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2018/04/10 13:48

「巨大地震と火山噴火が起きる本当の理由は、宇宙線の増加と太陽活動の低下」いう数々の研究結果。

2015年6月9日のハンガリーの科学者による科学記事より
real-reason-2015.jpg

まさに太陽活動極小期に突入した今、そしてこれからの時代は

3月の上旬(小さな噴火は 3月1日、大噴火は 3月6日より)始まった九州・霧島山(霧島連山)の新燃岳が 4月5日の未明に再び大噴火を起こしました。

そして、この噴火は、この3月からの一連の噴火の中では最大の爆発的噴火となり、その噴煙の高さは 5000メートルという規模となっています。

また、いわゆる「火山雷」というものが発生していることも写真でわかります。

kaminari-shinmoe-0405b.jpg

その噴火の様相は、どの写真を見ても一種、黙示録的な雰囲気を漂わせます。

4月5日未明 噴火する新燃岳
shinmoe-0405mimei.jpg

新燃岳は、今年3月に噴火する前は、2011年に爆発的噴火(マグマ噴火)を起こしていますが、実はマグマ噴火が起きたのは「 300年ぶり」でした。

1716年から 1年半続いた大噴火から約 300年後の 2011年に噴火が起きたのですが、そして、おそらくは今回の 4月5日の噴火は、噴煙の高さなどからはねその時のものを上回っている可能性もあります。

もしかすると、本格的に目覚めた可能性もあります。

そういう中で思い出すことが「今は太陽活動の極小期だ」ということです。

これは先月、下の記事などでもふれたことがありますが、「太陽活動が小さくなると、地球に到達する宇宙線が増加する」のですが、その影響が地震や火山と関係しているというデータは数多くあります。

予測をはるかに上回り激増している宇宙線と放射線 : その人類への影響は何か。気象、天候、人間の健康、地震や噴火そして生命の進化にも関係する? 

2018年3月6日のスペースウェザーの記事
cosmic-ray-situation.jpg

地球の成層圏の放射線量の過去2年間の推移
balloon-data-2015.jpg

予測を上回る増加を見せる宇宙線の影響はどのようなものか

NOAA や NASA などからのデータ提供により宇宙天気や太陽活動の情報を日々、提供してくれているアメリカのスペースウェザーですが、3月6日に、

「悪化し続ける宇宙線の状況」

といタイトルの記事がありました。スペースウェザーのひとつの記事は短いものが普通なのですが、この記事はかなり長く記されていたもので、現在の、そして今後の「宇宙線の状況」ついて懸念している感じがうかがえました。

まずはその記事をご紹介したいと思います。

内容的には、

・地球近辺の宇宙空間と、地球の大気圏内の宇宙線が予測以上に増加している

・それによって有人宇宙探査に影響が及ぶ可能性

・地球のさまざまな状況(気象、天候、人体の健康)に永久が及ぶ可能性


などについて書かれたものです。

では、ここからです。

THE WORSENING COSMIC RAY SITUATION
Spaceweather 2018/03/06

悪化し続ける宇宙線の状況

宇宙線の状況が悪化し続けている。これは研究誌「Space Weather」に掲載されたばかりの新しい論文の結論だ。

ニューハンプシャー大学のネイザン・シュワドロン(Nathan Schwadron)教授が率いた研究は、人体等に危険でもある深宇宙からの放射線が、これまでに予測されていたよりも速いペースで加速していることを示した。

シュワドロン教授たちの研究グループが最初に宇宙線に関する警報を鳴らしたのは、今から 4年前の 2014年のことで、それは NASAの月周回無人衛星「ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)」に搭載された、放射線の影響の調査のための宇宙線望遠鏡「 CRaTER 」のデータの分析から得たものだった。

それによれば、地球と月の間の宇宙空間の宇宙線レベルは、過去数十年の宇宙時代(人類が宇宙への探査等を始めた時代のこと)には見られなかったレベルでピークを迎えており、宇宙空間の放射線環境が悪化していることがわかった。

シュワドロン教授らは、この宇宙線レベルは、宇宙飛行士たちに危険が及ぶ可能性があるものであること指摘し、2014年の発表時よりも、さらに「宇宙空間で人間が移動できる時間(宇宙空間に滞在する時間)」を短縮した。

論文では、30歳の男性の宇宙飛行士がアルミシールドを搭載した宇宙船で宇宙を飛行できる限度日数は、1990年には 1000日だった。しかし、2014年の宇宙船のレベルでは、700日が限度だという。

「これは大きな変化です」と、シュワドロン教授は言う。

銀河宇宙線は、太陽系の外からやって来ている。それらは、超新星爆発および宇宙の他の暴力的な事象によって地球に向かって加速される高エネルギー光子と亜原子粒子の混合物だ。

そのような宇宙線から最初に私たちを守ってくれるのは「太陽」だ。

太陽の磁場と太陽風は、太陽系に侵入しようとする宇宙線を遮る「シールド」を作り出すために組み合わされている。

太陽が宇宙船を遮る作用は、11年間周期の太陽活動とシンクロしており、太陽活動の最大期に最も強くなり、そして、太陽活動の最小期には最も弱くなる。

今、その太陽の防御に問題が起きている。

研究者たちが新しい論文で指摘しているように、太陽のシールドが弱体化しているのだ。

シュワドロン教授は以下のように述べる。

「過去 10年間、太陽風は低密度と低い磁場強度を示してきましたが、現在は、宇宙時代には決して観察されなかった異常な状態を表しています。このように太陽活動が著しく弱い結果として、私たちはこれまでで最大の宇宙線の放射を観測しているのです」

シュワドロン教授たちは、2014年に、次の太陽活動極小期に宇宙線の状態がどのように悪化するのかを予測するために、太陽活動に関する主要なモデルを使用した。現在、そのモデルにより 2019年から 2020年の状況が予想されている。

教授は以下のように言う。

「私たちの以前の研究は、ひとつの太陽活動極小期から次の活動極小期までの間に、宇宙線の量率が最大で 20%増加することを示唆しました。実際、過去 4年間に CRaTER によって観測された実際の宇宙線量率は予測値を最大で10%超えており、放射線の環境が予想以上に急速に悪化していることがわかったのです」

太陽の次に、地球上空にさらに 2つの宇宙線に対してのシールドラインがある。

それは、磁場と地球の大気だ。

このどちらも宇宙線の地球への突入を緩和する。

しかし、現在、その地球の上でさえ、宇宙線の増加が観測されているのだ。

スペースウェザーは、学生たちと共に 2015年以来、ほぼ毎週、成層圏に宇宙天気観測のバルーンを打ち上げている。これらのバルーンに搭載されたセンサーは、地球の大気に突入してくる放射線(X線とガンマ線)が 13%増加していることを示した。

これらのバルーンで検出される X線とガンマ線は、銀河の一次宇宙線が地球の大気に衝突することによって発生する「二次宇宙線」だ。

これらは地球の表面に向かって放射線を放つ。 そのセンサーのエネルギー範囲は10keV 〜 20MeV で、これは、医療用 X線装置や空港のセキュリティスキャナーのエネルギー範囲と同じくらいだ。

これらの宇宙放射線は私たちにどのような影響を与えるだろうか。宇宙線は民間航空会社では、空中の乗客、乗務員に多量に放射される。飛行機のパイロットは国際放射線防護委員会によって業務上での放射線作業者として分類されている。

いくつかの研究では、宇宙線が雲を作り出し、また落雷を引き起こすことが示されており、宇宙線が天候や気候を変える可能性があることがわかり始めている。

さらに、地上の一般的な人々における「宇宙線と心臓の不整脈」を結びつける研究が存在する。

これから、太陽は、過去1世紀の間で最も活動の弱い状態を迎える可能性がある中、宇宙線は今後さらに激化すると思われる。

ここまでです。

宇宙線の観測が開始されたのは、今あるデータでは 1965年からのもので、すでに 50年以上経っているのですが、少なくとも、その 50年間の中で最も宇宙線の量が多い時期に、現在並ぼうとしています。

過去 53年間で最も宇宙線が多かったのは 2009年のことですが、2017年からそのレベルに近づいていて、このままだと 2009年のレベルを超えていくのは確実だと思われます。

1965年から2018年までの宇宙線量の推移(フィンランドの観測地点)
cosmicray-1965-2018.jpg

冒頭に載せましたスペースウェザーの「放射線量の推移」は、アメリカのカリフォルニア上空の成層圏でのもので、過去2年で 13%上昇したことを示しています。

balloon-data-2015b.jpg

そして、決して今がピークではなく、一般的に、本格的に宇宙線が増加するのは、太陽活動が完全に極小期に入ってからですので「これから」ということになります。

それでも、先ほどの記事にありますように、現時点ですでに、

> 今、その太陽の防御に問題が起きている。

ということになっていまして、つまり「太陽による防御が弱い」のです。

これから、さらに太陽の防御は弱くなりますので、地球周辺の宇宙空間と、そして「地球上に」宇宙線(第二次宇宙線としての放射線)が増えてくることは確実の情勢です。

それでどんなことになるか・・・というのは実際のところは何ともいえないにしても、これまでの科学的研究などから、地球上での影響として、ある程度確実だと思われるのは、

・宇宙線が増加すると雲が増える

・宇宙線が増加すると雷の発生が多くなる

・宇宙線が増加すると心臓疾患(急停止など)が増える


その中にあります、2017年の『宇宙天気と、突然の心臓死』という論文では、以下のように結論付けられています。

頻脈性の突然心臓死は、より高い宇宙線活動および、より弱い地磁気活動を伴う状態において、著しいレベルでより頻繁に起こる。

また、「雲と宇宙線」についても、2010年頃から何度も記事にさせていただいていますが、比較的最近のものは、

スベンマルク博士の異常な愛情が今ここに結実 「雲の生成は宇宙線によるもの」という説が25年にわたる観測の末に「結論」づけられる。そして、太陽活動が長期の地球の気温のコントロールに関与していることも

2016年8月25日の科学メディアPHYS.ORGより
solar-cloud-2016.jpg

25年目の結論

「雲は宇宙線によって作られている」

という説があることを知ったのは、今から5年ほど前の 2011年のことでした。

そして、その結果がネイチャーに掲載されたものを記事にしたものが、今、日付けを見てみますと、まさにほぼ5年前の 2011年8月26日のことでした。

How Cosmic Rays Make Rain
NANO PATENTS AND INNOVATIONS 2011.08.25

どのように宇宙線が雨を作り出すのか
1108203_01-A5-at-72-dpi.jpg

本日(8月25日)、「ネイチャー」誌で発表される記事に、 欧州原子核研究機構(以下、 CERN )の CLOUD 実験の結果に関しての最初の報告が記載される。

CLOUD 実験は、宇宙線が大気のエアロゾルの形成に与える影響についてを、コントロールされた実験室の条件で研究しているものだ。エアロゾルとは、気体の中に液体や固体の微粒子が多数浮かんだ物質のことをさす。

このエアロゾルが雲の雫となる大きな要因となると考えられている。

したがって、エアロゾルの構造と形成プロセスを理解することが、「気候」というものを理解することにとって重要だというのが最近の認識となっている。


CERN の実験結果により、これまで、下層大気の中でのエアゾール構造の要因となっていると考えられてきた微量の蒸気は、大気中のエアロゾル生成のごくわずかな部分しか説明できないことがわかった。

そして、宇宙線からのイオン化がエアゾールの構造を大きく強化させる結果も示された。

今回のようなエアロゾルの生成に関しての正確な計測は、雲の構造を理解するために重要なものであり、気候モデルにおいて雲の影響を考える見識とも関係する。


今回の実験のスポークスマンであるジャスパー・カークビー氏はこう言う。

「宇宙線が対流圏と上層大気において、エアロゾル粒子の形成を強化していることがわかりました。結局は、これらのエアロゾルが雲となるわけです。以前は、エアロゾルの構造の多くは蒸気だろうと考えられていたのですが、それは構造の中のごく一部だとわかったのです」

(訳者注) 「対流圏と上層大気」という記述がありますが、大気の構造は大体次のようになっています。
atmos.jpg
「対流圏と上層大気」というのは、つまり、「ほとんどの大気中では」という言い方でもそれほど違わないように思います。

大気中のエアロゾルは、気候で重要な役割を演じる。日光を反射し、雲を輝かせる。さらに、雲の雫を作るのだ。

しかし、今回の実験で宇宙線がエアロゾルの形成を担っていることはわかったとしても、大気についての完全な説明にはまだ遠い。

さらにエアロゾルの生成要因となる霧や微粒子が含まれる必要があり、このようなエアロゾルの「アイデンティティ」を見つけることが CERN のCLOUD 実験の次のステップだ。


「下層大気のエアロゾルの構造が、硫酸と水とアンモニアだけによる構造ではないことがわかったことは、大変に大きな発見ですが、他にどのようなエアロゾルの生成要因となる霧や微粒子が含まれているのか。それは自然から得られているものなのか、あるいは人間や都市などの中から発生していくようなものなのか、ということを見つけることが非常に重要なことで、これが私たちの次の仕事です」

と、カークビー氏は述べた。

(訳者注)
スベンスマルク効果という仮説があって、これが今回の CLOUD 実験とも関係した概念ですので、少し長くなってしまいますが、一部引用しておきます。


スベンスマルク効果

スベンスマルク効果とは、宇宙空間から飛来する銀河宇宙線が地球の雲の形成を誘起しているという仮説である。

太陽磁場は宇宙線が直接地球に降り注がれる量を減らす役割を果たしている。そのため、太陽活動が活発になると太陽磁場も増加し、地球に降り注がれる宇宙線の量が減少する。この説はその結果、地球の雲の量が減少し、反射率が減少した分だけ気候が暖かくなった可能性を指摘した。

1998年に CERN 素粒子物理学研究所のジャスパー・カービーにより大気化学における宇宙線の役割を調査するためにCLOUDと呼ばれる実験が提案された。

一方、さらに小規模なSKYと呼ばれる実験がスベンスマルクにより行われた。2005年の実験では、空気中において宇宙線によって放出された電子が雲の核形成の触媒として作用することが明らかとなった。このような実験により、スベンスマルクらは宇宙線が雲の形成に影響を与えるかもしれないとの仮説を提案した。

これは CERN によるクラウド(CLOUD)という大規模なプロジェクトによるものなのですが、なぜそんな大がかりな実験が行われ続けていたかというと、

「どうして雲が作られるのか、まったくわかっていないから」

ということです。

私はこの時に、やはり初めて、

「人類は、いまだに雲がどうして作られるのか知っていなかった」

ことを知ります。

その頃から、私は、雲や気温や天候というものが「根本的には非常に謎が多い」ことを知り、むしろ、私は気温や気候に非常に興味を持つことになるのですが、それはともかく、上のような CERN の科学者たちを、大規模実験に突き動かすほどの動機をもたらした「最初の主張」を起こした人物が、「孤高の宇宙物理学者」とでも呼びたいデンマーク工科大学のヘンリク・スベンマルク教授でした。

いまだに、スベンマルク教授については、日本語の Wikipedia の項目もないほど科学界から疎んじられているようですが、日本語でも英語でも、検索すると、おびただしいほど彼を取り上げているページが表示されることに驚かれると思います。

これは、おそらくですが、スベンマルク教授の、「雲は宇宙線によって作られている」という主張が「正しいのではないか」と、少なくとも心の中ではそう考える人たちがとても多いからだと思います。

そして、まだ最終過程ではないでしょうけれど、スベンマルク博士は、このたび、自らの説を 25年にわたる観測でほぼ実証し、「雲は宇宙線から作られる」と結論付けたのです。

そして、さらに、

「雲は宇宙線によって作られ、その宇宙線をコントロールしているのは太陽活動」

だということも。

私たちの地球の環境は、「人為的などうだこうだ」とか、そういう小さなものにも多少左右されているが、「宇宙由来の条件」のもとで、地球はその気温も大きく変化するし、気候も環境も変化していくのだと考えれば、何とダイナミックな渦中に生きているのだろうか、と思うこともできるのではないかとも思います。

というわけで、ここから PHYS.ORG の記事です。

Solar activity has a direct impact on Earth's cloud cover
PHYS.ORG 2016/08/25

太陽活動は地球の雲の被覆に直接影響を与える

デンマーク工科大学国立宇宙研究所(DTU Space)とイスラエルのヘブライ大学・物理学ラカー研究所の科学者たちのチームの研究は、地球が雲で覆われる事象と、太陽の爆発活動(太陽フレアなど)とが直接関係していることを示した。

これは 25年以上の衛星による観測に基づいて導き出された結論だ。

太陽の爆発現象が、地球の大気から宇宙線を遮断することはよく知られている。

しかし、今回、地球物理学会誌(Journal of Geophysical Research)に発表された新しい研究では、太陽の爆発現象があった際(つまり、地球の大気中に宇宙線が少ない場合)には、同時に、雲に覆われる事象が世界的に減少していることを見出した。

これは、雲の形成に宇宙線が重要な役割を果たしているという説を支持するものとなる。

太陽の噴火は、雲の質量を約2パーセント減少させる原因となることがわかったが、これは、その際に、大気中から約 10億トンの液体の水が消失していることを意味する。

雲の出現は、長い時間的スケールで地球の気温に影響を与えることが知られているため、今回の調査は、雲と気候変動の理解の重要なステップを示している。

論文の筆頭著者であるデンマーク工科大学国立宇宙研究所のスベンツマルク博士は、以下のように述べる。

「地球は銀河宇宙線と呼ばれる空間からの粒子による一定の衝撃の下にあります。太陽の表面で発生する暴力的な爆発(太陽フレアなど)は、約1週間、地球から宇宙線を吹き飛ばす力があります。今回の我々の研究は、宇宙線がそのような太陽活動によって減少しているときに、地球の雲の被覆(覆われること)も、太陽活動と対応して減少していることを示しています」

「雲は、私たちの研究では、地球上の気温を制御する上で重要な要素であるため、これらの関係は、地球の気候変動に影響を与える可能性があるのです」

非常に高エネルギーの粒子である宇宙線

宇宙線の粒子は、地球の大気中の分子イオンを帯電して生成する。イオンは、エアロゾルの形成を促進することが実験室の研究では示されており、エアロゾルが雲を構成する「雲の滴」を形成するための種として機能する可能性がある。

この実験室でのメカニズムが現実の大気中で実際に起こるのか、あるいは、これは実験室でだけ再現できるものなのかということについては、長い間、議論されてきたテーマだった。

太陽表面の爆発が銀河宇宙線を吹き飛ばした際には、地球の大気中では 20%〜 30%のイオンの低下を引き起こす。

イオンの存在が雲の形成に影響を与えるのであるならば、太陽の爆発が宇宙線を吹き飛ばす事象の中で雲量の減少を観察することが可能であるはずだ。

かつて、宇宙線と地球の雲の量の変化について、週単位での関係(これは「フォーブッシュ・ディクリーゼズ(Forbush decreases / 刷新のための減少)」と呼ばれている)は観察されていたが、その影響は科学文献の中で議論され続けてきた。

しかし、新しい研究では、この「フォーブッシュ・ディクリーゼズ」が現実的に雲の増減に影響していると結論づけた。この結果は、「イオンが雲の生成過程において重要な役割を果たしている」という提案を支持する。

しかし、チームがこの結論に到着するには、大きな努力が必要だった。フォーブッシュ・ディクリーゼズは、ほとんど発生するものではなく、その雲に及ぼす影響は、人工衛星や陸上からの地球大気観測を使用して、やっと検出できる程度のものだった。

フォーブッシュ・ディクリーゼズの強さを決定するために、大気モデリングとの組み合わせで約 130局からのデータを組み合わせる必要があった。この新しい方法により、イオン化に従ってランク付けられた 1987年から 2007年までの期間の 26の事象のリストが得られた。

長期的な影響の可能性

この短期的な雲の増減は、明らかに長期的な地球の気温の変化への影響を持つ。

雲は、常に銀河宇宙線での短期的変動の影響を受けているが、それらはまた、年間〜数十年〜数百年のスケールで起こるゆったりとした太陽活動の変化の影響を受ける可能性があるのだ。したがって、銀河宇宙線は、地球の気温を決定する役割を果たしている。

過去と将来の地球の気候変動への太陽の貢献は、単にその太陽放射(太陽光線の熱など)による影響だけではなく、むしろ、太陽活動の中で発生する爆発現象に左右される宇宙線の変化によるところが大きいという可能性があるという結論に達する。

となります。

なお、下のグラフは、23年間分の「雲の量と宇宙線量の相関」です。ほぼ完全な一致を見せていることがおわかりかと思います。

1983年から2006年までの雲の量と宇宙線量の推移
cosmic-ray-clouds2006c.jpg

これは簡単に書けば、

「地球の高層圏へ突入してくる宇宙線の量が多くなればなるほど、地球の雲の量は増えることを示唆している」
ということになるはずです。

もちろん、雲の量が増えるということが単純に「地球の悪天候の増加」を意味するのかどうかはわかりません。

しかし、一般論でいえば、「雲が多い」という条件は、穏やかな日々が増えるというよりは、悪天候が増えると考えた方がわかりやすい気がします。

今でも十分に地球は悪天候が極限まで進んでいる感じもしますけれど、宇宙線がさらに増えるのはこれからですので、

「今後はさらにこの天候の状態が激化する可能性」

があると考えるのが妥当ではないかと思います。

あとひとつ挙げておくとすれば、これは科学的な論拠が乏しいものではあるのですけれど、個人的にとても魅力に感じている説が、「宇宙線が増えると、火山の噴火と地震の発生が増える」というものです。

この説を知ったのは、もう 10年ほど前の 2008年ですが、その後の 2011年に、

・太陽活動と地震・噴火の活動に関しての2つの考え方

・サイクル24で最初の「Xクラス」の太陽フレア (2011年02月15日)

今回は、地震や火山の噴火と「太陽活動」の関係についての資料のようなものです。「太陽フレア」(あるいは強い太陽活動全般)と地震、あるいは火山の噴火に関してはいろいろな意見があります。

代表的な意見のひとつとしては、

・太陽フレアが地震や火山の噴火を誘発する

というものです。

この意見の代表として、アメリカの米国地球物理学連合が 2007年に発表した論文がありますのでこちらの要約をご紹介します。これは NASA が管理運営している「宇宙物理学関係文献情報検索システム」(SAO)にあります。簡単に書くと、「マグニチュード 4以上の 682件の地震と太陽フレアの相関関係を調べた」ところ、「結論は出ないものの何らかの関係はありそうだ」というようなものです。

そして、もうひとつの意見。

もしかすると、これは上の「太陽と地震の影響」について反対する意見となるものかもしれませんが、私自身はどちらかというと、こちらの意見を考えていました。というか好きです。

なので、こちらからご紹介します。

[資料1 宇宙線と地震や噴火の関係]

これは、2年か3年前くらいに、ローカル局(多分、東京ローカルのMXTV)のテレビの深夜番組か何かが YouTube にアップされていることを教えてもらって見たもので、非常に簡単にいうと、

・地震や噴火は宇宙線がトリガーとなっている

というものです。
これを主張していたのは、ヘンな人ではなく、東京工業大学・大学院教授の丸山茂徳さんという人です。

その時の放送から抜粋した動画がありますので、それを貼っておきます。

https:●//youtu.be/rHZa6-50dDU

ここでは、大まかには、以下のようなことを言っていると思います。

・地震を起こすトリガー(発生に至るシステムではなく、あくまで引き金)となるのは宇宙線。地震の起きるシステムは今まで語られていた「力学的」なものではなく、化学的(ケミカル)な反応現象。

・今年(2008年)の初頭から宇宙線がかつてないほどの量、降っており、今後しばらくは火山活動がやばい。

・太陽の黒点活動と宇宙線には活動の相関関係がある(ただし、今までとは逆の相関。つまり、太陽活動が弱いほうが宇宙線の放射が多くなるので影響を受ける)


3つめのは、これはちょっとわかりにくいかもしれないのですが、私が考える分には、要するに、

1 太陽活動が強い → 太陽風(磁気)や太陽光線が多く、遮られる宇宙線がある(かもしれない)

2 太陽活動弱い → 太陽風(磁気)や太陽光線が少ないので、宇宙線は地球にたくさん届く


というようなことではないかと。

つまり、宇宙線が地震や噴火のトリガーとなっているのなら、太陽活動が弱い時のほうが地震や噴火は多くなるということになります。

しかし、この「太陽活動が弱い時のほうが地震や噴火は多くなる」ということに関しては何ともいえない部分があります。

というのも、「地震そのものがこの100年で増えている」というようなデータはあるからです。下のグラフは、Modern Survival Blog に昨年あったものです。

グラフは、それぞれ、左から

・1900年からの年平均の地震数
・2000年から2009年までの10年間の年平均地震数
・2010年の地震の数

となっています。

マグニチュード 5から 5.9の地震
a-2010-earthquakes-magnitude-5.jpg

マグニチュード 6から 6.9の地震
b-2010-earthquakes-magnitude-6.jpg

マグニチュード 7から 7.9の地震
c-2010-earthquakes-magnitude-7.jpg

となっていて、データ数が多く比較しやすい「マグニチュード 5から 5.9の地震」などを見ると、やはり「地震は増えている」と考えるのが妥当なのではないかと思います。

そんなわけで、まあ、正直、宇宙線と地震や噴火のトリガーの関連の話は、私は大好きな話のひとつですが、それをデータに当てはめると、今ひとつわかりづらいという部分はありそうです。

長くなってきましたので、もうひとつのほうにうつります。

[資料2 太陽フレアと地震発生の関係]

これは要点をまとめましたが、概要の冒頭はそのまま記します。

太陽面での爆発現象である太陽フレアと、地球での地震との間に何らかの相関関係があるのかどうかを探るために、 1991年から 2007年までの間に発生した太陽フレアと、その間に全世界で発生したマグニチュード 4以上の地震との関係の研究に関する論文を発表する。1991年から 2007年までの間に世界で発生したマグニチュード 4以上の地震の数は 682ケースとなる。

という文言から始まります。

Whether solar flares can trigger earthquakes?
米国地球物理学連合論文 2007年5月

太陽フレアは地震のトリガーとなり得るのか?(要点)

・太陽フレアの規模の中で重要と見なされるBクラスからXクラスまでの太陽フレアの発生後、10時間から 100時間後に発生していたことが示される多数の地震の存在。

・太陽フレアの増加と地震の発生の時間や遅れには関係があると認められる。

・ただし、大きなフレアが大きな地震と関係するという証拠は掴めなかった。つまり、フレアの規模と地震の規模の関連は見当たらなかった。

・太陽フレアの発生位置(太陽のどこで発生したか)と地震の発生やその規模には興味深い関係が見られるが、特定して書ける段階ではない。

・推論としては、太陽フレアによって放出された荷電粒子が、地球の磁場圏でリング状の流れを作り、それが断層帯でプレート運動を強めるという可能性。

というようなもののようです。

あと、論文自体は読めないですが、独立行政法人「科学技術振興機構 JST」というところの科学技術文系データベース「JDream II」というところに、

・Universality in Solar Flare and Earthquake Occurrence
(太陽フレアと地震の発生の普遍性)

という論文のタイトルがあるようです。

そういう研究は各所で進められてはいるようです。

どれも、研究の目的は「地震や噴火の予知」ということになるわけで、「発生を防ぐことはできない」という認識の中で、どうするかということになるのだと思います。特に、巨大な火山の噴火は世界的に気候を変えてしまう(寒冷化、あるいは太陽の日照時間や光度が減る)可能性も高く、文明存亡に関わることではあります。


なお、地震や噴火の資料に関して、最近、大変に興味深い資料を教えていただきましたので、近いうちにご紹介したいと思います。ひとつは PDF ですので、適度に編集いたします。これは「東海から琉球にかけての超巨大地震の可能性」というタイトルで、娯楽系ではなく、学術系の文書ですが、きわめて刺激の強い内容のものです。

という記事に書いたことがあります。

その後もこのことについては書くつもりだったのですけれど、この記事を書いた少し後に東北での地震が起きまして、地震のトリガーを書くことに気が進まなくなり、しばらくは書くことはありませんでした。

その記事には、現在は、東京工業大学地球生命研究所特命教授や、岡山大学地球物質科学研究センターの特任教授をされている丸山茂徳教授の以下の説をご紹介しています。

2008年に丸山茂徳教授が述べていた理論

・地震を起こすトリガー(引き金)となるのは宇宙線。地震の起きるシステムは今まで語られていた「力学的」なものではなく、化学的(ケミカル)な反応現象。

・地球内部まで到達できる上に極めて高いエネルギーを持つ物質は宇宙線しかない。

・太陽の黒点活動と宇宙線には活動の相関関係がある(太陽活動が弱い時は、宇宙線が多くなる)。


というようなものです。

そして、この説から 10年後の今、かつてないほど宇宙線の量が増えている中で「かつてないほど噴火が増えている」という現状は印象的にうつります。

とはいえ、これに関しては、データ以外では証明しようがなく、実証がとても難しいものですので、魅力的な説でありながらも、それ以上の進展は難しいようです。

現実としては、宇宙線の影響は、まずはどちらかというと「悪い方」に顕著に出てきてしまうということにはなりそうです。

気象と天候、人体への影響、あるいは地震や噴火。

それらが激化する時代が長く続く可能性がそれなりに高いと感じます。

最終更新:2018/04/10 13:48

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