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日別記事一覧

2018/04/12 19:23

ホーキング博士最期の論文
■ホーキング博士の“ファイナルメッセージ”とは

 トカナでも幾度となく話題に取り上げた“車椅子の天才物理学者”、スティーヴン・ホーキング博士が、ご存じの通り3月14日に逝去。先ごろ、3月31日にはケンブリッジ大学の教会で友人や同僚ら約500人が参列する葬儀が行われた。教会の外にも多くのファンや支持者が集まり、難病と闘いながら斬新な宇宙論を発表し続けたホーキング博士の功績を讃えて盛大に弔われたことが報じられている。
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逝去が信じられないほど、つい最近まで精力的な研究活動とメディアに向けて発言をし続けていたホーキング博士だが、亡くなる2週間前には結果的に最後の論文となった「A Smooth Exit from Eternal Inflation?」が発表されている。そして英紙「Daily Star」などの記事によれば、この最後の論文の中にホーキング博士が我々人類に宛てた“ファイナルメッセージ”が含まれているという。ホーキング博士は最後に何を我々に伝えたかったのか?

ホーキング博士とトーマス・ハートグ博士(ルーヴェン・カトリック大学)の共同執筆による最後の論文だが、その内容は宇宙は膨張し続けているという「インフレーション理論」の数学的パラドックスを解消し、無数の宇宙が存在するという「多世界解釈」を実証可能な科学的フレームワークに乗せる試みであるということだ。つまり、思考実験による理論宇宙物理学を、実際に検証可能なサイエンスの世界に運び込むという画期的な取り組みなのである。

インフレーション理論では全てのはじまりである“ビッグバン”が発生した後、この宇宙は無限の膨張を続けていると考えられているのだが、本当に膨張は未来永劫にわたって続いていくのか? ホーキング博士によればそもそもこの宇宙はひとつではなく、膨張し続ける宇宙がある一方でエネルギーが消耗して“フェイドアウト”していく宇宙もあるということだ。

そしてエネルギーが枯渇した時点で、もはや宇宙とは呼べないビッグバン以前の状態に戻ることになるのだが、今まさにこの我々人類が住まう宇宙は膨張のピークを過ぎて衰退するモードに入り込んでいるというのである。つまりホーキング博士の“ファイナルメッセージ”は、我々が今いるこの宇宙は滅亡に向かって動き出したことを伝えるものだったのだ。

■「ビッグバン以前には時間は存在しない」

 膨張を続ける宇宙もあれば、ビッグバン以前の“無”に向かっている宇宙もあるというのは、水面に浮き上がってきては消える泡沫(うたかた)の様相に似た世界観といえそうだが、この“最後の論文”ではビッグバンによって形成された宇宙のそうした“営み”を科学的に実証でき得ることが指摘されていて興味深い。

 そしてホーキング博士によれば、時間はビッグバンによる宇宙の膨張の“副産物”であり、ビッグバン以前には時間は存在しないということだ。

「ビッグバン以前の出来事は観察できないので、おそらく考慮から除外できるものであり、時間はビッグバンから始まったと言えるでしょう。つまるところビッグバン以前は出来事として何が起こっていたのかを測定する方法がないため定義できないのです」(スティーヴン・ホーキング博士)

理論物理学者としてさまざまな思考実験を続けてきたホーキング博士だが、ここ最近は自説の理論を検証可能な領域に持ち込むことに尽力していたということだ。そして現在、ホーキング博士の“最後の論文”は科学界によって綿密な査読が行われている。

 共同執筆者のハートグ博士は、ホーキング博士がノーベル賞に値する物理学者であったことを指摘しているが、実証が不可能に近い学問である理論物理学分野はノーベル賞の対象から外れやすいといわれている。しかしこの“最後の論文”がホーキング博士の理論の実証可能性を示していると科学界から認められれば、十分にノーベル賞の見込みも出てくるということだ。しかし、残念ながらホーキング博士はもういない。ノーベル賞は基本的に生前授与の賞であり、少なくとも推薦時には存命していなければならないのだ。

 ともあれ、専門家以外に向けてわかりやすい言葉で斬新な宇宙論を語ってくれたホーキング博士の功績はあまりにも多大である。謹んでご冥福を祈りたい。

最終更新:2018/04/12 19:23

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2018/04/12 19:10

「登録しない者は存在しないも同然」という13億人を管理と監視するインドの国民総生体認証プログラムが稼働。その規模と適用範囲は中国を上回る

2018年4月7日の米ニューヨークタイムズより
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ビッグブラザーとは

英国のジョージ・オーウェルの小説「1984年」に登場する架空の独裁者。転じて、国民を過度に監視しようとする政府や政治家を指す。監視社会の例えとして用いられる。


国民総管理システム「アーダハール」

先週、中国での「国民総監視」のシステム導入について以下の記事を書きました。

未来世紀チャイナが作り出す中国式デストピア 人々はシミュレーションゲームのような「変動するポイント制度」による信用システムの中で生きていく
2018年4月3日

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ここにある「デストピア」という言葉は、ユートピアの逆の言葉で「暗黒の社会」を意味します。

深セン市の交通警察は「信号無視」等した人たちのデータをウェブサイトで処罰的に公開中。顔認証により本人特定も即座
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少し前の記事、

・生まれる前の赤ちゃんに個体識別バーコードがつけられる

スペインで開発された「受精後の胚に装着できる個体識別バーコード」
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Scientists attach barcodes to mouse embryos human ones coming soon
New Atlas 2010/11/23

科学者たちは、バーコードをマウスの胚に貼り付けることに成功した。人間への実用も間もなく始まる

映画『ブレードランナー』には、人工的に作られたヘビの体内に、そのひとつひとつの固体を識別するための小さな固体識別番号(シリアルナンバー)がつけられているというシーンがあった。

しかし、現実の科学はどうやら映画の中で予測されていたテクノロジーを凌いだようだ。そのテクノロジーとは「生物の胚へバーコードをつけること」だ。

スペインのバルセロナ自治大学などの科学者からなる研究チームは、マウスの胚と卵子に、シリコンで作られた小さなバーコードを付着させることでの固体識別システムを開発した。

研究者たちはもうじき、このシステムを人間の胚と卵子(卵母細胞)で試す。

このシステムの目的は、体外受精と胚移植手順を合理化することだ。卵子と胚が迅速かつ容易に特定されることができれば、手順の流れもスムーズになり、成功率も高くなる。

バーコードのラベルは、細胞膜と透明帯の間にある「囲卵腔(いらんくう)」に微量注入される。

なお、バーコードのラベルの付着は、生物学的に無害であることが以前に行われた医学的調査でわかっている。研究では、バーコードのラベルをつけられた胚は、胚盤胞ステージまで通常に成長することが示された。

スペインのカタロニア州保健局は、人工授精を行うスペインの複数の病院でこのシステムを、人間の胚と卵母細胞でテストすることを許可した。

の中で、「中国で、社会信用システムによる全国民のランキングが作られる」ということについてふれました。
その内容は具体的にはどういうものなのかということを、やや知りたかったのですが、数日前のオーストラリアの ABC ニュースでそれが特集されていました。

これはもう本当にすごいもので、小説『1984』や、映画『未来世紀ブラジル』などで描かれていたような「超管理社会」の《完成》ともいえるものなのかもしれません。

これは「国民がすべてポイント(得点)で評価される」というもので、それは事細かいもので、たとえば冗談ではなく「信号無視はマイナス〇〇点」とか、「献血するとプラス〇〇点」などのように評価されていくのです。もちろん、反体制とか犯罪歴は超大幅マイナスのはずです。

そして、マイナスが大きくなり「信用のできない人物」という評価になると、その人は飛行機や長距離列車に乗ることができなくなります。また、家を買うこともできなくなり、その家族が大学に進学することもできなくなります。
わかりやすい分、とてもこわいものでもあります。

とても長い記事ですので、今回はいろいろな感想等は書かずに、さっそく、その翻訳を載せたいと思います。これをお読みになるだけで十分なものだと思います。

ちなみに、テクノロジーの観点からだけいえば、これは「どの国家でも採用できる」ということもまた事実です。

「なるほど、世界はこれからこういう方向に変わっていくのか」と、やや暗い感慨を胸に秘めながら、これからの世界のサバイバルというようなことを改めて思うのでありました。

それでは、記事です。

China's Social Credit System seeks to assign citizens scores, engineer social behaviour
ABC News 2018/04/03

中国の社会信用システムは、市民たちに得点を割り当て、社会的な行動を調整している
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中国政府の国家計画のための委員会である「国家発展改革委員会」の報告書によると、中国当局は「信用できない」と見なされた 700万人以上の中国市民の飛行機への搭乗を禁止し、300万人以上の人々の高速移動鉄道への乗車を禁止した。

この発表は、2020年までに中国に社会信用制度(SCS)を創出しようとする中国政府の野心的な試みの一貫だ。すなわち中国 14億人の市民に対して「得点付け」することで、良い個人行動と見なされた人たちに高い評価を与え、「体制に不服従である」ことに対して処罰を下すという試みだ。

中国の重慶市に住む 43歳のジャーナリストのリウ・フー(Liu Hu)氏は、昨年、飛行機を予約しようとした際に、航空会社のシステムのリストに彼の名前があることを知った。彼は飛行機への搭乗を拒否された。リウ氏は、自分が中国政府の社会信用システムに巻き込まれていることを知り、「物が言えないほど悄然とした」と ABC ニュースに語る。

リウ氏は、「不正な行いをした人物」のリストに載せられていた。その理由は、彼は 2015年に名誉毀損訴訟で敗訴したが、その罰金を支払っていないためだと裁判所の記録に記されているという。

しかし、リウ氏は罰金を支払ったと主張しており、「誰もこのことを私に通知していない」と述べる。

「中国政府は私をブラックリストに載せ、私が何もできないようにしている」と彼は言う。

リウ氏は、他の 700万人の中国市民と同様に、「信頼できない人物」としてブラックリストに載せられている。

そのため、リウ氏は星付きの各付けホテルに宿泊することはできない。また、家を買うもできないし、休日に遠方への旅行に行くこともできない。さらには、彼の 9歳の娘を私立学校へ入学させることもできないのだ。

そして 4月2日、中国当局は「信頼できない人物」とみなされる人々の資産を凍結する可能性についての発表をおこなった。

献血とボランティア活動でボーナスポイントが与えられる

この国家制度がまだ完全には実現されていない中で、中国の地方自治体の省や市や郡などの地方自治体レベルでは数十の試行的な社会的信用システムがすでにテストされている。

たとえば、中国東部の蘇州市では、すべての市民に 0ポイントから 200ポイントの尺度で評価されるポイントシステムが適用されている。蘇州市民は、最初はすべての人が 100ポイントの基礎得点を持つところから始まる。

このポイントは、慈善的な活動をおこなうことでボーナスポイントを獲得することができ、あるいは、法律や社会規範に違反した場合には、ポイントを失う可能性がある。

地元警察による 2016年の報告によると、上級ポイントの蘇州市民たちは、1リットル以上の献血をし、また、500時間以上のボランティア活動をして 134ポイントを獲得している。

蘇州市当局は、次のステップとして、交通機関の不正無賃乗車や、ビデオゲームでの不正行為、あるいはレストランなどの予約を無断で取り消す行為などについて、処罰の対象(ポイントを下げる)にしようとしているという。

深セン市の当局は最近、信号無視などの小さな犯罪を取り締まるための顔認識システムの運用と、その人たちのオンラインでのシャミング(ネットで「さらし者」というような意味)システムの使用を開始した。

アモイ市では、社会信用システムの開発が 2004年の初めに始まったが、当局はブラックリストに載せられた市民の携帯電話回線にメッセージを自動的に入れるシステムを適用していると伝えられている。

これは、社会的評価の低い人に電話をかけようとすると、その通話の前に「あなたが電話をかけた人物は、不誠実な信用できない人物です」という音声が入れられる。

消費行動によってプロファイルされた市民

また、多くの中国の民間企業は、複雑な分析システムを使用して、彼らの顧客のプロファイルを立てている。ここには 2020年から公式に使用できるさまざまな技術(顔認識やその人物のネット上での公開システム等)をさらに進化させる先行するプログラムの実施が含まれる。

顧客の消費パターンをとらえるソフトウェア(北京のデパート)
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例えば、「セサミ・クレジット (Sesame Credit)」は、中国企業アリババ関連の会社アント・フィナンシャル社 (Ant Financial)によって開発された個人クレジットシステムだ。

このセサミ・クレジットのシステムは、中国などで非常に普及しているアリババの支払いプラットフォームであるアリペイ(Alipay)のアルゴリズムとデータを使用し、消費行動や他の要因の中で顧客の嗜好を評価する。

セサミ・クレジットのテクノロジーディレクター、リ・エイウン(Li Yingyun)氏は、「例えば、1日に 10時間もビデオゲームをプレイしている人は、遊んでいる人物と見なされることになるだろう」と中国のメディアに語った。

「おむつを頻繁に購入する人はおそらく子どものいる親として考えられ、責任感を持つ可能性が高い」

しかし、同社のウェブサイトによると、セサミ・クレジットは、このデータを公開して顧客をプロファイルしているのにもかかわらず、現在、中国当局と情報を共有していないと主張している。

Wifi 探索装置に夜間監視、そしてビッグデータ

一方、最近の報告によると、一部の地域では、中国は IJOP(Integrated Joint Operations Platform / 統合集積操作プラットフォーム)と呼ばれるものを採用している。これは中国市民の銀行の記録、コンピュータの詳細、法的な過去に関する情報をプールするハイテク型の監視システムだ。

社会信用システムと並行して実行され、複数の情報源または「センサー」からその情報を収集すると報告されている。

その情報取得取得方法の 1つのソースは CCTV カメラ(監視固定カメラ)によるものであり、そのうちのいくつかは、顔認識と赤外線機能を備えており、またカメラには「夜間視力」を与えており、必要だと警察当局が考える場所に配置されている。

街の様子を24時間記録し続ける固定カメラ
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もう1つのソースは、コンピュータ、スマートフォン、その他のネットワークデバイスの固有の識別アドレスをプールする「 wifi sniffers (Wifi 捜索装置群)」だ。

このシステムはまた、ナンバープレート番号と市民識別カード番号を含む情報をセキュリティ・チェックポイントから収集すると伝えられている。

国際的な人権 NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)の上級中国研究者であるマヤ・ワン(Maya Wang)氏は、「これは基本的には、人々、特に当局が注意を要する人物とみなす群にわけられる人々の監視と記録を行っているものです」と語った。

「この中には、精神障害のある人たちや精神衛生上の問題を抱える人たち、あるいは、当局に対して苦情を申し立てる人たちや、請願を行う人たち、さらには、国家プロジェクトの名において、ウイグル人などのマイノリティたちが含まれている可能性があります」

「 IJOP システムは、疑わしいと思われる人々のリストを警察に送り、そしてその人たち拘束されます。社会的信用システムは、小さな罰を受けることがあり、さまざまな方法で人々を統制することを確約しているのです」

中国政府がこれらのプロジェクトを組み合わせることにより、社会を操作していくことは可能なのだろうか。

これについて、中国の国家保安についてのコンサルタントをしているサマンサ・ホフマン(Samantha Hoffman)氏は、先駆けて地方で行われてきたプロジェクトと、膨大な量のデータを統合して管理すれば、中国政府は 2020年までに絶対的な社会的および政治的統制を発揮し、「人々の行動を先取りして形作る」ことができるだろうと述べている。

ホフマン氏は、以下のように述べる。

「人々が、その行動が得点にマイナスの影響、あるいはプラスの影響を及ぼし、それが生活や人生そのものにも影響を与えていることに気づいた場合、人々はそれに応じた意思決定を行い、行動を調整していく可能性が高いでしょう」

しかし、ヒューマン・ライツ・ウォッチのワン氏は、中国当局が「社会から取り除く」ことをする可能性がある場合、問題は残ると述べる。

現在の中国では、政府の公安省が多数のデータベースを運営しているおり、それと共に地方当局もデータベースを運営しているが、これらのそれぞれのデータベースがどのように相互に関連しているか、そして、それらがどのように構造化され、どのように更新されているかを知ることは私たちには困難だ。

ワン氏は、「現時点では、ある程度はデータベースは更新されていますが、中央と地方で統合されていないため、統合は困難なのではないでしょうか」と述べた。

上海財政経済大学の財務教授で、国家社会信用制度の構築にも関わるフー・ナイホン(Hu Naihong)教授は、浙江省で開かれた2017年の会議で、以下のように述べている。

「トップレベルの設計、制度的枠組み、主要文書はすべて整っているが、まだ解決すべき問題が多い。最も深刻な問題は、すべてのプラットフォームが厳密にデータを収集しているが、それを適用する法的および概念的根拠が曖昧なことだ」

現在のアルゴリズムがブラックリスト内の無実の人々を間違って捕えたケースは数多くある。

2015年、江蘇省在住の 16歳の女子学生であるツォン・ペイ(Zhong Pei)さんは、ブラックリストに乗った。それは彼の父親が 2人の人物を殺害して、交通事故で死亡した後だった。

その後、ツォンさんは 4ヵ月間、裁判所の判決に異議を唱え続けた。2017年に、彼女はブラックリストから外れることができた。それにより彼女は列車に乗ることができるようになり、大学へ入学することもできる。

現在、先行的に行われている中国の社会信用制度は、主に、裁判所の命令に従わなかった人や負債を持つ人、また共産党に脅威を与える人たちや、党のルールや一般的な 「社会的安定」を脅かす人たち、そして、反体制派と政府に請願する人たちと、その家族が含まれている。

国家権力の乱用、法律違反

前述したブラックリストに掲載されたジャーナリストのリウ氏は、国際メディアの注目を集めているが、彼は、複数の「マイナス」のカテゴリーに該当するようだ。リウ氏は以前に、腐敗した中国政府の関係者を暴露した時、「噂を広めた」という理由で警察に拘束されてもいる。

中国の社会信用制度は、政府が裁判所命令を執行するために適切な試行をすることが期待される一方で、専門家たちは、それは市民の動きを制限し、教育への平等なアクセスを拒否することでもあり、基本的な人権の問題にもふれると述べている。

リウ氏は ABC ニュースに、「信用履歴の低い市民に、航空機や高速鉄道での旅行を禁止することは、市民権を侵害することだ。特に鉄道と航空は国有産業であり、すべての市民に輸送手段への平等なアクセスを与える義務がある」と述べた。

成長する監視システムと、全国に展開する顔認識などの技術と組み合わせることにより、中国政府は、社会的信用システムを介し、さらに市民を管理することが可能となっていく可能性を持つ。

しかし、その目的が「悪用」される可能性に対しての懸念は、多くの専門家から指摘され続けている。

そうしましたら、2日ほど前、アメリカのニューヨークタイムズで、インドで始められている「超管理社会化」についての記事を読みました。インドでも、やはりデジタルシステムによる超中央管理体制が進んでいたのでした。

中国の場合は「監視国家化」というイメージが強いものでしたが、インドが作り上げたシステムは、監視というより、

「人間の管理」

を完全化したようなもので、正直、13億人もの人々がいる国でそんなことが現実として進められて、ほぼ実現化(すでにデータベースに 11億人が登録済)しているということに、やや驚きました。

とりあえず、ニューヨークタイムズのその記事を先にご紹介しておきます。

いずれにしましても、世界最大の人口のふたつの国、

・中国  人口 13億8000万人
・インド 人口 13億2000万人

が相次いで、「ほぼ完全な監視あるいは管理国家となっていた」ということに気づいたのが、つい最近だったという私自身の時勢の知らなさ加減にも驚きますが、これだけの人口の管理がこんなに簡単にできるのなら(インドでは計画実施から現在まで約8年)、日本くらいの人口なら、さらに簡単なのかもしれないです。

では、ここから記事です。

‘Big Brother’ in India Requires Fingerprint Scans for Food, Phones and Finances
New York Times 2018/04/07

インドの「ビックブラザー」は、人々の食品購入、携帯電話、そして銀行取引の際の指紋スキャンを要求する
これまでにない範囲での識別システムを構築しようとしているインドで、国民 13億人の人々の指紋と目、そして顔をスキャンする作業が行われている。スキャンされたこれらの認証データは、社会保障データから携帯電話までのすべてのデータに接続されることになる。

このプログラムは、「アーダハール(Aadhaar)」と呼ばれている。

自由主義者たちはこの状況を、ジョージ・オーウェルの小説に出てくるビックブラザーのようだと述べ、懸念を表明している。

また、このインドの技術は、他の多くの国に対して国民の追跡方法のモデルを提供する可能性がある。インドの最高裁判決では、この ID システムはデジタル時代におけるプライバシーの憲法上の権利を規定する独自の法的問題を提起している。

デリーに住む 30歳の環境コンサルタントであるアディータ・ジャー(Adita Jha)さんは最近、プログラムに登録したが、それはとても面倒なものだったという。

このプログラムの登録では、まず顔の写真を撮影する。そして指紋を採取し、目の虹彩の図像を撮影する。ジャーさんは、データのアップロードに3回失敗して、4回目にやっとうまくいった。こうして、ジャーさんのデータは、すでにプログラムに登録されている 11億人のインド人の「国民データベース」に加わることになった。

ジャーさんによると、このブログラムに登録する選択しかないのだという。インド政府は、数百におよぶ公共サービスにこの認証データを利用し、多くの私立学校の入学試験にもこのデータが必要になる。

また、銀行口座の開設にもこのデータが必要だ。このプログラムに登録していないと、いろいろなことができない。

ジャーさんは、「プログラムに登録していないと(インドでは)生活が止まるようなものなのです」と言う。

アーダハールの指紋登録
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このインドの技術は世界中の政府に市民を監視する新しいツールのアイディアを与えた。中国政府は、人々の顔の認証とビッグデータを使って人々を追跡する方法を展開している他、中国では、さらに国民の日常生活の監視も目指している。

英国を含む多くの国では、国民を監視するための固定カメラを導入している。

しかし、インドのこのプログラムは、バイオ・メトリックデータ(生体認証)の大量の収集とあらゆるものをリンクしようとする独自の取り組みとなっている。それは、乗車券の購入、銀行口座の開設、年金、児童への食糧配給など、あらゆる分野でこのデータが必要とされるものとなっている。

この試みについて、インド政府が国民すべてに対して前例のない規模で情報を取得するのではないかと懸念を抱く人たちも多い。

このような批判に対して、インドのモディ首相とトッププログラマーたちは、このプログラム「アーダハール」こそが、インドの未来へのチケットであり、このプログラムにより国の腐敗を減らし、そして文字の読めない国民たちをもデジタル時代に導くものだと述べている。

国民の監視から政府の福利厚生プログラムの管理に至るまで幅広い用途に利用されているこのプログラムは、他の国や地域でも関心を集めている。インド政府によると、スリランカも同様の制度を計画しており、英国、ロシア、フィリピンが現在このシステムを学んでいるという。

この「アーダハール (Aadhaar)」という言葉は、英語で「基本となるもの(foundation)」という意味だ。当初、政府は、このブログラムは、詐欺を減らし、政府の福祉プログラムの提供を改善することを試みていただけだった。

しかし、2014年にインド人民党が政権をとって以来、「デジタル・インド(digital India)」構想を推進してきたモディ首相は、その野望の範囲を大幅に拡大していった。

今、インドの貧しい人々が政府のコメの配給を得るためには店頭で指紋をスキャンしなければならない。年金生活者たちは、年金をもらうたびに指紋をスキャンしなければならない。中学生たちは、身分証明書を提出するまで、毎年の絵画コンテストに参加することができない。

インドの一部の都市では、生まれた新生児は両親が署名するまで病院を離れることができない。病気で指や目を負傷している人でも、指紋や虹彩スキャンを登録しなければならないと言われている。

さらに、モディ首相は、インドの全国民に、プログラムの自分の ID を携帯電話(スマートフォン)と銀行口座にリンクするように命じた。インドのいくつかの州では、人々がどこに住んでいるかを地図に明記するためにこのデータを使用している。また、企業では、採用希望者の過去を調べるためにこの ID を使用している。

モディ首相は、今年 1月の演説で、「アーダハールは、インドの発展に大きな力をもたらしている」と述べた。政府当局者は、納税等での不適切な利益を除外したことなどにより、すでにアーダハールによって 94億ドル(約 1兆円)が節約されたと推定している。

しかし、これに反対の立場を取る人々は、インドの最高裁判所に、このプログラムがインドの憲法に違反していると申し立てている。これまで、少なくとも 30件が最高裁判所に申し立てられた。

裁判所は広範な聴聞会を開いており、この春に判決を下す予定だ。

インド政府は、何百万人もの人々が身分証明書を受け入れていない国では、普遍的な身分証明書が不可欠であると主張する。

同システムを監督する政府機関会社を率いる米ミネソタ州のエイジェイ・B・パンデー(Ajay B. Pandey)氏は、「インドの人々こそが、このブログラムで最大の利益を得ているのです」と語る。

企業はまた、この技術を使用して事務処理を合理化している。

インドの銀行は、かつて口座開設の申請者の住所について銀行員がその家まで行って確認していた。しかし、アーダハールによって、オンラインから銀行の支店で指紋をスキャンするだけで完了することができるようになった。

通信プロバイダーのリライアンス・イオ(Reliance Jio)は、アーダハールの指紋スキャンを利用して、携帯電話の SIM カードを購入するために政府が要求する ID チェックを実施している。これまではサービス開始に数日かかっていたが、これにより、即座にサービスを有効にすることができるようになった。

とはいえ、アーダハール・システムは実用的かつ法的な問題も提起している。

システムの中核である指紋、虹彩、顔のデータベースは、セキュリティ上で安全であるように見えるが、しかし、少なくとも 210 の政府のウェブサイトから、名前、生年月日、住所、親の名前、銀行口座番号、アーダハール番号などの数百万人のインド人の個人データが流出した。

流出したデータの中には、グーグルで簡単に検索できるようになっていたものもあった。

アーダハールは政府から義務づけられているが、しかし、インドの農村部では、アーダハールの手続きをするために必要なインターネット接続と登録手続きで問題が起きている。

生涯でそのようなものと縁が無く、また、文字が読め書きできない人たちにとって、アーダハールの手続きは非常に困難だ。実際、最近の調査によると、ジャカルカ州の世帯の 20%が、アーダハールに基づく検証の下で食糧配給を得られなかった。(※ 訳者注 / インドの識字率は 70%程度で、農村部はさらに低いとされています)

アーダハールの登録フォームに記入する人たち
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これらの問題から、一部の地方自治体は公共の利益のためにアーダハールの使用を縮小した。そした 2月には、デリー地域政府は、アーダハールによる食料配給を停止すると発表した。

プログラムの責任者は、いくつかの問題は避けられていないが、当局が現在問題を解決しようとしていると語っている。指紋や虹彩スキャンの代わりに、顔認識が追加されたのもその中でのことだという。

アーダハールを監督する政府組織のパンデー氏は以下のように語った。

「すべての国民の情報を持っている国家は(他に)存在しません。インドは、アーダハールが登場するまでは、何億人ものインド人のひとりひとりを特定することは容易にできることではありませんでした。しかし、今は違います。」

「もし、その人が自分の ID を証明できない場合、公民権は剥奪されます。つまり、その人は存在しないのと同じことになるのです」

ここまでです。

この記事にありますように、他のいろいろな国がこのインドを「手本にしている」そうですので、同じようなシステムが他の国で少しずつ稼働していくことになるのだと思われます。別に陰謀論的な意味ではなくとも、「国民の情報の一括した管理」は、世界の政府の共通の願いのはずです。

また、このインドのシステムの場合は、

・登録していないと食料配給が受けられない
・登録していないと銀行口座を開くことができない
・登録していないと年金を受け取ることができない

というような様々なことがあるようですが、この

「登録していないと〇〇ができない」

という項目が増えれば増えるほど、「登録しないとその国で生きていくことができない」ということになっていくことになりそうです。

聖書のヨハネの黙示録では、「 666という数字が刻印されていない者は、何も買うことも売ることもできなくなる」という社会のことを述べていますが、インドのこのシステムは「私どもは、そのような数字の手間も省いております」というような感じの徹底ぶりの中で、ヨハネの黙示録の「それがなければ、買うことも売ることもできない」実行しているのだから大したものです。

ヨハネの黙示録 13章 16-18節
小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた。

そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字である。

ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。数字は人間を指している。そして、数字は666である。


インドでは、生体認証を1から行ったようですが、オンライン装置が普及している他の国ですと、情報取得や管理はもっと簡単そうです。

もちろん、日本を含めた主要国では、現在のような「平時」にはこんなシステムの概念は出てこないでしょうが、「非常時」にはどうなるかわかりません。

たとえば、多くの人にとって食糧配給が日常的なような社会状況になり、「登録しなければ食料は供給できません」と言われれば、登録せざるを得ないですし、あっという間にシステムは整備できるかと思います。

主要国の場合、さらに「仮想通貨の国家による管理」という項目が加われば、ほぼ完全なものとなるのではないでしょうか。

特に主要国では、過去記事「生まれる前の赤ちゃんに個体識別バーコードがつけられ、何十億人もの情報がインターネットで一括入手できる時代に…」などにありますように、個別の情報そのものはすでにたくさん存在しているわけで、それらの情報の「統括した管理」が「許されるかどうか」というだけなのだと思います。

なお、こういう一種の「独裁化」が急速に進むのが太陽活動から見た今の時代の特徴だということを以前何度か記させていただいたことがあります。

以下の記事などにあります。

ここに、20世紀初頭のロシアの科学者アレクサンドル・チジェフスキー博士が 1920年に発表した論文にある「太陽活動最小期の社会の特徴」は以下のようになります。

チジェフスキー博士の研究による「太陽黒点最小期」の社会の特徴 (1920年)
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太陽活動最小期の特徴:

・大衆の統合性の欠如
・大衆は政治的、軍事的な問題に関心を示さない
・穏やかで平和的な大衆
・寛容で忍耐強い大衆

これらの特徴のもたらす結果:

・正しい思想を守るために戦うことの情熱の欠如
・闘争を放棄し簡単に断念してしまう。

この時期に現れる社会的な現象:

・平和条約の締結、降伏、占領
・問題解決の場としての議会の活発化
・独裁や専制の強化
・少数エリートによる統治の強化


とあります。

現在の社会や政治情勢と当てはまることがたくさんありますが、今回の件は、

・独裁や専制の強化
・少数エリートによる統治の強化

と関係するのだと思います。太陽活動(だけ)から見れば、独裁化やエリートによる統治の強化は今後さらに進む可能性があると思われます。

そして、中国やインド以外の国で、同じような「 1984 的国家」が誕生するのだとしたら、そのキッカケは先ほど書きました「大勢に食料配給が必要となるような非常時」なのかもしれません。

それが、自然災害によるものなのか、戦争的なものなのか、あるいは経済的なものなのかはわからないですが、そういう時には、世界的に急速にその方向に進むのではないかとも思っています。

「2030年までに1%のエリートが世界の3分の2の富を独占」英政府機関発表

 数年前に日本でも大きな話題になった経済学書『21世紀の資本』。フランスの経済学者トマ・ピケティ教授が、所得や富に関する歴史的データから「格差社会」の実態を炙りだした同書は全世界でベストセラーを記録した。その結論は、「r>g」という不等式で端的に表され、rは資本収益率(資本による儲け)、gは経済成長率(労働による儲け)を意味し、どの時代においてもrがgを上回ること、つまり、今後も富裕層はより豊かになり、貧困層はより貧しくなることを明らかにし、世界中に衝撃を与えた。

■2030年までに上位1%が世界の富の3分の2を独占

そしてこの度、ピケティ氏の予言通りのことが現実に起こっていることが明らかになった。英紙「The Guardian」(7日付)によると、なんと、「たった1%の富裕層が2030年までに世界の富の約3分の2にあたる66%を独占することが英国下院図書館」の分析により判明したというのだ!

「The Guardian」によると、2008年のリーマンショック以来、世界の99%の富は平均して年3%ずつ成長しているのに対し、上位1%の富裕層の富は平均して年6%も成長しているという。額でいうと、140兆ドルから305兆ドルに増えた計算になる。オックスフォード大学の社会地理学者ダニー・ドーリング教授も、2030年までに超富裕層の資産が増加するというシナリオは現実的だと「The Guardian」に語っている。

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『21世紀の資本』(みすず書房)「Amazon」より引用

「仮に世界中の超富裕層の富の成長率が劇的に下がったとしても、しばらくは成長し続けるでしょう。現在の世界経済は、所得の不平等がピークだった1913年に近づいています。そして、仮に今から不平等を是正していったとしても、格差は10年~20年は続くのです」(ドーリング教授)

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画像は「Global Wealth Pyramid」より引用

 スイス銀行が毎年公開している「Global Wealth Report」2017年版によると、すでに上位1%の超富裕層が所有する富は、全体の50.1%もあるという。もしこのまま成長し続ければ、2022年までにその額は341兆ドルに達すると見積もられている。「The Guardian」によると、この事態に対し英労働党のリアム・バーン氏は、「世界的な経済格差は今が転換点だ」と警鐘を鳴らしているという。

「経済のルールを書き換えない限り、永遠に不平等のままでしょう。これは道徳的な悪であり、経済にとって破滅的です。経済の不安定化、崩壊、貧困の引き金となる新たな爆弾を抱えるわけですから」(バーン氏)

■圧倒的な経済格差はシナリオ通り

 陰謀論的には、新世界秩序であるニュー・ワールド・オーダー(NWO)の実現が着々と進んでいると見ることもできるだろう。元イルミナティ構成員のロナルド・ベルナルド氏は、世界金融はピラミッド状に構成されたトップダウンの絶対的な権力構造を持つと語っていた。そして、そのピラミッドの頂点である「国際決済銀行(BIS)」は、あの超大富豪の影響下にあると予言研究家の山田高明氏が指摘しているのだ。完全な“経済の書き換え”はこの牙城を崩さない限り不可能だろう。

しかし、このまま経済格差を放置するわけにはいかない。他にどんな方法があるだろうか? 1つは、『21世紀の資本』の著者トマ・ピケティが提案している「グローバル累進課税」の導入である。金融資産、土地、株、事業資産などに累進性の課税をすることで、より富める者から多くの税金を取り、富を再分配するというアイデアだ。しかも、“グローバル”とあるように、これは世界中で同時に実施されなければならない。この点を見れば、「グローバル累進課税」は、穏健な世界同時革命論と言えるだろう。

 だが、このアイデアには現実味がないとよく言われるように、結局のところ、こんなことを世界の覇権を握るエリートが許すはずもない。現在のところNWOを阻止する現実的な方法はなさそうだ。

最終更新:2018/04/12 19:10

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