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2019/07/01 21:18

「フランスの叫び」が示すヨーロッパの環境的崩壊が示すものは「食糧流通サイクルの時限爆弾」か「2019年 地獄の夏」か

叫ぶ顔のイメージとなった2019年6月20日のフランス全土の気温分布図
scream-france-2019.jpg

現在、ヨーロッパが歴史上最も気温の高い熱波に見舞われていますが、その中でも、フランスとスペインの気温は際立っていまして、昨日今日あたりは、フランスでは 45℃を超える地域が出てきているということになっています。

そんな中、この熱波が訪れる少し前に、フランスの気象予報士の方が SNS に投稿した「まるでフランスが叫んでいるような」冒頭の画像が今になって話題となっています。

これは気温分布を示しているものですが、その範囲は以下のようになります。

france-map-sakebi.jpg

そのフランスですが、昨日 6月28日、南部のカルパントラという場所において、フランスの過去すべての観測史上で最高気温記録となる「 45.9 ℃」に達したことが報じられています。

6月28日のフランスの報道より
france-45-9.jpg

こういう 45℃とかの気温となりますと、ヨーロッパにおいては、「まるで冗談のような気温」といえるのですけれど、しかし、今後まださらに気温は上がっていくとみられているのです。

下は、6月28日のヨーロッパ各地の気温です。今後、ドイツやポーランドでも 40℃に達する可能性があるとされています。

6月28日のヨーロッパ各地の気温
europe-heat-0628k.jpg

どうしてこんなことになっちゃったのか、ということについては、どの報道も比較的曖昧なのですけれど、サハラ砂漠のほうからの熱波が流れ込んでいるということのようです。

しかし、仮にサハラ砂漠など、アフリカ北部からものすごい熱波がやって来ているとしても、「アフリカ北部に熱波がある」のは普通のことですし、気流の流れの方向を考えれば、それがヨーロッパ方向に流れて、多少の猛暑をもたらすことは、よくあることではないかと思うのです。

しかし、フランスが 45℃などという気温になったことは過去にないわけで、どうしてなのかな・・・と考えていて、ふと思い出したのが、以下の 2017年の記事でご紹介した「ジェット気流の異常」のことでした。

地球の気流の崩壊がまたしても: ヨーロッパ上空のジェット気流の速度がカテゴリー5のハリケーン以上の時速300キロにまで加速していたことが判明

2017年10月15日のヨーロッパ上空のジェット気流の速度
jet-stream-2017-10-15.jpg

本格的に地球の上層大気が「壊れて」きている

地球の天候状況が、「何だかおかしい」というところから「もはや完全におかしい」と自覚できるほどになったのが今年を含めたこの2〜3年くらいの間でしょうか。

Hurricane Ophelia on Rare Course Toward Ireland, U.K.
Livescience 2017/10/14

希なコースを取るハリケーン・オフィーリアがアイルランドとイギリスに向かっている
すでに 2017年のハリケーン・シーズンは終わったかのように思われている現在、ハリケーン・オフィーリア(Ophelia)がアイルランドとイギリスに向かうという珍しいコースを取っている。

アイルランドに到達する頃には勢力が落ち、ハリケーンから熱帯低気圧になると予測されているが、それでも、アイルランドや英国で暴風雨が吹き荒れる可能性があり、風速は最大で時速 130km にまでなると見られている。

オフィーリアは、非常にハリケーンの多かった今年のシーズンの 10番目に発生したハリケーンとなる。

今年 2017年は、カテゴリー5のハリケーンが記録された日数が過去最大となったことが、アメリカ大気研究大学連合(UCAR)のマイケル・ローリー(Michael Lowry)氏により発表されており、また、米国コロラド州立大学のハリケーン研究者であるフィル・クロツバッハ(Phil Klotzbach)氏によれば、熱帯低気圧が、10回連続してハリケーンに発達していることが記録されている、まさにハリケーンの当たり年となっている。

ハリケーン・オフィーリアはイルマやマリアのように注目されてはいないが、しかし、このオフィーリアが記録している風速時速 160km は、これはこれまで大西洋東部で発生したハリケーンの中で最も強い暴風だ。

また、この大西洋東部で低気圧がカテゴリー2のハリケーンに発達したのは 1992年以来のことだとアメリカ国立ハリケーン・データセンターの予報官は述べている。

オフィーリアは、通常より高い海水温度のためだけではなく、より冷たい気温のおかげでハリケーンに発達したと考えられる。クロツバッハ氏によれば、大気の状態が非常に不安定であったために予想以上にハリケーンの勢力が増したと伝えている。

オフィーリアのコースは、これまでにまったくないほどではないのかもしれないが、しかし、かなり異例といえる。

アイルランドを襲った暴風雨としては、1961年のデビー(Debbie)があるが、この時のデビーがアイルランドに到達した際にハリケーンの勢力だったのか熱帯低気圧だったのかどうかは当時の記録からは不明だ。

近年でアイルランドとイギリスに影響を与えた熱帯低気圧の中で顕著だったのは、1986年の暴風雨チャーリー(Charley)と、2011年の暴風雨エックス・カティア(Ex-Katia)のふたつがある。そういう意味では今回のオフィーリアのコースもまったく前例がないというわけではないのかもしれない。ただ、ハリケーンの勢力を維持して接近しているというのは極めて前例が少ない。

2013年に、科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズに掲載された調査結果によれば、大西洋東部で発生したハリケーンによる風が西ヨーロッパに影響を与えることが増えている。気温が上昇し、ハリケーンの発生するエリアが拡大すると共に、ヨーロッパでも暴風雨が発生しやすくなっているという。

以前はなかったことだが、それらの暴風雨はヨーロッパに到着するまで勢力と熱帯暴風雨の特性を維持することが多くなったのだ。

そのため、ヨーロッパでの暴風雨による被害と経済的損失も拡大している。

ハリケーン・オフィーリアは、今後、アイルランドに向かい、より涼しい海域に移動しする中で低気圧に移行すると予想されている。

オフィーリアの正確なコースはいまだに確定していないが、月曜(10月16日)から、北アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イングランドの西海岸などでは広く強風、大雨、高波による影響があると見られている。

という記事では、大西洋の「観測史上最も東」で誕生したハリケーンが、通常のコースとは真逆にも見えるコースをとり、英国のほうに進んでいることなどを取りあげたものでした。

今日のイギリスやアイルランドの報道でも、このハリケーンの奇妙さについて報じているものが多く見られました。

10月16日のアイルランドの報道より
why-opelia-uk-1.jpg

上のアイリッシュタイムズの記事の中で、「なぜオフィーリアはそのような場所で生まれ、このようなコースをとっているのか」ということに対しての質問に答えていたアイルランドの気象学者デイルド・ロウ(Deirdre Lowe)さんは以下のように述べています。

「なぜこんなに東部で発生し、このようなコースなのかということについては、おそらくはジェット気流などの大気の流れとの関係なのではないかとは思いますが、今のところはその理由は私たち気象学者にも特定できません」

ここで「ジェット気流」という言葉が出てきました。

そして、昨日 10月15日にヨーロッパ上空で記録された「ジェット気流の速度」が冒頭のものなのです。

冒頭の図を、大ざっぱですが、ヨーロッパの地図と並べてみますと下のようになります。

2017年10月15日のジェット気流の速度
jet-1015b.jpg

これを見ますと、10月15日に、

「時速 300キロメートル以上の強烈な速さのジェット気流がヨーロッパ上空を駆けぬけていた」

ことがわかるのです。時速 300キロメートルは、秒速では 80メートルくらいになりますので、「 1秒で 80メートル移動する速さ」ということで、そのすごさがおわかりかと思います。

なお、この速度は、ハリケーンの定義の「カテゴリー5」を上回るすさまじいものでもあります。カテゴリーの区分は風速が基準です。

ハリケーンの強さと風速(秒速)

・カテゴリー5 秒速 70メートル以上
・カテゴリー4 秒速 59 - 69メートル
・カテゴリー3 秒速 50 - 58メートル
・カテゴリー2 秒速 43 - 49メートル
・カテゴリー1 秒速 33 - 42 メートル


このようになっていまして、今回のジェット気流の速度である「秒速 80メートル以上」というのは、カテゴリー5の中でも特に強大な「スーパー・ハリケーンに匹敵するようなものといえそうです。

ちなみに、ジェット気流の「通常の速度」とはどのくらいかというと、ジェット気流 - Wikipedia に以下の数値があります。

・寒帯ジェット気流 → 夏で秒速 20m から 30m、冬で 50m

・亜熱帯ジェット気流 → 夏で秒速 20m から 40m、冬で 40m から 50m


ということですので、おおむね秒速 20メートルから 50メートルの間くらいに収まるものということのようですが、10月15日のヨーロッパのジェット気流は、

・最も速度の「遅い」部分で秒速 40メートルほど

・最も速度の「速い」ところでは秒速 80メートル以上


と、「常識的ではない」速度になっていたことがわかります。

ちなみに、ヨーロッパ上空を通るのは、寒帯ジェット気流のほうです。

ハリケーン・オフィーリアの「奇妙なコース」と、このジェット気流の爆速が関係あるのかどうかはわからないですが、そもそも、こんなにジェット気流の速度が上がったということ自体が、気流のシステムの根本がどうにかしたと考えるのが正しそうですので、地球単位の大きな意味では関係していそうです。

ハリケーン・オフィーリアの10月17日までの予想進路
ophelia-course02.gif

ただ、今回のジェット気流の速度は確かに驚くべきことかもしれないですけれど、もはや昨年あたりから「地球の気流は壊れていた」という事実もあります。

2015年から壊れた地球の気流は2017年に崩壊の完成を見たのかも

2016年の夏前に以下の記事を書いたことがあります。

気象の専門家たちは「私たちは地球規模の気候緊急事態を宣言しなければならない」と語り、騒然が広がる

2016年6月30日カナダ・オタワ大学の気象学の専門家ポール・ベックウィズ教授による事態の解説
jet-stream-equator.jpg

ベックウィズ教授の動画解説欄の翻訳

北半球のジェット気流が赤道を越えて進行し、そして、南半球のジェット気流と合流するという事態が起きています。

これは今までになかった新しいジェット気流の動きだと思われ、そして、このことは、気候システムの騒乱が進行中であることを示しています。

現在の私たちの気候システムの振る舞いは、私たちが予想していなかった状況、あるいは予想はしていても、過去に経験したことのない新しい、あるいは恐ろしい方法で私たちを驚かせ続けています。

混乱した気候の世界へようこそ。

私たちは今、地球規模の気候緊急事態を宣言しなければなりません。


ドイツの気候変動ポツダム研究所の科学者が、AFP に、以下のように語っていました。

気候変動ポツダム研究所は、(この大洪水は)地球上空のジェット気流が乱れたことによって、豪雨をもたらした低気圧が移動せず1か所に停滞してしまったためと指摘している。

同研究所は、現在ロシアで起きている干ばつも、ジェット気流の乱れに関連しているとの見方を明かした。


これは、2016年にジェット気流に異常が起きたことをカナダのオタワ大学の気象学者が発表したことでわかったということをご紹介したものでした。

詳細については上の過去記事をお読みいただければ幸いですが、大まかにいいますと、次のようなことが起きていたのです。

通常のジェット気流
jet-ordinary.gif

2016年の春に起きたこと
jet-2016s.gif

この発表の際、オタワ大学のポール・ベックウィズ(Paul Beckwith)教授は「何もかもオワタ」とは言わなかったにせよ、以下のように述べていました。

「北半球のジェット気流が赤道を越えて進行し、南半球のジェット気流と合流するという事態が起きました。これは今までになかった新しいジェット気流の動きであり、このことは、気候システムの騒乱が進行中であることを示しています」

「現在の気候システムの動きは、私たちが予想し得ない気象の状況を作りだすか、あるいは過去に経験したことのない新しい、あるいは恐ろしい方法で私たちを驚かせ続けるかもしれません。私たちは今、地球規模の気候緊急事態を宣言しなければなりません」

タイトルにもありますが、ヨーロッパ上空のジェット気流の速度が、大変な速度になっていたという報道をご紹介したものでした。

現在、地球の上空の大きな大気の流れそのものが、以前とは大きく変わってきているようで、「大気の状態が壊れている」とも言えるようなことになっているのです。

もしかすると、この熱波も、こういう「気流の変化と崩壊」も多少は関係しているのかもしれません。

なお、今のヨーロッパでは熱波が話題となっていますが、世界全体としては「寒波」の地域のほうが相変わらず多く、アメリカのシカゴなどでは、6月の今も最高気温が 15℃程度という、とても寒い夏となっていることが報じられています。

また、南米やオーストラリアは、各地で記録的な寒波となっていまして、暑いにしても寒いにしても、どこの地域も「通常とは違う」ことになっています。

それでも、このヨーロッパの熱波の異常性は、特筆されるものとはいえます。

やはり 40℃以上の最高記音が各地で観測されているスペインでは、南西部カタルーニャのタラゴナという場所で、壊滅的な山林火災が発生していて、通常の消火活動だけでは収集がつかなくなっていまして、空軍による「水爆弾」が投入されています。

6月28日 スペイン・タラゴナで水爆弾で消火を行う戦闘機
tarragona-fire-fight.jpg

これについては、

40℃超の熱波の中のスペイン・カタルーニャで「コントロール不能」の歴史上最も激しい山火事が拡大中。気温は今後「45℃」の領域へと

2019年6月27日のヨーロッパ「フランス24」のライブ報道より
catalonia-fire-june2019.jpg

上の記事の時点でも、フランス、オーストラリア、イタリア、アメリカ、アルゼンチンなどでは、かなり壊滅的な農作物被害となっていたのですけれど、上の記事から、おおむね1ヵ月ほど経った今振り返りますと、「その間に起きた異常気象」ときましたら、それはかなりのものでした。

ヨーロッパにおいては、そこにとどめを刺すような今回の熱波です。

たとえば、ヨーロッパは各地で、ブドウ畑やオリーブ畑、トウモロコシ畑などが、この春には寒波、その次には「雹(ひょう)」などで大きな被害を受けましたが、そのような状態のところに、「その土地で1度も経験したこともないような熱波」が来たということになり、相当厳しいことになるのはないでしょうか。

そもそも、上に挙げました国々は、フランス(熱波)、オーストラリア(寒波と干ばつ)、イタリア(熱波)、アメリカ(寒波と洪水)、アルゼンチン(寒波)というように、それ以来現在まで、どこも異常気象の渦中のままです。

なお、実際には、「昨年の時点でヨーロッパの多くの土地はかなりダメージを受けていた」可能性もあります。

ヨーロッパは昨年の夏も厳しい暑さが続き、また山火事も非常に多かったのです。

それは以下の記事に書かせていただいています。

前例のない熱波と山火事により緑豊かなヨーロッパの大地から「緑が消えた」。その焼け焦げた砂漠のような光景は世界的な食糧危機サイクルの到来を示唆する?

2018年8月13日ドイツ人宇宙飛行士がISSから投稿した「全土が茶色に変わってしまった」ポルトガルの光景
poltugal-after-wf0806.jpg

ヨーロッパでの熱波と乾燥が、各地に前例のない規模と範囲の山火事を発生させ続けていることは、何度か取りあげさせていただきました。

8月に入ってから「ヨーロッパでの山火事発生リスクが高くなっている場所」が発表されました。

wildfire-europe-risk2018id.jpg

スペイン、ポルトガルから、フランス、ドイツ、オランダといった中央ヨーロッパは「ほぼ全土が極端な山火事リスクがある」と分類されていました。

そして、その後、実際にこれらの地域の多くでは歴史的な熱波と乾燥の中で、大規模な山火事が次々と発生しました。

これらののヨーロッパの国や地域の風景が、

「その後どのようなものになったか」

ということが、最近の ISS (国際宇宙ステーション)から撮影された写真により明らかになりました。

ドイツ人宇宙飛行士のアレクサンダー・ゲルストさんという方が SNS 上に、

・ドイツを中心とした中央ヨーロッパを上空から撮影した様子

・ボルトガルとその周辺の様子


の写真を投稿されたのです。

そのうちのポルトガルのものは、冒頭に示させていただいたものですが、その他の中央ヨーロッパのほうの「現在の風景」もご紹介させていただきます。

ちなみに、ふだんこのあたりのヨーロッパの地域を衛星で撮影した光景がどのようなものかというと下のような感じです。緑豊かな地域が多いです。

ふだんのヨーロッパ周辺の衛星写真
europe-satellite-itsumo.jpg

このようなヨーロッパですが、8月6日に ISS から撮影された光景は下のようになっていました。

2018年8月6日 宇宙ステーションより撮影されたヨーロッパ

ドイツを中心とした中央ヨーロッパの光景
germeny-2018-0806.jpg

ライン川周辺と思われる中央ヨーロッパの光景
germeny-drought-02.jpg

ほぼ全体が茶色となっているポルトガル
poltugal-2018-0806.jpg

こんなようなことになっているのです。

「砂漠化している」という表現が出ても不思議ではない光景です。

写真の範囲は、地形から見まして、大体ですが、下のあたりになると思われます。

europe-_satellite-image02.jpg

もともと緑だったところに「もはや緑がない」のです。

山火事によるものもあるでしょうけれど、それぞれの国や地域で極度の干ばつも進んでいると思われ、それを含めて「緑が消えた」という状態になっているのだと思われます。

ポルトガルに関しましては、「山火事が鎮火した後」の光景が投稿されていますが、広大な面積の森林が「燃え尽きて」います。

山火事が鎮火した後のポルトガルの様子。この光景が広大に広がっています

poltugal-awf-2018.jpg

このような光景(しかも、決して狭い範囲での出来事ではないです)を見ても、今年のヨーロッパの山火事が前例のない自然災害だったことがよくわかります。

ところで、こういう事象の「後遺症」としては、どんなことがお考えになられるでしょうか。

もちろん、人的被害や建物などの経済被害も大きいでしょうけれど、今のヨーロッパは、「森林としての緑が消えた」ということ共に、「農業作物も消えている」のです。

2018年食糧危機のサイクルに入っている今

実は現在、ヨーロッパは、過去数十年で最も深刻な「農業危機」にあります。この異常な気温と乾燥がさらに続けば、「史上最悪となる農業被害」に発展する可能性もなくはないです。

ヨーロッパの農作危機を伝える8月8日のメディア
europe-vegitable-crisis.jpg

下の図は、上の記事にあります、ヨーロッパの干ばつによる農業リスクの進行状況を示したものです。大ざっぱにいえば、色が赤くなればなるほど深刻な干ばつ被害を示します。

eu-vegitable-2018july.jpg

これでもかなり広範囲の被害状況がわかりますが、ところが……この図は7月のものなのです。そして、状況は8月に入って極端に悪化しているのですね。

たとえば、上の図では、スペインやポルトガルは真っ白になっていて、つまり干ばつのリスクがない地域となっていましたが、その後、それらの国や地域は、最高気温 46℃などを記録すると共に、先ほどの写真にありましたように、前例のない山火事の連続で「砂漠化」している状況です。

ですので、現時点でのヨーロッパの「農業生産リスク」の図を作り直すと、さらに多くの場所が赤やオレンジの色分けとなると思われます。

あの写真の状況では、豊かな農業が再開されるには、かなりの時間がかかるのではないでしょうか。

ヨーロッパは、小麦や大麦、そしてジャガイモやぶどうやオリーブなどで生産量で世界で上位5位に入る国も多くありますが、それらのほとんどの国が、今年の強烈な熱波と干ばつによって壊滅的な被害を受けています。

そして、強烈な干ばつといえば、やはり農業大国であるオーストラリアが「記録に残る中で最悪の干ばつ」に見舞われています。

そのオーストラリアの現在の大地も、それを空から撮影した風景は、「まるで火星」のようになっています。

オーストラリア東部を上空から撮影した光景。もとは牧草地
australia-worst-drought2018.jpg

実は、世界で洪水が多発する中で、干ばつも同じように各地で、しかも前例のないほどのものが出現し続けています。

今起きていることは、「水不足」というものとは違うものではあるのかもしれないですか、今のようなアンバランスな気象や事象が続いていく中で、水も食糧も次第に厳しい状況になっていくことは十分に考えられます。

そして、気づいた時には、とんでもない食糧危機の渦中にいたということに、あと 10年から 20年で(あるいはもっと早く)なっても不思議ではないと思われます。

2018年の6月に金融アナリストによる地震と火山噴火のサイクルについての理論を以下の記事でご紹介したことがありました。

「ハワイとグアテマラは序章に過ぎない」 : 2011年の東北の大震災を正確に当てていた金融の世界で知られる驚くべき地震と火山噴火のサイクル理論が示す「2018年から2020年は怒濤の自然災害の時代」

金融の世界のサイクル分析が「2010年から2011年の巨大地震と火山噴火」を正確に予測していたことが明らかに。そして、同じ予測論から2018年〜2020年は地震と噴火のかつてない激しい時期になる可能性が極めて高いと金融の専門家は語る

Volcanoes and Earthquakes An Interview with Eric Hadik
linkedin.com 2018/06/08

火山噴火と地震の集中 - エリック・ハディク氏へのインタビュー

インタビュアー : 今日はお時間を割いていただき、ありがとうございます。これまで、私たちの議論は、金融市場に焦点を当ててきましたが、さらに幅広い見方として、私たち(アメリカ人)にとって密接な事象でもある火山や地震について、あなたの意見をお伺いしたいと思っていますが、商品や金融先物取引のトレーダーとしてのあなたの仕事に対して、これらの自然現象のサイクルを研究する妥当性は何でしょうか。

ハディク氏 : このようなサイクルの研究には、さまざまな側面がありますが、私はその研究から学んだことから、太陽黒点や太陽嵐、そして気候変動(エルニーニョやラニーニャ、それに対応する洪水や干ばつのサイクルを含む)などの自然事象の研究やサイクルを(金融の仕事に)適用することができるようになるのです。このような自然現象のすべてが、人間の行動や集団によって支配される市場の研究と分析にとって重要な背景を提供するのです。

しかし、重要な部分なのは、サイクルの分析だけではとどまらないということです。サイクル分析はほんの始まりに過ぎず、それは、その後に続くより具体的な分析の背景になるということです。


インタビュアー : 火山の噴火や地震の発生を予測することは、現状で可能な限りは非常に複雑な作業だと思われます。しかし、あなたはいくつかの非常に明らかな規則性を見つけています。それについて教えていただけませんか。

ハディク氏 : 火山の噴火や地震の発生には奇妙なパターンが見えることには見えるのですが、その正確な発生を予測することはできません。特に、その発生を具体的な地域固有のレベルでおこなうことは不可能です。しかし、幅広い視点から、私は絶え間ないパターンと周期性のいくつかの存在を知り、いつも驚いています。

完ぺきな例として、2009年 - 2010年に発表した一連の報告書があります。これは、2010年〜 2011年に発生した世界的な3つの巨大地震を予測しています。この予測の将来(次の大地震の時期という意味)への枠組みは、ほぼ 10年間にわたり議論されています。

その3つの巨大地震は、

 ・2010年1月のハイチ地震(M 7.0 / 死者31万人)

 ・2010年2月チリ地震(M 8.8 / 歴史上5番目の規模の地震)

 ・2011年3月の日本の地震(東日本大震災 / M 9.0 / 日本における観測史上最大の地震)

です。

これらの災害の規模と時期は、驚くほどその報告書に書かれていた見通しを正確に満たしていたのです。

そしてまた、これらの報告書は、2018年〜2020年にかけての火山活動の急上昇を引き起こす見通しを強化しました。

この 2009年の報告の分析には、無数のサイクルの相乗効果が含まれていました。それは、奇妙に思えるかもしれない 7年間のサイクルと 17年間のサイクルです。

報告書によれば、7年ごとに地震活動の集中とその威力が急増しています。しかし、劇的な地震の事象の多くは、より正確には、(7年の倍数の)14年と 28年のサイクルが最も重要なものとなっていることがわかりました。

そのサイクルの、ある段階で火山活動が急激に増加しました。その火山噴火の最も重要な例は、1991年の3つの大きな火山噴火です。それは、

 ・ピナトゥボ山(フィリピン / 20世紀の地球での最大の噴火)

 ・ハドソン山(アメリカ)

 ・雲仙普賢岳(日本 / 死者行方不明43名)

の3つの災害です。

そして、報告書では、これらの地震と火山の連鎖は、2018年 - 2019年に再発すると予想されました。

これは報告にあるサイクルの中の 28年間のサイクルと、40年のサイクル、そして、さらに最長のサイクルである 100年と 200年のサイクルに当たるのです。このようにサイクルが相乗する場合の影響は最も重要だと言えます。

以下の表は、2010年 1月上旬に公開されたものです。この 2010年の報告書では、次の巨大地震の致命的な段階の頂点を「2011年」と位置付けていました(2011年には東北のの巨大地震が発生)。

2010年1月に発表された報告書
14-28-cycle.jpg

2010年1月から 2011年3月までの約 14ヶ月間の間に、ハイチとチリ、そして日本での致命的な巨大地震が続きました。

そして、2011年の次は、2018年に複数のサイクルが「整列する」相乗した年がやってきます(いくつものサイクルがこの2018年に重なるという意味)。

この後、その 2018年に焦点を当てた分析が 2014年2月20日に発表され、より激しい地震の時代を迎えることについて焦点が当てられています。

これは、最も強力な火山噴火の時代を含む 100年のサイクルについての予測も含まれています。それは、

・1810年代のタンボラ山(インドネシア / 1815年に超巨大噴火。地球全体の気温を 10年間にわたり 0.5℃下げる)

・1910年代のノバルプタ山(アメリカ / 1912年に大噴火)

を含むもので、これらの噴火は過去数十年の地球での噴火を大幅に上回るものですが、この 100年周期のサイクルが予測に組み込まれる中で、2018年から 2020年までの火山活動の著しい急増を予測しています。

最も壊滅的な噴火が起きる時期については、サイクルが重複していることにより裏付けされた 40年間のサイクルにより、2019年から 2020年の期間だと特定されています。

現在のハワイとグアテマラの火山活動を見ていると、2018年から 2020年までの「爆発的である可能性がある」この時期は暴力的に始まっているようですけれども、しかし、私はこれらは「幕開けに過ぎない」と思っています。これは、不安を煽るために言っているのではありません。自然の中の一貫したサイクルを伝えているとご理解下さい。


インタビュアー : あなたは地震と火山活動は別々のものだと考えていますか? それとも何らかの形でつながっているとお考えでしょうか。

ハディク氏 : 地震は火山の噴火に先行することがよくあります。それは、数週間であったり、数ヶ月、ときには数年であることもありますが、これは多く見られることです。これについては数多くの歴史的事例があります。

最近では、2010年/ 2011年に予測された地震の急増は、2010年1月(ハイチ)と2月(チリ)の激しい地震で始まりましたが、すぐにアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山の噴火が続きました。


インタビュアー : これらのサイクルを作り出している原動力は何であるとお考えですか? 一部には、これらが太陽サイクルと部分的に関係していることを示唆する人々もいますが、どうお考えでしょうか。

ハディク氏 : 最初に 2つの重大な原則を強調しておきますが、まずは、これらの事象には相乗効果があります。多様に描かれたさまざまな複数の円によるペン画のように、サイクルはその端々で相乗します。それぞれの単体のサイクルにはそれぞれ独自のインパクトがありますが、特定の時間枠内で 3つ以上のサイクルの交差があると、これらのサイクルが最も信頼性の高いサイクルとなるのです。

2番目の優先的な原則は、「事象の発生の集中」です。孤立した将来の地震や噴火を特定するための特定のサイクルを探すことはできません。その代わりに、私は、主要な出来事の集中が発生する歴史の中でそれらの繰り返しの時期を探しているのです。

私の地球解析の大部分は、地震の集中とそれを支配するサイクルの特定に関係しています。

以下の表は、2009年12月に公表したレポートで、2010年 1月に若干修正したものです。日本の地震についての 17年サイクルを詳述しています。

2009年に公表された日本の地震に関してのデータと報告書
japan-earthquake-17y.jpg

報告書を書いた 2010年より前に起きていた 2007年の日本の地震による原子力事故(新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所の火災)は、日本の原発の脆弱性の程度を強調していたことは不気味な一致に感じます。

上の記事ではふれていないですが、この金融アナリストであるエリック・ハディクさんという方は、

「近いうちに食糧危機のサイクルが始まる」

ということも述べているのです。

何となく、現在のヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなどの極端な状況を見て、今後の世界の食糧状況なども気になってきましたので、エリック・ハディクさんの「食糧危機のサイクル」についても、機会があれば、ご紹介させていただくかもしれません。

それにしても、あのヨーロッパの「緑が消えた光景」が、また緑の風景に立ち直るには、どのくらいの時間がかかるのですかね。

上の記事にも、

> 世界的な食糧危機サイクルの到来を示唆する?

というように書いていますが、昨年は、そのような食糧危機は起きませんでした。

しかし、仮に、今年もまだ起きないとしても、

「そのようなサイクルの時期がどんどん近づいている」

ことは確かだと思います。

昨年の夏でも、ヨーロッパ各地で以下のような「山火事発生のリスク」が示されていました。濃い茶色になるほどリスクが高いことを示します。

wildfire-europe-risk2018id.jpg

スペイン、ポルトガル、フランス、ドイツ、オランダなどの中央ヨーロッパはほぼ全域が極端な山火事リスクがあると分類されていたことがわかります。

上の図は昨年 8月のものですが、今はまだ 6月でこれまでないような厳しい熱波に襲われているということは、上の図に示されている山火事リスクが、今現在ですでに同じような状態となっている可能性があると思われます。

もし、この異様な熱波の期間が長くなれば、ヨーロッパで多くの山火事がさらに発生することは避けられないと思われます。

そして、上の記事でもふれましたけれど、実はヨーロッパの「農作危機」は、もうずっと続いているのです。

そして、ヨーロッパだけではなく、今年は、異常気象が多くの農業大国に及んでいまして、今後いろいろと厳しい局面も考えられるかもしれません。

今の主要国なら、一時的な流通の問題ならカバーできるでしょうけれど、「根本的な食糧供給不足」というような事態が世界に蔓延し始めたとすれば、いつかはこの近代的な流通システムも機能しなくなる時もないではないかもしれません。

まだ夏を前にしてこれですから、今後、世界的にどうなるのかはよくわからないですけれど、夏が終わるまでにはいろいろと明白になってきそうです。

なお、ヨーロッパの今の熱波がどのくらい続くかということについては、

「いつ終わるかはわからない」

というのが公式の見解です。

もしかすると、ここ数年、何度か出ていたフレーズ「地獄の夏」というようなイメージを伴う夏になる可能性もあるのかもしれません。

最終更新:2019/07/01 21:18

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