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日別記事一覧

2018/11/05 22:18

世界各地の異様に早い大雪と大凍結の到来の状況に「ミニ氷河期が近づく足音」

観測史上初めて10月に雪が降ったと思われるモロッコについての報道
morroco-snow-october2018.jpg

中東と北アフリカの記録ずくめの10月
今年の夏から秋は、猛暑やら豪雨やら洪水やら様々な気象の状態が世界各地に現出し続けていましたけれど、ふだんと比べて「特別に荒れていた地域」というように考えますと、正確な比較ではないですが、

・ヨーロッパ
・中東

の異常ぶりが際立っていたような気がします。

そして、夏が終わった 10月の下旬から現在にかけてもまた、やはり異常といえる状況に見舞われているのが、そのヨーロッパと中東、そして北アフリカなのです。

中でも、中東の気象の荒れ方は「黙示録的」とも言える状態となっていまして、アース・カタストロフ・レビューでも、10月中旬からだけで、以下のような洪水の「大洪水」を取りあげています。

[10月27日の記事] 中東の死海で洪水により子どもたちばかり20名以上が死亡…

[10月22日の記事] アラビア半島のカタールで1日で1年分の雨が降り、街は洪水で大混乱

[10月17日の記事] アラビア半島のイエメンに史上3番目となるサイクロン・ルバンが上陸。「2日間で数年分の雨」が降り、壊滅的な大洪水に

[10月15日の記事] シリアの首都ダマスカス : 内戦による廃墟を洪水が襲った後の終末的な光景

サウジアラビアでは、最近もまた大きな洪水が起きまして、下は 10月25日のタブークという砂漠の町で洪水にラクダが流されそうになっている光景です。

https:●//youtu.be/A8hZ92NwmQI

中東やアラビア半島で洪水が発生すること自体はあるとしても、基本的には砂漠であるこれらの地域で、こんなに連続して大洪水が発生するというのは、やはり異常といっていいことだと思います。



そして、今度はその中東や北アフリカに、「異様な寒波」が襲っています。

冒頭のモロッコの 10月の雪の報道は、女性と雪だるまのツーショットが素敵ですので選びましたが、写真はともかくとして、どうやら、

「モロッコで 10月に雪が降ったのは観測史上ではじめて」

らしいのですね。

中東や北アフリカ地域の気象データは、やや曖昧な部分がないではないのですが、現地の SNS などではそう伝えられています。

モロッコ北西部のアガディールという場所では、10月29日に気温も「 - 1℃」を記録したことが現地のメディアで報じられています。

雪に覆われた10月29日のモロッコ・アガディール
morroco-1029.jpg

しかも、積雪は最大で 50センチメートルに達したと書かれていました。

同じ北アフリカのアルジェリアでも、10月29日に、大雪が降り、しかも、あまりにも大雪のために、援助のためにに軍隊が出動したと報じられています。

アルジェリアでの「 10月の雪」が、かつてあったのかどうかは現地の報道でもふれられていないですので、詳しくはわからないですが、どの季節であろうと、モロッコもアルジェリアも含めた北アフリカは、雪がちらつくならともかく、「大雪は基本的には降らない」場所です。

10月29日 軍が出動したアルジェリアのシディ・ベル・アッベス
algeria-snow-1029.jpg

そして、ヨーロッパ。夏からずっとヨーロッパの気象も異様なままです。

荒れたままのヨーロッパ各地
ヨーロッパの気象の荒れ方は、何となく今年あたりは「頂点に向かっている」感じがはっきりとしてきた感があります。

最近ではイタリアのヴェニス(ヴェネツィア)が、史上最高クラスの水位を観測する洪水に見舞われた

10月の下旬からイタリアのいたるところで洪水が起きていて、その他のヨーロッパの多くでも壊滅的な悪天候が繰り返されています。

10月29日 水位が156cmを記録した「水没寸前」のヴェニス
venice-floods-1029.jpg

そして、このヴェニスでの洪水が伝えられている同じ 10月の終わり、ヨーロッパの、

・フランス
・スウェーデン
・イタリア
・スペイン
・スコットランド
・ノルウェー
・フィンランド

などに、「あまりにも早い雪、あるいは凍結」が訪れていました。

10月30日 フランス各地での大雪を伝える報道
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このそれぞれの積雪量がまた激しくて、上の報道の写真は、フランスのアルデンヌという場所だと思われますが、積雪は 50センチとなっています。

実は今回ご紹介した地域は、前回の冬も激しい冬となっていました。

たとえば、今年の 2月のヨーロッパは、下の気温分布にありますように、「全域が氷点下のカオス」となっていました。

2018年2月28日のヨーロッパ各地の気温。ほぼすべての地点が氷点下
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北欧や東欧から、スペインやイタリアまで欧州全域が一斉に氷点下になるのは珍しいことです。

この時の状態は以下の記事に書きました。
「ミニ氷河期へようこそ」気象学者たちが「狂気じみている」と表現する超絶な寒波に包まれたヨーロッパの光景は、この先の世界の光景でもあるのか、ないのか

2月28日のヨーロッパ各地の気温。ほぼすべて氷点下
europe-temperature-0228b.jpg

2月27日にロンドンに悪天候をもたらした巨大な雲
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いわゆる「ミニ氷河期的」光景に完全に覆われた3月間近のヨーロッパ

現在、ヨーロッパを中心にとんでもない寒波というのか、異常な天候が広い範囲を覆い尽くしていました。

しかし、その後さらに現地の報道などを見ていると、この状況は「ただの寒波ではない」ことがわかります。

この現象の原因のおおもとは、先日の記事、

・私たちはまた気温と天候のカオスを見ている分断した極渦と偏向する大気の流れが北極から北半球に起こしている「異常事態」の現実

2018年2月の「数日」で起きた北極上空のすさまじい気温の変化
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国際的イベントの裏で起きていた「異常」

この1週間かそこらの間、たまにテレビをつけると、いつもウインタースポーツをやっていて不思議に思っていました。奧さんに「今の時代はこんなにウインタースポーツが盛んなんだね」と言いましたら、「そういうことではありません」と諭されました。奧さんが何を言っているのかよくわからなかったですが、複雑な時代となったものです。

そんなわけで、ずいぶん長い間テレビを見ていなかったのですが、そのために天気予報などもネットで見ることが多くなっていました。

日本やその周辺では最近は比較的穏やか……といっていいのかどうかはともかく、気温に関しては平年とそう違わない感じだったように思います。

ところが、この数日から1〜2週間くらいの間、「北極のほうを含んだ各地」では、気温などが大変なことになっていたのです。

それはカオスといっていいほどのものだったと思うのですが、冒頭に示しましたのは、この2月中旬の北極の上空の気温の変化です。

たった3、4日で「 40℃も気温が上昇」していたということがあったのですが、この現象自体は、気象用語では「成層圏突然昇温」と呼ばれるもので、頻繁にあるものではないにしても、何年かに一度くらいの単位では見られるものだそうです。

それでも 40℃の変化が一気に起こるというのはすごいですけれど、実はこれが起きたことが何をもたらしたかといいますと、少し前の記事、

・地球の気流がさらに崩壊中 北極上空の大気「極渦」が真っ二つに分断して北半球上空を進行中という異常事態が発生

2018年2月15日の米国ウェザーチャンネルより
polar-vortex-split.jpg

近年になって突然のごとく北半球各地に強烈な寒波をもたらしている極渦が「壊れ始めた」

今シーズンを含めて、この2、3年間ほどの間、地球の北半球に「異常な寒波」をもたらしている原因のひとつに「極渦」というものがあります。読み方は「きょくうず」でも「きょくか」でもいいようです。

これは本来は、「北極上空の大規模な冷たい気流の渦」のことで、そのまま北極の上空をまわっている場合には何の問題もないのですが、ジェット気流などの影響でこれが北極以外の地域に影響を及ぼすことがあります。というか、ここ2、3年、それが非常によく起きています。

下はイギリス気象局による説明の中から抜粋したものですが、本来相当高い高層の上空を回っている極渦に、それよりずっと低い場所を回っているジェット気流が干渉することで起きるもののようです。

polar-vortex-jet02.jpg

この現象が、最近では、世界各地の異常な気温とも関係するようになっています。

そして本来ならこういう「極渦が他の地域に影響することがたびたび起きる」というのはおかしなことなのですが、今では「普通」となっています。たった2年か3年でスタンダードな現象となってきたのです。

「寒冷化」ということ全体に関しては、それ関係する理由は、太陽活動などを含めていろいろとあるわけで、この数年起きているような「全体的に寒くなる」ということと極渦が関係しているわけではないです。極渦によってもたらされることは、北極の冷たい空気が北半球に持ち込まれるために「極端に気温が下がる国や地域が出現する」ということです。

全体として、たとえば温暖化していようが何だろうが、それとは関係なく「強制的に」冷たい空気が北半球の各地にもたらされるわけです。

こんなに頻繁に極渦の影響を北極以外の地域が受けることはかつてはなかったのですけれど、それが今では当たり前のように極渦の影響を受けて北半球の各地が雪や寒波の影響を強く受けているというのは、「いつのまにか世の気象は異常な状態へと移行している」とも言えるのかも知れないですが、ここにきて、さらに異常事態が勃発しました。

それが冒頭に示しましたように、アメリカの気象報道各社が報じています「極渦がふたつに分裂して動き始めた」ことなのです。

冒頭のウェザーニュースの図に説明を入れますと、下のようになります。

polar-vortex-split02.jpg

これからの動きはよくわからないとはいえ、ここから言えると思えることは「極渦の影響での強烈な寒波を受ける地域が東西に広がる」ということではないかと思います。

冒頭の米国ウェザーニュースの記事をご紹介しておきたいと思いますが、現時点では、先の影響はまだはっきりとはしていないです。

また、記事の後に、過去にご紹介した、

・地球のジェット気流が崩壊したかもしれないこと

・準2年周期振動という成層圏の気流の崩壊

の記事などもリンクしておきます。

詳細な部分はわからないことが多いとはいえ、「かつて存在した気象パターンの中で《崩壊したもの》がいくつか存在する」ことは事実です。この極渦の分裂というようなことも、そういうことの中に含まれるのかもしれません。

なお、日本への影響はわかりません。もう少し経って、アメリカの気象予想が明確になり始めた場合には、日本の気象や気温の状態もわかってくるかもしれません。

ここから記事です。

The Polar Vortex Has Split: Here's What That Means For You

weather.com 2018/02/15

北極の「極渦」が分割した・・これは何を意味するかのか

今週、成層圏の温暖化のために極渦が分裂した。これは、ヨーロッパにおいて寒波につながる可能性がある。極渦の混乱はアメリカ東部の寒波と関連することがあるが、今後の予測は現在はできない状況だ。

北極上空の大気の流れの渦である極渦が今週「分裂」したことが、気象学者たちの間で話題となっている。

ふつうは1つの極渦が分裂し、つまり「1つであるべきものが2つある」ということになるのだ。

現在、カナダ西部とヨーロッパ上空にそれぞれ別の極渦がある。北極の上空には通常のように極渦があるのだが、その上空の成層圏の気温が高くなっている。

この成層圏の大気温の上昇が、現在起きているような極渦の乱れを作り出していると思われる。

成層圏は、私たちの暮らしている地上を含めての大気層である対流圏と呼ばれる上層大気の上部にある。

そして今、極渦の大部分はこの対流圏にあるのだ(※ 地上の気温に影響を与えやすい低い位置にまで来て入れるということ)。

この冬を含めたこの数年、アメリカ東部が厳しい寒波に見舞われることがしばしばあるが、この寒波も極渦と関係したものだ。

その極渦が「分裂した」という事実はやや不気味に響くかもしれない。というのも、現在、北極の寒さがアメリカに向かっているからだ。

これだけを見ていると、またアメリカ東部に寒波が訪れそうにも思えるが、しかし、ことはそれほど単純ではないのだ。実際この2月後半の(アメリカでの)気温予測は、東部地域の平均気温は通年よりも高いと予想されている。

極渦の分裂が寒波による混乱をアメリカにもたらすとは思われるが、それはアメリカ東部からということではなさそうだ。

また、民間の気象予測社 IBM ビジネスの担当者は、2月の終わりから3月の初めにヨーロッパが非常な寒波に覆われると予測している。この時期に、ヨーロッパ旅行を計画しているならば、これは少し悪い知らせだ。

2月下旬から3月初めにかけての長期的な気象の見通しのもう一つの要因は、北大西洋振動(NAO)の逆相(負の指数)の出現だ。この北大西洋振動の逆相は、グリーンランド・ブロック(Greenland block / グリーンランドの地形によって気流がブロックされ減速すること)の形をとっていることを示している。 成層圏の温暖化と極渦の分裂は、このタイプの高気圧システムに影響を与えるだろう。

これまで述べたような状況では一般的には、ヨーロッパとアメリカ東部が寒冷な気候に覆われやすいが、北大西洋振動の逆相のすべてがそうなるというものでもない。しかし、それでも、この「極渦の分裂」と「北大西洋振動の逆相」は、3月初めのヨーロッパに寒波をもたらす可能性かかなり強いと思われる。

アメリカでどうなるかは不透明だ。

グリーンランド・ブロックが現在より西に移動した場合は、3月のアメリカを通るジェット気流のパターンに影響を与え、アメリカに低い気温がもたらされる可能性があるが、アメリカの気象パターンに影響を与える要素は数多くあり、現時点では、この極渦の分裂に関しての影響はわからない。

もう少し時間が経てば、3月までにどのような気温となっていくかが明らかになってくるはずだ。

でご紹介しました、「真っ二つに分断した北極の大気の北半球への流れ」というものを作り出したのです。

この記事でご紹介した「ふたつにわかれた極渦」が、どんな影響を与えたか。

たとえば、「北極圏」というようにされているエリアがありますが、北極からのカオスな大気の流れは、この地域をどのようにしたか。

北極圏とは、北極点を含む下の地域です。
arctic-region-map.jpg

このあたりは、本来なら北極と同じような気温が続くのが普通ですが、では、今年 2月24日のこの「北極圏の最高気温の分布」を見てみましょう

2月24日のちぐはぐというよりカオスなグリーンランド周辺の気温
greenland-temperature-0224.jpg

この「 6℃」を記録したグリーンランド北部は、通常は -15℃くらいの気温の推移なのですが、グリーンランドの南部からの北極圏がほぼ -20℃以下のところ、このあたりだけが「とても暖かくなって」います。

それだけなら、そういう年もあるのかもしれないと思われるかもしれないですが、何と、

「この変化は数時間で起きた」のです。

下は、上の気温が記録された 2月24日から 25日までの「 24時間」の気温の変化となります。

greenland-tyemperature-20.jpg

すごいでしょう。

これも、先ほどの北極からの「ふたつにわかれた極渦」の異様な動きによるものだと思われるのですが、影響はさらに広がりまして、アメリカやヨーロッパの一部も、やや似たような「異様な気温分布」となりました。

たとえば、アメリカは以下のようなことになっていました。

アメリカの2月20日の最高気温の分布
us-temperature-0220ab.jpg

この現象をアメリカでは、以下のような表現で報じていました。

2018年2月19日のUSAトゥディより
wild-weather-2018feb02.jpg

そして報道の通り、アメリカ西部では異常な寒波、東部や南部では異様な暖かさ、あるいは熱波というようなことになりました。

これらの一連の現象を見て思いましたのは、以前、記事にもしましたけれど、「今の地球では他にも気流がいろいろと壊れている」ということがありまして、

「そういうものが複合的に組み合わさったらどうなっちゃうのだろう」という思いでした。

2016年6月には、

地球の気流が壊れた ジェット気流が赤道を通過して北極から南極に進むという異常すぎる事態。このことにより、この先の気象と気温はこれまでに考えていた以上のカオスとなる可能性が極めて濃厚に

気象の専門家たちは「私たちは地球規模の気候緊急事態を宣言しなければならない」と語り、騒然が広がる

カナダ・オタワ大学の気象学の専門家ポール・ベックウィズ教授による事態の解説
jet-stream-equator.jpg

ベックウィズ教授の動画解説欄の翻訳

北半球のジェット気流が赤道を越えて進行し、そして、南半球のジェット気流と合流するという事態が起きています。

これは今までになかった新しいジェット気流の動きだと思われ、そして、このことは、気候システムの騒乱が進行中であることを示しています。

現在の私たちの気候システムの振る舞いは、私たちが予想していなかった状況、あるいは予想はしていても、過去に経験したことのない新しい、あるいは恐ろしい方法で私たちを驚かせ続けています。

混乱した気候の世界へようこそ。

私たちは今、地球規模の気候緊急事態を宣言しなければなりません。


通常のジェット気流の一例
jetstream-past.jpg

地図の下に「赤道」の位置を加えましたが、寒帯ジェット気流も、亜熱帯ジェット気流も、どちらも赤道などとはまったく関係しない場所を循環するのが普通だということがおわかりかと思います。

しかし、冒頭の動画のタイトルに「ジェット気流が赤道を通過している」とありますように、「ジェット気流が赤道を通過している」という壊滅的な変化が見られているのです。

下の写真は、アジアからオーストラリアくらいまでの位置の現在のジェット気流を示したもので、赤と緑で示されているジェット気流が「赤道」を通過して、しかも、寒帯ジェット気流と亜熱帯ジェット気流が「出会っている」という異常な光景が記録されたものです。

jet-stream-asia.gif

これまでの考え以上に気象と気温が混乱する可能性

ことの発端は、気象などの記事を記しているロバート・スクリブラー(Robert Scribbler)という方がブログ上で、このジェット気流の異常を指摘した

「巨大な重力波が冬と夏をゴチャゴチャにしてしまうのか? 壊れてしまったジェット気流が今、北極から南極に走っている」

というタイトルの下の記事の投稿以来、ソーシャルネットワーク上で大きな話題となり、冒頭のように、このことについて気象学の観点から状況を解説する専門家なども現れるというような騒動となっているという次第です。

wrecked-jet-stream0s1.jpg

これは「ジェット気流の動きが、これまで一度も見たことのないものとなっている」ということなんです。

先ほどのブログのタイトルに「冬と夏をゴチャゴチャにしてしまうのか」とあったり、冒頭のオタワ大学のベックウィズ教授は、「混乱した気候の世界へようこそ」と書いていたりしているのを見てもわかるように、今後、今まで想像していた以上の経験したことのない気象や気温が出現する可能性がより高くなっていると言えます。

ちなみに、ジェット気流のこの異常に関しては、「こういうことが起きている」という事実があるだけで、「理由」や「原因」は誰にもわかるものではないもののはずです。

どうしてこんなことが? ということに対しての答えは出ないと思われます。

という記事を記したことがあります。

それは一時的なことではあったのだとは思いますが、

「地球のジェット気流の流れがムチャクチャになっていたかもしれない」

ということをご紹介したものでした。

普通は、地球の東西方向を旋回しているジェット気流が、2016年の春に「南北に進行していた」ことがわかったのです。

図で示しますと、下の青と赤のラインが通常のジェット気流で、白い矢印が 2016年の「異常なジェット気流」です。

2016年の春にジェット気流に起きた異変
jet-2016s2018.jpg

この発表をしたのは、カナダ・オタワ大学のポール・ベックウィズ(Paul Beckwith)教授という方ですが、教授は以下のように述べています。

「これは気候システムの騒乱が進行中であることを示しています。現在の気候システムの動きは、私たちが予想し得ない気象の状況を作りだすか、あるいは過去に経験したことのない新しい、あるいは恐ろしい方法で私たちを驚かせ続けるかもしれません。私たちは今、地球規模の気候緊急事態に直面しているのかもしれません」

実際にその後の、つまり 2016年、2017年は「過去に経験したことのない気象」に多くの国や地域が見舞われました。被害や災害の規模だけのことではなく、「こういうことは(その地では)起きたことがない」ということが各地で発生しました。

とても長い間、地球上を安定した規則性と共に運行されていた自然の気流の営みが、理由はわからないながらも、

「突然崩壊した」

というのが、この2年から3年の間に地球の上空で起きたことです。

そして、こういう「様々な崩壊が複合的に結びつくというようなことがあった場合」には、さらに規模の大きな気象の大崩壊というものが起こり得るのではないかと思います。

日本も含めて、これから北半球では多くが春になっていきます。暖かい日もあれば寒い日もあるでしょうけれど、そういうゆったりとした繰り返しのはずのところに、「ある日、突然遮断されるような変化」がもたらされたりするかもしれないということですね。

何より、すでに、たとえば今回の北極圏でのことのように、「今現在それが起きている」わけですから、今後一切起きないと考えるほうが不自然であり、今後も形を変えてかもしれないですが、「これまでなかったカオス」が繰り返される可能性はあると思います。

2月中旬の「北極上空の気温の異常」です。

北極上空の気温が「突然、40℃ほども上昇した」のです。おそらく3日間ほどでそのような気温の変化となったと思われます。

そして下は少し前の北極の気温です。現在北極はこのようなことになっているのです。

2月21日の北半球の気温の平年の差異(赤いほど高い。青いほど低い)
arctic-2018-0221.jpg

北極の中心部のあたりなどは「平年より 30℃くらい気温が高い」のです。

低いのではなく「高い」のです。

そして、この「北極の気温の異常な高さ」が、「ヨーロッパに異常な低温」を導いているというのは、パラドックスというのか、これが正論ということでいいのかわからないですが、いずれにしましても、今の状態は、

・北極 → 異常なほど気温が高い

・ヨーロッパ → 異常に気温が低い

ということになっていて、こういうようにカオスなことになってきますと、もはや全体に通じる「温暖化」とか「寒冷化」とか、そういうような概念が入り込む余地はないです。

気候と気温のカオス化とでもいうのか、少なくと通常での暑いとか寒いとかいうような気温の変化とは違います。

なお、この現在の天候状況を欧米のメディアの多くは、「東からの獣( Beast from the East )」という名前で呼んでいます。

2月28日の米国CNNより
east-from-beast.jpg

カタカナでは「ビースト・フロム・ザ・イースト」ということで、ビーストとイーストで韻を踏んでいる響きであるのだろうとは思いますが、どのようにつけられた名称なのか、よくわかりませんし、何だか奇妙な響きでもあります。というのも、今、ヨーロッパを襲っている気候は、由来が北極であるならば「西から来ている」からです。

このヨーロッパの異常な寒波に関して、数日先といったような意味での今後に関しては、まだこの寒さは継続しそうですが、ただ、もう少し大きなスパンでの「先」はよくわかりません。

仮に、この「北極の異常」が今後さらに繰り返されるようですと、なかなか厄介そうです。

あるいは、もし、そういう状態が「続いた」場合、「ヨーロッパは寒いのに、北極の氷はどんどんと溶ける」というような奇妙な現象も伴うかもしれませんので、海面上昇を含む他のいろいろな影響も出てくるかもしれません。

今年もヨーロッパと中東や北アフリカなどが、これほど早い時期から普通ではないといえる大雪や凍結に見舞われている状況を見ますと、今年の冬もさらに、ミニ氷河期的な光景が広がる可能性があるのかもしれません。

しかし私は、遅くても、あと十数年のうちにミニ氷河期かそれに準じる状況に入ると確信している人間でもありまして、最近の冬の様相はそれを少しは現しているのかなとも思います。

もちろん、以下の過去記事で取りあげた学説のように、「すでに地球はミニ氷河期に入っている」という主張も数多くあります。

ミニ氷河期は「2015年にすでに始まって」おり、今後「200年から250年間続く」というロシア科学アカデミーの科学者たちの主張が公開された

世界最大級の学術データベース「サイエンスダイレクト」に掲載された論文
new-iceage-started-1.jpg

地球が持つ気温の変動の「自然の」サイクル

「地球は近くミニ氷河期のような状態に入るのではないか」ということを書くことが多かったです。

「過去 420,000 年の気温の変化」を示すグラフです。南極の氷床から算出したもので、比較的信頼できるものだと思います。
temperature_Interglacials-42-mannen.jpg

これを見ますと、地球は十数万年ごとに、それこそ上下 10℃以上という、とてつもない気温の変動を繰り返してきたことがわかります。

しかし、数万年というような大きな時代区分ではなくとも、氷河期(ミニ氷河期ではなく、いわゆる氷河期)が終わってからのこの1万数千年の間も、以下のような激しい気温の上昇がありました。

1万5000年前から現在までのヨーロッパと北米における気温の変化
temp-15000-1.jpg

このグラフでは、13000年くらい前から 6000年くらい前の間に地球の温度は摂氏 10℃以上も上昇していますが、6000年前には、まだ自動車や工場が排出する CO2 などという問題はなかったはずで(あったかもしれないですが)、それでも地球の自律する変動で、ここまで気温は変化しています。

そして、さらに短い期間の「過去数百年くらい」でも平均気温は大きく変化し続けていたわけです。それらはすべて「地球の自然の律動」によるものでした。

何を書きたいのかといいますと、問題のポイントは、温暖化なのか、寒冷化なのか、ということではなく、

「どんな時代であろうと、地球は人間(の文明)によって気温や気候が変化させられるということではなく、それらはすべて地球と宇宙が持つ時間的なサイクルの中で決められていること」

だということを、ここ数年で知ったような気がします。

地球は2030年どころではなく、現在すでにミニ氷河期に突入している

地球が寒冷化に向かっているのか、そうでないのかは結果を見なければわからないのですが、このブログでは、基本的に、

「地球は寒冷化に向かっている」

という方向でずっと考えてきています。

ただ、私自身は本格的な寒冷化、あるいは小氷期でもミニ氷河期でも呼び方は何でもいいのですが、そのような時代は「もう少し先だ」と思っていました。

たとえば、一般的な学説としても、これから寒冷化に入るとする考え方は広くあるにしても、下は 2015年7月の 日経ビジネスの記事からですが、それはもう少し先だとする見方が普通でした。

地球は2030年からミニ氷河期に入るのか?
日経ビジネス 2015.07.22

2030年頃から地球はミニ氷河期に突入する――。

英ウェールズで7月9日に開かれた王立天文学会で英国の研究者が驚くべき発表をした。今後15年ほどで太陽の活動が60%も減衰するというのだ。

英テレグラフ紙を含めたメディアは「ミニ氷河期に突入」というタイトルで記事を打った。

研究発表をしたのは英ノーザンブリアン大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授。太陽の内部にある磁場の変化によってミニ氷河期が訪れる可能性を示唆した。

同教授によれば、太陽内に2つの異なる磁気波があることを発見。2波は周波数が異なるが、両波ともに11年周期で変化するという。

ジャルコヴァ教授は両波を基に太陽活動の動きを探る新しいモデルを確立した。精度は97%だという。


そして、このヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授( Prof Valentina Zharkova )が率いる国際的研究のメンバーであり、「太陽の磁気活動の進化」に関して独自の物理数学モデルを開発し、この「 2030年ミニ氷河期入り」のシミュレーションがほぼ確実かもしれないことを証明したのが、モスクワ国立大学の物理学者であるヘレン・ポポワ博士( Dr. Helen Popova )でした。

冒頭にありますように、ポポワ博士と同じロシア人の天体物理学者が、最近、

「地球はすでにミニ氷河期に入っており、最大で 200年以上続く」

と述べていたのです。

その科学者の名前がまた、「ハビブッロ・アブドゥッサマトフ」博士という方で、アブドゥッサマトフという訳でいいのかどうかわからないですが、読みにくいことこの上ない名前ではありますが、ロシアでの科学の頂点を極めるロシア科学アカデミー会員たちの主張と考えますと、気になるものではあります。

ちなみに、アブドゥッサマトフ博士が寒冷化の最大の原因としているのは、ポポワさんと同じ「太陽活動の縮小」です。

その太陽の活動周期と太陽運動のサイクルについての年代について違う部分があるようです。

いずれにしましても、このアブドゥッサマトフ博士は、「 2015年の後半に地球はすでに小氷期に入った」と述べています。

つまり、この博士の主張に従うと、「私たちはすでにミニ氷河期の中にいる」ということになるのです。

アメリカのメディアに、この論文の概要が掲載されていましたので、それをご紹介します。

なお、出てくる科学用語が大変に難解で、科学辞書を見ながら訳していたのですが、そのままの用語で書いても自分に対してもわかりにく過ぎると感じましたので、一般の言葉で代用できる部分は科学用語ではなく一般の言葉で書きました。

それでも、わかりにくい部分はあるかもしれないですが、簡単に書きますと、

「約 200年周期の太陽活動の弱体化のサイクルの中で、地球は寒冷化に入った」

ということだと思います。

Russian scientist: 'The new Little Ice Age has started'
SOTT 2016/10/28

ロシアの科学者 : 「新しい小氷期はすでに始まっている」

地球温暖化に懐疑的な新著『エビデンスに基づく気候科学』(Evidence-Based Climate Science) : 地球温暖化の主要な要因が CO2 排出によるものだという点に反論する数々のデータ

ロシア・サンクトペテルブルクにあるロシア科学アカデミーの天体物理学者であり、ロシア・プルコヴォ天文台の宇宙研究所所長でもあるハビブッロ・アブドゥッサマトフ(Habibullo Abdussamatov)博士は、新しくリリースした新著の中で以下のように述べている

1990年以来の太陽は、全太陽放射照度(※物体に時間あたりに照射される面積あたりの放射エネルギー量 / TSI )において、太陽の「準 200年周期変動」の中での減少期の期間にある。

1990年以降の地球が吸収した放射照度の減少は、それは、世界の海洋の熱循環が緩慢であるために、以前の高いレベル時に地球から宇宙空間に放出された長波放射によっても補填されていないままである。

その結果、地球は、年間の平均エネルギー収支と、長期の熱的条件の悪影響が続いており、そして、それは今後も続いていくだろう。

新しい小氷期の準 100年周期の時代は、第 24太陽活動(サイクル 24)の活動最大期だった 2015年の終わりに始まった。

太陽活動の極小期の始まりは、サイクル 27の前後 ± 1 (サイクル 26から 28まで)になると予測される。

そして、西暦 2060年 ± 11年 ( 2049年から 2071年の間)に、新しい小氷期の最も凍結する時代(最も気温が低い時代)が始まる。

メキシコ湾の海流の流れの段階的な弱体化は、西ヨーロッパにおいての領域において寒冷化が強くなり、それは米国とカナダの東部にもつながる。

フィードバック効果の連続と共に、太陽活動の準 200年周期のサイクルの変化による太陽放射照度は、温暖化から小氷期へと気候が変動していくための根本的な原因である。

ここまでです。

また、この記事には、参考資料として、過去( 2014年頃までに)、「地球が寒冷期に入る」と主張していた主要な科学者の人たちが記されています。

下のような人たちが、これから( 2015年頃から)の地球の寒冷化入りを主張していたか、あるいは強く「警告」していました。

本当に現在、寒冷化に突入したのかどうかは、結局、後年のまとまったデータからしかわかりようがないのですが、今回は、それらの科学者たちの意見を載せて締めたいと思います。

そして、先ほど書きましたように、地球の気温の上下のサイクルの到来は人間に止めることはできませんし、そのようなことが可能な、いかなる手段もありません。

2014年頃までに出されていた「小氷期突入」に関する主要な科学者と科学機関の意見

・ロシア・プルコヴォ天文台の科学者たち : 世界的な地球寒冷化を予測しており、「寒冷化は 200年から 250年の間続くかもしれない」と述べる。

・デンマーク工科大学のヘンリク・スベンマルク教授 : 「地球温暖化はすでに停止しており、寒冷化が始まっている」と 2014年に宣言。

・米国ウィスコンシン大学の気候科学者アナスタシオス・ツォニス教授 : 「2014年以降は気温が横ばいか、寒冷化の 15年間になると思われる」と主張。

・アメリカの著名な地質学者博士ドン・イースターブルック博士 : 最大で 30年間以上の地球規模の寒冷化が訪れると警告。

・オーストラリアの天文学会 : 太陽活動の「著しい弱体化」により、今後の世界的な寒冷化を警告している

すでにミニ氷河期に入っているかどうかともかくとしても、これから私たちは毎年毎年そのような時代に近づいていることを実感していくことになるのだろうな、と少なくとも私個人は思っております。

最終更新:2018/11/05 22:18

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2018/11/05 21:22

携帯やスマートフォンによる発ガン性が証明される アメリカ国立衛生研究所が「携帯電話は癌と心臓病に関係する」という10年間におよぶ研究の最終報告書を発表

11月1日のアメリカ国立衛生研究所のニュースリリース
nih-news-1101.jpg

11月2日に、メルマガ11号を発行させていただきました。タイトルは「ワクチンが世界中の精神疾患を作り出している」です。ややショッキングなタイトルかもしれないですが、その通りの内容です。陰謀論系の記事ではなく、単純な科学的アプローチです。

携帯の電波とガンの関係のシロクロがある程度、明白に

phone-cancer-right.jpg

今年 8月に、アメリカ保健福祉省の「国家毒性プログラム」という、主に発ガン性物質の最新の検査・試験などを行うアメリカ政府のプログラムにおいて、

「携帯の基地局やアンテナのある場所の近くにいることは、発ガンに関して、大きな懸念がある」
ことを発表したことを以下の記事でご紹介しました。

携帯・スマートフォンの基地局からの放射が「特別な発ガン性を持つ」ことがアメリカ政府内「国家毒性プログラム」とイタリアの著名な毒性研究所による史上最大の研究によって判明

8月17日の米メディアの記事より
cell-tower-cancer.jpg

スマートフォンを含む「携帯」の体への影響については、これまでにもいろいろと言われてきてはいたように思いますが、このたび、携帯の電波の人体への影響に関して、これまでで最大の研究がおこなわれ、その結果が報告されました。

イタリアの環境毒性や発ガン性についての毒性研究において著名な研究所と、アメリカ保健福祉省の公衆衛生プログラムによる研究(27億円の予算規模)の2つの研究報告により、

「携帯の基地局からの放射には、完全な発ガン性がある」

ことが発表されたのでした。しかも、脳や心臓の「特殊な腫瘍」と関係している可能性が強く示されています。

今回は、そのことをまとめていたアメリカのメディアの記事をご紹介します。

これまでも、携帯やスマートフォンなどの端末からの放射が人体に悪いのではないか、というようなことは言われていたように思いますが、端末本体からの放射はかなり弱いものであるのに比べると、確かに基地局からの放射は強いものであり、研究によると、その影響は予想以上に深刻なようです。

今回ご紹介する記事は比較的長いですので、あまり前振りを書かず本題に入りたいと思いますが、非常に簡単に書けば、現時点ですでに、

「携帯の基地局、あるいはアンテナのある場所の近くにいることにはかなりの懸念がある」

と断言できそうです。

携帯の基地局アンテナの例
celltower-blue-m1.jpg

なお、「ガンの外部的要因」に関しましては、昨年 2015年に WHO 世界保健機構が発表した

「ガンの原因となる 116の要因」

について、以下の記事ですべて翻訳してご紹介したことがあります。

WHOが公式発表した「ガンの原因となる116の要因」を全掲載

加工肉…紫外線…抗ガン剤…何もかもが外部要因の感じが
who-cancer-cause.jpg

実は今は、その「ガンの原因となる 116の要因」をすべて訳した直後で、まだ朝なんですが、祝杯としてお酒を飲み始めたんですよ。

それほど大変でした。

訳した後に、わからない日本語の意味を調べていたんですが、ほぼ半数くらいが意味がわからないので、わりと壮大な調べ物時間となり、昨日のアップに間に合わなかった次第です。

途中で、「 116もの要因をすべて載せて何か意味があるのか」とも思いましたが、意外と飽きずに作業が進んだのは、

「ガンの原因になるものに抗ガン剤が異常に多い」

ということに気づき始めたからでした。

下でご紹介する 116の一覧のうち、

54. 1,4-ブタンジオールジメタンスルホネート
56. クロラムブシル
62. シクロホスファミド
72. エトポシド、シスプラチン、ブレオマイシン
82. メルファラン
85. MOPP療法、アルキル化剤
108. タモキシフェン
110. チオテパ
112. トレオスルファン


は、すべて抗ガン剤です。

「ガンの原因になる薬をガン患者に使う」というパラドックスはどう考えるといいのか微妙ですが、リストには、他にも、

45. アザチオプリン(免疫抑制剤)
60.エストロゲンとプロゲストゲン(ホルモン剤)
63. ジエチルスチルベストロール(ホルモン剤)


など、現在も多く使われている医療用の薬も多数出てきます。

面白いといってはいけないですが、このリストは、薬に反対している人たちによるものではなく、WHO (運営資金の多くを製薬会社に拠出してもらっています)の公式な発表というところがアレで、なかなか医学界も複雑な部分があります。

もちろん、外部の要因は発症の要因とはなるでしょうけれど、たとえば、多くの人たちが同じようなもの(発ガン性物質といわれるような食べ物など)を摂取しているような場合でも、そのみんなが病気になったりガンになるわけではないです。

今は誰でもガンになる時代ですし、大酒飲みの私などは十分に候補ですが(今回のガンの原因リストの中にも「アルコール飲料」と「アセトアルデヒド」があります)、なったらなった時に、また自分の生き方を考えればいいのかとも思います。

とはいえ、確かに外部要因というものも、それなりにあることは統計などから確かではありそうで、その WHO 発表の 116の要因を一挙にご紹介いたします。

一般的に知られていないと思われる言葉には注釈をつけています。
また、専門語が多いために、私の訳が間違っている可能性はかなりありますので、すべてに WHO 発表の英語を添えています。

Revealed... the 116 things that cause CANCER - according to World Health Organization experts

WHO の公式発表による「ガンの原因となる 116 種類の要因」

1. 喫煙 ( Tobacco smoking )

2. 紫外線を出す医療用の太陽灯と、日焼けサロンのベッド ( Sunlamps and sunbeds )

3. アルミ生産 ( Aluminium production )

4. 飲料水に含まれるヒ素 ( Arsenic in drinking water )

5. オーラミン生産 ( Auramine production )
※ オーラミンとは、蛍光染色に用いられる色素。

6. ブーツと靴の製造や修理 ( Boot and shoe manufacture and repair )

7. 煙突の掃除 ( Chimney sweeping )

8. ガス化した石炭 ( Coal gasification

9. コールタールの蒸留 ( Coal tar distillation )

10. コークスの生産 ( Coke (fuel) production )

11. 家具の製作 ( Furniture and cabinet making )

12. ラドンへの曝露のある赤鉄鉱の採掘 ( Haematite mining (underground) with exposure to radon )

13. 受動喫煙 ( Secondhand smoke )

14. 鉄鋼の鋳造 ( Iron and steel founding )

15. イソプロパノールの製造 ( Isopropanol manufacture )
※ イソプロパノールとは、合成原料などに使われるアルコールの一種。

16. マゼンタ染料の製造 ( Magenta dye manufacturing )
※ マゼンタは、明るい赤紫色のこと。印刷の世界では三原色のひとつ。

17. 職業としてのペンキへの暴露(塗装職) ( Occupational exposure as a painter )

18. 舗装と屋根のコールタール塗装 ( Paving and roofing with coal-tar pitch )

19. ゴム産業 ( Rubber industry )

20. 硫酸を含む強酸の噴霧の職業的暴露 ( Occupational exposure of strong inorganic acid mists containing sulphuric acid )

21. アフラトキシンの自然での混交 ( Naturally occurring mixtures of aflatoxins )
※ アフラトキシンとは、カビ毒の一種。稀に大規模な集団死を引き起こす。

22. アルコール飲料 ( Alcoholic beverages )

23. ビンロウ ( Areca nut - often chewed with betel leaf )
※ ビンロウとは、太平洋アジアや東アフリカなどで、種子が噛みタバコとして使われる植物。

ビンロウ
betel-nut.jpg

24. タバコを入れないキンマ ( Betel quid without tobacco )

25. タバコを入れたキンマ ( Betel quid with tobacco )
※ キンマとは、南アジアや東南アジア、オセアニアなどで用いられる、噛む嗜好品を作る植物。

26. 道路の舗装などに用いるコールタールを蒸留したかす ( Coal tar pitches )

27. コールタール ( Coal tars )

28. 家庭での屋内の石炭排出 ( Indoor emissions from )household combustion of coal

29. ディーゼルの排気 ( Diesel exhaust )

30. 未精製の鉱物油 ( Mineral oils, untreated and mildly treated )

31. フェナセチン ( Phenacetin )
※ かつて広く使用されていた鎮痛剤ですが、副作用のため今は使われていません。

32. アリストロキア酸を含む植物 ( Plants containing aristolochic acid )
※ アリストロキア酸を含む植物とは、漢方を含むハーブなどにあるものです。漢方で配合されているもの

33. ポリ塩化ビフェニル ( Polychlorinated biphenyls )
※ ポリ塩化ビフェニルは「 PCB 」といわれているもので、有害物質として有名。電気製品や蛍光灯安定器のコンデンサに多く使われていました。

34. 中国風の塩漬け魚 ( Chinese-style salted fish )
※ これはおそらく「咸魚(ハムユイ)」といわれるものだと思います。匂いなどを含めて、日本のくさやに、やや近いものでもあります。

35. シェールオイル ( Shale oils )

36. スス ( Soots )

37. 無塩タバコ ( Smokeless tobacco products )

38. ウッドダスト ( Wood dust )

39. 加工肉 ( Processed meat )

40.アセトアルデヒド ( Acetaldehyde )
※ アセトアルデヒドは、人では、お酒を飲んだ時に体内で生成されます。タバコにも含まれています。
41. 4-アミノビフェニル ( 4-Aminobiphenyl )
※ 4-アミノビフェニルとは、かつては染料の合成中間体として使われていたもの。現在では、日本でも、製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止されています。

42. アリストロキア酸およびそれらを含有する植物 ( Aristolochic acids and plants containing them )
※ これは「32」と重複しているのではないですかね。

43. アスベスト ( Asbestos )

44. ヒ素とヒ素化合物 ( Arsenic and arsenic compounds )

45. アザチオプリン ( Azathioprine )
※ アザチオプリンは、クローン病、潰瘍性大腸炎などに使われる免疫抑制剤。日本での薬の商品名は「イムラン」と「アザニン」。

46. ベンゼン ( Benzene )
※ ベンゼンは、ゴム、潤滑剤、色素、洗剤、医薬品、爆薬、殺虫剤などの製造に用いられる化合物。「ベンジン」とは別のもの。

47. ベンジジン ( Benzidine )
※ ベンジジンとは、かつて産業用に使われていた化合物。発がん性が明らかになってからは使われていません。

48. ベンゾピレン(ベンゾ[a]ピレン) ( Benzo[a]pyrene )
※ ベンゾピレンとは、化石燃料や木材の燃焼、食料(動植物)の調理、その他の動植物の燃焼の過程で発生する有害物質。環境だけではなく、ウィスキー、コーヒー、お茶やオリーブオイル、食用オイルなどから検出されています。DNA を傷つける極めて強い発がん性が確認されているのだそうです。

49. ベリリウム及びベリリウム化合物 ( Beryllium and beryllium compounds )
※ ベリリウムとは、X線装置などに用いられる元素。

50. クロルナファジン ( Chlornapazine )
※ クロルナファジンとは、1950年代に多血症とホジキンリンパ腫の治療のために開発された化合物。

51. ビス(クロロメチル)エーテル ( Bis(chloromethyl)ether )
※ ビス(クロロメチル)エーテルとは、有機合成試剤として使われる物質。発がん性のため、日本では製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止。

52. クロロメチルメチルエーテル ( Chloromethyl methyl ether )
※ クロロメチルメチルエーテルは、プラスチックの製造などに使われる化合物。

53. ブタジエン ( 1,3-Butadiene )
※ ブタジエンとは、合成ゴムの合成に使われるもの。

54. 1,4-ブタンジオールジメタンスルホネート ( 1,4-Butanediol dimethanesulfonate )
※ 1,4-ブタンジオールジメタンスルホネートとは、抗ガン剤の「ブスルファン」というもののようで、こちらによりますと、殺虫剤や防虫剤にも使われているようです。

55. カドミウム及びその化合物 ( Cadmium and cadmium compounds )

56. クロラムブシル ( Chlorambucil )
※ クロラムブシルは、海外で発売されている抗ガン剤。

57. セムスチン ( Methyl-CCNU )
※ セムスチンとは、ガンなどの化学療法で使われた物質。高い発がん性がわかり、今は使われていません。
58. 酸化クロム(VI)の化合物 ( Chromium(VI) compounds )
※ 酸化クロム(VI)は、電気めっき用に使われる化合物。

59. シクロスポリン ( Ciclosporin )
※ シクロスポリンとは、抗生物質の一種で、臓器移植の拒絶反応の抑制他も多く使われているようです。商品名は「サンディミュン」、「ネオーラル」など。

60. 避妊薬とホルモンが組み合わされたもの(エストロゲンとプロゲストゲンの両方を含むもの) ( Contraceptives, hormonal, combined forms )

61. 避妊薬とホルモン避妊の経口の連続した服用(エストロゲンとプロゲストゲンの両方の期間が続く中の、エストロゲンのみの期間) ( Contraceptives, oral, sequential forms of hormonal contraception (a period of oestrogen-only followed by a period of both oestrogen and a progestogen) )
※ エストロゲンは、ステロイドホルモン(女性ホルモン)の一種。プロゲストゲンも、ステロイドホルモン(黄体ホルモン)の一種。

62. シクロホスファミド ( Cyclophosphamide )
※ シクロホスファミドとは、抗ガン剤。商品名は「エンドキサン」。

63. ジエチルスチルベストロール ( Diethylstilboestrol )
※ ジエチルスチルベストロールとは、かつて流産防止剤などに用いられた合成女性ホルモンの薬剤。米国で1938年から1971年にかけて500-1000万人に処方。その後、深刻な発がん性がわかり、多くの国で使用禁止に。

64. ベンジジンの染料 ( Dyes metabolized to benzidine )
※ ベンジジンは「特定芳香族アミン」というグループに入るもので、繊維製品などに使用されている染料の中で、発ガン性が認められる成分に変化し得るもののことだそうです。

65. エプスタイン・バーウイルス ( Epstein-Barr virus )
※ 伝染性単核球症をはじめとするさまざまな病気を引き起こすウイルス。

66.非ステロイド性エストロゲン ( Oestrogens, nonsteroidal )
※ エストロゲンは、ステロイドホルモンの一種。

67. ステロイド性エストロゲン ( Oestrogens, steroidal )

68. 閉経後のエストロゲン療法 ( Oestrogen therapy, postmenopausal )
※ エストロゲン療法とは、少なくなった女性ホルモンを補うホルモン補充療法。

69. アルコール飲料中のエタノール ( Ethanol in alcoholic beverages )

70. エリオナイト ( Erionite )
※ エリオナイトは、トルコやアメリカの火山岩に起因する鉱物。石綿のように肺に影響するようです。

71. エチレンオキシド ( Ethylene oxide )
※ エチレンオキシドは、洗剤や合成樹脂などの製造原料として使われる物質。

72. エトポシド単独、あるいは他の薬物(シスプラチンおよびブレオマイシン)との混合使用 ( Etoposide alone and in combination with cisplatin and bleomycin )
※ エトポシド、シスプラチン、ブレオマイシンはすべて抗ガン剤。

73. ホルムアルデヒド ( Formaldehyde )

74. ヒ化ガリウム ( Gallium arsenide )
※ 半導体素子の材料として多用されているもの。

75. .ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌) ( Helicobacter pylori

76. B型肝炎ウイルス ( Hepatitis B virus )

77. C型肝炎ウイルス ( Hepatitis C virus )

78. ウマノスズクサの植物種を含むハーブHerbal remedies containing plant species of the genus Aristolochia

79. ヒト免疫不全ウイルス1型( HIV -1 )への感染 ( Human immunodeficiency virus type 1

80. ヒトパピローマウイルスのタイプ16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66への感染
( Human papillomavirus type 16, 18, 31, 33, 35, 39, 45, 51, 52, 56, 58, 59 and 66 )
※ ヒトパピローマウイルスとは、厚生労働省のページによりますと、「ヒトパピローマウイルスは、性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。しかしながら、子宮頸がんを始め、肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマ等多くの病気の発生に関わっていることが分かってきました。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えていることもあり、問題視されているウイルスです」というものだそう。

81. ヒトT細胞リンパ球向性ウイルスI型 ( Human T-cell lymphotropic virus type-I )

82. メルファラン ( Melphalan )
※ メルファランは抗ガン剤。商品名は「アルケラン」。

83. メトキサレンと紫外線Aへの暴露 ( Methoxsalen (8-Methoxypsoralen) plus ultraviolet A-radiation )
※メトキサレンとは、尋常性白斑に使われる薬。

84. 4,4'-メチレン - ビス ( 4,4'-methylene-bis )
※ 4,4'-メチレン - ビスは、何かの有機化合物のようですが、用途がよくわからないです。

85. MOPP療法とアルキル化剤を含んだ化学療法 ( MOPP and other combined chemotherapy including alkylating agents )
※ MOPP療法は、悪性リンパ腫の一種「ホジキンリンパ腫」というものに用いられる化学療法。アルキル化剤は抗ガン剤。

86. マスタードガス ( Mustard gas )

87. 2ナフチルアミン ( 2-Naphthylamine )
※ ゴム工業などで使われてきたもの。発がん性の発覚以降は、使われていないとのことです。

88. 中性子の放射 ( Neutron radiation )

89. ニッケル化合物 ( Nickel compounds )

90. N-ニトロソメチルアミノ ( N-Nitrosomethylamino )
※ N-ニトロソメチルアミノは何かの化合物のようですが、どういうものに使われているのかはわかりませんでした。

91. Nニトロソノルニコチン ( N-Nitrosonornicotine )
※ Nニトロソノルニコチンは、噛みタバコや嗅ぎタバコ、無煙タバコや紙巻きたばこ、葉巻きたばこを含む様々なタバコ製品に含まれているものだそうです。

92. オピストルキスの感染 ( Opisthorchis viverrini )
※ オピストルキスとは、肝臓に寄生する寄生虫。加熱調理不完全な淡水魚を摂食することにより感染。

93. 屋外の大気汚染 ( Outdoor air pollution )

94. 屋外の大気汚染のうちの粒子状物質 ( Particulate matter in outdoor air pollution )

95. リン ( Phosphorus-32, as phosphate )

96. エアロゾルしはいのプルトニウム239とその崩壊生成物 ( Plutonium-239 and its decay products )

97. 原子炉事故や核兵器の爆発からの放射性ヨウ素 ( Radioiodines, short-lived isotopes, including iodine-131, from atomic reactor accidents and nuclear weapons detonation )

98. 体内に堆積した放射性核種α粒子 ( Radionuclides, α-particle-emitting, internally deposited )

99. 体内に堆積した放射性核種β粒子 ( Radionuclides, β-particle-emitting, internally deposited )

100. ラジウム-224とその崩壊生成物 ( Radium-224 and its decay products )

101. ラジウム-226とその崩壊生成物 ( Radium-226 and its decay products )

102. ラジウム-228とその崩壊生成物 ( Radium-228 and its decay products )

103. ラドン222とその崩壊生成物 ( Radon-222 and its decay products )

104. ビルハルツ住血吸虫 ( Schistosoma haematobium )
※ ビルハルツ住血吸虫とは、ヒトの膀胱静脈叢に寄生する寄生虫。

105. シリカ(二酸化ケイ素) ( Silica, crystalline )

106. 太陽放射 ( Solar radiation )

107. アスベスト・ファイバーに含まれるタルク ( Talc containing asbestiform fibres )
※ タルクとは、粘土鉱物の一種で、食品添加剤、化粧品、医薬品に幅広く使われているものだそうです。

108. タモキシフェン ( Tamoxifen )
※ タモキシフェンは、乳ガンなどに用いられる抗ガン剤。商品名は、「ノルバデックス」、「タスオミン」など。

ダイオキシン ( 109. 2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-para-dioxin )

110. チオテパ ( Thiotepa )
※ チオテパは、乳ガン、卵巣ガン、膀胱ガンなどに用いられる抗ガン剤。

111. トリウム-232(核原料物質) ( Thorium-232 and its decay products )

112. トレオスルファン ( Treosulfan )
※ トレオスルファンは抗ガン剤。日本では未承認。

113. オルソルイジン ( Ortho-toluidine )
※ オルソトルイジンは、染料や瞬間接着剤に使われる物質。

114. 塩化ビニール ( Vinyl chloride )

115. 紫外線 ( Ultraviolet radiation )

116. X線とガンマ線 ( X-radiation and gamma radiation )

「太陽放射」とか「紫外線」が出てくるあたり、基本的には「生きている環境の多くがガンの要因」と「されている」こともわかりますが、こうなってきますと、結局、そんなに気にしても仕方ないものなのかもしれません。

個人的には、「薬」の影響は上のリストにあるよりも大きいような気はします。

ガンになる最大の要因は「加齢」ですから、本来なら、お若い方はこのようなことを気にしなくてもいいのかもしれないですが、しかし、今の時代、「若い人たちのガンが妙に多い」ということもある程度の事実ではあります。ですので、「ガンの最大の要因は加齢」とだけ言っていていい時代なのかどうかはよくわかりません。

もちろん、若い人のガンが増えている要因は決してひとつやふたつの理由などによる単純なものではないでしょうが、それでも、今の社会はも、どこでも携帯や Wi-Fi 等の放射が存在しているわけで、これが「病気の増加とまったく関係ない」とは、少なくとも今回の研究からは「言えない」と考えられます。

というわけで、記事をご紹介したいと思います。

なお、今回、ふたつの別の研究機関から出た報告が同じ内容となったということも話題ですが、その研究機関は、ひとつはイタリアのラマツィーニ研究所という環境毒性の研究では非常に権威のある機関で、もうひとつは、アメリカ政府による「米国国家毒性プログラム」という物々しい名前の研究プログラムです。

下は、ラマツィーニ研究所のウェブサイトを翻訳したものと、米国国家毒性プログラムについての Wikipedia の説明です。

ラマツィーニ研究所
Instituto Ramazzini

ラマツィーニ研究所の科学的研究は、実験的に環境毒性および発ガンリスクを特定および定量化すること、ならびに腫瘍の発症および進行を予防するために使用するできる薬物および有効成分の有効性および忍容性を評価することを目的とする。


米国国家毒性プログラム

米国国家毒性プログラム(NTP)とは、アメリカ保健福祉省が中心となり、化学物質の毒物学、分子生物学の研究を行い、毒性物質、特に発がん性物質の、最新の検査・研究手段の開発、試験、分類を行うプログラムである。

アメリカにおいては、発ガン性評価に関して権威の高い調査報告であり、過去に何度もこの報告書に載った物質が法律で規制されている。


そのようなふたつの「発ガン性物質研究の権威」が出した研究報告です。

ここからです。

World’s Largest Study On Cell Tower Radiation Confirms Cancer Link
collective-evolution.com 2018/08/17

携帯基地局の放射に関する世界最大の研究が発ガンとの関係性を確認

イタリアのラマツィーニ研究所(環境毒性と発癌リスクを特定する研究を行う非営利団体)による研究と、アメリカ政府の研究が、それぞれにおいてスマートフォンを含む携帯電話の放射による発ガン性に関しての研究を報告し、それを受けて、科学者たちは、世界保健機構(WHO)国際がん研究機関(IARC)に、携帯電話の放射に関しての発ガン性を再評価することを呼びかけた。

環境毒性の研究で著名なラマッツィーニの研究者たちは、携帯基地局の環境レベルにさらされた実験動物による大規模な生涯研究(実験動物が自然死するまでのすべての経過を観察すること)の結果、携帯基地局レベルの放射はガンの発生を助長させると発表した。

米国国家毒性プログラム(NTP)も 2500万ドル( 27億円)の予算を投じて、同様の研究を行っており、その結果、携帯電話の無線周波数の高いレベルの放射を受けた雄ラットにおいて、心臓のシュワン細胞(末梢神経の構成細胞)由来の稀なガンが発見されたと報告した。

また、ラマツィーニ研究所による携帯基地局の放射においては、雌ラットでの悪性脳腫瘍(グリア細胞由来の腫瘍)の増加、および雄ラットおよび雌ラットの両方でのシュワン細胞肥厚を含む前ガン状態の増加が見出された。

調査結果を報じたイタリアのメディアによる「基地局の放射は非常に稀な腫瘍を引き起こす」という見出しの記事で、ラマツィーニ研究所の代表者であフィオレッラ・ベルポッギ(Fiorella Belpoggi)博士は、以下のように述べている。

「環境レベル(私たちの通常の生活の中での携帯の電波の放射と同じ程度という意味)の携帯の周波数に曝露されたラットのガン性腫瘍の所見は、携帯電話の放射に関する米国国家毒性プログラムの研究結果と一致しており、ラットの脳と心臓の同じタイプの腫瘍が、共に増加したことが報告されました」

「これらの研究は、ともに、WHO 国際がん研究機関(IARC)に、ヒトにおける携帯電波放射の発ガン性に関する結論を再評価、再分類するよう求める十分な証拠を提供しています」


ラマツィーニでの研究は、2448匹のラットたちに、出生前から自然死するまで、1日 19時間の「環境レベル」の放射を携帯基地局から暴露させ続けた。

ラマツィーニは、模擬基地局のアンテナから放射を曝露させたが、その曝露レベルは、米国国家毒性プログラムの携帯電話放射に使用されたレベルよりはるかに低いレベルの放射だった。

毒物学者であり、アメリカ国立衛生研究所の元上科学メンバーだったロナルド・メルニック博士(Ronald Melnick Ph.D)は、このラマツィーニの研究発表を受け、以下のように述べている。

「ラマツィーニの研究で使用された携帯電波の放射への曝露レベルはアメリカ連邦通信委員会(FCC)の規制値以下のレベルでした。つまり、ラマツィーニでの実験で使われた携帯の放射は、連邦通信委員から許容されるレベルなのです」

「言い換えれば、(アメリカでは)人々は、このレベルの携帯基地局の放射は合法だということです。しかし、この法的に許容されるレベルの放射でラマツィーニの実験では、動物たちにガンの増加が見られたのです」

「この研究は、米国国家毒性プログラムの報告の結果とも一致しています。これらの有害な被ばくからアメリカ国民を守るために、政府は規制を強化する必要があると考えます」


また、このふたつの研究報告の後、世界中の著名な医学者たちから、携帯基地局に対しての懸念の声が上がっている。それは以下のようなものだ。

「環境毒性の研究において、世界で最も評価の高い機関の一つであるラマツィーニ研究所によるこの重要な論文は、基地局からの放射が強い懸念となる理由が明らかに示されています」(スペイン・レウス大学の医学部毒性学部教授ホセ・ドミンゴ博士 / Jose Domingo PhD)

「米国国家毒性プログラムの研究結果と、ラマツィーニの研究の内容は、携帯の周波数放射が前庭神経鞘腫および神経膠腫を引き起こし、これがヒトに対しての発ガン性物質に分類されるべきであるという明確な証拠を提供していると思われます」(スウェーデン・エリアブロ大学病院の腫瘍学科の教授であり医師であるレナート・ハルデル / Lennart Hardell MD, PhD)

「携帯電話の無線に発ガン性があることを示す証拠は増え続けており、もはや無視することはできなくなっています」(王立カナダ内科外科大学のエメリトゥス・アンソニー・B・ミラー博士 / Emeritus Anthony B. Miller MD)

「この研究は、基地局の近くに暮らしているというだけで、健康に脅威が与えられるという懸念を提起しています。各国の政府は、基地局の出力レベルを削減するための措置を講じる必要があると思われます。また、基地局を、学校や病院の近くには設置しない、あるいは住宅の近くへの設置もよろしくないと考えられます」(米国オールバニー大学の公衆衛生学校の教授デヴィッド・O・カーペンター博士 / David O. Carpenter MD)

また、カーペンター博士は以下のようにも述べた。

「公衆衛生当局は、携帯電話やスマートフォン、学校の Wi-Fi など、無線ラジオ波のあらゆる放射源からの被ばくを減らす方法を一般市民に教える必要があるのではないでしょうか」

「現在、(アメリカでは)全国のあらゆる通りの 300メートルごとに小さな 5Gの携帯基地局を配置するという計画があり、そのためにこれは特に緊急な案件です。これらの 5Gの「小型の携帯基地局」アンテナでも、近くに住む人たちは全員、そして、通りを歩いている人々も継続的に暴露されることになります。基地局からの電波による被ばくの増加は、ガンや電気過敏症などの他の疾患のリスクを増加させることになるでしょう」


ラマツィーニ研究所の科学者たちは、これまで、200種類以上の化合物について約 500件の発ガン性についてのバイオアッセイ(生物学的試験)を完了しており、その研究の方法は、遅発性腫瘍の検出を可能にするために、動物が自然死するまで生きさせるという点で独特といえる。

すべてのヒトのガンの 80%が 60歳以降に発生する後発性だが、自然死するまでの長い観察期間をとることにより、ラマツィーニ研究所は、多数の化学物質について後発性腫瘍を検出することが可能となった。これまで公開された研究には、ベンゼン、キシレン、マンゼブ、ホルムアルデヒドおよび塩化ビニールの研究が含まれている。

なお、現在のアメリカ連邦通信委員会の携帯基地局に対しての規制は、20年前に設定されたものだ。

当時は、携帯電話での平均通信時間が 6分間だった。携帯での通信料金がとても高額であり、携帯での通信そのものが現在よりはるかにわずかしか使われていない時代だった。

その基準が現在も使われているわけで、この携帯基地局の基準は、子どもたちや妊娠中の女性や胎児を保護するものになっていないと指摘する医学者たちは多い。

今回のふたつの結果を受けて、環境保健信託は、アメリカのカリフォルニア州、コネチカット州、メリーランド州、そして、フランス、イスラエル、ベルギーの公衆衛生専門家と連携して、政府および民間部門に公衆衛生教育を実施するよう求めた。

安全な携帯電話機や端末の技術を促進するためのキャンペーン、屋内外の環境で携帯電波の放射 /マイクロ波放射への曝露を減らすためのハードウェアとソフトウェアの基本的な変更を要求し、また、それを迅速化し、解決策や将来の問題を特定するための主要なモニタリングを行うことにより関連する危険性とリスクの防止に乗り出そうとしている。

なお、中国、イタリア、インド、ロシアなどの国では、アメリカ連邦通信委員会と比較して、はるかに厳格な携帯基地局の放射規制が実施されている。しかし、この研究は、それらの国においても、政府がさらなる行動を取るべきであるという科学的証拠を提供している。

そして、今度は、この国家毒性プログラムなどが中心となった携帯およびスマートフォン等の「端末そのもの」についてのガンとの関連についての「最終報告書」が発表されました。つい最近の 11月1日のことです。

そして、その結果は、一部であるとはいえ、

「携帯電話(およびスマートフォン)から発せられる周波数は、ガンと関係する」

という結論が出ました。

このニュースリリースを読んで初めて知ったのですが、アメリカ国立衛生研究所は、携帯と発ガンについての研究を「 10年」にわたり続けていたようで、今回の報告書は、最終結論となります。

今回の結果は、2G と 3G 携帯についてのもので、今後新しく普及していくと考えられる 5G についての研究結果は出ていませんが、この 2G とか 3G というのは、世代を意味しているだけで、数字に特別な意味があるものではありません。つまり 3G は「第 3世代の規格」というようなことです。

なお、この「携帯の周波数が原因と見られるガン」で気になるのは、「その発現部位」なのです。

具体的には、先ほどリンクしました前回の携帯に関する記事にある下の部分です。

「環境レベルの携帯の周波数に曝露されたラットのガン性腫瘍の所見では、脳と心臓に同じタイプの腫瘍が増加したことが報告されました」 (ラマツィーニ研究所 / フィオレッラ・ベルポッギ博士)

というように、

「脳と心臓のガンが増える」のです。

私は、「心臓のガン」というものが存在することを、この記事を記している時に初めて知りましたが、心臓の末梢神経を構成する「シュワン細胞」というものがるそうで、そのガン化だそうです。

非常に稀なガンですが、携帯の周波数が引き起こすガンは、こういうような極めて特殊なものであるということが気になっていました。

今後、何年かの後には、携帯は、第 5世代の通信規格に変わっていくと思われますが、一般的に考えれてみれば、「進化する」ということは、「いろいろとさらに強化される」というような気もしないでもなく、携帯やスマートフォンのさらに強い周波数が私たちの日常に飛びまわることになるのかもしれません。

どこにでも飛びまわる携帯の周波数から逃れる術はないとしても、原則的に携帯の周波数は、

「基地局に近いほど、そして、携帯端末に近いほど強い」

ですから、通話などで、長い時間、携帯やスマートフォンを使っていると、どうしても端末との距離が近い状態が続きますので、受ける影響も大きくなるのかもしれません。

そして、実験内容を読んでいますと、仮にこれを人間にも当てはめられる結果だとしますと「お腹の中の赤ちゃんにも携帯の電波の影響が及んでいる」というような気はします。

というわけで、冒頭のアメリカ国立衛生研究所のニュースリリースをご紹介させていただきます。

High exposure to radio frequency radiation associated with cancer in male rats
National Institutes of Health 2018/11/01

高周波放射への強い暴露は雄ラットにおいてのガンの発生と関連する

アメリカ国家毒性プログラムは、2Gおよび3G携帯電話のテクノロジーで使用されている高い周波数放射のラットおよびマウスに対する影響の研究に関する最終報告を発表した。

アメリカ保健福祉省の国家毒性プログラム(NTP)より 11月1日に発表された最終報告書によると、2Gおよび 3G携帯電話で使用されるような高レベルの周波数放射(RFR)に曝露された雄ラットが、癌性の心臓腫瘍を発症したということに関しての明確な証拠があると結論づけた。

また、高い周波数放射に暴露した雄ラットは、脳および副腎の腫瘍の証拠もいくつかあった。

実験は、雌雄のマウスと雌雄のラットでおこなわれたが、雌雄のマウスと雌マウスでは、ガンは観察されたが、そのガンが高周波数放射への曝露に関連しているものかどうかについての証拠は不明確であった。

国家毒性プログラムのシニア・サイエンティストであるジョン・ブッチャー博士 (John Bucher Ph D)は、以下のように言う。

「この研究で使用された曝露は、人間が携帯電話(およびスマートフォン)を使用して経験する曝露と直接比較することはできません。私たちの研究では、ラットは全身に高周波放射を受けています。これとは対照的に、人の場合、ほとんどは携帯(スマートフォン)を持つ場所付近の特定の場所が最も強く高周波数放射を受けています」

今回の研究で使用された最も低い曝露レベルは、現在、携帯とスマートフォンのユーザーに許容されている最大の局所の組織への曝露量と同等だ。このレベルは、典型的な携帯の使用ではめったに発生しない。

しかし、それでも、ブッチャー博士は、「私たちは、今回の研究により、雄ラットの高い周波放射とガン腫瘍との関連は現実であり、これについては外部の専門家たちとも合意しています」と述べる。

この研究の予算は、3,000万ドル(33億円)で、この最終報告書の完成まで 10年を要した。

この報告は、2Gおよび 3G携帯(およびスマートフォン)で使用される周波数放射を使用して、それに曝露された動物における健康影響に関する中では、これまで発表されたものの中で最も包括的な評価となる。

2Gおよび 3Gネットワークは、研究が開始されたときの通信規格の標準であり、今なお通話やメールにおいて使用されている。

論文の主筆である物学者のマイケル・ワイデ博士(Michael Wyde Ph D)は以下のように述べた。

「私たちの今回の研究の大きな強みは、動物たちが受けた無線周波放射の量を正確に制御することができたことです。これは人間の携帯電話の使用の影響を研究するときには実行不可能でした」

博士はまた、予期しない発見をしたことを指摘した。それは、高い周波数に暴露した雄ラットの中に、より長い寿命を持つものが出てきたことだった。

この理由として考えられることは、「高齢のラットで死亡の原因となることが多い慢性腎臓疾患数が、暴露した雄ラットでは減少しており、このことによって説明できる可能性があります」と述べている。

これらの研究には、特別に設計され構築された実験区画にマウスを収容した。

高周波放射への曝露は、ラットでは子宮内にいる段階で始められ、マウスでは 5〜6週齢で開始した。

その後、2歳の年齢になるまで、自然生存期間の大半を継続して暴露した。

高周波放射への曝露は、10分間のオンと 10分間のオフの繰り返しを断続的に毎日約 9時間おこなった。

高周数放射のレベルは、ラットで 1キログラムにつき 1.5〜 6ワット、マウスで 1キログラムにつき 2.5〜 10ワットの範囲だった。

これらの研究では、Wi-Fi または 5Gネットワークで使用される高周波数放射は調査されていない。

ワイデ博士は以下のように言う。

「 5Gは、まだ実際に定義されていない新しいテクノロジーです。現在の私たちの理解からは、 5Gは、私たちが研究したもの(2Gと 3G)とは劇的に異なるものである可能性が高いと思われます」

将来の研究のために、国家毒性プログラムは、高周波放射へのより小さな暴露用途の実験室を建設しており、最大でも数ヶ月後からは、5G などの新しい通信技術を評価することが容易になる。

これらの研究は、携帯の高周波放射の潜在的な影響を、測定可能な身体的指標またはバイオマーカーとする開発に焦点を当てる。

これらには、ガンになるよりも、もっと早い段階で検出することのできる、高周波放射に暴露された組織における DNA 損傷のような測定基準の変化が含まれる可能性がある。

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、国家毒性プログラムによるこの研究結果を携帯電話(およびスマートフォン)の高周波放射を健康への影響を示すものとして、推奨している。

なお、国家毒性プログラムは、ガンを引き起こす可能性がある証拠を示すために、結果を、以下の4つの段階で表現している。

1 明確な証拠(発ガンの要因と考えられる最高ランク)
2 いくつかの証拠
3 明確ではない証拠
4 証拠なし(発ガンの要因とは考えられない)

今回の研究では、雄ラットに関して、最高ランクの「明確な証拠」が提示されたことになる。

最終更新:2018/11/05 21:22

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