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日別記事一覧

2019/07/15 17:37

日本各地で記録的な日照不足。気温も東京で過去50年間の記録に並ぶ寒い夏に

日本気象協会の報道より
tokyo-sun-light2019.jpg

世界各地で、気象がカオスの状況を呈している中で、日本は、いわゆる自然災害的な気候での被害を今はあまり受けていないこともあり、意識しないような面もありますが、実は「相当な異常気象」の渦中にあります。

7月14日の時点では、北海道の一部を除いて日本列島に「太陽が出ない」日々が続いているのです。

地域によって差はありますが、たとえば、7月14日の NHK は、以下のような報道がしています。

都心で記録的な日照不足 昭和63年以来
NHK 2018/07/14

東日本と北日本の太平洋側は先月末から曇りや雨の日が多く、東京の都心では、日照時間が3時間未満の日が13日までで17日連続となりました。これは日照不足となった31年前の昭和63年以来です。

日照時間の合計 都心が平年の7%

気象庁によりますと、オホーツク海高気圧の影響などで東日本と北日本の太平洋側を中心に湿った空気が流れ込んで、先月末から曇りや雨の日が多くなっています。

13日までの10日間の日照時間の合計は、さいたま市が2時間で平年の5%、東京の都心が2.9時間で平年の7%、前橋市が3.5時間で平年の9%、福島市が12時間で平年の34%などと大幅に少なくなっています。

このうち東京の都心では、先月27日から13日までの17日連続で、1日の日照時間が3時間未満となりました。

“関東~北海道で農作物に被害”の昭和63年以来

日本気象協会によりますと、東京の都心で17日連続で日照時間が3時間未満となったのは、日照不足が続いた影響で関東から北海道にかけて農作物に被害が出た31年前の昭和63年以来です。


7月14日までの気象庁のデータでは、たとえば、東京の過去 10日間の日照時間の平年との差は以下のようになっていました。

・東京都・八王子 平年の 1%
・東京都・府中 平年の 3%
・東京都・東京 平年の 7%

関東では同じような場所が相次いでいることが気象庁のデータからわかります。

以下は、7月14日までの 5日間の日本列島の平均気温の平年との差異です。

青から水色の地点は、「平年より気温が低い」ということになっていまして、北海道以外は、ほぼ全国的に平年より、かなり寒い夏となっているようです。

2019年7月10日-14日の平年との気温の差異
tem5dhi00.png

関東から西日本の気温の低さが際立ちますが、東京では、7月12日まで 8日連続で最高気温が 25℃未満となり、1988年、1993年と並んで最近 50年で最長の記録となりました。

このような状況で最も困惑する状況としては、1993年に起きた「日本から米がなくなる」ということかもしれません。

お忘れの方もあるかもしれませんので、以下に Wikipedia から抜粋しておきます。

1993年米騒動

1993年米騒動とは、1993年(平成5年)の日本における記録的な冷夏による米不足現象である。

1993年の記録的冷夏は、20世紀最大級ともいわれる1991年6月のフィリピン・ピナトゥボ山の噴火が原因で発生したと目されている。夏の気温は、平年より2度から3度以上下回った。


今後の予測として、気象庁は、東日本では 7月20日過ぎ頃に梅雨明けして、暑い夏が戻るとしていますが、西日本の先行きは、現時点では不透明です。

ただ、日本列島全域の問題として、いったん夏の気候となったとしても、少し先の国際的な予測を見ますと、7月下旬も、なお曇りと雨が多い日が続く可能性が高いようです。

7月27日の雨量の予測です。
forecast-japan-0727r.jpg

西日本の一部では、繰り返し大雨となる可能性もあるようです。

気象と気温に関して、今年の夏は、多少混乱した様相となってしまう可能性が高くなってきています。

最終更新:2019/07/15 17:37

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2019/07/15 17:32

「たった10分間の暴風雨により7名が死亡し、100名が負傷」というギリシャ北部では史上初めての出来事となった超暴風雨

2019年7月12日のギリシャの報道より。写真は「10分間の暴風」で破壊された家屋
superstorm-greece-july2019c.jpg

温暖で穏やかなギリシャ北部のリゾートに何が

ギリシャにハルキディキというリゾート地があります。旅行サイトには以下のように書かれているような場所です。

ハルキディキはエーゲ海に突き出した複数の半島で知られるギリシャ北部の県で、静かな入り江にある砂浜につながる地中海の森林を擁しています。

最西端の半島カサンドラは、近代的なリゾートやナイトクラブがある特に開発が進んだ地域です。

ギリシャ・ハルキディキの場所
chalkidiki-greek-map2019.jpg

少なくとも通常では、荒れた天気になるというようなことはほぼないこの土地が、「前代未聞のスーパーストーム」に見舞われました。

しかも、この嵐は「予測されていなかった」もので、突如として、この穏やかなリゾート地を襲ったのです。

その最大風速は、報道によれば、時速 100キロメートル超というハリケーン並みのものでしたが、何よりすごいのは、

「暴風に見舞われたのは、たった 10分間だった」

ことでした。

その短い時間の中で、数々の破壊が発生し、多くの人々にダメージを与えました。

リゾート地ですので、被害者は外国人が多く、死亡した 7名のうちの 2名がチェコからやってきたカップル、2名がロシアからやってきた家族のうちの父親と息子、そして、ルーマニアからやってきた親子などとなっていました。

もちろん、このような暴風雨は、この地では「前例のない現象」であり、ギリシャ気象当局も、ギリシャ北部でこのような気象が発生するのは極めて珍しいと述べています。

以下は、 嵐が去った後のハルキディキの様子です。「一晩、暴風雨に見舞われた」のではなく、「10分ちょっとの間、暴風雨に見舞われた」だけの後の様子です。

わりと大きな車が転倒しているあたり、その強風がおわかりになるかと思います。

2019年7月10日 スーパーストームの直後のハルキディキ
beach-superstorm-002.jpg

ssg-car-003.jpg

ssg-car-003.jpg

こちらは嵐の渦中の動画です。

https:●//youtu.be/wOHBn1uZf6E

ssg-roof-house004.jpg

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このハルキディキ以外にも、ギリシャ北部の広範囲で、激しい悪天候が発生し、各地で時速 80キロから 100キロ級の突風に見舞われたようです。

ギリシャは、本来は穏やかな気候を持つ場所で、それだからこそ、リゾートも多いのですけれど、昨年あたりから、ギリシャの気候は明らかに変化しています。

昨年は、地中海で発生するハリケーンである「メディケーン」と呼ばれる暴風で、ギリシャの広範囲が大きな影響を受けたことを以下の記事でご紹介したことがあります。

地中海で発生する珍しいタイプのハリケーン並の暴風雨「メディケーン」によりギリシャで壊滅的な洪水での大きな被害

2018年9月29日 地中海で発生した暴風雨を報じるギリシャの報道より
medicane-greece-0929.jpg

暴風雨による洪水で破壊されたギリシャの街並み
flash-flood-greece0929.jpg

日本も台風の直撃の連続に見舞われていますが、他の国々でも暴風雨の直撃や被害が相次いでいます。

そのような中、ギリシャが、地中海で発生してヨーロッパに向かって進んでいくという珍しいタイプの暴風雨による豪雨や暴風、そして洪水により大きな被害を受けています。

洪水と高波で浸水したギリシャの街キャト
kiato-floods-0929.jpg

洪水の後のギリシャの町の様子
greece-aftre-floods0929.jpg

下の動画は、大規模な洪水に見舞われたギリシャのアルゴスという街の様子です。

https:●//youtu.be/kQuQYQncSJw

被害は、ギリシャのペロポネソス半島の大半に渡って発生したようです。

ペロポネソス半島
peloponnese-greece-map2018.jpg

この暴風雨は、地中海で発生ものですが、報道などでは、サイクロンと呼んでいる場合もありましたが、実際には、

「通常ならほとんど発生しないタイプの暴風雨」

なのです。

そのようなわけで、実際には「カテゴリーとしての名前はない暴風雨」なのですが、冒頭のギリシャ CNN の報道のように「メディケーン」と呼ぶ報道が多くありました。

この「メディケーン」という言葉は、私も初めて聞いたのですが、その説明をアメリカの気象サイトから抜粋しますと、以下のようになります。

What is a 'medicane'?

「メディケーン」とは何か

現在、ギリシャ、そしてトルコ西部で、大雨、強風、沿岸での大規模な洪水が発生している。しかし、この暴風雨は、おそらく多くの人たちが聞いたことがないものだと思われる。

これは「メディケーン (medicane)」と呼ばれ、地中海地域に特有のものだ。

医学(medicine)と似た綴りだが、何の関係もない。この名前は 「地中海 (Mediterranean)」と 「ハリケーン (Hurricane)」の 2つの言葉の組み合わせだ。

公式の気象用語ではないが、この名前はこれらの台風やサイクロン、ハリケーン等との地域的な違いを分類する。

気象予報士のタイラー・ロイズ(Tyler Roys)氏は、「過去 20年間、このメディケーンの報告が増えてきているのです」と言う。


このようなものです。

かつては、地中海で発生した暴風雨がギリシャを壊滅的な被害に導くというようなことはほとんどなかったのですが、今は、このようなことが起きてしまうようになったのです。

この「メディケーン」は、現在も暴風雨として移動していて、10月始めにかけて以下のような進路を取るとされています。

2018年10月1日までのメディケーンの予想進路図
9-29-medicane.jpg

このような強力な暴風雨が地中海で発生する理由は、おそらく「地中海の海水温度がきわめて高いため」ではないかと考えられます。

2018年 6月に、地中海の気温が異様に高いことを以下の記事で取りあげました。

ヨーロッパの地中海での海水温度が完全に異常な状態となっており「通常より5℃高い」海域も。原因は不明

2018年6月14日の地中海の海水表面温度の平年と差異
mediterranean-sea-temperature2018.jpg

アドリア海の海水表面温度は高いまま推移しているのですが、最近になって、海水温度が高いのは、このアドリア海という狭い範囲だけのことではなく、

「地中海全域が平年に比べて異常に高い海水温度を記録している」

ことが判明したのです。

冒頭の気温分布は、世界地図では以下の範囲となります。

mediterranean-sea-temperature0614.jpg

これは色の分布を見ますと、イタリアのアドリア海は、平年との気温の差が「 5℃以上」(薄い紫から白で示されています)となっている海域がかなりの面積を占めていて、これは・・・ちょっと異常ですね。

そして、地中海のイタリアからギリシャ、トルコにいたる海域がほぼすべて「平年より 3℃以上、海水温度が高い」ということが示されています。

前のアドリア海の記事の時にも書いたのですけれど、海水温度は大気のいわゆる気温とは違い、そんなに大きな変動があるものではないのです。

平年より 3℃高いというのも相当なもので、まして 5℃高いとなると、異常ということが言えるかと思われます。

どうして、このようなことになっているのかはわかりません。

それに、何よりも不思議なのは、実は世界的には、「今年は海水温度が比較的低い」のです。

この数年、非常に高い海水温度が続いていた世界の海ですが、今年はそうでもないのです。

たとえば、下は、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の「海水温度の差異」のデータで、リリースされている中で最新の 6月18日のものです。

赤くなればなるほど平年より高い」
青くなればなるほど低い」
黄色が平年並み」

ということで見ていただくと、おわかりやすいかと思います。

2018年6月18日の世界の海水温度の平年との差異
sea-2018-0618.jpg

黄色の部分(平年並み)と、青い部分(平年より低い)が多く、赤い部分(平年より高い)は、かなり少ないことがおわかりかと思います。

実は、この海水温度が台風やハリケーンの行方も決定していくものとなるのですが、このように世界的に低い状態のままならば、今年は台風やハリケーンが「多くはならない」可能性がありますが、この先の変化もありますので、今はそのことにふれられないとしても、最近数年とは違う落ち着いた海水温度を示しているといえます。

ところが、その中で、地中海、そして北欧などのヨーロッパ周辺の海域は突出して高いのです。

eu-st-05.jpg

どうしてこんなことが起きているのかということについて興味はありますが、ここまで高いとなると、どうしても「海底火山など、メタンガスの噴出を含む地質の活動」を疑ってしまいます。

これはそのうち記事にしようと思いますが、実際現在は世界中でメタンガスの噴出がとても活発なのです。このブログで最近取りあげただけでも、オーストラリア、インド、アメリカ他、さまざまな場所でメタンガスが地底から噴出しています。

そして、NOAA の図を見ていますと、海もまた「異常に海水温度が低い場所」もあれば「異常に高い海域」もあることがわかります。気温だけではなく、海水温度も均衡を欠いた状態となっているということなのかもしれません。

2018年9月の終わりということで、基本的に夏は終わりを迎えているのですが、実は「いまだに地中海の気温はものすごく高い」のです。

下は、最近の地中海の海水温度の分布です。

2018年9月25日の地中海の気温(赤い部分は25℃以上)
sea-t0925-mediterranean.jpg

今の地中海の海水温度は、軒並み 25℃以上となっています。

なぜギリシャがこのようなことになってきているのか、はっきりしたことはわかりません。地中海の海水温度が関係しているかもしれないですが、それだけであるというようにも思えません。

いずれにしましても、現在のヨーロッパ全体にいえることですが、今のギリシャは、もはや以前のギリシャとはちがった場所となっているのかもしれません。

最終更新:2019/07/15 17:32

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