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2020/11/04 21:10

マスク社会の悪影響のメカニズムが出揃った感。鼻呼吸の不足による「一酸化窒素の消えた人体」の将来。特に子どもたちの

2020年11月2日
全員がマスクをしている小学生低学年たちを電車で見て

マスクについては、感染症対策としての効果の問題とは別に、過去記事でもさまざまな「悪いほうの問題」について書かせていただいたことがありますが、先日、お知り合いの医療関係者の方から、

「人間は、鼻呼吸を主体にしないと、感染症に弱くなる」

ということを教えていただきました。

ウイルスを含む病原体の呼吸器内への侵入を最初に食い止める最も重要な部位は「鼻」であることを知ったのですね。その理由はいろいろとあるのですが、「副鼻腔」という部位と「一酸化窒素」という化合物がとても重要になります。

こんなことを書こうと思いましたのも、先日、久しぶりに電車で移動しなければならない用事があり、電車で東京方面に出かけたのですが、時間的にちょうど、小学生や中学生などが帰宅しているころでした。

電車に乗って通学している小学生たちは、ほとんどが私立校の子どもたちだと思われ、みんな制服を着ています。

そして見てみると、小学校の低学年と思われる子どもたちも「全員」マスクをしているのです。

大人がマスクをしても、すでに身体・神経的成長の要素のない成人に関しては心身への影響も限定的だと思われますが(メンタルへの影響は意外と大きいとは思いますけれども)、子どもの場合、脳を含めて「成長期である」という問題があります。

なお、マスク社会が継続していくとすると、社会的に最もおそろしいと思ったことは、以下の2つの記事で書いたように、子どもというのは、

「生まれてから 15歳頃までは、人の顔の表情を見ながら《人の違いと人間の感情を理解していく》」

ということがわかかっていますが「それが阻害されている」のです。

子どもはどのように顔を認識することを学んでいるか
How Children Learn to Recognize Faces
NY Times 2018/10/29

ハロウィンのマスクと化粧は、顔認識スキルを発達させている小さな子どもたちを混乱させる可能性がある。

「大人は顔の認識がとても得意です」と言うのは、カナダ・トロント大学の応用心理学と人間発達学部の教授で、子どもの顔認識スキルの発達を研究しているカン・リー博士だ。

一般的な大人は、一度人に会ったことがあれば、2、3年後に会ったとしても、その人を認識するだろうと彼は言う。「大人にとっては 1回の出会いで十分です。脳はそれをエンコードします」

しかし、幼児はこのスキルを習得するのに何年もかかる。

今は私たちが、さまざまにメイクやマスクで顔をいじるハロウィンのホリデーシーズンだが、顔を認識する能力を開発したばかりの小さな子どもたちにとって、ハロウィンのマスク、衣装、偽の鼻、偽のあごひげ、かつら、そして手の込んだ化粧は特別な課題を提示する。

いないいないばあの遊びで赤ちゃんが困惑して喜ぶのと同じように、人々が本来の姿を変えて家に戻ってくる可能性があることを学ぶと、その変容によって、子どもが本当に混乱する可能性もある。

ここには複雑な神経系が絡んでおり、自然と育成を組み合わせた脳への影響、そしておそらく必然的に社会的および文化的な脳への影響を伴っている。

リー博士によると、人々が顔を認識するために使用する視覚情報には 2種類あるという。幼児は、目の大きさ、鼻の大きさとその形状、そして、あごひげの存在と、その色などの特徴情報に依存することから始まる。

しかし成長するにつれて、子どもたちは、リー博士が「構成情報 (configural information)」と呼ぶものを使用することを学んでいく。

構成情報には、目、鼻、口など顔の構成要素間の距離、および顔の輪郭との関係が含まれる。

「私たち人間は、目の目の間の距離のごくわずかな違いなど、わずかな構成の違いを検出する優れた能力を持っています」とリー博士は言う。

「この素晴らしい能力により、人間は、20年も 30年も会っていない人と再会した時に、その人を認識することができるのです」

これらの基本的な構造の詳細は、年齢を重ねてもあまり変化しない。

しかし、大人になる前の小さな子どもたちは、認識を顔の特徴に依存している、とリー博士は言う。小さな子どもの場合、たとえば、あごひげのある人が、そのあごひげを剃っただけで、認識できなくなることもあり、あるいは、ふだんはかぶらない帽子をかぶっただけで、その人を認識できなくなることがある。

未就学児は、ふだんメガネをかけない人がメガネをかけると、その人の認識が困難になる可能性があるという。

乳児期から子どもが成長するにつれて、顔を認識するための基礎となる構成情報を使用して、それまでの、目の大きさやヒゲといった特徴だけでの認識から、顔認識も成長と共に進歩していく。

子どもたちが、大人と完全に同じ顔認識に達するのは、14歳から 16歳だという。

米デューク大学の心理学および神経科学部の助教授であるサラ・ゲイザー博士は、子どもたちが社会的な経験で成長するにつれて、顔の知覚も、人種的および社会的経験を反映すると述べた。

研究では、最初に赤ちゃんは何度も何度も顔を見せられることで慣れ、次に同じ人種または性別のグループから別の顔を提供される。

現在は、赤ちゃんの目の動きを追跡するデバイスを使用して、赤ちゃんが新しい顔を認識しているかどうかを確認できる。

「赤ちゃんは生まれて最初の 3か月までに、その乳児たちの曝露に応じて(たくさんの人たちの顔を見ることにより)かなり強く人種的および民族的嗜好の違いを感じとることは、すでにわかっています」とゲイザー博士は言う。

相手の顔を認識して、その違いを感じることを考えることは、私たちが他者をどのように認識するか、そして私たち自身がどのような認識をしているかということについて多くのことを教えてくれる。

リー博士は、ハロウィンの時、小さな子どもたちは、化粧をしたり、あごひげを生やしたりしている身近な大人を認識できないかもしれないと言う。

博士によると、顔の知覚には確かに遺伝的要素もあるが、多くの人たちの顔に接する曝露が重要だ。

生後 2年間で、視力に問題がある子どもたち、たとえば先天性白内障などの子どもたちの場合では、後で病気が回復したとしても、後の人生で顔の認識能力を回復できない可能性がある。

リー博士は、顔の認識にはさまざまな通常の能力があるが、トレーニングの価値は限られている部分があると述べている。


赤ちゃんはいつ表情を理解する?
When Do Babies Understand Facial Expressions?
Fatherly 2017/07/14

赤ちゃんが生まれると大人は誰でも新生児に微笑むが、生まれたばかりの新生児たちは、必ずしもその笑顔が何を意味するのかを理解していない。

研究によれば、人間は比較的小さな段階で、「幸せ、悲しみ、怒り」の表情を区別することを学ぶようだが、「驚き、恐怖、嫌悪感」などの、より微妙な表情を習得するのはもう少し成長してからになることがわかってきている。

新生児は「周囲の顔」で感じている

赤ちゃんたちは、生まれた瞬間から、周囲の人々の顔を探している。児童発達研究協会(50か国以上の研究者による非営利の学際団体)の調査によると、生後 1ヵ月未満の赤ちゃんでさえ、スクランブル加工した(画像を撹乱した)顔の画像ではなく、鮮明な顔の画像を見る方を好むことが示されている。

また、1989年の研究では、生まれたばかりの乳幼児は、母親の顔と見知らぬ女性たちの顔を見せると、数時間後には、母親の画像を他の画像よりも長く見つめ、母親の顔と見知らぬ女性たちの顔を区別できることが研究で示されている。

しかし、顔の「表情」を認識することについての議論は、1800年代後半から続けられており、現代の科学者たちも議論を続けている。

2007年に発表された「新生児の表情の知覚」という論文では、生まれて 24時間以内の 17人の健康な新生児たちに、表情の知覚についてのテストを行ったが、新生児たちは、怖い顔と中立の顔を区別することもできず、好みを示すこともまったくできないことがわかった。

つまり、生まれたばかりの時には、赤ちゃんたちは表情を理解していないことがわかったのだ。しかし彼らは、生まれてから、わずか数日のうちに、表情に対しての認識をつけていく。

その後、赤ちゃんたちの感情的知性は急激に上昇する。科学誌サイエンスに掲載された 1982年の大規模な研究(論文「新生児の表情の差別と模倣」)では、生後5ヵ月目の子どもたちは、「悲しい顔」に対して「悲しい声」で合わせることができ、2008年に行われた研究では、 1歳の子どもが人の表情から社会的な手がかりを掴んでいることがわかった。

たとえば、登ると危険かもしれない斜面と遭遇する。その時、母親を見て「母親が笑っているなら、そこを登る」という判断をおこなっていた。

人の顔の表情への反応は、赤ちゃんの年齢が高くなるにつれて、さらに上昇する。また、別の研究では、赤ちゃんたちは、新しいオモチャがあっても、母親が元気づけて微笑まない限り、そのオモチャに近づくことを避けることがわかった。

十代までに、驚き、恐れ、嫌悪感を学ぶ

2015年に研究者たちは英国の 478人の子どもたちと青年を調査し、表情の理解が年代とともにどのように進展するかを追跡する最初の強力な研究を発表した。

研究では、子どもたちに、「幸せ、悲しい、怒っている、恐怖、嫌悪感、驚いている」の 6つの感情の顔の 60枚の写真を見せた。

子どもたちは顔を見るたびに、その表情が、「幸せ、悲しい、怒っている、恐怖、嫌悪感、驚いている」のどれに相当するかを答えた。

子どもたちのすべての年齢で、「幸せ、悲しい、怒っている」は認識された。

しかし、8歳以下の子どもたちの中で「驚き」の顔を正確に検知した子どもはほとんどいなかった。また、14歳以下では「嫌悪感」の表情を検出できず、16歳以下は「恐怖」の感情を検出できなかった。

喜びや悲しみのような「根源的」な感情の表現よりも、驚き、嫌悪感、恐怖などの感情を子どもたちが識別することに、なぜ多くの時間がかかるのかは今のところわかっていない。


小さな子どもたちでは、マスクの中での二酸化炭素の循環などによる低酸素(大人ではたいした影響ではなくとも、成長期の子どもには厳しい影響があると思われます)での脳神経発達の阻害の問題も大きいでしょうが、基本的な人間の感情を「表情からは理解できない」子どもたちが多くなる可能性があるわけです。これがこわい。

だって、もうこの期間、7ヶ月とかになるのですよ。

赤ちゃんなんかは、最初の 2年間で「基本的な人の違いの認知能力」を学習していくのですが、今現在、赤ちゃんである子どもたちは、最初のスタートの時点で非常に大きな損失を出している。

カナダ・トロント大学の教授の説明によれば、生後 2年間で、多くの人たちの顔に接する曝露することができなかった場合、「後の人生で顔の認識能力を回復できない可能性がある」のだそうです。

今そのような所に多くの赤ちゃんたち、そして社会が向かっている可能性があります。

こればかりは母親や父親の愛情だけではどうにもならないのです。

たくさんの「親ではない人たちの顔」を見て、「人の違いを現実から学ぶ」しか方法はありません。それが妨げられている。

私が未来の社会に向かうにあたって、最も懸念しているのがこの「子どもたちが表情を学ぶ機会の剥奪」ですが、しかし、今回の話は、これとは関係ありません。

もう少し即物的な話です。

鼻呼吸をしないことが極めて人体に悪いメカニズム

現在のマスク社会では、外出の時にマスクをされる方も多いと思われますが、まず考えてみていただきたいことが、

「マスクをしている時に、鼻呼吸をしていますか? それとも口呼吸になっていますか?」

ということです。

実験としてマスクをして外を歩いてみましたら、やはり時間が経つにつれて「口呼吸している」ことに気付きます。

鼻まで完全に覆った状態で、そしてたとえば歩くなどの動作を伴っている時に、鼻呼吸だけでは苦しくなってきます。

まして小さな子どもたちはほとんどがマスクをしている時には「終始、口呼吸している」はずです。

小さな子どもの場合、通常でも口呼吸の割合が大きいですし、マスクをしている中で自然に鼻呼吸することは、ほぼないと思われます。

それを前提として、まずご紹介しますのは、「鼻呼吸の効用」です。

ある程度、公的な出典がいいと思いますので、大阪府豊能町の保健福祉センターのウェブサイトから、その部分をそのまま抜粋いたします。

鼻呼吸で感染予防!

マスクの下で口呼吸している方が増加しているようです。

ヒトは1日に約1万リットルの空気を吸い、吐き出すと言われています。一般的なお風呂だと200Lなので約100回分にあたります。これを鼻でするか、口でするかで、健康状態に大きな差が出てきます。

感染予防に鼻呼吸
鼻呼吸には、ウイルスを防ぐさまざまな関門が備わっていて、口呼吸にはそれがないのです。

フィルター効果:鼻毛や粘液
鼻毛でウイルスや大きめのほこりはブロックされます。また、粘膜からはネバネバした粘液が出てチリや細菌、ウイルスを絡めとります。

加温・加湿効果:毛細血管
どんなに乾いた冷たい空気を吸い込んでも、鼻の中に張り巡らされた毛細血管によって、喉の奥にくる頃には体温近くまで温度が上昇します。また、湿度も80~85%に上昇します。このため、ウイルスにとって生存しにくい環境になります。

殺菌効果:副鼻腔
副鼻腔では常時、一酸化窒素が産生されているのです。一酸化窒素は殺菌作用があるため、気道を清浄に保ち、病原菌などから体を守ってくれます。さらに、一酸化窒素が肺に運ばれることで、肺と心臓の血液循環の一助にもなります。

血管を若々しく保つ効果:一酸化窒素
一酸化窒素は、血管をやわらかく広げる働きがあり、その結果、全身の血流がスムーズになり血管を若々しく保ちます。 (大阪府豊能町の保健福祉センター)

この中で、重要なのは、

> 副鼻腔では常時、一酸化窒素が産生されている

という部分と、

> 一酸化窒素には殺菌作用がある

というところです。

ウイルスなどの病原体への殺菌作用は、口からの気道にはなく、「鼻からの気道だけにある」ということになります。

しかし問題はここからで、「一酸化窒素の効用は殺菌作用だけなのか」ということになります。

次は、「一酸化窒素 - Wikipedia 」から抜粋します。

この一酸化窒素は、殺菌作用と共に、以下のような働きを持っているようなのです。

一酸化窒素は神経伝達物質としても働く。シナプス間隙のみで働く多くの神経伝達物質と異なり、一酸化窒素分子は広い範囲に拡散して直接接していない周辺の神経細胞にも影響を与える。

このメカニズムは記憶形成にも関与すると考えられている。 (一酸化窒素 - Wikipedia)


一酸化窒素という化合物は、「神経伝達物質」としても働いていて、しかも、普通の神経伝達物質は、シナプスと呼ばれる神経と器官や細胞の連結部分を介してだけの伝達であるのに対して、この一酸化窒素というのは、

> 広い範囲に拡散して直接接していない周辺の神経細胞にも影響を与える

のです。

自由自在に神経伝達の「ルート以外」にもそれを広げる力を持っている不思議な物質のようなのです。

さらに「記憶形成にも関与する」ものであり、ストレートにいえば「脳」と関係するともいえるかもしれない物質です。

もちろん、一酸化窒素の産生が鼻(副鼻腔)でだけ行われているわけではないにしても、先ほどの豊能町保健福祉センターのサイトにありますように、副鼻腔では「常時」一酸化窒素が産生されているわけです。

鼻呼吸が主か口呼吸が主かは人によって差はあるでしょうけれど、大人の場合は、鼻呼吸が主で、そこに口呼吸がたまに加わるということが多いと思われます。

ところが、マスクの下では完全に口呼吸が優位になる。

本来なら、鼻から息を吸うことで、

・ウイルスなどの病原体を殺す

・一酸化窒素を体内に常時取り込んでいる


ということになるわけなのですけれど、口呼吸が優位になることで、この両方の作用がなくなっている。

「鼻呼吸が、マスクにより阻害されている」

ことになります。

特に子どもが。

なお、マスクはここまで書きましたようなこと以外にも、過去記事の世界の出来1533 なぜ子どもたちの骨折が急激に増えているというようなものにも書きましたように、長時間のマスク着用は、常識的に考えても、低酸素をもたらします。これはアメリカの大手メディアなどでは「問題ないレベルの低酸素」とされることが多いですが、成長を終えている大人での問題ではありません。

「脳と体の成長期である子どもに影響する可能性」

が問題なのです。

マスクの中での二酸化炭素の循環による低酸素は確かに起きます。

しかも、それが口呼吸によっておこなわれる。

それにしても、今回の世界中での「対策」では、どれだけ「神経伝達物質や脳内物質が阻害されているか」ということが浮き彫りになっています。

外出の制限や自粛などによる太陽光不足は、多くの神経伝達物質や脳内物質の分泌を妨げます。

太陽光の効用について、各種医学論文などから、以下の点を挙げています。

・太陽光から得られるビタミンDは、神経伝達物質や酸化ストレスに対する有益な効果を通じて、うつ病の症状を軽減する (2015年の研究論文)

・太陽光はセロトニンという脳内物質の産生を促すため、気分の安定や睡眠の改善に結びつく (米トリシティ・メディカルセンター)

・太陽の紫外線が、腸内細菌環境の組成を良くする (ブリティッシュコロンビア大学の研究の研究)

・太陽光への曝露が少ないと精神的苦痛を感じやすくなる(米ブリガムヤング大学の2016年の研究)

・統合失調症のある被験者の65%は、症状のない人と比較して、血中のビタミンDレベルが「大幅に」低いことが判明(イスファハン医科大学の研究)


このような事実がある中、ヨーロッパの各国では再び、「事実上の外出禁止」措置を次々と再開させています。そして、ヨーロッパのほとんどの国で、マスクは義務となっており、罰則規定がある国もかなりあります。

その「マスク」というものは、感染症への対策の有効性のことを別にしても、特に子どもの低酸素や一酸化窒素不足などを含む大きな影響がある可能性が高いです。

ところで、マスク社会の大義名分である、その「マスクの感染症への対策の有効性」についてですが、今回は米 CDC (アメリカ疾病予防管理センター)が、2020年5月にウェブサイトに掲載した論文の結論としてのセクションである「討論」から抜粋します。

これは、インフルエンザの感染に関してのそれまでの医学論文を検証したレビューで、あくまでインフルエンザウイルスに対してのものです。

とはいえ、基本的にはほとんどの気道感染ウイルスでこれは同じであるはずです。

ここからです。

非医療現場におけるパンデミック・インフルエンザの非医薬品対策 - 個人的な保護および環境対策
Nonpharmaceutical Measures for Pandemic Influenza in Nonhealthcare Settings - Personal Protective and Environmental Measures
CDC 2020/05

討論 / Discussion

このレビューでは、インフルエンザの感染を減らすための個人用保護具または環境対策の保護効果を裏付ける証拠は見つからなかった。

これらの対策は、インフルエンザが人から人へどのように伝染するかについての、これまでの医学的知識に基づくメカニズムを保持してはいるが、手指衛生(消毒剤などでの手指の殺菌)とマスクのランダム化試験は、1つの例外を除いて、実験室で確認されたインフルエンザに対する保護を実証していない。

手指衛生は広く使用されている感染症への保護介入であり、胃腸感染症や呼吸器感染症の感染を効果的に減らすことが示されているが、しかし、私たちの系統的レビューでは、実験室で確認されたインフルエンザウイルス感染に対する手指衛生の主要な影響の証拠は見つからなかった。

それにもかかわらず、手指衛生は、一般的な衛生および感染予防の一部としてインフルエンザのパンデミックでの衛生計画に含まれる可能性がある。

サージカルタイプのマスクの着用が、感染者または一般の人々の感染の規模を低下させるということについては、インフルエンザの感染を減らすことに有効であるという証拠は、検査室での確認では、それは見つからなかった。

ただし、手指衛生と同様に、マスクは他の感染症の感染を減らすことができる可能性があるため、医療リソースが拡大した場合のインフルエンザ・パンデミックに用いる価値がある。

社会における人から人への(インフルエンザの)感染のメカニズムは完全には決定されていないことに注意することが不可欠だ。

この論争は、微粒子のエアロゾル、間接的な接触による感染、呼吸器粘膜から手や他の表面への生存可能なウイルスの移動による感染、それらの表面での生存、および他の人の呼吸器粘膜への接種の成功などが必要だが、感染経路のこれらすべての要素は、広く研究されてはいない。

温度や湿度などの環境要因がインフルエンザの感染に与える影響も不明だ。基本的な伝送モードとメカニズムに関するこれらの不確実性が、感染制御手段の最適化を妨げている。

ここまでです。

これはインフルエンザウイルスの話ですが、コロナウイルスでは、伝播と感染のメカニズムは、「インフルエンザウイルス以上によくわかっていない」はずです。

それでも、さまざまな感染対策が強行におし進められ、現在のヨーロッパのいくつかの国のように「マスク着用者が増えれば増えるほど感染拡大に歯止めがかからなくなっている」のが現実です。

最終更新:2020/11/04 21:10

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2020/11/04 20:25

アメリカの3700以上の観測ポイントで低温記録が更新。また、北米の10月の積雪量は観測史上最大に

2020年11月3日
cold-us-oct1029.jpg

先日、以下のような記事で、アメリカ、そして北米全体が大変な寒波と降雪に見舞われていることを取り上げました。

世界の出来1589 ミニ氷河期化するアメリカ

その後に発表されたアメリカなどの政府機関や気象当局のデータによると、10月20日から 26日までの間に、アメリカの観測ポイントのうち 3,782カ所の観測地点で「観測史上最低の気温の記録を更新していた」ことがわかりました。

米メディアは、NOAA (アメリカ海洋大気庁)のデータを参照し、以下のように記しています。

歴史的な7日間の寒さ

アメリカは 10月20日から 26日までに 3,782地点で新しい低温記録を更新した。

しかし、今月の歴史的な北極圏からの冷たい大気の流入の発生の影響のデータが入り続けるにつれて、これらの数は今後数日で増加すると思われる。

このデータが NOAA からのものであることを考えると、さらに印象的だ。

具体的には、過去7日間で、アメリカの 3,434地点で 新しい同日の低温記録が更新され、234の新しい月間の低温記録が破られた。驚くことに、まだ 10月であるのに、114地点で「すべての期間の低温記録が更新」された。

アメリカ国立気象局 (NWS)の気象学者のひとりは、「これほど多くの低温記録が、これだけ短い時間で次々と更新されるというのは普通のことではありません。注目に値します」と述べている。 (electroverse.net)


それと同時に、北米の 2020年 10月の積雪量も「観測史上最大」となっています。

以下は、カナダ環境省のウェブサイトのデータで、赤いラインが今年の積雪量を示すものですが、今年 10月は平年と比べて突出して多いことがわかります。

america-snow-2020.jpg

北米とロシアでは雪が積もっている面積も非常に広くなっていて、米ラトガーズ大学のデータでは、10月27日の時点で以下のような範囲が雪に覆われています。

茶色の地域が 10月27日の時点で積雪が観測されている場所です。

2020年10月27日時点で雪が積もっている場所
hal-oct-2020snow.jpg

これは、ロシアも含めて、アメリカとカナダでは、10月としては過去に見られたことのないような積雪面積であり、そして、これからさらに北極からの冷たい大気の流入が増えていくと考えられていますので、北米とロシアは 11月もまた非常に厳しい気温と積雪の状況になりそうです。

大気の流れの状態にもよるでしょうが、アジアなどでも、この記録的な寒波の影響を少しずつ受ける地域も出てくるのかもしれません。

この冬は日本も含めて、多くの国や地域で厳しいものとなりそうです。

最終更新:2020/11/04 20:25

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