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記事詳細

2021/02/18 21:58

始まったはずの太陽活動「サイクル25」は進行せずに止まったまま。その中で地球を襲う寒波地獄

2021年2月18日
14日間連続で太陽黒点ゼロの太陽
solar-2021-0217.jpg

昨年 9月、NOAA と NASA が共同で、

「太陽活動周期サイクル25が始まった」

と正式に発表しました。

以下の記事でもそれを取り上げています。

世界の出来1560 新しい太陽活動周期「サイクル25」が始まったとNASAとNOAAが公式に発表

2020年9月16日
第25太陽活動周期が始まる

9月15日、NASA と NOAA (アメリカ海洋大気庁)が共同開催した国際的な専門家グループによる予測パネルで、

「新しい太陽活動周期であるサイクル25が始まった」

と公式に発表されました。

noaa-cycle25-site01.jpg

前回のサイクル24の活動極小期は、2019年12月であったことも発表され、前回の太陽活動サイクルは、2019年12月に終了していたようです。

太陽は、約 11年程度の周期で、強い太陽活動の時期(太陽黒点が多い時期)と、弱い太陽活動の時期を繰り返しています。

太陽活動周期の観測が始まったのは 1755年のことで、その時の太陽活動を、「第1太陽活動周期 (サイクル 1)」として、それ以来、現在まで太陽活動周期が記録され続けています。前回のサイクル24は、2008年12月に始まったことが公式に発表されましたので、約 11年の周期だったとようで、比較的正常な時間的推移を示したようです。

そして 9月から太陽活動周期「サイクル25」に入ったわけですが、前回のサイクル24は、「過去数百年で最も弱い太陽活動の時期だった」ということについては、数年前から何度も記事にしていました。

それについての比較的新しい記事は以下のようなものです。

Solar Activity Forecast for Next Decade Favorable for Exploration
NASA 2019/06/12

次の10年間の太陽活動は、宇宙探査にとっては有利なものであると予測される

NASA のアポロ計画の最後の宇宙飛行士たちはラッキーだった。このように書いているのは、彼らが、この月に飛行するミッションに選ばれたというだけの理由ではない。

このアポロ最後の飛行では、その途中で発生した宇宙飛行にとっては非常に悪い宇宙天気の被害を免れたからだ。

1972年8月、アポロ16号とアポロ17号のミッションの途中、巨大な太陽嵐が発生した。それと共に、危険な放射線が爆発的に宇宙空間に放出されたのだ。

地球上にいる私たちは、磁場によって、この太陽の放射線から保護されているが、宇宙空間では、その保護が少ないために、宇宙飛行士たちにとっては危険な状態となる。

今後の NASA の有人宇宙ミッションを計画する中では、このような宇宙天気を的確に予想する能力が必要となる。たとえば、NASA が、2024年までに再び月面への有人着陸を目指すアルテミス計画においては、ますます重要だ。

アルテミス計画は、月面に初めて女性を送り、そして次に男性を送ることになっている。

現在進行中の NASA の太陽活動に関する研究は、太陽活動の予測に対して信頼できる新しい方法を見つけた可能性がある。

太陽活動は 11年周期で増減するが、NASA の研究所の科学者の最近の研究では、「次の太陽サイクルは、過去 200年間で最も弱くなる」と推測された。

太陽活動レベルは、黒点の数で測定されるが、次のサイクルの黒点数の最大値は、現在のサイクル 24より、さらに 30〜 50%低くなる可能性がある。

この次の太陽活動(サイクル25)は、2020年に始まり、2025年にその活動最大期に達することを示している。

太陽黒点は、地球の何千倍も強い磁場がある太陽表面の領域だ。太陽活動最大期においても、太陽活動が弱いことにより、その黒点の数が少ないということは、それだけ、太陽フレアなどの危険な放射線の爆発が少ないことを意味する。

この新しい研究は、カリフォルニア州シリコンバレーにある NASA エイムズ研究センター内の「ベイエリア環境リサーチ研究所」の科学者であるイリーナ・キチャシュビリ (Irina Kitiashvili)研究員によって主導された。

研究では、NASA の2つの太陽観測ミッションである太陽観測衛星 SOHO と太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーのデータと、そして、アメリカ国立太陽観測所の 1976年からのデータをすべて照会した。

太陽の活動を予測するために研究をする科学者たちの前に立ちはだかる問題としては、私たちは、いまだに太陽の内部の働きを完全には理解していないということがある。さらには、太陽の奥深くに出現する現象のいくつかの要因は特定できない。

そのため、それらの現象は、太陽黒点のような太陽の表面上に出現する現象の測定から推定しなければならない。

今回のキチャシュビリ氏の研究方法は、これまでの太陽活動の予測の推定法とは異なるものだ。これまでは、太陽の磁場活動の強弱は、黒点の数からあらわされた。

しかし、新しいアプローチでは、太陽の表面に現れる磁場の「直接観測」のデータを使用した。これは、過去4回の太陽活動サイクルの間のデータだけが存在する。

この 3つの太陽の観測源からのデータを、その内部活動の推定値と数学的に組み合わせることで、黒点数か、磁場の観測かを、それぞれ単独で使用するよりも信頼性が高くなるように設計された予測が生成された。

研究者たちは、2008年にこの方法を用いて予測をおこなった。それ以降、 10年間にわたって現在の太陽サイクルが展開し、このサイクルが終わろうとしている今、この方法による予測を評価できる段階となった。そしてこの方法は、太陽の活動の最大値の予測と、その時期について、現実とよく合致していた。

太陽がどのように振る舞うかを知り予測することは、深宇宙に進出する私たちの次の宇宙探査のために、宇宙飛行士たちを保護するための重要な洞察を提供することができる。

NASA は現在、今後 5年間のあいだに、アメリカの宇宙飛行士たちを、月の南極に着陸させる準備を続けている。

そして、今後 10年間の太陽活動の予測は、宇宙天気は非常に静かになる見込みで、宇宙探査には絶好の機会だといえる。

このように、NASA および、比較的多くの科学者たちは、これから始まるサイクル25も、前回の活動周期と同じように、

「かなり弱い」

と予測していたわけですが、9月15日の発表でも、その予測は同じでした。

以下は、NOAA の宇宙天気予測センターによるサイクル24の黒点観測結果と、サイクル25の黒点数の推移の予測です。

cycle-24-25compare.jpg

この予測を見ますと、これから 11年前後続くと予測されるサイクル25は、サイクル24よりさらに弱い活動となる可能性もあるようですが、もう少し長い期間で見ますと、本当に弱い太陽活動であることがわかります。

サイクル1(1755年)からサイクル25(2020年)の黒点数の推移と予測
solar-cycle-weak25.jpg

上のグラフを見ますと、太陽観測が始まった過去約 260年の間で、最も太陽活動が弱かったことが記録されているのは、

・サイクル 5 (1798 - 1810年)
・サイクル 6 (1840 - 1823年)


ということになりますが、今回のサイクル5は、NASA や NOAA の科学者の予測が正しければ、過去 260年で最も低い規模の活動となる可能性があります。

なお、過去にもかなり似たような「非常に太陽活動が弱い時期」がありました。

太陽活動の弱い時期に起きていたこと

このサイクル5からサイクル6の時代は「ダルトン極小期」と名づけられていまして、以下のような時期でした。

ダルトン極小期 - Wikipedia

ダルトン極小期(は、1790年から1830年まで続いた、太陽活動が低かった期間である。ダルトン極小期は、地球の気温が平均より低かった時期と一致している。この期間、気温の変動は約1°Cであった。

この期間に気温が平均よりも低かった正確な原因は分かっていない。


ということで、地球規模で気温が低い状態が続いた時期でした。何しろ 40年間続いた極小期ですから、特に農作に大きな影響が出まして、ヨーロッパでは激しい飢饉が繰り返され、日本でも、

・天明の大飢饉 (1783年)
・天保の大飢饉 (1836年)


などが起きています。

世界の飢饉の年表を見てみますと、このダルトン極小期とその前後の太陽活動が非常に弱かった時代は、以下のような大飢饉が起きていました。

太陽活動が弱かったダルトン極小期に起きた世界の飢饉

・1773年 スウェーデンで飢饉。
・1779年 モロッコのラバトで飢饉。
・1780年代 スコットランドで飢饉。
・1780年代 天明の大飢饉。
・1783年 アイスランドで飢饉。アイルランドの人口の5分の1が死亡。
・1783年-1784年 - 南アジアで飢饉。
・1784年 エジプトの広範囲で飢饉。
・1784年-1785年 - チュニジアで飢饉。人口の5分の1が死亡。
・1788年 フランスで飢饉。
・1789年 エチオピアで全域にわたる飢饉。
・1789年-1792年 - インドで飢饉。
・1800年-1801年 - アイルランドで飢饉。
・1810年、1811年、1846年及び1849年 - 中国で四度の飢饉。
・1811年-1812年 - スペインで飢饉。2万人近くが死亡。
・1816年-1817年 - ヨーロッパで飢饉。「夏のない年」。
・1835年 - エジプトで飢饉。20万人が死亡。
・1844年-1846年 - ベルギーで飢饉。


これらは記録に残っているものであり、当時の時代ですと、記録がない地域もとても多いと思われまして、これよりも広く地球規模で頻繁に飢饉が起きていたと思われます。

また、この時期には「火山の大噴火」が多く、上には、アイスランドなど、その噴火による飢饉も含まれていますが、火山の大噴火もまた「太陽活動の弱い時に多い」のです。

これに関しましては、2018年の以下の記事をご参照くだされば幸いです。

The Real Causes of Earthquakes and Volcanic Eruptions

地震と火山噴火が起きる本当の理由

過去のほとんどの壊滅的な大地震と火山の噴火は、太陽活動の極小期か最大期に起きていることを示す統計的な証拠がある

太陽放射、そして宇宙線と破壊的な地質学的事象(巨大地震と火山噴火)との間の相関を明確に示す過去数十年の研究論文が科学的な報道に現れ始めている。これらの研究論文は過去数百年間の統計的な証拠によって裏付けられているものだ。

これらの研究論文のいくつかを調べてみると、そこには優れた観測データを見出すことができるが、しかし、研究者たちはこれらのデータを正確に解釈することはできていない。その理由は物理学の基本的な法則の根本的な欠陥にあると思える。

太陽活動が地震の発生に重要な役割を果たしていることが最初に科学誌に発表されたのは 1998年のことで、中国科学アカデミーの北京天文台の科学者たちが、太陽活動が弱い時(極小期)と地震発生の間に相関があることを発見したのだ。

最近の別の研究では、米フロリダの宇宙科学研究センターが実施した研究でも、世界各地の大陸および他の地域における太陽活動と大地震・火山噴火との間に強い相関が見られることが発見されている。この研究では、1650年 - 2009年の間の火山活動と 1700年 - 2009年の地震活動のデータを調べ、記録されたデータを太陽黒点記録(太陽活動)と比較した。この研究の結果は、太陽活動と巨大な地震活動および火山活動との間に非常に強い相関関係があることをはっきりと示した。

この分野の研究で最新の科学的研究結果のひとつは、日本の科学者たちによっておこなわれた以下の論文に書かれてあるものだ。

・宇宙線による火山噴火の誘発; 火山のバブルチェンバーとしての働き
Explosive volcanic eruptions triggered by cosmic rays: Volcano as a bubble chamber
ht●●tps://www.researchgate.net/publication/234022172_Explosive_volcanic_eruptions_triggered_by_cosmic_rays_Volcano_as_a_bubble_chamber

これは、日本の天文学者である戎崎俊一(えびすざき としかず)氏(理化学研究所主任研究員)率いる日本人科学者チームによって行われたもので、過去 306年間にわたり、日本の火山の 11例の火山噴火と太陽磁気活動との関係を研究したものだ。

彼らは、これら 11回の噴火のうち 9回が太陽活動の極小期に発生したことを発見した。

私は、これらの火山の噴火は宇宙線によって引き起こされたと仮定しており、その観点から見れば、この研究者たちはかなり正確な調査をしていると確信できるが、宇宙線によって引き起こされるに至った噴火発生のこのモデルが正しいのかどうかはわからない。また、日本の過去 3世紀では、最も甚大な破壊的な巨大地震の数々が太陽活動の極小期に発生したにもかかわらず、これら地震と宇宙線との相関関係を説明するための物理的メカニズムは提案されていない。

2008年には、米 NASAの研究者たちが、上層大気の電子の乱れと地上で発生するの地震の間に密接な関連があることを発見した。この発見は、他の宇宙研究機関が行った同様の研究と一致していた。

人工衛星が、その後地震に襲われた地域の上空 100〜600Kmの高度での電子擾乱を拾い上げている。大規模な地震が発生する前に、電離層内の電子などの電荷粒子の密度の変動が観測され、何度も巨大な信号が検出された。

台湾でも同様の研究が行われ、過去数十年の 100回以上の大地震のデータを解析したところ、地震発生の深さが 35キロメートル以内のほとんどの地震で、地震発生に先行して、高層大気の電離層における電気的攪乱が発生していることがわかった。

そして、太陽活動と、地震と火山噴火の関係ついては、太陽活動の極小期(太陽活動が最も低い時期)の時期と地震、そして火山の噴火とのあいだに強い関係があることは圧倒的な証拠によって支持されている。しかし、このデータに科学者たちは困惑しているのが現状だ。なぜ巨大な噴火や破壊的な巨大地震が太陽活動の最も小さな時期に起きるのかを合理的に説明することができないからだ。

確かに、私たちの地球が宇宙と永遠に続くリンクを持っていることを理解するには時間がかかるかもしれない。しかし、その中で、宇宙論的尺度におけるすべての相互作用とその活溌な事象は、この地球に現実的な影響を与えている。

もっとも、ダルトン極小期だった 1800年代初頭などの時期は、今のような世界的な流通もなく、農業システムも現在より脆弱な面があったでしょうから、地域的な飢饉は起きやすい状況ではあったとは思われますので、現在の世界で同じような気象状況となったとしても、当時のような深刻な飢饉になるということは「あまりない」と思います。

しかし、今の世界にしても、このほんの2、3年の気象の異常によって、つまり、洪水、熱波、低温、干ばつ、害虫(イナゴなど)による農業被害だけでもかなり深刻な影響を一時的であるにしても受けていることは事実です。

流通などは、パンデミックでも崩壊していますが、気象と気温の話だけに限定しても、

「そのような状況が、ダルトン極小期のように 40年間も続いたどうなるだろう」

とは思います。

また、パンデミットいうご時世がら、今年は医学論文などを読むことが多かったのですけれど、「太陽活動と身体活動に関する科学論文」というのがとても多いことに改めて気づきます。

あるいは国家の組織でも、たとえばアメリカ CIA の機密指定解除書類を含めた公開されている文書は、CIA がライブラリーht●●tps://www.cia.gov/library/で公開しているのですが、

「太陽活動周期 (solar cycle)」

という単語で検索しますと、この用語が 2477 回も CIA の公式資料上に見出されていることが表示されるのです。以下は、CIA のライブラリーで「太陽活動周期」で検索した時のものです。

cia-solar-cycle.jpg
ht●●tps://www.cia.gov/library/readingroom/search/site/solar cycle

ここまでの数になりますと、何かを探す気力も消えてしまいますが、医学でも、そして国家でも、太陽活動や太陽活動周期の研究は、かなりなされているものなのだなあと改めて感じました。

今回、医学記事を見ていまして、「太陽活動と人間の自律神経の関係」などについて、新しく得た知見などもありましたので、またいずれご紹介したいと思います。

なお、サイクル25での太陽活動が最も高くなるのは、2025年頃と予測されていますので、予測通りに推移すれば、

「社会の暴力性が最も高くなるのは 2025年前後にかけて」

ということになりそうです。

この「太陽と暴力の関係」については、以下の昨年の記事↓をご参照下されば幸いです。

Presence and Future of Human Behavior in relation to solar cycles
abruptearthchanges.com 219/05/10

太陽周期に関連した人間の行動、そして私たちの未来

このシリーズ「太陽の歴史」では、第3章から第6章において、過去 1千年のあいだの大部分の戦争と大量虐殺が太陽活動最大期に起きていたという経験的証拠を提示したことがある。

その後、太陽サイクルから見た歴史的事象について考察をしたが、今回は、太陽サイクルから見た今後の社会的動向を考えてみたい。

太陽活動のサイクルは、11年の周期で最大期と極小期を行き来しており、これは、1843年にドイツの天文学者ハインリッヒ・ シュワーベが発見した。

その後、ロシア人科学者のアレクサンドル・チジェフスキーは、「太陽活動と地球での社会的動向には密接な関係がある」ことを 20世紀初頭に発表した。

チジェフスキーは、1964年に亡くなったために、 20世紀後半の世界がどのように太陽活動とリンクしたのかを知らないまま、この世を去った。

科学者アダム・ミカレック( Adam Michalec)は、西暦 1700年以降の人間社会の興奮性の事例を詳細に挙げ、その中で、 11年間の太陽活動サイクルの中での活動最大期に収束した政治的および社会的出来事との関係性を示した(下)。

solar-cycle-24-.jpg

太陽活動サイクルの最大期に入ろうとしていた 2011年には「アラブの春」が始まり、2015年9月にはヨーロッパの難民危機が始まった。

太陽活動が次に最も低くなるのは 2020年と予測されているが、太陽活動は、それ以前から低いままで、2018年から最低の水準の活動が続いている。

その次に太陽活動が黒点増加期に入るのは、2024年から 2025年頃と予測されている。ただし、次の太陽活動は非常に弱いものになると予測されているために、活動最大期になっても、太陽活動は弱いものになる可能性が高い。

このことが、社会的な興奮性や、暴動、および暴力、戦争などについて、これまでの太陽活動最大期とは違った影響をもたらす可能性はある。

アメリカでオバマ大統領が誕生した 2008年は、太陽活動が最も低いときだった。

2018年から2021年の大衆のテーマは「無関心」

太陽活動と社会の関係について、チジェフスキーによって明らかにされたことから、これからの社会を考える上で重要となるのは、これからの太陽活動が、かなり低いものとなる可能性が高いことだ。

現在のサイクル 24も予想以上に低い活動だったが、これは、社会的な雰囲気が無関心に向かうなどとの強い類似を示す。

チジェフスキーによれば、太陽活動が低い時の社会の大衆には、以下のような特徴がある。

「大衆は、政治指導者などからコントロールされやすい。特に、表現の自由、自己責任、言論の自由などについて操作をされやすくなる。合理性よりも、感情や利他主義に訴えられると、動かされやすい」

これが今の状態であり、そして、2021年頃まで続くと思われる。

そして、このような太陽活動が低い状態では、人々は「他者への不満」に動機付けされやすい。具体的には、社会の格差や自分の不利益に敏感となり、外国人や移民たちへの不満が高まり、あるいはヘイトスピーチなどに共感を持つ人さえ出てきやすい。

そして、人々は基本的に政治のために活動的になりにくい。

たとえば、データから見れば、アメリカ人の 30%、ヨーロッパ人では 80%が、トランプ大統領は実質的な独裁者であると確信している。しかし、そのように思っているほとんどの人たちは、それに対して政治的に活動的になる動機を持つことがないようだ。

チジェフスキーは、太陽活動が最も低い極小期の大衆の特徴として、以下のように述べている。

太陽活動極小期(第1期)の特徴
この時期の特徴:

・大衆の統合性の欠如
・大衆は政治的、軍事的な問題に関心を示さない
・穏やかで平和的な大衆
・寛容で忍耐強い大衆

こうした特徴のもたらす結果 : 正しい思想を守るために戦うことへの情熱の欠如。人々は闘争を放棄し、簡単に断念してしまう。

この時期に現れる社会的な現象 : 平和条約の締結、降伏、占領、問題解決の場としての議会の活発化、独裁や専制の強化、少数エリートによる統治の強化。


また、チジェフスキーは以下のように記している。

この活動極小期のサイクルでは、人々の軍事あるいは政治活動の緊張は最小になり、創造的活動に道を譲り、軍事的または政治的な熱意の全体的な減少を伴う。国家機関、国際関係、そして、科学および芸術の分野では平和的で創造的な仕事が行われる。

この期間を例証する過去の歴史的事象は、平和条約、降伏、協定、占領、懲罰の減少、独裁性が強まる、および少数派による支配、などである。


このような現在の状態が、2021年頃までは続くと見られるのだ。

ここにある「平和であること」は、前向きな傾向には違いないが、しかし、独裁色が強まる中で、法の支配が欠如していくと、長期的には、より多くの紛争と破壊的事象につながっていくはずだ。

おそらく、太陽活動サイクルに社会的な雰囲気を支配されている地球の生物種は、人間だけではないかと思われる。

そして人間は、この太陽サイクルの中で、最も利他的な社会性を持つグループが繁栄し、文明と法による支配を形成することを可能にしたと考えられる。

しかしまた、そのような自由で自由な社会は、後に崩壊する。なぜなら、文明を守るためには最低限の防御的攻撃性が必要だからだ。

ローマ帝国の衰退と崩壊

イギリスの歴史家ヒュー・トレヴァー=ローパーは、ローマ帝国の崩壊は、紀元前 200年ころにすでに始まっていたと述べている。

彼はこのように書いている。

ローマ帝国のすべての素晴らしい建造物たち、水路、円形闘技場、そして城壁、などは 3世紀の初めまでに作られた。ところが、その後は、ローマ帝国では、何も作られなかったのだ。

より多くの歴史家が、当時のローマ帝国での「根本的な構造変化」を認識し始めた。

歴史家のオットー・ゼーク教授は、1920年、ローマ帝国後期の「生物学的秩序の問題」を指摘し、このように記した。

ローマ帝国後期の皇帝たちは残虐で、疑いやすかった。皇帝たちは、自分より能力や精神的な資質や活力が高い者たちを次々と殺害した。

皇帝たちは、独立性と独創性において「逆優性」の立場を取り、子孫を作ることに熱心ではなかった。そのため、社会の中で子どもを作るのは、当時の奴隷の人たちが中心となっていった。

そして、ローマ帝国の総人口は、西暦 100年ころから急激に減少し始める。最終的にローマ帝国が崩壊に向かう時には、出生率の低下を伴った。特に、上流階級の間で出生率が低下した。また、乱交や中絶、あるいは間引きが乱発した。

人口が減少する中で、ローマの兵士にローマ人以外が据えられ、皇帝にさえもローマ人ではない人物があらわれた。また、皇帝たちは性的な倒錯にとりつかれた。

これはまるで、現在の西側諸国と同じようにもうつる。

2016年に、英国議員のジョナサン・サックスは、以下のように警告した。

「もはやヨーロッパは、これまでにないレベルの移民によってしか人口を維持できなくなっている。これが原因でヨーロッパは死滅していくだろう」

古代ギリシャと古代ローマを研究する現代の歴史家たちは、これらの文明の衰退の始まりには、出生率の低下を伴っていたことを述べる。多くのギリシャ人やローマ人が、子どもを産み育てるということを望まなくなっていた。

現在のヨーロッパは、インフラの観点からも、ローマ帝国と似ている。今日の時点で、ヨーロッパのインフラのほとんどは 1800年代後半から 1960年の間に築かれたものだ。

ドイツでは、住宅の平均的な築年数は 築36年だ。つまり、私たちは、自分たちの祖父母の世代が建てた場所に住んでいるのだ。重要な発明と発明者の数もまた、1850年代以来減少し続けている。

太陽活動に話を戻そう。

現在、急速に減少している太陽活動は、以下のような状況をもたらすだろう。あるいは、すでにもたらしている。

・気象の不規則性
・極端な天候
・大衆は受動的になる


仮に現在の太陽活動の最大期が、非常に活動が激しかった 1850年代や、1917年、あるいは 1940年代のような太陽活動のピークだったなら、社会的興奮性の影響を受けて、大陸間の内戦や紛争がずっと続いていただろう。

しかし、今日、人々は戦争にも政治にも比較的無関心のままだ。

また、ほぼ全世界のエリート、ほぼすべての政治家たち、メディアリーダーたちが現在のアメリカの大統領に悪意を持ち、言動に反対しているが、このようなことはアメリカの歴史上初めてのことだ。

しかし、このような状況の中で、平和的な政治的関与への動機が高まっている面もあり、言論の自由や人権、個人の権利を擁護し、自由社会の価値観や個人のために働く若者たちも、少数派ではあるが、増えている。

近い未来はどうなるか

現在の太陽活動極小期が過ぎた後、次の太陽活動周期であるサイクル25が始まる。

太陽活動は、極小期の後に、チジェフスキーが「黒点増加期」とした時期に入るが、これは現在の予測では、2021年から 2023年に訪れる。

この黒点増加期をチジェフスキーは、第2期として、次のような特徴があると記している。

黒点増加期(第2期)の特徴
この時期の特徴:

 ・新しい指導者等が出現して大衆は次第に団結する

 ・政治的、軍事的な扇動が行われる

 ・新しい方針や計画が試される

 ・報道機関の影響力の拡大

 ・政治的、軍事的な問題が持ち上がり、大衆はそれに強い関心をもつようになる

 ・大衆は神経質でいらいらしているため、この時期の後期になると社会は次第に荒れてくる

このような期間がどのくらい続くかは太陽活動の状況、黒点の活動、あるいは社会的な要因に依存して変動する。

また、この時期に多く見られる政治的、軍事的な現象として、共通の敵に対処するためにいくつかの国々が新しい安全保障条約を締結したり、また、異なった政治団体が共通の敵に対処するために団結して一つになるような現象がある。

この時期には以下の三つの特徴が顕著になる。

 1. 大衆を引きつける新しい思想や考え方の出現

 2. そのような思想による新たなグループ分け

 3. 思想的な傾向の異なるさまざまな集団が結集することができる統一した思想の登場


その次に、チジェフスキーが「黒点最大期」としている第3期がやってくる。この時期は、社会の興奮性が増加するが、次にその黒点最大期が訪れるのは、予測では、2023年から 2026年の間だと思われる。

この黒点最大期をチジェフスキーは、第3期として、次のような特徴があると記している。

黒点最大期(第3期)の特徴
この時期は、戦争などの国家の狂気が実行されやすいと同時に、偉大な事業が達成される時期でもある。

歴史を決定的に転換した大戦争や大革命などは大抵この時期に起こっている。この時期の特徴は以下に集約される。

 1. 政治的、思想的な指導者たちが出現し、大衆に大きな影響を与える

 2. 大衆に大きな影響を与える思想が出現する

 3. 思想の中心場が出現し、大衆を鼓舞・扇動するようになる

 4. 大衆運動の拠点が多数出現する

 5. 大衆は、団結し、自己主張を始める

第2期までは政治的に関心を示さなかった大衆が、政治的指導者の言動に敏感になる。

そして、この時期には、歴史に残る政治指導者や精神的な指導者が多数出現する。

大衆は、とても気が短くなり、自分たちの目標の実現の障害となるものはすべて破壊し突っ走るようになる。

暴動、革命、衝突、紛争など流血を伴う惨事が相次ぐ。

このような特徴の結果として、黒点最大期には、革命、暴動、大殺戮、戦争、新しい指導者の出現、反乱、社会変革、専制政治への反発、移民、処刑などの激しい現象が発生する。


太陽黒点最大期は、このように、最も社会が激動する時期となる。

基本的には、この時期は、「社会は暴力的になる」ということになり、太陽活動が予想通りに進行すれば、2023年から 2026年の頃にそのような状態がやってくる。

ただ、何度か述べたように、現在の太陽活動は予想以上に低く、そして、次の太陽活動もかなり低いものとなる可能性がある。

太陽の影響も、それに準じるものとなるかもしれない。

それでも、太陽活動最大期は、他の時期よりは黒点活動が活発になるはずで、それに伴い社会的な状態の変化はあるだろう。

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しかし、その前の問題として、現在の太陽活動の極小期がもたらす悪影響に私たちは対処していかなければならない状況にある。

具体的には、極端な気象、農作の不振、それによる食糧の問題、気象災害等による多数の難民の発生、そして、それらから発生する可能性のある地政学的問題。

それを乗り越えて行かなければならない。

これからのサイクル25の太陽活動の下の時代がどのようになるかはわからないですが、2020年という今年は、たった半年だけで、こんなにいろいろ変化してしまったのですから、どんなことについても、変化するのはあっという間ということになるのかもしれません。

しかし、その後の太陽活動は異様に落ち着いたものとなっており、昨年暮れ頃までには、たまに黒点が出ることはあったのですが、ここに来て、どうにも「太陽活動が成長していく兆しがない」様相となっています。

スペースウェザーは、2月17日の記事として、以下のように伝えています。

太陽極小期の条件がいまだに継続している。今年は、これまでのところ、太陽で黒点が出なかった日数は 63%となっており、2月17日の時点では、過去 13日間連続で黒点ゼロの状態だ。

太陽フレア活動はゼロであり、太陽の X線出力のグラフは微動もしていない。ほんの数ヶ月前に、新しい太陽活動周期であるサイクル 25は、強力にスタートしたと思われたが、この予想外の静かな様相はその進行を妨げている。 (Spaceweather 2021/02/17)

今年はまだ経過日数が少ないとはいえ、現在までの「黒点が出なかった日」は 30日、率にして 63%に達しており、太陽活動極小期と認定された 2020年の 57%をさえ下回っています。

太陽黒点の出現しなかった日数の比較

2021年 30日 (63%)
2020年 208日 (57%)
2019年 281日 (77%)
2018年 221日 (61%)
2017年 104日 (28%)
2016年 32日 (9%)
2015年 0日 (0%)
2014年 1日 (1%以下)
2013年 0日 (0%)
2012年 0日 (0%)
2011年 2日 (1%以下)
2010年 51日 (14%)
2009年 260日 (71%)
2008年 268日 (73%)


特に最近では、「まったく黒点が出ない」という状態が続いています。この現在の状態は、新しい太陽活動が始まったという感じより「太陽活動極小期が継続している」という雰囲気の方が現時点では強くなっています。

これと関係しているわけではないですが、現在、ヨーロッパ、ロシア、そして北米の一部で並外れた寒波と大雪が続いています。

以下は、報道のタイトルだけですが、多くの国や地域で桁外れの寒波災害となっています。

・米テキサス州などで記録的寒波 死者20人以上 (TBS 02/17)

・アメリカ14州で寒波による緊急事態宣言下で計画停電に直面 (Insier 02/16)

・カナダ・アルバータ州で観測史上最低気温となる -43.9℃を記録 (Global News 02/10)

・ロシア・モスクワで過去数十年で最悪の降雪 (RT 02/13)

・ロシア西部で -58.3℃の観測史上最低気温を記録 (Moscow Times 02/09)

・英国で -22.9℃を記録するなど、ヨーロッパ各地で記録的な寒波 (Free My Meal 02/11)


また、中東でも各地で記録的な降雪が続いているようです。

これらの寒波がもたらされている最大の理由は、以下の記事などで取り上げていました「極渦の崩壊」の直接的な影響によるものだと思われます。

世界の出来1655 成層圏の気温が突然上昇する現象により北極の大気循環が崩壊。

世界の出来1684 北極上空の大気の循環「極渦」の崩壊による北米


しかし、太陽活動の現在のような沈黙の状態がさらに長引けば、この太陽活動の停滞も全体的な低温傾向と関係してくる可能性もありそうです。

少なくとも、極渦の崩壊の影響を直接受けている北米とヨーロッパ、そしてロシアなどでは、まだしばらく前例のない厳しい寒波が続くものと見られます。

そして、これは別の機会に書かせていただくと思いますが、地球の海流の崩壊が発生しており、これが続く場合、次の冬はさらに厳しいものとなりそうです。

最終更新:2021/02/18 21:58

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