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2019/02/26 22:16

観測史上初めて「2月に猛烈な勢力」となった台風ウーティップ(台風2号)は風速250km超 / カテゴリー5の勢力で大平洋を移動中

2019年2月25日の台湾の英字報道より
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大平洋に発生した「冬の台風」が、通常ではこの時期としては考えられないほどの勢力に発達して、大平洋上を進んでいます。

状況としては、この台風2号は。以下のウェザーニュースにあるように、「観測史上初めて、2月に猛烈な勢力に発達した」台風ということになっています。

台風2号猛烈な勢力に 2月中に猛烈な勢力は初
ウェザーニュース 2019/02/25

マリアナ諸島近海の台風2号が25日(月)15時に猛烈な勢力まで発達しました。2月中に猛烈な勢力まで発達する台風は1951年以降の統計開始以来、初めてのことです。

台風2号は25日(月)15時現在、マリアナ諸島近海を北北西にゆっくりと進んでいます。中心気圧は915hPa、中心付近の最大風速は55m/sと勢力を強め、「猛烈な勢力」となりました。

台風がある近海は海面水温が28℃前後と十分に高い上、台風の周囲を吹く風の環境が発達に適していることで、ここまで発達したと見られます。


今後、この台風2号は、以下のようなコースを辿ると予測されています。

台風2号(ウーティップ)の予想進路
wutip-cat-5.jpg

現在は、カテゴリー5の、いわゆる「スーパー台風」にまで発達していますが、この先の海域は、海水温度も低くなっていきますので、今後、勢力は弱まっていくはずです・・・が、そもそも 2月に台風がこのような勢力にまで発達するということ自体が異例中の異例であり、この先も、予想外の展開もあるのかもしれません。

それにしても、前回の記事も、イタリアを襲った「強烈な暴風」を取りあげさせていただいた以下のようなものでした。

イタリアを最大瞬間風速「時速200km」というスーパーハリケーン級の信じがたいレベルの暴風雨が襲う
2019年2月24日のイタリアの報道より
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実はこのような暴風は、この数日、ヨーロッパ各地や、あるいはアメリカでも見られていまして、「風」に関して、世界は今、少し異常な状態となっているようです。

今回の台風2号のように、まだ冬のこのような時期に、最大カテゴリーのスーパー台風にまで発達するような現象を見ていますと、

「春を過ぎたら、台風やハリケーンの状況はどんなことになるんだろう」

と、正直、思います。

アメリカでは現在、科学者たちが「カテゴリー 5の上」の基準を定めるべきだと、議論が続いていますが、本当にカテゴリー 6が必要になってくるかもしれません。

それに関しては、以下の記事でご紹介しています。

「カテゴリー5ではもはや足りない」スーパーストームの時代に生きている : 世界中の気象専門家が台風やハリケーンの強さの基準にカテゴリー6を加えることを提言

2018年6月2日のアメリカの気象メディアより
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今回は、日本を含むアジアや、北米などを含めて、台風やハリケーンのシーズンが近づいてくる中で、冒頭のような、

「ハリケーンの強さの基準を現行の5段階から6段階に引き上げるべきだ」

という意見が世界中の著名な気象学者たちから共同で提出されたことが報じられていまして、そのことをご紹介しようと思います。

その記事そのものも興味深いですが、その記事の中にありました下のグラフに驚いたこともあります。これは台風、ハリケーン、サイクロンなどを含めた、「世界中の暴風雨」が含まれたものです。

1980年から2016年までのカテゴリー別の暴風雨の発生数
cat5-hurricane-2016.jpg

これを見まして一目瞭然なのは、

「最大の勢力であるカテゴリー 5の暴風雨の発生数が突出して増加している」

ということです。その増加幅は、実に 700パーセント近くとなっていて、かなり驚異的な数値です。

単純な話として、世界全体で「規模の大きな暴風雨に限って劇的に増加している」ことがわかります。規模の小さなものの数はさほど変わっていません。

今回、「カテゴリー 6を採用すべきだ」と意見を出しているのは、気象関係では国際的に権威筋ともいえる方面の人々でもありますので、今年の世界での嵐や暴風雨の状況次第では、暴風雨の基準が近いうちに変更されるかもしれません。

現行の基準は、アメリカのハリケーンに使われることが多いですが、風速では時速ですと以下のようになっています。

暴風雨の強さの世界的な基準(台風、ハリケーン、サイクロンその他を含む)
カテゴリー1 時速 118 - 152 キロメートル
カテゴリー2 時速 153 - 176 キロメートル
カテゴリー3 時速 176 - 208 キロメートル
カテゴリー4 時速 209 - 248 キロメートル
カテゴリー5 時速 249キロメートル以上

日本の台風の最大瞬間風速は、秒速で表されることが多いですので、秒速に直しますと下のようになります。

カテゴリー1 秒速 33 - 42 メートル
カテゴリー2 秒速 43 - 49 メートル
カテゴリー3 秒速 50 - 58 メートル
カテゴリー4 秒速 59 - 69 メートル
カテゴリー5 秒速 70 メートル以上

去年 10月に、日本に上陸した「平成29年 台風第21号」は、日本での表現では「非常に強い勢力」に発達し、「超大型」のまま上陸しましたが、この最大風速が 秒速 50 メートルでしたので、国際基準では、カテゴリー 3ということになります(上陸前にカテゴリー 4になっていましたが)。

ここから考えますと、カテゴリー 5のハリケーンというものの暴風雨がどれだけ強大なものかがわかりますが、今回の提言は、

「それでもすでに勢力を正確に示すには足りない」

という時代になってきていることを現します。

何しろ、去年の時点でそれは顕著でした。

たとえば、2017年9月に、カリブ海を壊滅状態に陥れた「ハリケーン・マリア」の上陸前の最大風力は「時速 298キロメートル」に達していまして、カテゴリー 5の基準である「時速 249キロメートル以上」というものをはるかに超越していたのでした。

USAトゥディの記事より
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カテゴリー 5の基準をあまりにも大きく上回るこのようなハリケーンでも、現行の基準ではカテゴリー 5とされるわけで、気象学者たちは「もっと大きな危険が迫っていることを示すため」に、カテゴリー 6の採用を提案したようです。

記事によれば、今年は大西洋地域の海水温度が低いために、アメリカを襲うようなハリケーンの発生は多くないとされていますが、世界全体として見れば、今の時点でもすでにかなり荒れている地域もありますので、どうなるかわかりません。

とりあえず、記事をご紹介します。

Hurricane Season 2018: Experts Warn of Super Storms, Call For New Category 6
insideclimatenews.org 2018/06/02

ハリケーン・シーズン2018 : 専門家たちはスーパーストームを警告し、新たな基準カテゴリー6の新設を呼びかける

2018年の大西洋のハリケーンシーズンが近づく中で、アメリカでは今年も多数のハリケーンの到来の可能性があるが、何人かの科学者たちは、現行のハリケーンのレベルのカテゴリー(最高が「カテゴリー 5」の 5段階)だけでは、すでにハリケーンのもたらす脅威を的確に告知できなくなっていると主張している。

今年 2018年のハリケーンの予測自体は発生数において平均的と推測されており、昨夏(2017年夏)の激しい活動時期よりは落ち着くと見られている。熱帯大西洋の一部の海水温度がより低いためで、これはエルニーニョによるものであることが判明している。そのために、今年のアメリカでは。例外的な強さのスーパーハリケーンが数多く到来するという可能性は少ないと予測されている。

しかし、ハリケーンに関する世界的なデータの新しい見直しでは、世界で、1980年以来、毎時 200キロメートル以上の強風(カテゴリー3に相当)を伴う暴風雨が倍増し、時速 250キロメートル以上(カテゴリー 5に相当)の強風をもたらす暴風雨の数は 3倍となっていることが判明している。

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著名な気候科学者たちによって今週発表されたこの分析は、これまで暴風雨で危険にさらされていた地域(アジア、アメリカなど)だけではなく、暴風雨がピークに達し、その危険にさらされる地域がニューイングランドからヨーロッパにまで拡大しているという新しい傾向をも導き出している。

世界で発生する暴風雨は、その激しさを急速に増し続けており、昨年、米国のヒューストンを襲ったハリケーン・ハーベイのような想像を絶する雨量を伴う暴風雨が発生する可能性が増しているのだ。

ドイツのポツダム気候影響研究所(Potsdam Institute)のステファン・ラームストルフ(Stefan Rahmstorf )博士は、「約 30年前に、より強烈でな熱帯低気圧が発生しやすくなるという予測が立てられましたが、今はもはや、この主張を無視する余裕はないのです」と述べる。

そして、ラームストルフ氏の他、マサチューセッツ工科大学のケリー・エマニュエル(Kerry Emanuel)博士、アメリカ海洋大気庁(NOAA)のジム・コッシン(Jim Kossin)博士らは、ハリケーンの強さをあらわす指標である現行で 5段階のシンプソン・スケール(Saffir-Simpson Hurricane Scale)に「カテゴリー 6」を追加して、近年見られる極端に強力なスーパーストームの強さを正確に示すべきことを提唱した。

持続風速が毎時 16キロメートル増加すると、被害の可能性が 20%上昇するというが、現在の強度スケールはこの事実を捉えていないという。

現行のカテゴリー 1から 5の基準に基づけば、最大風速が時速 300キロメートルに近づくような暴風雨があるはずで、それはカテゴリー 6とするべきだと、科学者たちは語る。

2018大西洋の暴風雨の予測

今年の大西洋での暴風雨とハリケーンの発生に関して、アメリカ海洋大気庁は、平均的な数になると予測している。熱帯暴風雨の発生数は 10〜 16、ハリケーンとなる嵐の数は 5から 9の間だとしている。

また、主要なハリケーンの見通しを出している米コロラド州立大学も、暴風の数は 14で、ハリケーンの数は 6前後という予測を出した。そのうち 2つは大きなハリケーンとなる可能性があり、それがアメリカに上陸する可能性は 51%だという。これもまた平均的な数だ。

今年は、ハリケーンが形成される海域の大部分の海面温度が、平均より華氏で 1度低い。そのため、暴風雨は平年程度に収まる見通しだ。

しかし、このハリケーンが発生する海域の長期的な海面温度は、過去 100年間に約 0.5〜 1℃も上昇している。

科学誌ネイチャーに掲載された 2008年の調査によると、1996年から 2005年の間のハリケーン活動の増加のおよそ 40%は、海水温度の上昇によるものだという。

ここまでです。

なお、台風もハリケーンも、その第一の発生条件は「高い海水温度」で、これが高ければ高いほど勢力が大きくなりやすいとはいえます。

今年はどうかといいますと、上の記事にもありましたように、アメリカに関しては、ハリケーン発生海域の海水温度が昨年より低く、ハリケーンの発生は平年並み程度に抑えられるのではないかということになっています。

ただ、世界全体の海水温度を見てみますと、「異様に高い海域」は多々あります。

下は 2018年 6月5日の海水表面温度の「平年との差」です。赤くなればなるほど「平年より高い」ことを示します。赤い丸で囲んだ部分は「特に高い海域」です。

2018年6月5月の世界の海水温度の平年との偏差
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拡大しますと、ヨーロッパは 5℃近く高くなっている異常海域があり、日本の太平洋沖も 3℃くらい高いように見えます。

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ヨーロッパの海の状態は、気象以前の問題として、「なんだかいろいろと起きそう」な異様な海水温度となっていますが、日本もこの大平洋の高い海水温度の状態はどうなんですかね。

なお、もともとハリケーン的なものとは無縁だったヨーロッパも今は状況が変化してきています。ヨーロッパでの暴風雨の変化については、昨年 10月に英国を襲ったハリケーン「オフィーリア」の異様さについて下の記事で記しています。

史上初めての場所に誕生し、史上初めてのコースを取る記録づくめのハリケーン「オフィーリア」。それは地球の海と大気の大規模な変化の象徴そのものであり、自分が死にゆくことを知らない者の象徴でもあり

2017年10月14日の報道より
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通常と真逆に進むハリケーン・オフィーリアの予想進路
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10月12日に、大西洋で発生した熱帯暴風雨「オフィーリア」がハリケーンに発達しました。これで今年、大西洋で発生した熱帯暴風雨は何と 27になり、そして、このオフィーリアまで 10連続ですべてハリケーンに成長しているという異常な記録が打ち出されました。

しかも、このオフィーリアは、「ハリケーンとしては史上初めてのコース」を取っているという異様なことになっているのです。

何が起きているのか。

10連続して発生したハリケーンの名は「オフィーリア」
今年 2017年は、本当にハリケーンがよく発生した年で、人的被害と共に経済的な被害が非常に大きなものとなっていますが、改めて今年、大西洋で発生した熱帯暴風雨の一覧を見ると、下のようになり、27もあったのです。

2017年に大西洋で発生した熱帯暴風雨の一覧
2017-atlantic-hurricane-season-names.jpg

この中で右側の下から2番目のフランクリン(Franklin)から、右側の一番上のオフィーリアまでが連続してすべてハリケーンに発達しました。

なんだかもうスゴイですが、10月12日に発生してハリケーンに発達した「オフィーリア」は、そういうものとはちがうすごさを持ったハリケーンといえます。

何がすごいというのは、

・歴史上1度もハリケーンが発生していない海域で発生した

・ハリケーンでは、ほぼ見られたことのない進路をとっている


ということです。

これは後半に図でもご説明したいと思います。

そもそも、冒頭に示しましたこのオフィーリアの進路を見れば、それがいかに奇妙なコースかとお感じになる方もいらっしゃるのではないかと思います。

まずは、冒頭のライブサイエンスの報道記事を先にご紹介します。この記事でも、このオフィーリアの異様さが描かれています。なお、この記事が書かれた時点では、オフィーリアは最も弱い勢力の「カテゴリー1」でしたが、 15日現在、勢力として上から3番目の「カテゴリー3」に発達しています。

ここから記事です。

Hurricane Ophelia on Rare Course Toward Ireland, U.K.
Livescience 2017/10/14

希なコースを取るハリケーン・オフィーリアがアイルランドとイギリスに向かっている

すでに 2017年のハリケーン・シーズンは終わったかのように思われている現在、ハリケーン・オフィーリア(Ophelia)がアイルランドとイギリスに向かうという珍しいコースを取っている。

アイルランドに到達する頃には勢力が落ち、ハリケーンから熱帯低気圧になると予測されているが、それでも、アイルランドや英国で暴風雨が吹き荒れる可能性があり、風速は最大で時速 130km にまでなると見られている。

オフィーリアは、非常にハリケーンの多かった今年のシーズンの 10番目に発生したハリケーンとなる。

今年 2017年は、カテゴリー5のハリケーンが記録された日数が過去最大となったことが、アメリカ大気研究大学連合(UCAR)のマイケル・ローリー(Michael Lowry)氏により発表されており、また、米国コロラド州立大学のハリケーン研究者であるフィル・クロツバッハ(Phil Klotzbach)氏によれば、熱帯低気圧が、10回連続してハリケーンに発達していることが記録されている、まさにハリケーンの当たり年となっている。

ハリケーン・オフィーリアはイルマやマリアのように注目されてはいないが、しかし、このオフィーリアが記録している風速時速 160km は、これはこれまで大西洋東部で発生したハリケーンの中で最も強い暴風だ。

また、この大西洋東部で低気圧がカテゴリー2のハリケーンに発達したのは 1992年以来のことだとアメリカ国立ハリケーン・データセンターの予報官は述べている。

オフィーリアは、通常より高い海水温度のためだけではなく、より冷たい気温のおかげでハリケーンに発達したと考えられる。クロツバッハ氏によれば、大気の状態が非常に不安定であったために予想以上にハリケーンの勢力が増したと伝えている。

オフィーリアのコースは、これまでにまったくないほどではないのかもしれないが、しかし、かなり異例といえる。

アイルランドを襲った暴風雨としては、1961年のデビー(Debbie)があるが、この時のデビーがアイルランドに到達した際にハリケーンの勢力だったのか熱帯低気圧だったのかどうかは当時の記録からは不明だ。

近年でアイルランドとイギリスに影響を与えた熱帯低気圧の中で顕著だったのは、1986年の暴風雨チャーリー(Charley)と、2011年の暴風雨エックス・カティア(Ex-Katia)のふたつがある。そういう意味では今回のオフィーリアのコースもまったく前例がないというわけではないのかもしれない。ただ、ハリケーンの勢力を維持して接近しているというのは極めて前例が少ない。

2013年に、科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズに掲載された調査結果によれば、大西洋東部で発生したハリケーンによる風が西ヨーロッパに影響を与えることが増えている。気温が上昇し、ハリケーンの発生するエリアが拡大すると共に、ヨーロッパでも暴風雨が発生しやすくなっているという。

以前はなかったことだが、それらの暴風雨はヨーロッパに到着するまで勢力と熱帯暴風雨の特性を維持することが多くなったのだ。

そのため、ヨーロッパでの暴風雨による被害と経済的損失も拡大している。

ハリケーン・オフィーリアは、今後、アイルランドに向かい、より涼しい海域に移動しする中で低気圧に移行すると予想されている。

オフィーリアの正確なコースはいまだに確定していないが、月曜(10月16日)から、北アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イングランドの西海岸などでは広く強風、大雨、高波による影響があると見られている。

オフィーリアの進路予想(色は風速で、赤いほど強い風速です)
ophelia-course.gif

そして、下の図は、進路の記録が残る中での「過去の大西洋で発生したすべてのハリケーンの進路」です。色は赤になればなるほど勢力が強いことを示します。

そこにオフィーリアの発生場所を加えたものです。

過去に大西洋で発生したハリケーンの進路
ophelia-reecord.gif

このオフィーリアは、発生した場所も「史上初めて」で、そのコースも「史上初めて」のハリケーンなのです。

世界地図で説明しますと、下のようなことになっているのです。

ハリケーン「オフィーリア」というもの
rare-hurricane.gif

先ほどのライブサイエンスの記事では、希ながら過去にもあったとされていますが、その後、オフィーリアは勢力をカテゴリー3にまであげていまして、これほどの勢力のハリケーンがこのような奇妙な場所で発生し、奇妙な方向に進んだことはおそらく観測史上では「1度もない」と言っていいはずだと思われます。

もはや本当に、海の状態(海水温度)も大気の状態もムチャクチャなことになっているからこそ、だとは言えそうな気がします。

こんなことがこれからも続くということはないだろうとはいえ、たまにでも起きるようになりますと、これまでハリケーンの被害を受けていた場所とはまったく違う場所でハリケーン被害が増える可能性があるということになります。

今回のオフィーリアは、さすがにイギリスを直撃する頃には、ハリケーンから低気圧に変わっているでしょうけれど、今後、大西洋の海と大気の状態がさらにおかしなことになっていけば、将来はわかりません。ハリケーンのままヨーロッパを暴風雨が直撃する時、という時代が来るかもしれません。

それは、具体的には、

・今よりさらに大西洋の海水温度が上がり

・しかし、大気の気温は下がってくる


というふたつの状態が現れた時に、そういう状態が発生しやすくなると思われます。

そんなことがあるかないかというと、すでに科学者たちの間では「あり得る」と予想されていることを、過去記事、

瞬間最大風速200メートルの台風やハリケーンが現実化する?:モンスター・ストームと、海底火山、小惑星の衝突の関係が MIT の研究により明らかに

2015年10月26日ハイヤンから2年…瞬間的に生まれて消えていった史上最大のハリケーン、パトリシア
hypercane-top.jpg

前、「史上最強級のハリケーン、メキシコ太平洋岸に上陸」というような報道があり、その報道では、当初、

・中心気圧は 879 ヘクトパスカル
・最大風速 90 メートル

などという、もはやとんでもない勢力のハリケーンだと報じられていて、「これはまたしても…」と緊張しましたが、急速に発達したこのハリケーン・パトリシアは、「勢力の衰え」も非常に急速だったことで、大きな被害は免れたようです。

AFPの記事によりますと、

一時は最大風速90メートルまで発達するとみられていたパトリシアだが、米国立ハリケーン・センターによると、北東部のサカテカス州を通過する24日朝までに熱帯暴風雨となり、さらに最大風速は13メートルまで弱まり熱帯低気圧となった。

ということで、まさに、あっという間に史上最強にまで強大化して、あっという間に萎んだという、何だか珍しい台風だったようですが、そもそも、たとえば、今回のハリケーンで言われていた「最大風速 90メートル」とはどの程度のものなのか。

たとえば、日本の過去の最大瞬間風速で最も大きなものはどの程度だったのでしょうか。

いさぼうネットの「最大瞬間風速105メートルの世界」というページに上位 20がまとめらてれいますが、上位 3位は以下の通りです。

1位 沖縄県宮古島 最大瞬間風速 85.3 メートル(1966年09月05日)
2位 高知県室戸岬 最大瞬間風速 84.5 メートル(1961年09月16日)
3位 鹿児島県名瀬 最大瞬間風速 78.9 メートル(1970年08月13日)

ということで、日本の記録では、「最大風速 90メートル以上」というのは、記録としては存在しないということで、台風の多いこの日本で記録がないというのは、やはり、とんでもない風速のようです。

ちなみに、風速と被害の関係は、風速と感覚と被害というページによりますと、そんな 80メートルだの 90メートルなどではなく、

30メートル 屋根が飛ばされることがある。電柱が倒れることがある。
35メートル 自動車や列車の客車が倒れることがある
50メートル たいていの木造家屋が倒れる。樹木は根こそぎになる

と、もうこのあたりで、通常の被害としては「壊滅的」ということになりそうで、90メートルとかはちょっと想像つかないですね。

なお、近年で、この「最大風速 90メートル」の直撃を受けた例が、2013年11月4日にフィリピンに上陸した「台風ハイヤン( Haiyan )」でした。日本名は、平成25年台風第30号です。

この台風の「台風 30号」という名前からおわかりのように、この 2013年という年は、11月に入ってから 30個目の台風が発生していたという、すごい年でした。

このハイヤンは、中心気圧は勢力最大時で 895パストヘクトル、最大瞬間風速は90メートル(気象庁)という、その時点で、「観測史上最強」の台風でした。

その後、アメリカ軍合同台風警報センターは、ハイヤンの上陸時の最大瞬間風速を 105メートルと発表しています。

ハイヤンの通過後の報道より
haiyan-endof-world.jpg

上のミラーの記事のタイトルは、「まるで、この世の終わりのようだった」とありますが、風速 90メートルの世界というのは、そういう世界になってしまう状況のようです。

ハイヤンは、結果的に、

・死者 6201人
・行方不明 1785人

という、台風の被害としては最悪級のものとなってしまいました。

それにしても思うのは、「2013年に史上最強の台風が発生して、2015年にも最強のハリケーンが発生している」ということで、つまり、どんどんとスーパー台風やスーパーハリケーンが「発生しやすくなっている」気配を感じます。

風速200メートルという常識的ではない台風やハリケーンが発生する条件とは

そして、ここで冒頭に貼りました「最大風速が 200メートル以上ある」というハリケーンが発生する可能性について、アメリカのマサチューセッツ工科大学( MIT )の教授らのチームが、

「その可能性はある」

としている記事を目にしたのです。

上に書きましたように、風速 90メートルだとか 100メートルとかの直撃は「その場所の文明が崩壊する」レベルだということがよくわかるのですが、その倍となる 200メートルとかになると、ちょっと想像が難しいです。

その記事をご紹介したいと思います。

ちなみに、そのようなモンスター級といえるハリケーン、あるいは台風が発生するには、

・37.8度以上の海水温度が必要

なのだそうで、さすがにそんなに海水温が上がる可能性はないだろうなと思っていましたら、マサチューセッツ工科大学のチームは、「非常事態下」としてのスーパー・ハリケーンを想定していることがわかったのでした。

すなわち、そのような海水温度の状態となるには、

・巨大な小惑星の熱帯の海への衝突
・大規模な海底火山の噴火

のどちらかが必要だと。

とりあえずは、まずはその記事をご紹介します。

"The Patricia Effect" --Is a 500 MPH Hurricane Possible? MIT Expert Says "Yes"
Daily Galaxy 2015.10.24

「パトリシア・エフェクト」- 最大風速500マイル毎時(風速223m)のハリケーンの発生は理論上可能なのか? MIT の専門家は「可能だ」と言う

アメリカ国立ハリケーン・センターは、ハリケーン「パトリシア」が、ハリケーンセンターが管轄する大西洋および北東太平洋地域で記録したハリケーンとしては過去最強であることを報じた。

航空機のデータから推定される中心気圧は、実に 880ヘクトパスカルとなり、これは、ハリケーンセンターで記録された中の最低気圧となる。

ハリケーンセンターは、「信じられないことだが、本日(10月23日)のメキシコ上陸前に、この中心気圧はさらに下がる可能性がある」と述べた。

しかし、パトリシアは、10月24日に上陸後、急速に勢力を弱め、メキシコ中央部上空で熱帯低気圧となった。

マサチューセッツ工科大学( MIT )大気科学専攻のケリー・エマニュエル( Kerry Emanuel )教授は、起こり得る可能性のある、過去最悪を超える勢力のモンスターハリケーンについて説明する。

それは、風速 500マイル毎時(風速 223メートル)に達する、ハリケーンならぬ「ハイパーケーン( hypercane )」とでも呼べるようなものなのだ。

このようなハリケーンの発生は起こり得るのだろうか?

それはおそらくあり得ると教授は言う。

このハイパーケーンは、MIT の海洋と気候プログラムを教えるエマニュエル教授によるコンピュータモデルのひとつだ。

教授は、ハリケーン物理学を研究している。ハリケーンの行動を詳細に調べ、地質学的な過去を探ることによって、これらのモンスター・ハリケーンがどのように動いているかを理解しようとしている。

実際のところ、ハリケーンが発生するメカニズムを正確に知っている者はいない。その大部分は謎のままなのだ。

ハリケーンの発生に必要な基本的な条件は、26.7℃以上の海水面温度、非常に湿った空気、そして、積乱雲を伴う嵐だ。

しかし、ハリケーンに成長するには、それだけでは足りない。他の要素が必要なのだ。

エマニュエル教授は以下のように述べる。

「ハリケーンは自然の出来事です。そして、ハリケーンは、自分自身で発生するわけではないのです」

「発生させるトリガーが必要なのです」

そのようなモンスター・ストームを作り出すには、海水温度が、少なくとも 37.8℃にまで上昇する必要があるが、このような条件を作り出すには、巨大な小惑星が熱帯の海に衝突するか、あるいは、巨大な海底火山が噴火する他はない。

このようなことは、海に強烈な加熱を生成する。

エマニュエル教授と同僚たちは、小惑星の海への衝突が引き金となって発生したハイパー・ハリケーンが数百万年前の地球規模での大量絶滅を引き起こした可能性について理論化している。

ここまでです。

小惑星はともかく、海底火山の噴火は・・・まあ、海底で起きていることの多くはまったく把握されていないとはいえ、海面上に見えるものだけでも、巨大な海底火山の噴火のことを近年は見聞きします。

それにしても、海底火山の噴火が、モンスター・ハリケーンの発生と関与する可能性があるというのは、初めて知った概念です。要するに、海底火山の噴火が海水温度を上げる、という理由だと思うのですが、確かに台風もハリケーンも、海水温度が高いという条件のもとで発生するものですので、理屈としてはわかります。

下の写真は、そのトンガの海底火山の 2009年の噴火の様子です。

海底火山フンガ・トンガ=フンガ・ハーパイの2009年の噴火
2009-hunga-haapai.jpg

確かに、こんな噴火が起きている場所の海水温度は高くなるでしょうしね。

こういう海底火山の活動が、太平洋の海底でどんどんと広がっていくと、結果として、ただでさえ高い海水温度が「さらに高くなり」という状態となっていき、ハイヤンやパトリシアのような「異常な台風やハリケーン」、あるいは、もっとすごい勢力のものの発生につながっていく可能性もあるのかもしれません。

そしてですね、これもやはり過去記事でご紹介したことがあるのですが、

「地球の海底には1万以上の火山が存在している」

ことがわかってきているのです。

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カリフォルニア大学サンディエゴ校の教授が、欧州宇宙機関( ESA )の地球観測衛星 CryoSat-2 と、 NASA などが運営する海洋観測ミッションでの宇宙艇「ジェイソン-1 ( Jason-1 )」などを使用することによって、地球の海底には1万以上の海底火山があることがわかったというものでした。

何というか、こう・・・そんなに海底火山があるのなら、地殻変動なり何なりで、連鎖的に噴火が広がっていった場合は、確かに厄介は厄介です。

海水面温度が不規則に上がると(今でもすでに異常に高いのに)、おそらく、気候も今までないような異常なパターンを作り出す可能性がありますし、そもそも、水温が 30℃台後半なんてことになると、「海の生き物たち」があまり生き残ることができない気がします。

小惑星のほうは、予測できるものではないですが、これまで、「巨大な小惑星が海に衝突した場合には、想像できないほどの津波が発生する」というのは仕方ないとは思っていましたが、まさか、小惑星の衝突がモンスター・ハリケーンの発生原因となり得る可能性があるとは・・・。

その中でご紹介した記事で、マサチューセッツ工科大学の大気科学の専門家であるケリー・エマニュエル博士は下のように述べていたと書かれています。

風速 200メートル以上のモンスター・ストームを作り出すには、海水温度が、少なくとも 37.8℃にまで上昇する必要があり、このような条件を作り出すには、巨大な小惑星が熱帯の海に衝突するか、あるいは、巨大な海底火山が噴火する他はない。このようなことは、海に強烈な加熱を生成する。

エマニュエル教授と同僚たちは、小惑星の海への衝突が引き金となって発生したハイパー・ハリケーンが数百万年前の地球規模での大量絶滅を引き起こした可能性について理論化している。


ということで、

「海底火山の噴火の増加が、巨大ハリケーンの増加を促す可能性」

を示唆しています。

そして、いわゆる地球温暖化というものより「寒冷化」のほうが荒れた天候を作りやすい

私個人の想像ですが、今、地球は、下のふたつの状況に突き進んでいるように見えます、

・海底火山を含む火山活動の劇的な活溌化

・ミニ氷河期


です。つまり、海が暖かく、大気が冷たい状態になりやすくなっている。

そして、「海が暖かく、大気が冷たい状態」が最も荒い天候を生み出すのです。

このケリー・エマニュエル氏は、今回の本文にも出てきている人物で、カテゴリー 6の提唱者のうちのひとりです。ちなみに、このエマニュエル氏が想定している「発生する可能性のある最大のハリケーン」は、現在のカテゴリー 5の最大風速の「3倍以上」の時速 800キロメートルです。

そういうモンスター級の自然現象が、科学的な検知からの可能性としては「あり得る」のだそう。

確かに、そういうような想像もしなかったような現象が起きていく時代は意外とすぐなのかもしれないとも最近は思います。

最終更新:2019/02/26 22:16

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