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2020/07/15 22:58

アルメニアを信じがたいような激しい雹(ひょう)嵐が直撃し、夏の街が氷で埋め尽くされる

2020年7月14日
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黒海とカスピ海の間の南カフカス地方という地域に位置するアルメニアで 7月13日、ちょっと信じがたいような激しい雹嵐が発生したことが報じられています。

アルメニアの場所
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この雹の降り積もった厚さが、嵐の激しさを物語ります。

7月13日 アルメニア・ギュムリ
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以下のこれらの様子が撮影された動画です。

ht●●tps://youtu.be/eulM9VkQtnU

夏ということもあり、降った雹はすぐに溶けて、今度は「街が洪水に見舞われる」ということになったようです。

川と化した上に「氷が浮かぶ道路」を人々が進む様子が収められています。

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これまで、いろいろと雹嵐の光景は見てきましたけれど、ここまで激しいものは珍しいかと思います。

2019年 の記事で書いたことがありますが、「雹による被害」というものは、昔からあったものであるにしても、21世紀になってから特に激しく雹嵐が増加していて、世界中で雹による経済的な被害が発生し続けています。

全世界で一斉に激しい雹が降り落ちた黙示録的な三日間から知る「雹被害は21世紀になってから始まった災害」だということ

2019年5月10日 雹で埋め尽くされたロシアのエカテリンブルグ
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2019年5月10日 メキシコのモンテレイに降った雹のサイズ
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現在のアメリカでの雹による被害額は毎年「2兆円」以上

さまざまな気象の中でも、雹 (ひょう)というのは特に印象深いものですが、雹はこの数年、特に一昨年あたりから世界各地で急激に激しくなっていまして、ブログでもたびたび取り上げてもいました。

その雹が、この 5月9日から 11日に、

「まるで全世界でいっせいに降り落ちたような状態」

となっていたのですね。

もちろん、全世界というのは大げさな表現ですけれど、北半球も南半球も、そしてアジアでもアメリカでもヨーロッパでも、どこでもここでも、この 3日間は雹の報道や投稿が殺到していました。

後でそれらの概要をご紹介したいと思いますが、特に驚いたのは、ロシアのエカテリンブルグというロシア中央部にある都市が「雹で埋め尽くされた」という出来事があったことでした。冒頭の光景は動画で撮影されていまして、下がその様子です。

2019年5月10日 ロシア・エカテリンブルグ
ht●●tps://youtu.be/oLW17c00bNU

ロシアでも、雹が降ることはあるでしょうけれど、まだ 5月にロシアがこのような雹嵐に見舞われたという光景は、おそらく初めて見ました。

このような光景が、その 5月9日から 11日にかけて、世界を駆け巡っていたのですね。

どの雹嵐も非常に激しいもので、また、最近は「雹のサイズが大きい」のです。

5月9日 メキシコのヌエボ・レオンに降った雹の大きさ
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果物か何かを「はいどうぞ」としているような感じのサイズですが、こういうようなものが「大量に空から降ってくる」わけですから、いろいろと被害は出ます。

4月には、インドとパキスタンを襲った嵐による雹と豪雨で 103名の方が亡くなったという出来事が報じられていました。

昨年までのブログでも、「世界中で急激に雹嵐の規模と被害が大きくなっている」というようなことを何度か記したことがありましたけれど、

「 2019年はさらに激しくなっている」

と断言できると思います。

先月のアメリカの CBS ニュースによれば、アメリカでは、2017年が最も雹による被害が多かったそうですが、今年 2019年は、すでにそれを超え始めているのだそうです。

その 2017年の雹による被害額は、保険の支払い額のベースで、何と「2兆4千億円」だったとか。

雹被害の急激な増加を報じるアメリカCBSニュース
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この記事の概要をご紹介しておきたいと思います。

面白いのは、この記事の中にミュンヘン最大の保険会社の調査が記されているのですが、

「 21世紀に入ってから雹嵐による顕著な被害が出現し始めた」

ということになっていることでした。

もちろん、それ以前にも、雹はどこでも降っていたでしょうけれど、「こんなに大きな被害を出し始めたのは、21世紀になってから」なのです。

Are hailstorms getting worse in U.S.? Why 2019 could produce record damage
CBS 2019/04/19

アメリカでの雹嵐が悪化している? 2019年は記録的な雹の被害が生じる可能性がある理由

2017年は、アメリカの歴史で最悪の雹(ひょう)が発生した年だったが、2019年は、すでに「それを越えてきている」と保険の専門家は言う。

雹は現在のアメリカで、住宅、車、作物、人的被害などへの損害で、年間 220億ドル (2兆4000億円)もの損害を与えている。

降る雹は、野球ボールのサイズが一般的だが、今年、アメリカで降った最大のものはグレープフルーツほどの大きさだった。雹はサイズが大きいほど、スピードも速くなり、野球ボールサイズの雹は最大で 170kmほどの速度で落ちてくる。

アメリカ南部では今年、複数の激しい天気の中で幾度となく雹が発生し、すでに 23人が死亡している。

雹では、物的な損害が壊滅的なものになる場合がある。雹の被害において、これまでの最悪の年である 2017年では、米国ビジネス&ホームセーフティ保険協会(IBHS)によると、米国は 220億ドル (2兆4000億円)の損害を被った。

これは平均的なハリケーンの被害のコストを上回っているが、雹は一度に大きな被害を出すのではなく、アメリカ国内のさまざまな地域で個別に発生するために、雹がこれほどまでに大きな被害を出していることは知られていない。

雹によってダメージを受けた住宅の修理も高価なものとなることが多く、家の修復が完了するまでには平均 5か月かかる。

気象学者によると、大気中の水の量が増えると雹の量が増える可能性が高いとのことだが、雹が降る量や、被害の程度を予測することは難しい。

世界最大の再保険会社の1つ、ミュンヘン再保険社によれば、世界全体として雹嵐をもたらす「対流性暴風雨」が数多く発生し始めたのは 21世紀初頭からだという。

2017年と 2018年は、世界的に大規模な暴風雨による被害が続いたが、21世紀に入ってから 2014年までに雹による被害は着実に上昇し続けていたという。

ここまでです。

現在、世界中でごく普通になってきている激しい雹嵐による被害というのは、基本的には、 21世紀になってからのものだということが、ある程度わかります。

アメリカの 50年間の山火事での被害総数の推移のグラフを載せていますが、「 21世紀とそれ以前は桁違い」であることが示されます。

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このグラフは 2010年までですが、それ以降も飛躍的にアメリカの山火事の被害は増加し続けています。おそらくですが、昨年 2018年が、アメリカでのも史上最悪の山火事被害となっていたのではないかと思われます。少なくとも、過去最悪に並ぶほどではあるはずです。

雹に関して、このようなグラフを作成しても、ある程度同じような曲線になるかと思います。

水と氷の災害である雹と、炎の災害である山火事は、共に 21世紀という時代を象徴する災害ではあるといえるようです。

21世紀というのは、この中のいくつかの言葉を他の言葉にかえるとわかりやすいのかもしれません。

このような雹が地球に降ったことは、文明史が始まって以来かつてなかったほどであった。

そして、この 5月9日から 11日の 3日間は、まさに「かつてないほどの規模で、世界中で雹が降りまくった」のでした。

この 3日ほどの間に発生した激しい雹嵐のうちのほんのいくつかをご紹介させていただきます。

2019年5月9 - 11日 地球が雹の攻撃を受けた日

5月10日 雹に覆われたオーストラリア・ケイプ・パターソンの海岸
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5月10日 雹で覆われたイタリア・ミラノにあるマルペンサ空港
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5月10日 爆撃のような雹が降った米ルイジアナ州のサルファーの様子
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5月10日 激しい雹嵐の中のメキシコ・モンテレイ
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5月11日 パキスタンのパンジャブに降った雹のサイズ
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5月11日 ロシアのロデイノイェポリェが雹嵐に見舞われる
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5月10日 米テキサス州に降った雹のサイズとその形
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このあたりまでとさせていただきます。

これらのような事象や光景を「黙示録的」と表現していいのかどうかはわかりませんけれど、しかし、21世紀に入ってからの、たった 20年ほどの間のこれほどの気象の急激な変化というものは、「現実の生活への影響という意味では、十分に黙示録的」ではあると思います。

最終更新:2020/07/15 22:58

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2020/07/15 22:02

新型コロナウイルスは「抗体による免疫を獲得することができない」ことが世界的な医学研究により明らかに。これにより集団免疫という概念は崩壊し、ワクチンという概念も消えた

2020年7月14日
新型コロナは抗体も免疫も短期間で消滅する

最近になって、新型コロナウイルスの「厄介な事実」が次々と明らかになってきています。

今回は、科学誌ネイチャーに発表された研究や、医学誌ランセットに掲載されたスペインでの新型コロナウイルス患者に対しての大規模な研究についての論文などを取り上げていた記事などをご紹介したいと思いますが、何が「厄介」かといいますと、端的にいえば、

「新型コロナウイルスは感染しても持続的な抗体を獲得できないウイルス」

である可能性が極めて高くなっているということです。

簡単にいうと、「感染して回復しても、しばらくするとまた感染する可能性がある」という意味です。

抗体が持続する期間は、新型コロナウイルスに感染した場合、ほとんどの場合、

「早ければ、3週間、長くて 3ヵ月で抗体が消える」

ようなのです。

これに関しては、7月13日のアメリカ CNN の記事で、「新型」ということとは関係なく、普通のコロナウイルス、つまり季節性の風邪ウイルスのうちの何割かはコロナウイルスなのですが、「コロナウイルスというもの自体がそのような性質」らしいです。

つまり、たとえば、新型ではない通常の季節性のコロナウイルスによる風邪を 2016年の冬に引いたとします。1年後、まったく変異していない、その 2016年の時と同じコロナウイルスによって「2017年も同じウイルスの風邪を引く」というのは普通のことなのだそう。

2016年から 2018年にかけてニューヨーク市でおこなわれた調査によると、翌年どころか、「年内に同じ株のコロナウイルスに複数回感染して陽性となる」ということがあることがわかったのだそう。

新型コロナウイルスにも、このことと同じことが起きているということになるようです。

つまり、一度感染して回復したとしても、あるいは、仮に今後ワクチンが登場して、そのワクチンを使用したとしても、「生涯の免疫を獲得することはできない」ということになりそうなのです。

これがなぜ厄介かといいますと、まず、上に書きましたように、仮にワクチンが登場したとしても、

・ワクチンの効果が 3週間〜 3ヵ月ほどしか続かないので、実質的に接種の意味がない

仮に、新型コロナウイルスに有効なワクチンが開発されたとしても、「毎月打ち続けなければならない」という異様な世界の話となってしまいます。

そして、もうひとつの最大の「厄介さ」は、以下です。

・集団免疫あるいは社会的免疫という概念が成立しない

ということです。

たとえば、スウェーデンなど一部の国では、この「集団免疫」という概念を基本に据えて、「すみやかに国民に感染が拡大して」そして多くの人々が免疫を持つことで、パンデミックを乗り切るという方法をとっています。

私は過去に何度も、ロックダウンも移動やイベントの自粛や制限もしなかったスウェーデンのこの勇気ある態度を賞賛し続けていますし、今でもそれは変わりません。

彼らの決断を尊敬する気持ちは今でも変わらないですが、しかし、このスウェーデンの、

「集団免疫」

という考え方は、先ほど書きました最近の数々の医学的研究の中では、「意味をなさない」という可能性が高くなっています。

つまり、感染して抗体や免疫を持つことができても、その期間は、せいぜい数週間から数カ月である可能性が高いからです。

その後に、再度感染する可能性が高い。

そういう意味で、いろいろな国で「抗体検査」というようなこともされていますが、それもあまり意味がないことかもしれません。検査した時点での抗体保有率は、時間の経過と共に変化し(ある人たちでは抗体が消えていくため)調査自体にあまり意味がないと思われるからです。

というように、新型コロナウイルスというウイルスは、

・感染しても持続する抗体を獲得できない

・そのため、有効なワクチンの開発が極めて困難になっている


ということになっているのです。

じゃあ、どうすればいいのでしょうか。

これについては、まあ、これはあくまで私個人の考えでしかないですが、やはりスウェーデン方式以外には考えられないです。

つまり、

「最初から何にもしない」

ことを徹底する。

スウェーデンの集団免疫の獲得という目標の概念そのものは、新型コロナウイルスの「抗体を持てない」という性質が判明すると共に、根本から崩壊してきているわけですが、

「じゃあ、スウェーデンの病気の状況は悪化しているのか」

といいますと、全然そんなことはなく、7月に入って、「新たな死者0」を記録して以来、連日死者が出ない日が続いたりと、

「ものすごい勢いで死者が減っている」

のです。

スウェーデンの新型コロナウイルスの死者数の推移
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国家としての安全政策の根本は、たとえば、それが感染症対策なら、

「国民の人命を守る」

ということにありますよね。

つまり、今の日本とか他の国のように「感染確認者〇〇人」とか、そんなことが、国の安全政策の根本ではないはずです。

「人命が大事」

なのだとすれば、方法論が破綻していたとしても、今のとこめろは結果が伴っている上に、社会システムを破壊しなかったスウェーデンの方法に問題があるとは思えません。

まして、スウェーデンは、バーやレストランやジムや娯楽や旅行や音楽イベントやスポーツイベントなどを強制的に自粛させて、多くの人たちを経済的に疲弊させたりしていないために、今後もメンタル疾患や自死などの悲劇は、少なくとも他の主要国よりは少ないと思われます。

他の主要国は、これからそれらの「嵐」が始まるはずです。

そのあたりは、以下はアメリカのデータですが、これらの記事などをご参照なさっていただければ幸いです。

アメリカの現在のメンタルヘルスの状態の報告書
America's State of Mind Report
express-scripts.com 2020/04/16

新型コロナウイルス(COVID-19)は世界の人々の健康と経済に大きな影響を与えているが、エクスプレス・スクリプツの新しい研究は、身体の健康だけではなく、多くの人々の精神的健康にも大きな影響を与えていることを明らかにしている。

エクスプレスの調査によると、アメリカにおいて、抗うつ薬、抗不安薬、抗不眠症(睡眠薬)の 1週間あたりの処方数は 2月16日から 3月15日までの間に 21%増加し、パンデミックが宣言された 3月15日までの週がピークに達している。

多くのアメリカ人が、この世界的なパンデミックが非常に短い期間で自分たちの生活を混乱させるのを見て、ますます不安になっている。

この分析では、多くのアメリカ人たちが、精神状態の救済のために、薬物療法に目を向けていることを示しており、COVID-19 が私たちアメリカ国家の精神的健康に及ぼすかもしれない深刻な影響を示している。

最大の増加は抗不安薬の処方箋であり、2月中旬から 3月中旬に 34.1%増加した。2月16日から 3月15日まで、抗うつ薬の処方は 18.6%増加し、睡眠薬の処方は 14.8%増加した。

うつ病、不安症、不眠症薬の詳細な分析

抗不安薬の増加は、新しい調査レポートのデータで特に印象的で、これまでこれらの薬物の使用は過去 5年間で減少していたことがわかっていた。レポートは、雇用者たちが資金を提供する保険に加入している 2,100万人のメンタルヘルス薬の傾向を調査した結果、 2015年から 2019年までに、抗不安薬の使用は 12%以上減少し、同様に抗不眠症(睡眠薬)の使用は 11.3%減少していた。

その中で、この 2月から 3月に、不安、うつ病、睡眠障害を治療するための薬物の使用が突然増加したのだ。

人々が自らの助けの必要性を認識し、医師に支援を求めているのは心強いことではあるが、重要なことは、危機的なメンタルヘルス症状を経験しているアメリカ人の医師、セラピストなどへのアクセスを確保することと、この期間中の対処を支援するカウンセリングへのアクセスを強化することだ。

過去5年間に青年層による抗うつ薬の使用は増加した

不安と不眠症のための薬物の使用は過去数年間で減少したが、アメリカの状態報告では、抗うつ薬の使用が、特にアメリカの 10代の間で大幅に増加していると報告されている。

2015年から 2019年にかけて抗うつ薬を服用している人の数は 15%増加した。中でも、10代(13〜19歳)では、抗うつ薬の使用が 38%増加し、この年齢層に対してのメンタルヘルスケアサービスの警戒すべき必要性が浮き彫りとなった。


新型コロナウイルスのパンデミックがアメリカをメンタルヘルスの危機に追い込んでいる
The coronavirus pandemic is pushing America into a mental-health crisis
washingtonpost.com 2020/05/05

新型コロナウイルスの流行がアメリカで始まってから 3か月が経つが、私たちの国は、感染症とは別の健康危機に瀕している。

毎日の死亡、孤立、恐怖が広範囲にわたる心理的トラウマを生み出しているのだ。

アメリカ連邦機関と専門家たちは、精神的健康問題の歴史的な悪化の波が近づいていると警告している。それは、主に、うつ病、薬物乱用、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、および自殺の波だ。

新型コロナウイルスの発生に対して、アメリカの病院の多くは、その流行に対しての準備ができなかったのと同じように、現在、アメリカのメンタルヘルスシステムは、資金不足と断片化に見舞われており、メンタルヘルス疾患の患者の急増に対処する準備がさらに不十分となっている。

最近のデータはうつ病と不安がすでにアメリカを揺さぶらせていることを示している。

カイザー基金の世論調査によると、アメリカ人のほぼ半数が、新型コロナウイルスの危機が彼らの精神的健康を害していると報告している。

精神的苦痛のある人々のために設置されている連邦緊急ホットラインへの電話は、昨年同時期と比較して 4月に 1,000パーセント以上の増加を記録した。

オンライン治療会社のトークスペース社は、2月中旬以降、患者が 65%増加したと報告している。同社が匿名で収集したテキストメッセージと書き起こされた治療セッションは、患者の懸念を支配する新型コロナウイルス関連の不安を示している。

精神状態の悪化は、医療従事者にも広がっている。

先日、ニューヨークの医療従事者が 2人自殺したが、この出来事は、特にパンデミックと闘う人々にとってのリスクを強調している。そのうちの 1人、ニューヨークの緊急治療室のトップ医師だったローナ・ブリーン医師は、次々と運ばれてくる新型コロナウイルスの患者たちと何週間も向きあっていた。

ブリーン医師には精神疾患の病歴はない。しかし、彼女は感情の重みの中で自死してしまった。数日後、ブロンクスの緊急医療技術者も自殺したとの報告が出た。

中国のデータでは、中国で新型コロナウイルスの感染流行がピークに達した際の 1,257人の医師と看護師に対しての調査によると、半分はうつ病、45%は不安症、34%は不眠症を報告した。

データの悲惨な警告

メンタルヘルスの専門家たちは、パンデミックが進行している中での経済的な荒廃を特に心配している。これまでの研究により、経済の激変は、その後の自殺および薬物使用とに強い関連性が確立されているのだ。

2007年後半に始まった大不況の研究では、失業率が 1ポイント上昇するごとに、自殺率が約 1.6%上昇したことがわかった。

このような数値から、テキサス州の非営利団体メドウズ・メンタルヘルス政策研究所(Meadows Mental Health Policy Institute)は、コロナウイルスのパンデミックの中で失業率が 5%上昇し、大不況と同様のレベルになると、さらに 4,000人が自殺し、場合によっては、それよりもさらに自死が増加する可能性があることを示唆するモデルを作成した。薬物過剰摂取による死亡も同様に急激に増加する。

メドウズによると、仮に、失業率が 20パーセント( 1930年代の大恐慌の間に記録されたレベル)に上昇した場合、自殺はする人は 18,000人増加し、薬物過剰摂取による死亡は 22,000人以上増加する可能性があると推定する。

自殺の専門家たちや予防グループは、メドウズ研究所のように、あまりにも広く死の予測を議論することを意図的に控えている。自殺について過度にまたはセンセーショナルな数字を報告すると、そのこと自体が、自殺企図の増加につながる可能性があるためだ。自殺に関わる要因はしばしば複雑であると専門家たちは指摘する。

アメリカ自殺防止財団の最高医療責任者であるクリスティーン・ムーティエ氏は、以下のように言う。

「アメリカの自殺数が今後上がるのかと聞かれれば、はい、と答えるしかないでしょう。しかし、自殺の増加は避けられないことではありません。自殺は予防できることがわかっています」

調査によると、銃や致命的な薬物へのアクセスの制限、患者の自殺念慮のスクリーニング、根底にある精神状態の治療、セラピーへのアクセスの確保など、さまざまな介入により、結果に大きな違いをもたらすことが示されている。

5月6日、250を超えるアメリカの精神保健団体を代表する連合が、パンデミックによる自殺の問題に対する国の対応を招集すると発表した。

最も必要なときに壊れたアメリカの医療システム

アメリカのメンタル障害の波は、ひどく壊れた現況のシステムによって、今後数ヶ月でさらに大きくなっていくだろう。

現在のアメリカでは、成人の 5人に 1人が毎年、精神疾患の影響に耐えている。それでも、病院で治療を受けているのは、その半分未満であることを連邦の統計は示している。

世界全体の自殺率は低下しているが、アメリカの自殺率は、1999年以降毎年上昇しており、過去 20年間では 33%増加した。


「私はこのような自殺の数字を見たことがありません」:精神科医はアメリカでのロックダウン後の自殺の波がすでに始まっているという
"We've Never Seen Numbers Like This" - Trauma Doc Sees Post-Lockdown Suicide Wave Starting
zerohedge.com 2020/05/22

4月の初め、新型コロナウイルス対策としてのロックダウンの開始によって引き起こされた経済的カタストロフの中で、アメリカに「自殺の波」が差し迫っていることを述べさせていただいたことがある。

現状として、過去 9週間で 3860万人のアメリカ人が職を失い、その多くが即座に貧困に陥った。

新型コロナウイルスのパンデミックが始まる以前から、すでに多くのアメリカ人が、債務などの増加の中で経済的に危うい状況にあったが、その後のロックダウンにより、その多くは、貯蓄が尽き、返す目処の立たない借金が残り、すでに最低限のライフラインも絶たれようとしている。

アメリカの自殺の波の最初の兆候は、カリフォルニアで発生した可能性がある。

ABC ニュースは、サンフランシスコ・ベイエリアのイーストベイ地域にあるジョンミュア医療センターの医師と看護師たちが、パンデミック中に、自殺で死亡した人の数が、新型コロナウイルスにより死亡した人の数をはるかに越えていることを報告していると報じた。

医療センターの心的外傷専門医トップであるマイク・デボイスブランク博士はABC ニュースに、行動制限の中でメンタルヘルスが大きな問題になっていると語った。

博士は、ABC ニュースに以下のように語った。

「個人的には、そろそろ限界の時に来ていると思います。もともと、自宅待機令は、感染数の曲線を平坦化し、病院が新型コロナウイルス患者のケアをするための方策を確保できるようにするために導入されたと思っています。私たちには、それを確保していますが、しかし、地域の健康は悪化しているのです」

デボイスブランク博士は、今のような自殺企図の数は前例がないとして、以下のように述べる。

「このような(自殺企図の)数を、このような短期間に見たことはありません。私たちは、過去 4週間で、通常の 1年分の自殺企図と遭遇しているのです」

同医療センターで、30年以上、心的外傷専門の看護師を勤めているキャセイ・ハンセン氏は、ロックダウン中に自殺企図の数が劇的に増加したにも関わらず、新型コロナウイルス患者のためのリソースが優先されているため、通常どおりに多くの自殺企図の患者たちを救うための手段が少なくなっていると指摘している。

ハンセン氏は以下のように述べる。


「最近、私が見ている事態は、私の人生では1度も見たことがない光景なのです。これほど数多くの人たちが、意図的に自傷し続けることなどこれまで経験したことのないことなのです」

アメリカの病院のシステムでは、医師や看護師たちが病院内やコミュニティで何が起こっているかについて、当局の許可なしに発言することはできない。

そのため、この医療センターの医師や看護師たちも、一般的には具体的な例を述べることはできないが、サンフランシスコの病院スタッフのこのような地元報道機関へ働きかけは、ベイエリアでのロックダウンによって引き起こされている深刻なメンタルヘルスの公衆上の危機に対処するための動きであると考えられる。

ジョンミュア医療センターは以下のような声明を発表した。


ジョンミュア医療センターは、新型コロナウイルスの蔓延を防ぐために、当地域での自宅待機要請を支持してきました。

医療スタッフたちを含め、この問題については、多くの意見があることを認識しています。当医療センターは、医師やスタッフたちがこれらの議論に建設的に参加することを奨励しています。

そして現在、私たちは地域の人々に対しての健康に対する懸念を共有しています。

その健康危機が、新型コロナウイルスによるものであろうと、メンタルヘルスの問題であろうと、他者からの意図的な暴力によるものであろうと、あるいは、その他の問題であるかどうかにかかわらず、私たちは地域の健康懸念を高めています。

私たちは、地区のメンタルヘルスの問題への意識を高め、困っている人たちにリソースを提供するために、ヘルスセンター、郡のヘルス・コミュニティ組織と積極的に協力し続け、この問題に対処しようとしています。

住民の方々の中で、危機的状況にあり、すぐに支援が必要な場合は、郡のヘルス・コミュニティに連絡してください。

私たちは、いつも一緒にいます。

この困難な時期に、困っている可能性があると思われる人たちに連絡するようにコミュニティにお願いしてください。ありがとうございました。


現在、アメリカでの新型コロナウイルスの死亡者数は、9万人を超えているが、アメリカの財団「ウェルビーイング・トラスト」は、パンデミックの最中に、75,000人以上のアメリカ人が薬物やアルコールの誤用あるいは自殺で死亡することについて最近概説している。

トランプ大統領は 3月に、アメリカで自殺が増加する可能性に言及し、景気低迷による「途方もない死」を防ぐために、全国的なロックダウンを停止させる必要があると警告していた。

歴史的には、どんな不況や恐慌の時にも、失業率が高くなると、多くの人々が財政的な苦痛を経験し、最終的にメンタルヘルスの問題を引き起こす。

トランプ大統領は 3月24日に以下のように述べていた。

「 2008年の大不況(リーマンショック)は、アメリカに 1万人以上の自殺をもたらした。大恐慌の時には、何万人もの人々が自分の命を奪った。アメリカの経済が 4月から 5月まで閉鎖され続けたとすれば、不況はさらに深まり、アメリカの自殺の拡大が続いてしまうだろう」

新型コロナウイルスの第二波が長引き、ロックダウンが今後さらに数か月間追加されるような場合、経済が今年中にV字型の回復を果たす可能性はない。その中でアメリカの自殺の波はすでに始まってしまったようだ。


史上最悪の失業率 - アメリカ人労働者の4人に1人が2020年に失業手当を申請している
The Worst Unemployment Spike In U.S. History 1 Out Of Every 4 Workers Has Filed For Unemployment Benefits In 2020
TMIN 2020/05/21

アメリカの多くの州では「経済の再開」のプロセスが開始されているが、私たちのアメリカが経験している雇用喪失の前例のない津波は今も続いている。

5月21日に発表された失業手当の申請数は、前週に 240万人のアメリカ人が失業手当の請求を新たに提出したことがわかり、パンデミックが始まって以来のアメリカの失業数が 3860万人という途方もない数になっていることがわかった。

以下のチャートを見れば、これはかつてなかったアメリカ史上最大の失業率の急上昇となっていることがわかるが、アナリストたちは来週さらに新たな膨大な数の失業手当の申請があると予測している。

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この数字は、私たちアメリカ人が本当に恐ろしい何かに直面していることを示している。

パンデミック前の 2月には、アメリカ人の労働人数は 1億5246万3000人でピークに達していた。

そして、その後のロックダウン中の危機の間に失業給付を申請した数は現在までに 3860万人となっており、これはアメリカの労働人数である 1億5246万3000人から考えると「25%」を超える数値となることがわかるのだ。

つまり、アメリカでは、このたった 2ヶ月間で 4人に 1人が職を失っているのだ。

もちろん、失業したすべての人たちが実際に失業手当を請求するわけではない。したがって、失業したアメリカ人の実際の割合はさらに高くなるはずだ。

アメリカの各州が「経済の再開」を開始すれば、州の失業率は正常に戻っていくと考えられていたが、しかし、実際に経済の再開のプロセスが開始されつつある今も失業数の増加は収まっていない。

たとえば、ジョージア州は行動の制限を解除し始めた最初の州の 1つだが、ジョージア州の現状を報道はこのように伝えている。

ジョージア州は、約 1か月前にロックダウンを緩和するために動き始めたが、消費者たちは、いまだに外に出ることを恐れている。また、ロックダウンの緩和後も、ジョージア州の失業申請の「洪水」を食い止められてはおらず、これは、人々が失った仕事を取り戻すことがどれほど困難であるかを示している。

ジョージア州の失業手当の毎週の申請は、ロックダウンの緩和後も非常に高水準のままだ。アメリカ労働省のデータによると、新型コロナウイルスの大流行により 3月中旬に広範囲にわたるロックダウンが引き起こされて以来、ジョージア州の労働者のうちの実に 40.3パーセント( 5人に 2人)という驚異的な数の人が失業保険の支払いを申請している。


アメリカの多くの政治家たちが各州を次々とロックダウンし始めたときに、彼らは自分たちが行っていたことが「どんな影響を及ぼすのか」については実際には理解していなかったと思われる。

現在のアメリカ経済は非常に脆弱な状態であり、人々の新型コロナウイルスへの恐怖はアメリカすべての経済バブルを吹き飛ばした。

すでにアメリカ経済は死のスパイラルにあることが、アメリカの国勢調査局が実施したばかりの調査でわかる。以下は、国勢調査局の結果を伝えた報道からだ。

国勢調査局が 5月20日に発表した調査データで、アメリカ人のほぼ半数は、収入が減少したか、失業または時間短縮により給与を失った人と暮らしていると述べている。

調査によると、アメリカ人の 5分の 1以上が、翌月の家賃や住宅ローンを予定通りに支払う能力に自信がない、またはほとんど自信がないと回答した。


すでに、住宅ローンの延滞率が非常に警戒すべきレベルに上昇し始めている。

実際、4月には、これまでにアメリカで記録された中で最大の住宅ローンの延滞が記録されている。

アメリカの住宅ローンの延滞は 4月に 160万件増加し、これは過去 1か月で最大の増加となる。全国の延滞率は、3月の 3.06%から 6.45%とほぼ倍増し、1か月で最大の増加を記録した。

そして、問題は、各種の予測がこのような数値が今後さらに悪化するとしていることだ。

最近、アメリカの議会を通過した「失業手当の強化法案」は、失業したアメリカ人の住宅ローンの支払いを援助してきたが、トランプ大統領と上院のミッチ・マコーネル議員たちは、これらの住宅ローンの支払いを援助する手当は 7月までとし、それを超えて手当てを延長するつもりはないことが報じられている。

また、支払いに延滞が生じているのは住宅所有者だけではない。巨大な商業用不動産でも同じことが起きている。

アメリカ全土で家賃の支払いと住宅ローンの支払いが広範囲にわたって全国的に延滞しているため、商業用不動産業界全体がメルトダウンの危機に瀕しているのだ。

5月21日には、アメリカ最大のショッピングセンターである「ザ・モール・オブ・アメリカ」の所有者でさえ 14億ドル( 1500億円)の住宅ローンの支払いを遅延させていることが報じられた。

民間の住宅ローン担保証券(CMBS)市場を追跡するニューヨークを拠点とする調査会社によると、民間の開発者であるトリプルファイブ・グループが運営するザ・モール・オブ・アメリカは、4月と 5月の住宅ローンの支払いができなかった。

アメリカの議会が巨大な現金で商業不動産業界全体に介入しない以外、この前例のないメルトダウンをどのように回避できるのかはわからない。

もちろん、アメリカ経済の全体についても同様のことが言える。バンク・オブ・アメリカは、今年の第2四半期のアメリカの GDP が年率ベースで 40%減少すると予測している。

このような現在起きている事実を見ると、2008年のリーマンショックがいかに小さな出来事だったかがよくわかる。

バンク・オブ・アメリカのチーフエコノミストのミシェル・メイヤー氏は以下のように述べた。

「これは現代のアメリカの歴史で見たことのないものであり、この経済生産の損失は、言葉では説明できないほどだ」

アメリカ全体で行動制限が解除された後、確認された新型コロナウイルスの症例数は 再び増加し始めており、ウイルスへの人々の恐怖は、経済活動を麻痺させ続ける可能性がある。

そして、ほとんどのアメリカ人がまだ理解していないことは、ここに書いてきたような途方もないこともまたほんの始まりにすぎない可能性があるということだ。


CDCの調査局がアメリカ人の3分の1が臨床的うつ病の症状を示していることを見出す中、抗うつ剤不足が深刻に
Zoloft Shortage Strikes As Census Bureau Finds One Third Of Americans Now Show Signs Of Clinical Depression
zerohedge.com 2020/06/08

新型コロナウイルスのパンデミックと、それに伴う経済クラッシュの結果として、過去 10週間(4月-6月初旬)に 4000万件の失業が引き起こされた結果、アメリカ人の 3分の 1が臨床的不安とうつ病の症状を示していることが CDC 健康統計センターの調査で判明した。

これは、数ヶ月にわたるロックダウンがアメリカ人に与えた心理的被害の状況を明確に示すものとしては、最も包括的な徴候といえる。

米ワシントンポスト紙によると、調査局は 5月7日から、アメリカの 100万世帯と連絡を取り、約 4万2000世帯が回答した。調査は約 20分で、うつ病や不安についていくつかの質問がなされた。

回答した人たちは、ロックダウンの中の精神状態の推移を述べたが、多くの人々が孤立と孤独の不安、ウイルスへの恐れ、そして失業の問題にさらされていた。

メンタルヘルスについて尋ねると、回答者の 24%が重篤なうつ病の症状を示し、 30%が不安症状を示した。

この最新の調査結果では、アメリカでうつ病の症状を示す人たちが、コロナ以前の世界から大幅に増加したことが示され、2014年の調査以降 2倍になった。そして、ロックダウン中にアメリカ人のメンタルヘルスが急速に悪化したことが示唆されている。

うつ病と不安の発生率が最も高かったのは、ミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭までに生まれた人)、女性、貧困層だった。

ロックダウンの心理的犠牲は、富裕層よりも、低所得の人々をはるかに強く襲い、すでに極端な富の不平等を経験していた下位 90%の人々の精神的健康を悪化させている。

米食品医薬品局は最近、アメリカで最も広く処方されている抗うつ薬の 1つであるゾロフト(Zoloft ※いわゆる SSRI 抗うつ薬のひとつ)が過去数か月で供給不足に陥ったと報告した。

ロックダウン中に需要が急増したのは、調査局が示したように、アメリカ人が前例のないメンタルヘルス危機を経験していることが主な原因だ。

ブルームバーグは、3月のゾロフトの処方量が前年比 12%増の 490万処方となりで、アメリカでこれまでで最も多い処方量であると報じた。

エクスプレス・スクリプツ (Express Scripts / アメリカ最大の薬局利益管理組織団体)は、最近の報告で以下のように述べた。

アメリカ人の多くが、精神的な苦痛のと不安から逃れるために薬物療法に目を向けているが、このような過剰な薬の使用は、私たちアメリカでの精神的健康に及ぼすかもしれない深刻な影響を示している。

このような数値が示す先の懸念として、以前、以下のように報じたことがある。

多くのアメリカ人たちが感じている強い不安と恐怖は、ウイルス危機と経済の崩壊が悪化し続けていく中で、アメリカ社会の不安定性につながる可能性がある。

これらの不安定性のいくつかには、「自殺の連鎖」「抗議」「暴力犯罪の増加」、そして「薬物の過剰摂取の増加」が含まれる可能性がある。


これらの懸念は、アメリカの暴動を含めて、現実化しつつある。


いずれにしましても、「人命を守るとはどういうことだったのか」ということは、もう少し慎重に考えてもいいことなのかなとは思います。

そして結局、この新型コロナウイルスという存在は社会に広く定着することになりそうで、つまりは、「ますます風邪ウイルスに近い」ものとなってきています。ある時期になると流行して、落ち着くことがあるけれど、また流行を繰り返すというような。

どちらも長く続く抗体ができないですから、こういうことは摂理であり、仕方ないことだとも思われます。ここには共存以外の方法はないはずです。

結局、新型コロナウイルスと社会は長い付き合いにならざるを得ないのですから、「社会を健全に保ちながら正しく付き合う方法」をもう少し合理的に考えたほうがいいのではないかと。

今のままだと、この世が終わってしまいます。

さて、そんなわけで、少し話が逸れましたけれど、「新型コロナウイルスと抗体」の関係について、医学誌ランセットや科学誌ネイチャーに掲載された論文などからまとめていた米ビジネスインサイダーの記事をご紹介します。

新型コロナウイルスの抗体は、多くの場合、ほんの数ヶ月後には消えてしまうようだ。しかし、パニックになる必要はない
Coronavirus antibodies seem to disappear after just a few months in many people. Here's why you shouldn't panic.
Business Insider 2020/07/14

新型コロナウイルスについて残る多くの疑問の中で、最も重要なものの 1つに、次のものがある。

それは「免疫」の問題だ。

たとえば、麻疹や A型肝炎などの一部の疾患では、感染症は一つの抗体で対処ができる。たとえば、一度それらの病気にかかって回復した場合、一生その免疫を持つことができる。

では、新型コロナウイルスの場合はどうなのだろう。

米ニューヨークにあるマウントサイナイ・アイカーン医科大学のワクチン専門医であるフロリアン・クランマー氏は、我々に以下のように述べる。

「コロナウイルスの場合はそうではないのです。一度感染した人でも、免疫力が低下すると、繰り返し感染する可能性があるのです」

最近になり、新型コロナウイルスの免疫をめぐるさまざまな研究の状況は、険しい方向に収束していこうとしている。コロナウイルスは、抗体を獲得してもその抗体を長く維持できない可能性が高いのだ。

7月6日に医学誌ランセットに掲載されたスペインからの研究は、一部の新型コロナウイルスの患者では、抗体が 3〜 5週間しか持続しない可能性があることを示唆した。

7月11日に英国の研究者たちにより発表された予備的な研究では、新型コロナウイルスの抗体の持続期間は 3ヶ月未満である可能性が示された。

つまり、新型コロナウイルスに感染して回復したとしても、その抗体は最大でも 3ヵ月程度で消滅してしまうことが示されているのだ。

この問題のひとつには「ワクチン」の問題がある。

ワクチンというもののの有効性は、弱められたウイルスなどの投与が、接種を受けた人の体に対して、将来のその感染症から守ってくれる抗体を生成させることができるという考えに立っている。

なので、今回のような「抗体が早期に消えてしまう」というような発見はワクチンの開発に確実に影響を及ぼす。つまり、新型コロナウイルスの抗体による保護が、一時的なものであるならば、ワクチンによる保護も一時的なものになる可能性があるためだ。

それと共に、抗体の持続時間が短いことは、広範な集団免疫や社会的免疫の獲得という希望にも大きな壁となってしまう。しかし、一部の専門家たちは、だからといって、パニックになることはないと言う。私たち人間の体の免疫は、抗体と関係しているだけではないからだ。

抗体の持続期間は数週間から数か月

今年 4月、アメリカ国立アレルギー感染症研究所の所長であるファウチ博士は、秋には多くの人たちに免疫が出来、保護されると仮定していた。

しかし、今回の英国の研究は、新型コロナウイルスの抗体の持続期間が非常に短い証拠を示している。

この英国の研究では、94日間にわたって 90人を超える新型コロナウイルス患者の抗体を検査した。

その結果、感染から 3週間後に「強力な」抗体反応を獲得したのは、すべての患者のうちのわずか 60%だった。さらには、その数週間後に抗体を維持していたのは、患者のうちのわずか 17%だったとガーディアンは報じている。

他の患者では、感染後 3か月以内に抗体レベルが大きく低下するか、まったく検出することができなくなった。つまり、3ヵ月以内にほとんどの元患者たちの抗体が消えてしまったのだ。

6月にネイチャーに発表された別の研究でも、同様の結果が見出されている。研究者たちは、中国で新型コロナウイルスから回復した 37人を対象に抗体検査を行い、同時に、新型コロナウイルスに陽性であるが、無症状だった 37人にもテストをおこなった。

その結果、回復後約 8週間で、無症状の人の 40%、症状のある人の 13%で、検出できないレベルまで抗体が低下した。

医学誌ランセットに掲載されたスペインでの最近の調査では、5人に1人が 5週間以内に検出可能なレベルの抗体を失ったことがわかっている。

免疫の消失は、症状のあった人もなかった人でもどちらでも起きていた。

研究の共著者の1人であるラクエル・ヨッティ氏は記者会見で、「新型コロナウイルスの免疫は不完全で、一過性である可能性があります。その持続期間は、ほんの少しで、その後消滅してしまう可能性があるようなのです」と述べた。

ウイルスに対する免疫は抗体だけに関係しているわけではない

しかし、これらの抗体レベルの低下や消失に関する調査結果から過度の懸念が引き起こされるべきではない理由としては、人間の免疫はこれら抗体にだけに依存するだけではないということがある。

たとえば、白血球は侵入したウイルスが戻ってきた場合にそれを特定して攻撃するのに役立つ印象的な免疫学的記憶を持っている。T細胞(免疫細胞)は感染した細胞を破壊する可能性があり、B細胞は新しい抗体を産生する働きをする。

専門家たちは、「仮に新型コロナウイルスに再感染したとしても、再感染の際には弱毒化した病気になるだろう。B細胞とT細胞は感染したウイルスを覚えており、迅速に反応するので、最初の場合ほど重症にはならないはずだ」と述べる。

ここまでです。

記事の後半のほうに「 T細胞などの免疫細胞があるから大丈夫」というようなフレーズが出てきますが、以下の記事など、何度かふれていますが、この新型コロナウイルスというのは、「免疫細胞を攻撃する」のですね。

世界の出来1488 米ペンシルバニア大学の研究で新型コロナウイルスが人間の重要な免疫細胞を「エイズ同様に消滅させている」と結論

コロナウイルスがヒトの免疫系を機能麻痺させるメカニズム
How the Coronavirus Short-Circuits the Immune System
NY Times 2020/06/26

最近の研究によると、新型コロナウイルスは人間の重要な免疫細胞の破壊を引き起こす可能性がある。そして、この仕組みは HIV (エイズウイルス)と同様なのだ。

パンデミック初期の頃、新型コロナウイルス感染症は呼吸器疾患の一種であるように見えた。しかし、その後、このウイルスは、肺だけでなく、腎臓、心臓、循環器系にも影響を与えていることがわかってきている。

そして現在、研究者たちは、新たな「不愉快な驚きを伴う事実」を見出した。

新型コロナウイルスで入院している多くの患者で、人間の免疫に必須の特定の免疫細胞が消失することにより免疫系が脅かされていることがわかったのだ。不気味なことに、ここには HIV との類似性が示唆されている

この調査結果は、重症患者の免疫システムを低下させるための一般的な治療法の恩恵を受けるのは少数であり、他の多くの重症患者には有害である可能性があることを示唆している。

また、この研究は、新型コロナウイルスに感染しても、子どもの場合、非常に発症する事例が少ない理由についての手掛かりを提供をしてもいる。

そして、新型コロナウイルスを制御するためには、HIV に対しての場合のように、薬物の混合が必要になる可能性があることを示唆している。

米ペンシルベニア大学の免疫学者で、Covid-19 患者の免疫システムを詳細に調べているジョン・ウェリー博士(Dr. John Wherry)は「新型コロナウイルスの非常に複雑な免疫学的特徴」を指摘する研究が増えていると述べる。

ウェリー博士と研究チームは今年 5月、人間がウイルスなどの病原体と戦うための必須の免疫細胞である「 T細胞」の喪失を含む、重症の患者における一連の免疫系の欠陥を示す論文を発表した。

別の研究では、研究者たちは 3つのパターンの免疫欠損を特定し、免疫応答の調整に役立つ T細胞と B細胞は、調査した 71人の Covid-19 患者の中の約 30%で不活性であると結論付けた。中国の研究者たちもまた同様の、新型コロナウイルス重病患者の「 T細胞の消失」を報告している。

Covid-19 患者に見出される最も印象的な異常の 1つは、「 IP10 」と呼ばれる分子レベルの著しい増加だ。この IP10 分子は T細胞を身体の必要な領域に送る役割を持つ。

通常なら、この IP10 分子は、免疫細胞である T細胞が送られる間に、短時間だけ、そのレベルが上昇する。しかし、Covid-19 患者の場合では、コロナウイルスによって引き起こされる SARS および MERS の患者の場合と同様に、IP10レベルが上昇し続けるのだ。

このような状態は、身体内に無秩序な合図を作成する可能性がある(※ 免疫反応が無秩序になる)。

その結果、身体はほぼランダムに T細胞にシグナルを送り、免疫反応を混乱させる可能性があるのだ。一部の T細胞はウイルス(病原体)を破壊する準備ができているが、これによりその機能が損なわれ、異常な動作をするようになる。

多くの T細胞が明らかに死滅してしまうため、体の免疫対応力は消失する。特に、40歳を超えると、新しい T細胞を生成する器官である胸腺の効率が低下するために、影響が大きくなる。

今回の研究はまた、新型コロナウイルスの治療のためにポピュラーとなっているアイデアはほとんどの人を助けないかもしれないことを示唆している。

ヒトの免疫系がウイルスに非常に強く反応するため、一部の患者の場合、コロナウイルス感染によって深刻な影響を受ける。その結果、いわゆる「サイトカインストーム (免疫過剰反応)」が起きる場合がある。これは、腫瘍を攻撃するために T細胞を過給する薬物で治療されたガン患者にも見られる。

これらの過剰反応は、免疫細胞のもう 1つの主導役である IL-6 と呼ばれる分子を遮断する薬剤で鎮めることができる。

そのため、新型コロナウイルスの重症患者に対しても、このようなサイトカインストームに対応する薬剤での治療が有効だろうと考えられてきたが、しかし、これらの薬はほとんどの Covid-19 患者で効果的ではない可能性があるのだ。

また、新しい研究は、以前からの「なぜ子どもはコロナウイルスで発症することが稀なのか?」という疑問に答えるのに役立つかもしれない。

若い年齢の人たちは、新しい T細胞の供給源である胸腺が非常に活動的であり、そのために T細胞が多く作り出され、ウイルスが免疫細胞を破壊するより前に新たな T細胞を迅速に作り出すことができる。そのため、子どもたちは、免疫細胞の破壊を免れるようだ。

しかし、高齢者では、胸腺が機能しないために、新型コロナウイルスにより免疫細胞が破壊されていく。

このような状況が判明してきた中で、抗ウイルス薬の混合剤である HIV 治療の薬物モデルが、新型コロナウイルスの軽度の症状の人、そして重症患者の両方にとって、有効になる可能性があるかもしれないことを示している。

一部の専門家たちは、重症になる理由が、免疫系の過剰反応であるとしたなら、抗ウイルス治療が重症 Covid-19 患者にとっては意味があるのかと考える。

しかし、ウイルスが直接免疫系の機能不全を引き起こしているとした場合、抗ウイルス剤は理にかなっていると考える研究者たちが多い。その理由は、T細胞を消失させて免疫系の他の部分に害を与える前に感染を止めることが重要であるためだ。

英ロンドン大学キングズカレッジの免疫学者であるエイドリアン・ヘイデイ (Adrian Hayday)博士は、「私は楽観的な見方を崩していません」として、ワクチンがなくても、ウイルスに対して直接作用する薬物によって新型コロナウイルスが、コントロールできる病気になることを予測している。

「確かにワクチンができるのなら素晴らしいでしょう」とヘイデイ博士は言う。

「しかし、ワクチンの世界的展開の物流計画は非常に困難であるため、ワクチンだけに依存しない治療の可能性を考えることが安心につながります」

ですので、新型コロナウイルスの場合は、特に免疫細胞の生成が盛んではない高齢者などの場合は、「完全に免疫不全となる」場合があり、高齢者に重症者が多いのはそれが理由だと思われます。

逆に、子どもや若者は、T細胞などの免疫細胞を作り出す胸腺の働きが活発ですので、症状が出ることは少ないはずです。

若い人たちが感染してもほぼ症状が出ないのはそのためです。

これは再感染しても同じだと思います。ウイルスが今のままの状態であれば、おそらく、若い人たちは、基礎疾患がないのであれば、何も恐がることはないです。

なお、今回ご紹介した「新型コロナウイルスが免疫を獲得しにくい」ということについては、2月くらいからの中国の調査でも少しずつ疑われていたもので、今となって、世界的な合意となったということになると思います。

その頃のことについては、以下の記事などでふれています。

新型コロナウイルスから回復した患者の多くは抗体がないか抗体数が非常に少ないために、再感染するリスクがある
Many Recovered Patients Have No Or Very Low Antibody Counts, Risking Reinfections
thailandmedical.news 2020/04/16

上海の研究者たちは、新型コロナウイルスから回復した患者の多くが中和タンパク質または抗体を保有する兆候を示さなく、大多数は非常に低い数であったと警告している。

これらの発見は、ワクチン開発と集団免疫の獲得について大きな影響を与える可能性がある。

研究者たちは、回復した患者たちには再感染のリスクが高いことも警告している。

上海の復旦大学の研究チームは、上海公衆衛生クリニックセンターから退院した 175人の患者の血液サンプルを分析した結果、全体の 3分の 1以上が予想外に低レベルの抗体しか持たないことを見出した。患者によっては、抗体がまったく検出されないケースもあった。

この研究は予備的なものだが、SARS-Cov-2 コロナウイルスによって引き起こされる疾患から回復した患者における抗体レベルについて、世界で最初の体系的な検査となる。

検査したほぼすべての患者は、最近、疾患の軽度の症状から回復した人たちで、抗体レベルが低い患者のほとんどは若い人たちだった。研究者たちは、集中治療室に入院した患者の多くはすでに提供された血漿からの抗体を持っているため、除外している。

通常、抗体は免疫系によって生成され、それらは、特定の病原体を阻害するための独自の化学構造を持っている。コロナウイルスの抗体は、ウイルスエンベロープ(ウイルス粒子に見られる膜状の構造)の上のスパイクタンパク質を傍受して、ヒト細胞との結合を防ぐ。

この中国の研究者たちは、患者の約 3分の 1の抗体の「力価 (生物学における濃度の測定法)」の値が 500未満であり、この数値は免疫保護を提供するには低すぎる可能性があるレベルであることを発見して驚いたと述べた。

患者の30%以上が、Covid-19 感染後に高いレベルの抗体を作ることができていなかった。抗体が作られなかった患者たちの、他の患者との罹病期間は同様だった。

驚いたことに、抗体レベルは年齢とともに上昇し、60 - 85歳のグループの人々は 15 - 39歳のグループの人々の 3倍以上の量の抗体を示したことが見出された。

患者たちの中の 10人は、研究室で検出さえできないほど、まったく抗体がない状態だった。

研究を率いた研究者は次のように述べている。

「ワクチンの開発には、これらのように抗体が作られない患者たちがいるということに特に注意を払う必要があるかもしれません。実際のウイルスが抗体反応を誘発できない場合、ワクチンの弱体化バージョンもこれらの患者では機能しない可能性があります」

研究者たちはまた、新型コロナウイルスの抗体が、2003年に SARS の発生を引き起こしたコロナウイルス株や、特定の他のコロナウイルスと結合する可能性があることも発見した。

しかし、この結合は細胞内の SARS ウイルスの複製を抑制することができず、一度に 2つまたはそれ以上のコロナウイルス株に対するワクチン(新型コロナウイルスにも SARS にも有効なワクチン)を開発するという期待は打ち砕かれた。

中国政府の上級科学顧問の王陳博士は「中国でさえ、この病気に対する勝利を宣言するのは時期尚早です」と警告している。

「これが季節性インフルエンザのようなものになっていくのか、あるいは B型肝炎のような慢性疾患になっていくのか、それとも SARS のように消滅していくのか、それは誰にもわからないのです」


いずれにしても、こういうようなことが確定しつつある今、社会は、このウイルスと、どのように向きあえばいいのか、そして「どのように共存していくのか」ということについては、ある程度大胆に考え方を変更させていくしかないのではないかとも思います。

それとも、「新しい生活」ということで、これから何百年も何十世代も、マスクをしてソーシャルディスタンスを守って生きていくということですかね。

それではこの社会はもちません。人為的な文明の滅亡に進むだけです。

最終更新:2020/07/15 22:02

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