッセルは長い型紙が使われます。

縫ったり、切ったり、紐を取り付けるとタッセルの完成です。

かなり省いた部分もありますが、以上のような形でカーテンは製造されています。
大変お忙しい中、見学にご協力くださいました工場の皆様方、誠にありがとうございました。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
※私の説明でまずい部分がありましたがコメントいただけたら幸いです。。

最終更新：2010/05/27 18:16