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2019/05/23 21:36

アメリカのイエローストーンが過去と同じ規模の噴火を起こした場合、「地球上で50億人が死亡する」とポーランドの地質学者が警告

20世紀最大の噴火である1991年のピナトゥボ山の噴火
pinatubo-eruption-1991.jpg
(※)このピナトゥボ火山の噴火も激しいものではありましたけれど、あくまでも「普通の火山」の噴火ですので、今回ご紹介する「超巨大火山」の噴火とは比較にならないほど小さなものだと言えると思われます。

イエローストーンは地球で最も危険な火山だとポーランドの科学者は言う

アメリカのメディアの見出しを適当に見ていましたら、その中に、

「イエローストーンの噴火で50億人が死ぬと専門家が警告」

というタイトルのものがありました。

yellowstone-50-billion.jpg

「 50億人? そんな話聞いたことないなあ。誰がそんなこと言ってる?」

と、この記事から元記事へのリンクを辿りますと、ポーランドの大学の地質学者が、ポーランドの科学メディアとのインタビューの中で話していることなのでした。

読んでみますと、それほど突飛な話ではなく、巨大な噴火によって大気中に放出される火山性噴出物やガスにより、地球は長い間の寒冷期になり、餓死などを主要因として、50億人程度が死亡するだろうという話でした。

語っていたのは、ポーランドにあるシレジア大学の地質学部の教授であり、学部長でもあるジャージー・ザバさんという方です。

シレジア大学のジャージー・ザバ地質学部長
jerzy-zaba-prof.jpg

今回は、このポーランドのメディアのインタビュー記事を翻訳してご紹介させていただこうと思います。ポーランド語はわからないですので、「ポーランド語 → 英語」へと Google 翻訳したものを日本語に翻訳したものですので、単語や固有名詞に間違いがある可能性があります。

なお、このインタビューに出てくる「 50億人が死亡する」という理論の根拠は、約 7万5000年前に噴火した超巨大火山のインドネシア・トバ火山の噴火の後に地球に起きたと考えられている「トバ・カタストロフ理論」と同様の理由によるものだと思われます。

その説明について、Wikipedia から抜粋しておきます。

トバ・カタストロフ理論 - Wikipedia

いまから7万-7万5000年前に、トバ火山が火山爆発指数でカテゴリー8の大規模な噴火を起こした。この噴火の規模は過去10万年の間で最大であった。

トバ・カタストロフ理論によれば、大気中に巻き上げられた大量の火山灰が日光を遮断し、地球の気温は平均5℃も低下したという。劇的な寒冷化はおよそ6000年間続いたとされる。

その後も気候は断続的に寒冷化するようになり、地球はヴュルム氷期へと突入する。この時期まで生存していたホモ属の傍系の種は絶滅した。現世人類も、トバ事変の気候変動によって総人口が1万人にまで激減したという。


ということで、この理論が正しければ、トバ火山の噴火の後、

・地球の気温は平均5℃も低下し、それが6000年間続いた

・現世人類の人口は1万人にまで激減した


ということが起きていたとされるのですれど、次にイエローストーンが噴火した場合には、これと同じようなことが起きる可能性があるということを、今回ご紹介させていただくポーランドの地質学者は指摘しているのでした。

まあ、超巨大火山の噴火については、その予測ができるわけでもないですし、起きた場合の想定も、数々の科学的な調査の根拠があるとはいえ、仮定と推定の物語ではあるので、実際にどうなるのかは誰にもわかりません。

しかし最近、イエローストーンの活動が活発になってきているということはありまして、それについては、本記事の後に過去記事などをリンクさせていただきます。

ちなみに、この地球での超巨大火山の噴火は、数十万年に1度という極めて稀な出来事ですので、普通に考えれば、数十年程度の人生を持つ私たちがそれと遭遇する可能性は天文学的に低いです。

しかしまた、「いつかは起きる」ということも事実としか言いようがありません。

ここからです。

イエローストーンの噴火は1度の爆発で50億人が死亡する可能性がある。過去にその噴火は地球の人口の半分以上を殺した

219/05/01

アメリカの超巨大火山(スーパーボルケーノ)イエローストーンで破局的な大噴火が発生した場合、それは大きな悲劇を招く可能性がある。NASA の研究者たちでさえ、この悲劇のシナリオを回避するための具体的な行動計画を立てていることが伝えられている。

このイエローストーンの巨大噴火に関して、ポーランドのカトヴィツェにあるシレジア大学 一般地質学部の学部長であるジャージー・ザバ 教授は、以下のように述べる。

「アメリカでの悲劇を回避する方法があるとするなら、すべてのアメリカ人を他の大陸に避難させることくらいでしょう」

今回、ザバ教授にイエローストーンの巨大噴火について、お話を伺った。

(以下、太字が質問で、その下がザバ教授の回答です)

超巨大火山と普通の火山の差は何なのですか? 火山のサイズですか?

ザバ教授「もちろん火山のサイズも異なりますが、主要な違いは、普通の火山は、円錐形の山頂などに単一、あるいは複数の噴火口を持つものですが、超巨大火山というものは、そういうものではないということです」

現在、地球にはどのくらいの活火山があるのですか?

ザバ教授「陸上だけで 400 〜800 ほどの活火山があると推定されていますが、これは普通の火山です」

超巨大火山とはどのようなものなのですか?

ザバ教授「超巨大火山は、火山口を持つのではなく、前回の巨大噴火で地面が吹き飛ばされ形成されたカルデラと呼ばれる広大な窪地で形成されています。ですので、専門家の中には、火山という言葉ではなく、「ホットスポット」という呼び方をする人たちもいます」

超巨大火山の噴火は普通の噴火と何が違うのですか?

ザバ教授「普通の火山の影響は地域的な範囲にとどまりますが、超巨大火山の噴火は地球全体の生命を脅かす可能性があり、地球規模で影響を及ぼすというところが決定的に違います」

地球に超巨大火山はどれほどあるのですか?

ザバ教授「判明しているものは 7つありますが、しかし、この分類は最大の脅威の観点から言及されているものではありません。実は、地球の超巨大火山の中で、最も危険なのが、米国のイエローストーン国立公園にあるものなのです」

(※ 訳者注)地球にある超巨大火山は以下の7つです。

1.セージア渓谷(イタリア)
2.イエローストーン(米国)
3.薩摩硫黄島(日本)
4.トバ(インドネシア)
5.タウポ(ニュージーランド)
6.シャツキー海台(太平洋の日本側)
7.オントンジャワ海台(ソロモン諸島)


ザバ教授「イエローストーンに相当する別の非常に危険な火山として、インドネシアのトバ火山があります。 75000年前のトバ火山の噴火は、地球と人類の最近の歴史の中で最も危険なものの 1つでした」

どのように危険だったのですか?

ザバ教授「これまでのさまざまな地質学的な推定によると、当時のインドネシアのトバ火山の噴火では、当時の地球上の人口の 70% から 90%が死亡したと考えられています。もちろん、そのような地球全体に対しての壊滅的な影響はなかったと考える楽観的な科学者たちもいます」

現在の私たちも、そのような噴火に直面しているのですか?

ザバ教授「はい」

いつ起きるのですか?

ザバ教授「それは誰にもわからないことです。地球では、過去 3600万年の間に、42回の超巨大火山の噴火がありました。これは、平均すると、100万年以内に 1回の超巨大火山の噴火が起きていたことになります。その意味では、決して頻繁に起きるというものではないですが、地球の歴史の観点からは、いつかは必ず起きるものでもあります」

「火山は、地球の歴史の中で、さまざまな地質時代に活動していたことも知っておきたいです。たとえば、我がポーランドにも火山があったのですよ」

そうなんですか?

ザバ教授「 2100万年ほど前に活動していたセントアンナという火山があります。また、80万年前にも、ポーランドでは火山活動があったことがわかっています」

イエローストーンに話を戻しますと、その活動についての懸念等はあるのですか?

ザバ教授「もちろん、あります。何しろ、イエローストーンは、トバ火山と並んで、地球上で最も危険な火山のひとつなのですから。イエローストーンは私たちの知る限りでは、過去に3度の大噴火が起きた強力なスーパーボルケーノです」

「1度目は、今から 200万年以上前に起こり、2度目は 300万年前に起きました。そして、よく知られている3度目の噴火は 64万年前に発生しました。この最後の噴火が、イエローストーンの最も強い噴火だったと考えられています。火山の噴火のエネルギーほ示す火山爆発指数は、最高規模に達しました」

「そして、その後、噴火は、地球の大気中に 1000立方キロメートルを超える火山灰や火山砕屑物を投げ込んだのです」

1000立方キロメートルとはどのくらいの量でしょうか

ザバ教授「火山灰や火山性の塵の量で比較しますと、たとえば、2010年にアイスランドでエイヤフィヤトラヨークトル火山が噴火した際には、上空の視界の問題で旅客機の航行が停止されましたが、あのアイスランドの噴火で大気中に入った火山砕屑物は、およそ 0.1立方キロメートルでした。これで、規模の差がおわかりになりますでしょうか」

はい。すごい差ですね

ザバ教授「 64万年前のイエローストーンの噴火では、その後、マグマ溜りが崩壊しました。マグマ溜りは火山の下にある溶岩の強力な貯水池で、深さ 100 km以下に達することがあります。しかし、イエローストーンの場合、それがどれほど深いものかを推測することはできないのです」

「しかし、いずれにしても、イエローストーンのマグマ溜りはとても強力で、非常に広大な貯留層であることが知られています。イエローストーンの噴火の後のカルデラ自体は現在 55 x 80 キロメートルの広さを持っています」

「このイエローストーンの地域の活動は現在で続いています。それは、間欠泉、温泉、火山の呼気と呼ばれるガスの発生などがあることが示しています。しかし今のところ溶岩は流れ出ていません」

イエローストーンの大噴火が再び起こった場合はどうなりますか?

ザバ教授「その場合、64万年前の噴火と同様の爆発があると予測されています。何年もの間、それはアメリカの大部分を破壊するでしょう。大気中に放出された火山灰は、半径 500キロ内の地域にすべて降り積もるでしょう」

「そして、大量の粉塵、ガス、または酸化硫黄が大気中に放出されるため、一時的に気候が寒冷化に向かうこともあり得るでしょう」

火山の噴火と寒冷化が関係あるのですか?

ザバ教授「噴火で発生する酸化硫黄は、太陽光を反射する地球の周囲に硫酸の薄いベールを作り出します。そして、その状態は長い間年持続します。この影響による気候変動のために、約 50億人が餓死するという推定も存在するのです」

アメリカの NASA が、この噴火に対する潜在的な脅威への取り組みとして、イエローストーンの内部に冷たい水を送り込むことによって、この超巨大火山を冷却化する計画がありました。これは賢明な解決策になり得ますか?

ザバ教授「その NASA の計画は、内部に水を送り込むのではなく、具体的には、イエローストーンに 10キロメートルの深さの穴を開けてマグマを冷却したいと考えているものです。しかし、私の個人的な意見ですが、この考え方は機能しないでしょう」

「しかし、このことに先入観を持ちたくはありません、なぜなら NASA は私たちがアクセスできないイエローストーンに対してのデータを持っているかもしれないからです。それでも、この NASA の計画には明らかな問題がいくつかあります」

どのようなものですか?

ザバ教授「イエローストーンのマグマタ溜まりは非常に広大で、地球の奥深くまで達しています。それに対して、NASA の計画では、そのマグマの表面を冷やすだけなのです。また、それどころか、水が水蒸気に変わり、地球の地殻のこの領域での破裂を加速する可能性さえあるのです」

イエローストーンの噴火を防ぐことは可能ですか。

ザバ教授「それはできないでしょう。できる唯一のことは、人々を避難させることです。しかし、噴火がとても巨大なものならば、避難は他の大陸へ行かなければならないほどのものになるはずです」

「世界のどこにいても、イエローストーンの噴火は、フォースのような力を持つ人以外は、影響を避けることは難しいでしょう。私たちは謙虚な気持ちでこの火山の監視を続けなければならないのです」

ここまでです。

以前の記事において、日本の九州沖にある鬼界カルデラで破局噴火が起きた場合には、「 1億人が死亡する」という神戸大学の教授の言葉などを引用した以下の記事を記したことがあります。

「噴火すれば最悪1億人が死亡と想定」 九州南方にある鬼界カルデラの活動の徴候の報道から再び「破局噴火の時代」をおもう

2016年11月20日
caldera-eruption.jpg

サイクル的にはいつ起きても不思議ではない日本のカルデラ噴火

このブログでは、過去に何度か「カルデラ噴火」というものについて書いたことがありました。カルデラ噴火は「破局噴火」とも呼ばれます。

記事で取り上てきました理由は、局地的な文明を絶滅させる自然現象としては、巨大な彗星や小惑星の衝突と並ぶほどの事象だと考えられるからです。

カルデラというのは、

カルデラとは、火山の活動によってできた大きな窪地のこと。(Wikipedia)

というように、火山活動によって作られた円形などの窪地のことですが、普通の噴火とカルデラ破局噴火は何が違うのかといいますと、カルデラ噴火は、このカルデラにおいて「窪地の面積ごとマグマが噴出する」という大規模な噴火のことです。冒頭のイメージは、科学誌ニュートンにあるもので、九州での過去のカルデラ噴火を想定して描かれたイラストですが、このようなマグマの噴出の規模が著しい噴火となります。

とはいっても、カルデラ噴火は、ほとんど起きるものではなく(日本での発生頻度は約 6000年に 1度程度)、近代文明史の中で起きたことはありません。日本では約 7300年前に九州南方にある鬼界カルデラがカルデラ噴火を起こして以来、起きてはいません。

つい先日、九州南方にある鬼界カルデラのマグマが「活動的である」ことを示す調査について報道されていまして、そのことについてご紹介しておこうと思います。

被害想定は最悪「死者1億人」の衝撃

報道は下の通りです。抜粋したものですので、全文をお読みになりたい場合は、リンクから神戸新聞のサイトでお読み下さい。

九州南方海底に活動的マグマか 神戸大が確認
神戸新聞 NEXT 2016/11/18

神戸大学海洋底探査センターは18日、九州南方の海底に広がるくぼみ「鬼界(きかい)カルデラ」を調べた結果、熱くて濁った水が海底から湧き出る「熱水プルーム」を5カ所で確認した、と発表した。

海底からの高さは最大約100メートルに上る。現時点では噴火予測はできないが、カルデラ直下のマグマが活動的であることを示しているという。

同センター長の巽好幸教授(マグマ学)のチームは10月13~27日、大学保有の練習船「深江丸」を使い、鹿児島県の薩摩半島南約50キロに位置する鬼界カルデラ(直径約20キロ)内で、ドーム状に盛り上がっている場所などを調べた。

音響測深装置で、水深約200~300メートルの海底に向けて船から音波を出し、反射波を観測。少なくとも5カ所で、海底からの高さ数十メートル~100メートル程度の熱水プルームを見つけた。

鬼界カルデラは約7300年前に噴火を起こし、九州南部の縄文文化を滅ぼしたとされる。

巽教授によると、こうした超巨大噴火は日本では過去12万年で10回発生。実際に起これば国内で死者が最悪約1億人と想定している。


というものです。

この記事に出てきます鬼界カルデラの大体の位置は下のようになります。
kikai-caldera-map.gif

この記事の最後は、

> 実際に起これば国内で死者が最悪約1億人と想定している。

という物騒なものとなっていますが、ただ、この死亡者1億人というのが今回の調査での鬼界カルデラ単体のこととは思えず、おそらく他のカルデラ噴火を含めての想定ということなのでしょうけれど、いずれにしても、こんな数の想定をしていたということは、初めて知りました。

そもそも、この数が自然災害での被害としては、どのくらいものすごいものかといいますと、たとえば、

1995-2015年の過去20年間で地球の自然災害で死亡した人の総数が「135万人」というベルギーのルーベンカトリック大学災害疫学研究所のデータベースをご紹介したものでした。

これは年によってその数は違うものですので、平均値を示すのは本来ならおかしいのですが、まあ一応、20年間で 135万人ということは、「過去 20年間の地球では平均として1年間に7万人弱が自然災害で亡くなっていた」ということになります。

この数から比べてみますと、破局噴火の最悪死者数想定1億人というのは、その何百倍にも何千倍にも相当する途方もない数だということが何となくわかります。

また、これは局地的な被害にとどまらないはずで、巨大な破局噴火が起きれば、噴火した場所から遠く離れた国や地域であっても、火山灰などにより気温や日照などの影響を受けます。おそらく全世界規模で、太陽日射がかなりの期間遮られることになり、その影響も、正確なところはともかく、かなり長く影響するはずです。

下は 536年の東ローマ帝国の様子ですが、これは、前年の 535年に、インドネシアの火山が巨大噴火を起こしたものによると考えられていますが、1年以上も「太陽が暗い状態」が続いていたことが記されています。

東ローマ帝国の歴史家プロコピオスの西暦536年の記述

昼の太陽は暗くなり、そして夜の月も暗くなった。

太陽はいつもの光を失い、青っぽくなっている。

われわれは、正午になっても自分の影ができないので驚愕している。

太陽の熱は次第に弱まり、ふだんなら一時的な日食の時にしか起こらないような現象が、ほぼ丸一年続いてしまった。

月も同様で、たとえ満月でもいつもの輝きはない。


歴史家であり教会指導者ヨーアンネースの西暦536年の記述

あのような太陽からの合図は、いままで見たこともないし報告されたこともない。

太陽が暗くなり、その暗さが1年半も続いた。太陽は毎日4時間くらいし照らなかった。照ったといっても、実にかすかだった。

人々は太陽が以前のように輝くことは2度とないのではと恐れた。


今回の神戸大学の調査による鬼界カルデラの活動についての発表・・・と続いているわけで、火山に関しまして、最近の日本は「活動懸念の最前線」というような感じになっているのかもしれません。

ちなみに、日本は火山列島ですので、カルデラはいくつもありますが、「巨大カルデラ」については、日本に大体8か所ほどあると見られています。

日本の巨大カルデラ
caldera-japan.gif

何だか、九州と北海道に集中しています。

ちなみに、北海道のカルデラは、洞爺、支笏、屈斜路とありますが、これらはすべて湖でありまして、「ああ、北海道のこれらの湖って全部カルデラだったんだ」と今にして、知るのではあります。これらも、時期はともかく、かつて大爆発を起こしたことにより湖が出来たということでありそうです。

カルデラ噴火の特徴は、「直接的な影響の範囲が大きい」ことにありますが、たとえば、7300年前の鬼界カルデラの噴火で、当時の日本列島にどのくらいの範囲で、火山灰が降り積もったかといいますと、次のようになります。

鬼界カルデラから噴出した火砕流(オレンジ)と火山灰の厚さ分布
kikai-caldera-bunpu.gif

東北にまで火山灰が降り注いだことが示されています。

しかし、この分布から見ますと、最初の神戸新聞の記事にあった「死亡者1億人」というのは、やはり、鬼界カルデラ単一の噴火ではなく、他の複数のカルデラ噴火などを含めた総合的な数値だと思われます。

おそらく、この鬼界カルデラも含めて、ひとつの破局噴火が招く直接の犠牲者は、一般的な見地からは、多くて数百万人と言われています。

いずれにしても、大きな数値の話とはなるのですが、しかし、この破局噴火、時間的な単なる計算での上では、そろそろどこかで起きても不思議ではない時期にはあります。

今度は「 50億人」というものすごい数字が出てきたわけですけれど、しかし、数はともかく、地球の環境を何千年も変えてしまうような変化を起こす力は、すべての超巨大火山にあるのだと思われます。

そして、今回の主役であるイエローストーンは、2017年に群発地震が 1000回規模に及び、昨年 2018年は、間欠泉の噴出記録が過去最大となっています。

イエローストーンの群発地震が1000回に迫る

2017年6月28日のアメリカの報道より
yellowstone-swarm-878.jpg

「騒がしく」なってきている環太平洋火山帯の地質

ただまあ、日食はともかくとして、どうも最近はまた「地震と噴火のフェイズ」に入ってきている感じはあります。

話をイエローストーンに戻しますと、群発地震の期間は過去と比べても、かなりのレベルとなってはきています。

冒頭の報道にありますように、群発地震は、発生から2週間経った今も継続していて、その回数は 900回近くになっています。

およそ1週間で 200から 250回くらいの地震が起きていますので、この状況が続けば、来週には 1000回を超えると見られます。

とはいっても、ほとんどが小さな地震で、アメリカ地質調査所(USGS)によれば、群発地震が始まってからのイエローストーンで発生した地震の数は、

・マグニチュード 4 以上 1回
・マグニチュード 3〜 4 以上 5回
・マグニチュード 2〜 3 以上 68回
・マグニチュード 1〜 2 以上 277回
・マグニチュード 1 以下 508回
・マグニチュード 0 以下 19回

となっています。

この中に「マグニチュード 0以下」とありますけれど、それは何かと思われるかとも思いますが、マグニチュードというのは絶対値ではなく、相対値(比較値)ですので、マグニチュード1より著しく低いエネルギーだった場合は、「マイナスのマグニチュード」が示されるのです。

マグニチュードがマイナスの例
minus-magnutude-02.png

いずれにしても、現在のイエローストーンの群発地震にはこのように小さな地震が多いです。

しかし、いくら小さいとはいっても「ふだんは起きていない地震」でもあり、この先どのくらい続いていくのかとは思います。

ちなみに、仮に 8月21日の皆既月食までイエローストーンの群発地震が同じ頻度で続いたとしますと、群発地震の総回数は 2500回ほどに達すると思われます。

通常ほぼ噴出しない米国イエローストーンの世界最大の間欠泉スチームボート・ガイザーが「今年はすでに半年で8回の噴出」を起こしている…。過去に一度も観測されたことのない、この事態に対しての適切な説明はない

2018年6月7日の米国CNNの記事より
yellowstone-geyzer-erupt2018.jpg

世界中で大きな噴火が続く中でイエローストーンにも異常な動きが続く

ハワイのキラウエア火山や、中米グアテマラのフエゴ山の噴火など、印象的な噴火が続いています。

グアテマラでは、フエゴ火山に続き、比較的近い場所にあるパカヤ山という火山も噴火しました。それらについては、以下の記事でご紹介させていただいています。

中米グアテマラで2つめの火山が噴火 フエゴ山の死者が100名に達する中、首都グアテマラシティ近郊にあるパカヤ山が活動を始める

2018年6月8日グアテマラの火山活動を報じるメディア。その後死者は100名に達する
fuego-pacaya-0606.jpg

グアテマラで 6月3日で溶岩流を伴う噴火を発生させたフエゴ山は、その後も繰り返し噴火を続けています。

6月3日 噴火が始まった際のフエゴ火山
fuego-0603c.jpg

このフエゴ山の噴火の人的被害について、以下の記事でご紹介した時には、死者 25名ということで報じられていました。

火山と人類の共存が崩壊する時代に : 記録のある過去500年で最悪の被害を出している中米グアテマラのフエゴ火山がもたらした光景が、これから世界中で加速すると思われる理由

2018年6月3日 火山雷を放出しながら噴火するグアテマラのフエゴ火山
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フエゴ火山の火砕流が通過した後の村
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予期されていなかった近年最大規模の噴火は火山との共存を崩壊させた

フエゴ火山の場所
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6月3日、中米グアテマラにあるフエゴ火山が大噴火を起こしました。それにより、現在わかっているだけで 25名の方が死亡し、300名以上が負傷しています。

「わかっているだけで」としたのは、火砕流と溶岩流に地元の村が直撃され、被害の全容はただちに明らかになるものではないようだからです。

その後、時間と共に死者、行方不明者はどんどん増え、6月7日には、死者は 100名にのぼり、行方不明者は 200名を超えています。

あるいは、この数もまだ増えていく可能性があるようです。

死者の多くは溶岩流によるものだったと思われます。

救出活動は続いていますが、生存者の救出確率は極めて低くなっているようです。

下は 6月6日の報道の写真で、フエゴ火山の救助活動を行っているレスキュー隊員たちが泣きながら現場から戻ってくる姿です。どうして彼らが泣いているのかは書かれていません。

激しく降り積もる火山灰の中で捜索活動をおこなうレスキュー隊員たち
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このような状況となっているグアテマラですが、同国にある二つ目の火山が活動を開始したことが報じられています。

それは、グアテマラの首都グアテマラシティ近郊にあるパカヤ山という火山で、6月6日に噴火を起こしました。

6月6日 噴火したグアテマラ・パカヤ山の様子
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パカヤ山から流れる溶岩
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パカヤ山はグアテマラの首都グアテマラシティから 30キロメートルの場所に位置しており、大きな被害を出しているフエゴ山とも比較的近い距離にあります。

フエゴ火山とパカヤ火山の位置
volcano-pacaya-fuego.jpg

パカヤ山からグアテマラシティまで 30キロということですので、パカヤ山とフエゴ山の距離もおおよそ同じ程度のものといえそうです。

こうなってきますと、「連動して噴火しているのでは」という考えが出てきますが、6月6日、グアテマラの防災当局は、

「パカヤ火山の噴火は通常の範囲の活動であり、今回のフエゴ山の噴火とは関係はありません」

と動揺する市民たちに呼びかけました。

しかし、当局が「関係がない」と強調したとしても、この距離の火山で「3日間のうちが立て続けに噴火が起きる」ということになれば、まったく関係がないというように考えるのも、むしろ難しい感じがします。

このくらいの距離ですと、共有したマグマのエリアを持っていたとしても不思議ではないです。

いずれにしても、このふたつの火山の活動は現在も続いています。

これはグアテマラで出来事でありながら、実は環太平洋火山帯の火山全体、ある意味では「共有」しているということからも、他の国や地域の火山活動の動きとも関係がないとは言い切れないことなのかもしれません。

というものです。

これにつきましては、2018年 4月に、以下の記事でご紹介したのですが、それからさらに 5月、6月に、合計 5回の噴出が起きているのです。

yellowstone-unusual-eription.jpg

この「スチームボート・ガイザー」というのは、観光案内などにもよく載っていまして、たとえば下のようなものです。

死ぬまでに一度は行ってみたい場所。 | 世界最大の間欠泉・スチームボート・ガイザー

アメリカ、ワイオミング州の北西に位置するイエローストーン国立公園には、現在世界最大の間欠泉があります。名前は「スチ-ムボ-ト・ガイザー」、直訳すると、蒸気船間欠泉です。

間欠泉が吹き上げた最高の高さは、90mにも及びます。一般的なマンションだと、およそ20~30階辺りの高さになるでしょうか?

ただ、噴出発生の間隔が一定ではなく、いつ吹き上げるか予測がつかないのが難点。相当運が良くないと見ることは出来なさそうです。

1911年から1961年まで、50年間、一切噴出がない休止期間のようなものもありました。

2000年からは年2~3回のペースで噴出していたようですが、2005年以降、大きな噴出はないようです。


というように、噴出自体がとても珍しい場合もあるこのスチームボート・ガイザーが、今年はすでに「半年間で 8回噴出している」のでした。

これは、観測が始まって以来、「一度もない」ことなのだそう。

この現象が地質学的にはともかく、「アメリカでの感覚としてはどのようなものか」ということについては、CNN が冒頭のような非常に長い特集記事を掲載するということでも何となくわかります。

今回は、この CNN の記事をご紹介しますが、オリジナルは翻訳したものより、さらに長く、なかなかのボリュームの特集記事ではあります。

もちろん、この間欠泉の異常な活動がイエローストーンのマグマ活動と関係しているわけではないとは思います。

それでも、「何らかの地質活動の変化がなければ、間欠泉の活動にこのような変化が突如起きることはない」とも思います。

大噴火とは関係がなくとも、「その地域で何らかの地質活動は起きている」と考えることは、そんなに非合理なことではないとも思うのですが。

何より、今現在これだけ世界の火山活動が活溌なのですから、そういう考えになっても不自然ではないようにも思われます。

というわけで、CNN の記事をご紹介します。

World's tallest geyser keeps erupting, and scientists aren't sure why
CNN 2018/06/07

イエローストーンの世界で最大の間欠泉が連続して噴出し続けているが、科学者たちにはその理由が分からない

イエローストーン国立公園のスチームボート・ガイザー(Steamboat Geyser)が、今年になってから8回目の噴出を起こした。

スチームボート・ガイザーが噴出するのは非常に稀なことだが、噴出した場合には、世界で最も高く噴き上がる間欠泉だ。

最大で 90メートルもの高さにまで噴出することもあるこのスチームボート・ガイザーが 6月4日に噴出を起こした。

そして、これは今年 8回目となる噴出なのだ。

この間欠泉は、今年 3月15日に噴出した後、4月には 2度の噴出、そして5月には4度(4日、13日、19日、27日)噴出している。そして、 6月4日に噴出したのである。

スチームボート・ガイザーはこのように数多くの噴出を起こすものではないが、これについて、アメリカ地質調査所(USGS)・イエローストーン火山観測所の科学者マイケル・ポーランド(Michael Poland)氏は CNN に、「スチームボート・ガイザーは壮大な間欠泉であり、一度噴出すると、一般的に非常に大きな噴出を起こすのです」と述べる。

最近の噴出は、地震活動のデータによると、過去のものよりも規模が小さくなってはいる。とはいえ、これらの最近の噴出が小さくても、オールド・フェイスフル・ガイザー(イエローストーン国立公園で最も有名な間欠泉)と比べると、ずっと印象的だとはいえる。

たとえば、今年 4月のスチームボート・ガイザーの 2度の噴出は、それぞれ約 200 ~ 400立方メートルの水を放出したが、これは、オールド・フェイスフル・ガイザーの噴出によって放出される水の約 10倍だ。

このスチームボート・ガイザーは、イエローストーンで熱を持つ地域で最も熱く変化する熱地域であることが知られるノリス・ガイザー盆地と呼ばれる公園の地域にある。

ポーランド氏は、「ほとんどの間欠泉は、オールド・フェイスフル・ガイザーとは異なり、噴出することが稀ですので、スチームボート・ガイザーが稀にしか噴出しないこと自体は不思議なことではありません。しかし、この間欠泉が世界で最も高く噴き上がる間欠泉であるということもあり、その活動の希少性は神秘的です」と言う。

今年 3月15日の噴出の前に、スチームボート・ガイザーが最後に噴出したのは 2014年9月のことだった。

イエローストーン国立公園局によれば、イエローストーンは 240億立方メートル以上のマグマの噴出が可能な火山を有していると言われている。これは 60万年以上前のイエローストーンでの大規模な噴火に関しての調査に基づく数値だ。

このイエローストーンのカルデラは現在でも活動していると考えられているが、多くの科学者たちは、イエローストーンが次の 1000年の間に噴火する可能性は低いと考えている。

スチームボート・ガイザーの連続した噴出と、超巨大火山の噴火との間には直接的な関係はないとポーランド氏は私たちに述べる。

ポーランド氏はこのように言う。

「間欠泉は、火山システムの最も浅い部分(数十メートルから、深くても数百メートル)で起きているプロセスを反映しているのに対し、火山のマグマシステムは約 5キロメートルも下にあります」

米ユタ大学の地震学の助教授で、イエローストーン火山観測所のジャミー・ファーレル(Jamie Farrell)氏は、次のように報告している。

「イエローストーンのカルデラは 2015年後半から沈静化しており、スチームボート・ガイザーが活溌に活動しているここ数カ月間にもそれは変化していない」

このイエローストーンの間欠泉の活動について、これが新しい熱擾乱に起因するものなのか、それとも間欠泉が単に頻繁な噴出の期間に入っただけなのかについては、今のところは不明だ。

しかし、いずれにしても、スチームボート・ガイザーが半年間で現在のような回数の噴出を起こしたことは過去には前例がないことであることは事実だ。

科学者たちは、近くスチームボート・ガイザーに地震計を設置する計画だ。仮に、今後も噴出が続く場合は、それが何らかの予備的な活動であったとしても、それを記録できることは良いことだと科学者たちは言う。

間欠泉の近くに地震計を設置すれば、離れた場所からでは記録することができない信号をキャッチすることができる可能性がある。

ファーレル氏は、「これらの信号により、噴出の " 蓄積" に関連するものがあるかどうかを確認できます。これらは、間欠泉がいつ噴出するかを予測する方法を提供する可能性があります」と述べている。

アメリカ地質調査所のスタッフたちは、最近のスチームボート・ガイザー噴出について、ツイッター上で「何も心配するようなものではない」と確信していると書いている。そして、活動の増加は、この夏の数カ月の間にいくつかのエキサイティングな光景を見る機会があることを意味するはずだと述べていた。

ここまでです。

なお、後半にありますアメリカ地質調査所のスタッフたちの投稿の内容の中の、

> この夏の数カ月の間に、いくつかのエキサイティングな光景を見る機会がある

という意味が今ひとつよくわからないですが、おそらくは、スチームボート・ガイザーなどの間欠泉がもっと数多く噴出するということを示しているのかだとは思いますが……。

あるいは何か他のことを意味しているのか、どうもはっきりしないのですが、そのまま訳しました。

今、地球の環境は、人的な影響も含めて、いろいろな意味で大きく変わってきていますが、それらを「一気に、しかも完全にリセットする」ような力があるのは、巨大天体の地球への衝突と、この超巨大火山の噴火だけだと思われます。

大きな変化の時代にどういうことが起きるのかに興味があります。

最終更新:2019/06/02 14:58

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