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2019/06/24 21:59

米NASAが次の太陽活動周期サイクル25は「過去200年間で最も弱くなる」という予測を公式に発表。2032年頃まで続くその環境の中の地球はどうなる?

2019年6月23日
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NASAが発表した最新の太陽活動予測の予想以上の「弱さ」

太陽活動は、約 11年の周期で繰り返されていまして、現在は「サイクル24」という活動周期の最後の時期にあたります。

そして、2020年から新しい太陽活動周期であるサイクル25が始まります。

これについて、先日、アメリカの NASA はウェブサイトで、公式に、

「次の太陽活動は、過去 200年で最低のレベルとなる」と発表しました。

そのページの内容自体は、太陽活動が極端に弱くなることに対して肯定的なものでして、つまり、太陽活動が弱いと強い太陽フレアなどがあまり起きないため、太陽から放出される放射線が現象することにより「有人宇宙飛行には最適な環境」だとしています。

まあ、それはそれとして、次の太陽活動が、NASA が発表したような「極端な弱さ」だとした場合、やはり気になるのは、地球への影響なんですね。

いちばん影響があるのは、気象と気温でしょうけれど、NASA の予測通りですと、次の約 11年間、私たちは、

「過去 200年間、誰も過ごしたことのないような弱い太陽活動の下で生きる」

ことになりそうなのです。

現在の太陽活動サイクル24も、とても弱い太陽活動だったことについては、数年前からたまに取り上げていまして、以下は 2016年の記事ですが、この頃には、サイクル24が、「過去数百年の中でも記録的に弱い太陽活動だった」ことが明確になってきていました。

Record Low Solar Dynamo Asymmetry May Indicate Weak Upcoming Solar Cycle 25, New Solar Minimum
notrickszone.com 2016/03/16

記録的に弱い太陽活動の原動力は、次の太陽活動周期であるサイクル25がさらに弱い太陽活動になるかもしれないことを示す

2016年2月の太陽活動

2016年2月の太陽活動は、過去数ヶ月もそうだったように、平均的な太陽活動より低いものだった。

この月に観測された太陽黒点数の平均値は 57.2 個だったが、サイクル1からサイクル23までの同じ期間の黒点平均数は 80.8個ということで、サイクル24のこの月の黒点数は平均値の 71%しかなかったことになる。

下のグラフは、サイクル1(1755年に開始)〜サイクル23(2008年に終了)の黒点数(青)と、サイクル24の黒点数(赤)、そして、黒いラインは記録的に黒点数が少なかったサイクル5(1798年から 1810年)を比較したグラフだ。

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太陽黒点は 1749年に観測が始まった。そして、1755年にサイクル1とされた活動周期から現在のサイクル24までのすべての太陽活動の比較は次のようになる。

low-cycle24.jpg

これを見ると、現在の太陽活動が、サイクル7(1823年から 1833年)以来、200年ぶりの弱い太陽活動となっていることがわかる。

現在のサイクル24の太陽活動の合計の黒点数は、サイクル1〜サイクル23までの太陽活動周期全体の、わすか 57%しかない。

サイクル24は、太陽黒点観測が始まって以来、3番目に低い活動として記録される可能性が非常に高い。

そして、現在と同様だった約 200年前の太陽黒点の少なかった時期は、ダルトン極小期(1790年〜 1830年)と呼ばれる気温の低かった時代でもある。

このような現在の弱い太陽活動周期の次はどんなものになるであろうか。

以前指摘したことがあるが、次に来る太陽活動周期の状態の兆候は、活動周期が始まる前の、太陽活動最小期の太陽の極の磁場の強さで示される。

また、太陽の北の磁極と南の磁極との磁場の差異からもそれは示される。

下の図は、太陽の北半球と南半球の磁場の差異をあらわしている
(※ 訳者注 / グラフが下に向かえば向かうほど、北と南の磁場の差が大きいということだと思います)。

nh-sh.jpg

これを見ると、現在の太陽は 1976年以来、最大の北半球と南半球の磁場の差を有していることがわかる。

これらの一連の現在の太陽の現象は、いくつかの科学論文で語られてきているが、研究者たちは、太陽活動の北半球と南半球の磁場が非対称であることとの関係を述べている。

それは、かつて地球が寒冷期に包まれたマウンダー極小期(1645年〜1715年までの異常に太陽活動が低かった時期)の背後にある理由が、今と同じような太陽磁場の非対称性であったとする説だ。

これらの説は、現在の太陽の極の磁場の強度の半球の非対称性からも考える価値があることかもしれない。

いずれにしても、あと1年から2年で、次に何が起きるのかがはっきりする。

しかし、次の太陽活動周期サイクル25は、「それより弱い」と予測されているのです。

いろいろと思うところはありますが、まずは、その NASA の公式ページの記事をご紹介いたします。

Solar Activity Forecast for Next Decade Favorable for Exploration
NASA 2019/06/12

次の10年間の太陽活動は、宇宙探査にとっては有利なものであると予測される

NASA のアポロ計画の最後の宇宙飛行士たちはラッキーだった。このように書いているのは、彼らが、この月に飛行するミッションに選ばれたというだけの理由ではない。

このアポロ最後の飛行では、その途中で発生した宇宙飛行にとっては非常に悪い宇宙天気の被害を免れたからだ。

1972年8月、アポロ16号とアポロ17号のミッションの途中、巨大な太陽嵐が発生した。それと共に、危険な放射線が爆発的に宇宙空間に放出されたのだ。

地球上にいる私たちは、磁場によって、この太陽の放射線から保護されているが、宇宙空間では、その保護が少ないために、宇宙飛行士たちにとっては危険な状態となる。

今後の NASA の有人宇宙ミッションを計画する中では、このような宇宙天気を的確に予想する能力が必要となる。たとえば、NASA が、2024年までに再び月面への有人着陸を目指すアルテミス計画においては、ますます重要だ。

アルテミス計画は、月面に初めて女性を送り、そして次に男性を送ることになっている。

現在進行中の NASA の太陽活動に関する研究は、太陽活動の予測に対して信頼できる新しい方法を見つけた可能性がある。

太陽活動は 11年周期で増減するが、NASA の研究所の科学者の最近の研究では、「次の太陽サイクルは、過去 200年間で最も弱くなる」と推測された。

太陽活動レベルは、黒点の数で測定されるが、次のサイクルの黒点数の最大値は、現在のサイクル 24より、さらに 30〜 50%低くなる可能性がある。

この次の太陽活動(サイクル25)は、2020年に始まり、2025年にその活動最大期に達することを示している。

太陽黒点は、地球の何千倍も強い磁場がある太陽表面の領域だ。太陽活動最大期においても、太陽活動が弱いことにより、その黒点の数が少ないということは、それだけ、太陽フレアなどの危険な放射線の爆発が少ないことを意味する。

この新しい研究は、カリフォルニア州シリコンバレーにある NASA エイムズ研究センター内の「ベイエリア環境リサーチ研究所」の科学者であるイリーナ・キチャシュビリ (Irina Kitiashvili)研究員によって主導された。

研究では、NASA の2つの太陽観測ミッションである太陽観測衛星 SOHO と太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーのデータと、そして、アメリカ国立太陽観測所の 1976年からのデータをすべて照会した。

太陽の活動を予測するために研究をする科学者たちの前に立ちはだかる問題としては、私たちは、いまだに太陽の内部の働きを完全には理解していないということがある。さらには、太陽の奥深くに出現する現象のいくつかの要因は特定できない。

そのため、それらの現象は、太陽黒点のような太陽の表面上に出現する現象の測定から推定しなければならない。

今回のキチャシュビリ氏の研究方法は、これまでの太陽活動の予測の推定法とは異なるものだ。これまでは、太陽の磁場活動の強弱は、黒点の数からあらわされた。

しかし、新しいアプローチでは、太陽の表面に現れる磁場の「直接観測」のデータを使用した。これは、過去4回の太陽活動サイクルの間のデータだけが存在する。

この 3つの太陽の観測源からのデータを、その内部活動の推定値と数学的に組み合わせることで、黒点数か、磁場の観測かを、それぞれ単独で使用するよりも信頼性が高くなるように設計された予測が生成された。

研究者たちは、2008年にこの方法を用いて予測をおこなった。それ以降、 10年間にわたって現在の太陽サイクルが展開し、このサイクルが終わろうとしている今、この方法による予測を評価できる段階となった。そしてこの方法は、太陽の活動の最大値の予測と、その時期について、現実とよく合致していた。

太陽がどのように振る舞うかを知り予測することは、深宇宙に進出する私たちの次の宇宙探査のために、宇宙飛行士たちを保護するための重要な洞察を提供することができる。

NASA は現在、今後 5年間のあいだに、アメリカの宇宙飛行士たちを、月の南極に着陸させる準備を続けている。

そして、今後 10年間の太陽活動の予測は、宇宙天気は非常に静かになる見込みで、宇宙探査には絶好の機会だといえる。

ここまでです。

私は今は、宇宙探査というものへの興味をほぼ完全に失っていますので、「アルテミス計画」という、月に女性と男性を送る計画があることも知りませんでした。

それにしても、NASA の予測による太陽活動の弱さは、事前に予測していた以上のものでした。

文中に、次のサイクルの太陽活動は、今より「30〜 50%低くなる可能性がある」とありますが、今のサイクルの太陽活動もとても弱かったのです。

今回の NASA の研究者の方の方法は新たなものということで、精度も高いものとなっているようですが、冒頭に示しましたグラフを再度示しますと、過去 200年の太陽活動と比較して、次のサイクル25は「現在のサイクル24の半分くらい」の活動しかないことが予測されています。

sunspot_numbers-nasa-1610-2019.jpg

これを最近の太陽活動のグラフで大きく示してみますと、以下のようになります。サイクル24が唐突な感じで弱い太陽活動となっているのですが、次のサイクル25は、「この半分くらいにまで下がる」というのです。

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以前にも、太陽活動が「今後弱くなる」という予測は、さまざまになされてきました。

その中で際立っていたのが、ロシア人科学者たちによる複数の研究でした。

それらは、2015年から2016年にかけて、以下のような記事でご紹介しています。

Diminishing solar activity may bring new Ice Age by 2030
Astronomy Now 2015.07.17

太陽活動の低下が 2030 年までに新たな氷河期をもたらす可能性がある

17世紀から 18世紀の初めに世界を凍結させた「小氷期」と呼ばれる時期と同様の厳寒の世界が 2030年から 2040年にやってくると予測されている。

これらの結論は、モスクワ国立大学核物理研究所の物理学者ヘレン・ポポワ博士らを含む国際的な科学者のグループによって、ウェールズのランディドノーで開催された国立天文学会議において、ノーサンブリア大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授によって発表された。

太陽は、独自の磁場と、時間的に変化する振幅と空間構成を有することが知られている。

それは、太陽からの電磁放射の変化による太陽大気の変化の結果による強力な磁場の形成と崩壊や、太陽からプラズマの流れの強弱、太陽表面の黒点数などだ。

そして、太陽表面の黒点数の変化の研究によれば、それは 11年毎に変化する周期性を持つ構造を有しており、それはまた、炭素 14、ベリリウム 10 他の同位体分析などの地球環境への影響をも有する。

太陽活動はいくつかのサイクルを持つが、それらは各サイクルで異なる期間、および特性を持ち、たとえば 11年サイクルや 90年サイクルなどが知られている。

11年周期の太陽サイクルでは、11年ごとに太陽表面の黒点数が減少する。

過去 90年の黒点の変化を見ると、11年サイクルの黒点の数が周期的に減少していることがわかっており、50%から 25%減っている。

17世紀には、およそ 1645年から1700年頃まで続いた「マウンダー極小期」と呼ばれる太陽活動の長期にわたる減少期間があった。通常なら、40000個から 50000個は出現する黒点が、このマウンダー極小期には 40 から 50 個しか出現しなかった。

太陽放射の最大値と最小値は、黒点の数の最大値と最小値と、ほぼ一致することを示す(黒点が少ない時は、太陽放射が少ない)。

研究者たちは、太陽活動のサイクル 21からサイクル 23までの3つのサイクルの完全な磁力記録から、すべての背景磁場を分析した。研究者たちは、データの分散の 40%をカバーする分析の新しい方法を開発した。これは、主な太陽の磁気波がペアで生成されていることを明らかにするのに役立った。

主成分のペアは、太陽の双極子場の変動の原因であり、11年の太陽活動中に、太陽の極から極へと、その極性が変化する。

電磁波は、太陽の北半球から反対へと移動する、あるいは、南半球から反対へ移動し、その際、サイクル数と共に波の増加の間の位相の変化を有する。それぞれの波は、半球で互いに相互作用する。

科学者たちは、この分析式を導くために管理し、これらの2つの波の進化を説明し、太陽活動の本来の代理の変化と関係した要約曲線から、太陽黒点の数を算出した。

そして、この式を用いて、科学者たちは観測から派生した主成分と比較して、サイクル 24の磁気活動を予測し、それは 97%の精度を示した。

サイクル 24の磁気活動からの黒点数の算出の成功に触発され、研究者たちは、次の2つのサイクル「サイクル 25」(次の太陽サイクル)と「 26」の磁気の波を予測したところ、この2つの太陽活動サイクルでは、黒点が生産される数が低い可能性であることがわかった。

これは、2030年から 2040年頃の太陽活動が 17世紀のマウンダー極小期と同様になることを示している。マウンダー極小期には、本来なら 4万から 5万の太陽黒点が出現するところに 50個から 70個しか黒点が出現しなかった磁気だが、2030年頃は、この時と同様な急激な太陽活動の減少につながると予測される。

太陽活動の新たな減少は、太陽放射照度の低下につながる。これは、地球の顕著な冷却と非常に厳しい冬と冷夏をもたらした「小氷期」と呼ばれる状態と一致することを示す。

太陽磁気活動の進化の独特な物理数学的モデルを開発し、太陽活動全体としての最小値の出現パターンを得るために、それに物理的解釈を与えたモスクワ国立大学のヘレン・ポポワ博士は言う。

「マウンダー極小期の時代には、テムズ川やドナウ川が凍結し、モスクワ川が半年ごとに氷で覆い尽くされました。この時同様の太陽黒点の減少が観察される場合、これは地球の大気の同様の冷却につながる可能性を指摘することができます」

気候への太陽活動の影響について既存の理論に該当する場合、ヘレン・ポポワ博士によると、この太陽黒点最小値は、マウンダー極小期の際に発生したものと同様の重大な地球の冷却につながるという。

この冷却現象は、次の 5年~ 15年以内に発生する可能性がある。

ポポワ博士は述べる。

「私たちの時代の将来の最大の気温の低下は、次の3つの太陽サイクル( 25、26、27)に訪れることを示し、それはこれからの約 30年間です。それらの期間の気温は、マウンダー極小期ほど低くはならない可能性もあります。しかし、私たちは、それを真剣に検討しなければなりません。私たちは、ロシアの気象学者たちとコンタクトをとり続けるつもりです」



Russian scientist: 'The new Little Ice Age has started'
SOTT 2016/10/28

ロシアの科学者 : 「新しい小氷期はすでに始まっている」

地球温暖化に懐疑的な新著『エビデンスに基づく気候科学』(Evidence-Based Climate Science) : 地球温暖化の主要な要因が CO2 排出によるものだという点に反論する数々のデータ

ロシア・サンクトペテルブルクにあるロシア科学アカデミーの天体物理学者であり、ロシア・プルコヴォ天文台の宇宙研究所所長でもあるハビブッロ・アブドゥッサマトフ(Habibullo Abdussamatov)博士は、新しくリリースした新著の中で以下のように述べている

1990年以来の太陽は、全太陽放射照度(※物体に時間あたりに照射される面積あたりの放射エネルギー量 / TSI )において、太陽の「準 200年周期変動」の中での減少期の期間にある。

1990年以降の地球が吸収した放射照度の減少は、それは、世界の海洋の熱循環が緩慢であるために、以前の高いレベル時に地球から宇宙空間に放出された長波放射によっても補填されていないままである。

その結果、地球は、年間の平均エネルギー収支と、長期の熱的条件の悪影響が続いており、そして、それは今後も続いていくだろう。

新しい小氷期の準 100年周期の時代は、第 24太陽活動(サイクル 24)の活動最大期だった 2015年の終わりに始まった。

太陽活動の極小期の始まりは、サイクル 27の前後 ± 1 (サイクル 26から 28まで)になると予測される。

そして、西暦 2060年 ± 11年 ( 2049年から 2071年の間)に、新しい小氷期の最も凍結する時代(最も気温が低い時代)が始まる。

メキシコ湾の海流の流れの段階的な弱体化は、西ヨーロッパにおいての領域において寒冷化が強くなり、それは米国とカナダの東部にもつながる。

フィードバック効果の連続と共に、太陽活動の準 200年周期のサイクルの変化による太陽放射照度は、温暖化から小氷期へと気候が変動していくための根本的な原因である。

「2030年までのミニ氷河期突入」予測…」の記事の内容は、当時の日本のメディアでも取り上げられていました。

以下は、2015年7月の日経ビジネスの記事からの抜粋です。

地球は2030年からミニ氷河期に入るのか?

日経ビジネス 2015.07.22

2030年頃から地球はミニ氷河期に突入する――。

英ウェールズで開かれた王立天文学会で英国の研究者が驚くべき発表をした。今後15年ほどで太陽の活動が60%も減衰するというのだ。

研究発表をしたのは英ノーザンブリアン大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授。太陽の内部にある磁場の変化によってミニ氷河期が訪れる可能性を示唆した。

同教授によれば、太陽内に2つの異なる磁気波があることを発見。2波は周波数が異なるが、両波ともに11年周期で変化するという。ジャルコヴァ教授は両波を基に太陽活動の動きを探る新しいモデルを確立した。精度は97%だという。


また、この研究で、「太陽磁気活動の進化の独特な物理数学的モデルを開発した」ことにより、正確な太陽活動予測の計算に貢献したロシア・モスクワ国立大学の女性物理学者であるヘレン・ポポワ博士は以下のように述べています。

「私たちの時代の将来の最大の気温の低下は、次の 3つの太陽サイクル(サイクル25から27)に訪れることを示し、それはこれからの約 30年間となります」

つまり、ポポワ博士は、この 2020年から始まるサイクル25の時点から、地球の気温の低下が始まることを計算しています。

太陽活動について語るモスクワ国立大学のヘレン・ポポワ博士

さらに、先ほどリンクさせていただきました上のほうの記事「ミニ氷河期は「2015年にすでに始まって」おり…」では、ロシア科学アカデミーの天体物理学者による『エビデンスに基づく気候科学』という著作を取り上げていた記事をご紹介しています。

この説によれば、次の大きな太陽活動の周期の転換点は、2015年であり、そこから、数十年におよぶ太陽活動の低下の時期が始まるとあり、具体的には、2050年から 2070年の頃が最も気温の低い、いわゆるミニ氷河期の頂点となると予測しています。

このロシア科学アカデミーの天体物理学者の方の主張を今、読み返してみますと、以下の部分が気になります。

メキシコ湾の海流の流れの段階的な弱体化は、西ヨーロッパにおいての領域において寒冷化が強くなり、それは米国とカナダの東部にもつながる。

この「ヨーロッパと北米の寒波」は、すでに進行しているものでして、それが太陽活動と関係しているかどうかの断言はできないですけれど、今回の NASA の発表や、これまでの数多くの太陽活動の低下についての研究や論文を合わせて考えてみますと、程度はどうであろうと、

「私たちは、すでにミニ氷河期的な時代のすぐ手前にいる」

ということになってきているようです。

しかし、極端に弱い太陽活動がもたらすものは、寒冷化などの気温の変化が中心ではなく、むしろ他の部分が大きくなると思われます。

まず、

「宇宙線の到達量が多くなるため、雲が増え、気候が荒れる」

という状況が強く出てくるはずです。

具体的には、雨が増えていく。

というか、もうその状態は出ている感じです。

雷も宇宙線が関与しているという説が主流になりつつあり、現在の世界での落雷の増加はものすごいものですが、今後さらに落雷現象が増えると思われます。

このような、「雨が増える上に、気温が低下傾向を示す」という状態は、やはり農作状況への懸念と関係します。

さらには、過去のデータを見る限り、農業だけではなく、「非農業部門」の生産性も著しく低下します。

1875年から1930年までの太陽黒点数とアメリカの非農業生産指数の推移
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この「生産性の低下」もまた、工業やハイテクを含めて、世界中ですでに顕著になりつつあるのではないでしょうか。

あるいは、「予期せぬ市場の暴落」もこの時期に頻繁に起きます。

世界恐慌の始まった1929年の株価と太陽放射の推移
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以前から書くことでもありますが、こういうことは、歴史の中で何度も何度も繰り返されていて、因果関係はわからなくとも、「偶然ではない」ということだけは確かです。

そして、その次の「非常に弱い太陽活動」であるサイクル25が始まるのは、来年 2020年となると予測されています。

その後、通常の状態ですと、2032年頃までサイクル25は続きます。

その 11年間がどのような環境になるのかは、過ぎてみて、初めてわかるものなのかもしれません。

何しろ、今の地球に生きているすべての人間にとっての初めての体験となるのですから。

最終更新:2019/06/24 21:59

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2019/06/24 20:58

地球の気候が本格的なカオスに インドでは連日の50℃超の猛暑で多数が死亡。アメリカでは夏の大雪。オーストラリアでは氷点下の猛寒波。南極では-86℃を記録。そして日本には梅雨が来ない

インドの熱波を伝える2019年6月18日のNHKニュースより
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2019年6月21日のオーストラリアの最低気温(青の地点はすべて氷点下)
australia-freezing-june2019.jpg

世界全体に異常気象による農業の危機が拡大中

地球全体として、気温や気象がますますムチャクチャなことになっています。

日本にしても、何となくおかしなことになっていまして、それほど大荒れの状況が出ていないので話題になりにくいですけれど、多くの地域で梅雨入りしていません。

以下は 6月20日の日本気象協会のニュースの冒頭です。

異例づくしの「今年の梅雨」 この先は?
tenki.jp 2019/06/20

今年の梅雨は、いつもの年とは、かなり違っています。

違いの1つめは、「梅雨入り」が遅れていること。平年ですと、この時期は、沖縄から東北にかけて「梅雨の真っ最中」ですが、20日木曜日現在、九州北部や四国、中国、近畿では、まだ梅雨入りが発表されていません。原因は、梅雨前線がなかなか北上しないから。

九州北部や四国、中国、近畿は、1951年の統計開始以来、梅雨入りが最も遅い記録に並んだり、遅い記録を更新する可能性もあります。


そして、今日 6月22日にもまだそれらの地域では梅雨入りが発表されていませんので、四国に関しては「観測史上最も遅い梅雨入り」が確定しました。

九州北部や中国、近畿なども、週明けに梅雨入りしなかった場合は、観測史上最も遅い梅雨入りとなると思われます。

そして、関東などの地域も梅雨入りしたとはいえ、本格的な雨が降っていません。

梅雨のない北海道を別にして、日本の多くの地域は、梅雨があることを前提に農業の行程が進められますので、今後どうなるか気になりますね。

雨は年間で必要量が降ればいいというものではなく、適切な時期に、適切な量が降るということが、農業にも、あるいは経済全般にも必要なことだと思われます。

今後、急にたくさん雨が降り始めたとしても、今年はいろいろと難しい面が出てきそうです。

以下のような記事でも取り上げていますが、今年は「日本がたくさん食糧を輸入している国々」が、自然状況の崩壊で、農作が大変なことになっています。

世界的な食糧危機がやってくる フランス、アメリカ、オーストラリアなど農業輸出大国で記録にないような甚大な被害が進行していることが明らかに

凍結して収穫不能となったフランスのトウモロコシ
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フランスで寒波が続く中、種まきがさらに遅れる
electroverse.net 2019/05/17

フランスでのトウモロコシの種まきは今週(5月第3週)も再び停滞している。

中央ヨーロッパ諸国は、気温が低い状態が続いているために、多くの国や地域で農作物の種まきが遅れている。

フランスでは通常、4月下旬から 5月上旬は、植栽と種まきが始まる重要な時期だが、今年は残酷なほどの寒波がとどまり、多くの地域で農作業が始められていない。

フランスは世界第 3位のトウモロコシ輸出国であるため、この収穫の遅れや、おそらくは収穫量も大幅に減少するであろうことは、フランス国内の問題に止まらず、世界市場に大きな影響を与えることになるだろう。

フランスでは、ここ 4週間ほどの間、広い範囲で深刻な霜が広がっており、農家は霜の被害を受けやすい作物を保護するために、定期的に畑や果樹園で大規模な焚き火をおこなっている。

5月6日には、フランスで 1979年以来最も寒い 5月の朝となり、気温は平均 2.5℃だった。

この中央ヨーロッパの低い気温は、今週やや落ち着くが、来週(5月の第4週)には、冷たい大気が中央ヨーロッパに降りてくると予想されており、この異様に低い気温は、5月いっぱい続くと見られている。


アメリカは、大雨と洪水と寒波により、広い地域で、「今年は農作自体が放棄された」という状況になっていて、フランスも春の寒波により、ワイン用のブドウやトウモロコシが絶望的な状況になりました。

穀物の一大輸出国であるオーストラリアは、116年ぶりの大干ばつにより「海外から穀物を輸入する」という事態に陥っています。

そのオーストラリアは、今度は、冒頭にも載せましたような「異常な寒波」に現在見舞われています。

南半球のオーストラリアは、これから冬に入るとはいえ、冒頭の気温分布のような「全土の3分の2以上の最低気温が氷点下となる」というような国ではないです。

また、南半球の気温といえば、6月20日に、南極大陸で「 -82.7℃」が記録されたことが報じられていました。記録されたのは、「ドームA」と呼ばれる標高 4093メートルの高地です。

2019年6月20日 南極で -82.7℃が記録される
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この南極のドームAは、世界で最も気温が低い場所とされていまして、過去には「 -89.2℃」を記録したことがありますが、南極の気温が本格的に下がる季節はこれからだと思われますので、今年は、新記録が期待されるかもしれません。

そして、夏を目前にしたアメリカのモンタナ州では、6月20日に「大雪」が降りました。こちらはもう異常気象そのものです。

以下の写真は、雪の中でたわむれる結婚式中のおふたりです。

2019年6月20日 米モンタナ州ボーズマンにて
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ジューン・ブライドのその日は雪だった……ということで、思い出には残るかもしれません。

まあしかし、来年も再来年も、6月に雪が降るということになるのかもしれないですが。

狂気じみた気象に陥っているヨーロッパとロシア

ヨーロッパは、気温云々を超えて、比較的全域が、

「狂った気候」

と表現して構わない状況となっていまして、先日も、以下の記事で「ヨーロッパの広範囲に、直径 10cm以上の雹(ひょう)が降った」ことをお伝えしています。

中央ヨーロッパのほぼ全域で「10センチ以上の大きさの雹が降る」というかつてなかった黙示録的事象が発生。フランスでは農作物に壊滅的な被害

6月15日 フランス南部の町で果樹園と畑が全滅したことを伝えるSNS
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全滅したトウモロコシ
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2019年6月11-16日 中央ヨーロッパ各地にこのような雹が
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下の図は、この記事に乗せました「10cm以上の雹が降った場所」です。

2019年6月に巨大な雹に見舞われたヨーロッパの場所
hail-reports-essl.jpg

もう、これに関しては完全に異常でありまして、かつてなかったことであると同時に、現在のヨーロッパでは、「このようなことが繰り返されている」ということが、もう黙示録的といってもいいかと思います。

そして、この雹で、またしてもフランスなどで農作物が壊滅的な被害を受けていまして、食糧への影響は拡大しています。

この「雹」というものの被害は、「 21世紀になってから唐突に拡大した事象」であることについては、以下の記事でふれたことがありますが、同時に、この記事を書きました 5月以来、全世界で雹の報道がさらに増えています。

全世界で一斉に激しい雹が降り落ちた黙示録的な三日間から知る「雹被害は21世紀になってから始まった災害」だということ

2019年5月10日 雹で埋め尽くされたロシアのエカテリンブルグ
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2019年5月10日 メキシコのモンテレイに降った雹のサイズ
hail-monterrey-0510.jpg

Are hailstorms getting worse in U.S.? Why 2019 could produce record damage
CBS 2019/04/19

アメリカでの雹嵐が悪化している? 2019年は記録的な雹の被害が生じる可能性がある理由

2017年は、アメリカの歴史で最悪の雹(ひょう)が発生した年だったが、2019年は、すでに「それを越えてきている」と保険の専門家は言う。

雹は現在のアメリカで、住宅、車、作物、人的被害などへの損害で、年間 220億ドル (2兆4000億円)もの損害を与えている。

降る雹は、野球ボールのサイズが一般的だが、今年、アメリカで降った最大のものはグレープフルーツほどの大きさだった。雹はサイズが大きいほど、スピードも速くなり、野球ボールサイズの雹は最大で 170kmほどの速度で落ちてくる。

アメリカ南部では今年、複数の激しい天気の中で幾度となく雹が発生し、すでに 23人が死亡している。

雹では、物的な損害が壊滅的なものになる場合がある。雹の被害において、これまでの最悪の年である 2017年では、米国ビジネス&ホームセーフティ保険協会(IBHS)によると、米国は 220億ドル (2兆4000億円)の損害を被った。

これは平均的なハリケーンの被害のコストを上回っているが、雹は一度に大きな被害を出すのではなく、アメリカ国内のさまざまな地域で個別に発生するために、雹がこれほどまでに大きな被害を出していることは知られていない。

雹によってダメージを受けた住宅の修理も高価なものとなることが多く、家の修復が完了するまでには平均 5か月かかる。

気象学者によると、大気中の水の量が増えると雹の量が増える可能性が高いとのことだが、雹が降る量や、被害の程度を予測することは難しい。

世界最大の再保険会社の1つ、ミュンヘン再保険社によれば、世界全体として雹嵐をもたらす「対流性暴風雨」が数多く発生し始めたのは 21世紀初頭からだという。

2017年と 2018年は、世界的に大規模な暴風雨による被害が続いたが、21世紀に入ってから 2014年までに雹による被害は着実に上昇し続けていたという。


アメリカでは、夏を前にして、すでに 2019年の雹による経済被害が過去最大となっているこことが伝えられています。ヨーロッパ各地も、農業被害を含めて、おそらく過去最大の被害となっていると思われます。

雹は、合理的には「非常に荒れた気象状況」を示す事象ですが、一方では、雷と共に象徴的な意味を持つ事象でもあるだけに、世界各地で雹が連続し続けているというのは、印象深いことでもあります。

ここまでは、どちらかというと、寒波のほうの問題のある国や地域についてでしたが、南アジアの地域では、過去最大の「熱波」に見舞われています。

1ヵ月以上50℃超が続くインドでは「水暴動」も勃発

インドは、5月の中旬頃から、平年ではあり得ない高温が続いていまして、特に、インド北部と中部では、すでに 1ヵ月以上、異常な高温が続いています。

以下は、最近のインドの中部から北部の最高気温ですが、このような状態が、もう 40日ほど続いているはずです。

2019年6月19日のインド中部から北部の気温。デリーで48℃は史上初
india-kion-0620.jpg

インド中部から北部の 50℃近くというような極端な気温ではないにしても、インドでは、ほぼ全域が猛暑となっています。

冒頭には、この猛暑で 200名以上の方が亡くなっていることにふれましたが、死者が急激に増えている原因のひとつとして、「深刻な水不足が発生し、拡大している」ことがあると思われます。

先ほど「日本に梅雨が来ない」ことにふれましたが、インドも北部や中部に「雨をもたらすモンスーンが来ない」のです。

高温が続いてる上に、雨が降らないために、水不足も深刻になっています。

たとえば、以下の写真は、都市圏人口が 867万人にのぼる南インドの世界都市チェンナイの「最大の貯水池」の現在です。

水がほぼ完全に枯渇したインド・チェンナイ最大の貯水池
changnai-water-20199.jpg

このように、インド各地で水が枯渇しており、6月20日には、水不足による暴動も発生したことが伝えられています。

以下は CNN の報道からです。

インドの水危機が深刻化、抗議デモで500人以上逮捕
CNN 2019/06/21

インド南部タミルナドゥ州の州都チェンナイで、大規模な干ばつのために数百万人が深刻な水不足に直面している。20日には今年に入って初めて本降りの雨が降ったが、水不足は解消されそうにない。

同州のコインバトールでは19日、空の水タンクを巡り当局が対応を怠ったとして抗議する市民らが市庁舎前に詰めかけて、少なくとも550人が逮捕された。

チェンナイに水を供給する4つの貯水池は、ほぼ枯渇しかけている。

気象庁によると、20日の雨は翌日以降も続くと予想され、その間は猛暑も収まる見通し。

しかしタミルナドゥ州気象局によれば、降雨によって熱波からは一時的に解放されるものの、枯渇しかけた貯水池を満たす助けにはなりそうにない。「貯水池を満たす雨は11月まで期待できない」という。

地下水の水位が低下し、雨水も不足する中で、州政府はチェンナイの住民にトラックで水を配送しており、大勢の住民が長蛇の列をつくって水の配給を待っている。
インドは全土が熱波に覆われ、ムンバイやデリーなどの大都市も水不足に見舞われている。


この報道の絶望的な部分は、

> 貯水池を満たす雨は11月まで期待できない

という部分かと思われます。

この苦境を乗り切る方法ってあるのですかね・・・。

水不足については、ウィキリークスが 2016年に「 30億人分の水が足りなくなる」とした文書がリリースされています。

以下の記事で内容をご紹介しています。

あと25年で「30億人分の水が足りない」状況になることを報告したウィキリークスがリリースした機密文書 原因は世界中で進行し続ける過度な肉食

2016年5月3日の英国ガーディアンの報道より
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水不足についての機密文書

ウィキリークスからリリースされた「危機的な水不足の予測についての機密文書」に関しての報道記事についてふれましたが、今回はその内容をご紹介したいと思います。

英国ガーディアンの記事で、世界銀行が、今後の水不足が「世界経済への打撃になる」ということを発表したものを報じたものです。

具体的には、2050年までに、

・中東は水不足による原因で GDP が 14%落とされる

・中央アジアでは GDP が 11%落ちる

・東アジアでも、旧態依然の水の管理体制のままの場合、 GDP が 7%削ぎ落とされる可能性がある

・深刻な水不足は、東アフリカ、北アフリカ、中央アジア、南アジアの一部で発生することが予測され、北米とヨーロッパでは深刻な水不足の予測はない

・それらの地域では、部分的に現在の3分の2まで使用可能な水量が減少する

・また、一部の国では老朽化した水道管により3分の2以上の水が漏れて無駄になっている


というようなものです。

このすごさは、これらの GDP の低下は「水不足による原因での低下のパーセントだけ」を挙げた予測だということです。つまり、他の要因、例えば、中東なら石油価格の問題での GDP の低下ですとか、あるいは単に世界的な金融危機による GDP の低下だとか、そういうことがあった場合、たとえば中東なら「その下がった GDP から、さらに 14パーセント下落する」ということになっていて、もし予測が少しでも正確なら、わりと大変なことではあります。

何年も前から極限に近づきつつある地球の「水」の消失

上の世界銀行の予測に「東アジア」という表記もあり、その中に、日本が入るのかどうかはわからないですが、日本の場合は、通常通りに梅雨があり(北海道なら冬に雪が降り)、通常通りに秋に台風や悪天候が大雨をもたらすという「自然の循環」が途絶えない限り、国全体が深刻な水不足にはなる可能性はないはずです。

逆にそれらがなければ、わりと簡単に水不足に陥ることは、毎年のようにどこかで水不足が発生していることでもわかります。

こう考えますと、台風というのは、災害どころか、それのお陰で日本人は日本の地で生きてこられたということが改めてわかります。

あり得ないことですが、たとえば、「もし2年間、台風が日本に一度もやってこなかった場合」、日本は滅亡するはずです。幸い、そんなことはあり得ないわけですけれど、梅雨や台風は本当に恵み以外の何ものでもないことを私たちは深く感謝するべきだと思います。

日本、あるいはその文化や生活形態は、台風があり、地震があり、火山の噴火があるという自然環境の中でこそ発展し続けてこられたもので、それらのまったくない日本はもう日本ではないということになりそうですが、地震や火山はともかく、台風に関しては、偏西風を含む「地球の大きな大気の流れ」が完全に変化して、さらに、海流や海水温度が完全に変化した場合には、「台風が消滅する」という可能性は(もちろん遠い未来ですが)ないではないのかもしれません。

そして、その時こそ日本が終焉を迎える時だと思います。

まあしかし、そんな極端な話はともかくとしても、気候や天候の変化はすでに日々感じられる状態になっていて、以前の記事で書きましたように、現実に自然災害は増加しています。

ところで、「東アジア」といえば、最も影響力のある(単に人口が多いという意味です)国は中国ですが、ここの水事情もなかなか厳しいようで、先月、下のような報道がなされていました。

中国の地下水、8割以上が飲用不可
NTDTV 2016/04/12

中国水利部は今年1月に公開した「地下水動態月報」で、2千以上の井戸の水質を検査し、80.2%の地下水が深刻に汚染されているとの結果を明らかにしました。

総合硬度、マンガン、鉄、フッ化物などの主な汚染指標のほか、重金属と有毒有機物汚染も部分的に認められました。

北京環境保護・民間水専門家の張峻峰氏は「農作では大量の除草剤や化学肥料 農薬を使用します。田舎も同じような汚染状況が現れています」と述べる。

専門家は、都市の地下水は農業関連汚染の他、工業廃水やゴミ等の汚染が重なっていると指摘しました。

張峻峰氏は「浄化するのには、少なくとも数百年、あるいは千年以上かかります」と言う。


こういう状況を考えていますと、「水戦争」などという言葉がよぎります。

これについては、すでにどのくらいのところまで来ているかということについて、今から3年前の CNN の記事などでもわかる部分があります。

最も重要な資源は水? 「水戦争」は起こるのか
CNN 2013/03/17

中東にある「死海」ほどの大量の水が消えてなくなることを想像してほしい。まるでSF映画のような話に聞こえるかもしれないが、そうではない。これは実際に起きている出来事で、そのことが分かったのも、つい最近だ。

米航空宇宙局(NASA)と米カリフォルニア大学アーバイン校が行った研究によれば、中東地域では真水が失われつつあるという。2003年から09年にかけて144立方キロメートルの水が失われた。

「水が失われる」ということはどういうことだろうか。水の多くは地表よりも下からやってきており、岩の間などに蓄えられている。干ばつの時期になると、井戸やポンプを作り、水を求めて穴を掘る。

しかし、大地からの供給には限りがある。NASAの科学者によれば、水をくみ上げることは銀行の預金を取り崩すことに等しい。そして、その預金残高は減りつつある。


と記事は始まりますが、歴史上では、水を巡る紛争が 200回以上起きてきたことなどが書かれています。

ちなみに、2013年の時点で、WHO によれば、

> 7億8000万人以上の人々がきれいな水を手に入れられずにいる。そして、水不足によって300万人を超える人々が毎年死んでいる。

とのことです。

そして、この数は、おそらくですが、すでに去年と今年で上回ってきているように思います。なぜなら、アフリカでも南インドなどでも、3年前よりはるかに激しい干ばつと水不足に見舞われているからです。

上の記事には、

世界について語るとき、核を持つ国と持たない国という言い方をよくするが、水がある国とない国という世界のほうが、より一層危険かもしれない。

という表現などもありました。

ところで、先ほどの世界銀行の予測では、中東はこれから水不足により、経済的に大きな打撃を受けることについて書かれていますが、そういうことへの「対処」のひとつなのかどうなのか、アラブ首長国連邦(UAE)では、

「人工の山を建造して、アラブ首長国連邦に雨が降りやすい気候を作り出すためのプロジェクト」

が検討されていることが、アラビアン・ビジネスという経済メディアで報じられていました。

2016年5月1日の中東英字メディアの報道より
man-made-mountain-1.jpg

山には大気を上昇させ、雲を作りやすくするという性質があるそうなのですが、そのような「山」を人工的に作り、雨の降りやすい環境を作ろうという、まあ、一種の「人工的な天気環境操作」のたぐいではあります。

しかしまあ・・・現実として、これは無理だろうと思います。

気候に影響を与えるほどの巨大な山といえば、つまり、巨大なピラミッドよりもさらに大きな山を作らなければならないということになり、あれらの数倍、数十倍という山を人工的に作るのは、ほぼ不可能なような気もするのですが、しかし、何ともいえない面もあります。

何より、そんな一見不可能そうなことを、国家が考える(すでに、研究だけに 4000万円以上の費用が投じられているそうです)ところが、やはり、中東の将来の水不足が深刻なものになることの予測を持っているからかもしれません。

最近は中東の砂漠にも、よく洪水などが起きていて、長期的に気候そのものが世界的に変化、あるいは移動したりした場合は、「雨の多い豊かな中東」という未来もあるのかもしれませんが。

「緑にあふれた中東オマーンのサララという場所の様子」です。モンスーンの一時だけ、このような緑に覆われる地域があり、そして、その時期が終われば、「また砂漠に戻る」場所です。

モンスーンの時のオマーンのサララ
rainforest-salalah-desert2.jpg

それ以外の時期のサララ
oman-dry-season-2.jpg

中東も、あるいは他の多くの国々も、将来的に上のどちらに転ぶかですよね。

上の写真が大体同じ場所の違う時期だと考えますと、その国の風景なんて数ヶ月で変わってしまうものなのかもしれません。

というわけで、ここから、英国エクスプレスのウィキリークスについての記事をご紹介したいと思います。

ちなみに、この記事で紹介する機密文書が主張しているのは「世界的に増大し続ける肉食」が壊滅的な水不足を招くことです。

肉食は、アメリカやヨーロッパの場合は、もともと食肉消費量が多いので、この数十年同じような推移ですが、それ以外の国の増加がすごいのです。

世界の肉消費の動向(1961年から2002年)
meat-2002.jpg

1961年に 7000万トンくらいだった肉消費が、2002年には、25000万トンとかになっていて、その後もまだ増え続けているはずです。

気づけば、「人類はものすごい肉食になっていた」のでした。

そして、水にしても他の資源にしても、現代社会のシステムには、どこか根本的に変えなければいけない部分があるということを再び思わせてくれる記事でもありました。

Earth to RUN OUT of water by 2050: Leaked report shows 'catastrophic' fate facing world
Express 2016/04/30

地球の水は2050年までに枯渇する:流出した報告書は、世界が「壊滅的な」運命に直面することを示す

地球は 2050年までに極端な水不足に陥る可能性があり、それは「壊滅的」な道のりだと極秘文書は警告する

ウィキリークスによってリリースされた機密文書は、世界中のより多くの人々が肉を食べるようになると共に、世界は文明が崩壊するような水不足に陥る可能性が極めて高いことを述べる。

ほんの 1ポンド(約 450グラム)の肉を作り出すためには、その動物を育てるための作物を維持するための大変な量の水が必要となる。

そして、インドや中国などの大国では、肉の消費が増加し続けており、じきに、アジアのそれらの国の肉の消費量はヨーロッパでの消費量を超え、あるいは、アメリカの肉の消費量も超えると見られている。

食品メーカー「ネスレ」は、世界的な肉の消費量の増加に懸念を持っており、これが「ツアー D ホライゾン」と呼ばれるネスレによる調査での機密報告書につながった。

もはや世界金融危機のことは忘れてもいい。それよりも、世界は「真水が不足してきている」ことこそ忘れてはいけないことなのだ。

報告書は以下のように述べる。

「肉は、同じカロリーの穀物を作ることと比べて 10倍の水が必要だ」

「世界の中産階級クラスが今よりさらに多くの肉を食べるようになった場合、地球の水資源は危機的なほど枯渇に近づく」

水不足は、2025年までに世界人口の3分の1に影響を与え、その後も、より悲惨な状況となり、2050年には壊滅的になっていると考えられると報告書は述べる。

また、報告書は、アメリカでの食肉消費量の多さを強調し、これはすでに持続可能なレベルではないことを指摘する。

そこに加えて、世界の人口の 37%を占める中国やインドのような大国が、そのアメリカの食肉消費量に追いつきつつあるのだ。

報告書は、さらに以下のように述べる。

「現在のアメリカの食事は、一日あたり平均 3600キロカロリーだが、その多くを肉のカロリーが占める」

「もし、全世界の食肉消費量がこのレベルに移行していった場合、60億人分の人口分の水資源しかなくなる。今世紀半ばには人口が 90億人を超えると予測されている中、60億人以外は水を利用できない可能性がある」

具体的には、2050年までに以下のようになると報告しています。

・中東は水不足による原因で GDP が 14%落とされる。中央アジアでは GDP が 11%落ちる

・東アジアでも、旧態依然の水の管理体制のままの場合、 GDP が 7%削ぎ落とされる可能性がある

・深刻な水不足は、東アフリカ、北アフリカ、中央アジア、南アジアの一部で発生することが予測される。それらの地域では、部分的に現在の3分の2まで使用可能な水量が減少する


日本に住んでいると、そんなに深刻な水不足というものを実感する機会は少ないですが、現在のインドのように、「少しモンスーンが遅れている」だけで、何億人という人たちに影響を与える水不足が起きているという現実もあります。

今年の日本も、地域的には少雨のまま夏に至る可能性がありますので、インドほど深刻ではないとはいえ、水不足の問題は出てくるかもしれません。

いろいろと脈絡なく、現在の世界の気温や気象のことを書かせていただきましたけれど、夏を前にしてこうだと、夏から秋の「最も荒れやすい時期」は、いろいろな意味で大変なことになっても不思議ではないかもしれません。

それに加えて、地震と火山の活動もまだあるでしょうし。

非常に急進的な形で地球の環境の変化が進行していることを感じます。

最終更新:2019/06/24 20:58

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