記事詳細
2019/09/30 23:33
大西洋ボア・ヴィスタ島の海岸に約200頭のクジラが打ち上げられ、少なくとも136頭が死亡。原因は不明
クジラの座礁を伝える2019年9月28日の英インディペンデント
アフリカ大陸西の沖合の大西洋にカーボベルデ共和国という諸島国家があります。
この中にボア・ヴィスタ島という人口 3300人ほどの小さな島がありますが、この島の海岸に、9月27日、突然、200頭ほどのクジラが打ち上げられました。
ボア・ヴィスタ島の場所は以下となります。
クジラが打ち上げられたボア・ヴィスタ島の位置
9月27日 打ち上げられたクジラ
打ち上げられたクジラは、日本名でカズハゴンドウと呼ばれるクジラですが、英語の「メロン頭クジラ (Melon-headed Whale)」という名前のほうが一般的なようです。
このクジラは、Wikipedia によりますと、以下のように説明されていまして、生態などがあまりわかっていないクジラのようです。
Wikipedia - カズハゴンドウより
カズハゴンドウは、世界中の温暖な海域に棲息しているが、遠洋を好むため、見かけることはあまりない。接触することが困難で、集団座礁によって情報が得られる程度であるため、詳しいことはあまりわかっていない。
ボア・ヴィスタ島に打ち上げられたのは、このカズハゴンドウの大集団だったようですが、なぜ、これほどまでの数のクジラが海岸に座礁したのか、その原因はわかっていません。
座礁後、島の人たちにより海に戻す努力がなされ、数十頭は海に返すことができたようです。
座礁したクジラを海へ返す島の人
しかし、海に返しても、「海岸に戻ってきてしまう」クジラも多く、最終的には、136頭のクジラが死亡したことが確認されました。
現在、このクジラの大量座礁の原因を調査するため、スペインの獣医師たちが島に向かう準備をしており、それに先だち、島のボランティア環境グループが、死亡したクジラ 50頭からサンプルを採取し、4頭を凍結保存しました。
クジラやイルカの大量座礁は、昨年から今年にかけて、フランスやオーストラリアなどでも発生していますが、原因は特定されていません。ただ最近では、「太陽活動と座礁の関係性」を述べる科学者などもいることを記事で取り上げたこともあります。
NASA scientist studies whether solar storms cause animal beachings
phys.org 2017/02/02
NASA の科学者たちは、太陽嵐が海洋動物たちの座礁を引き起こす原因となり得るのかどうかを調べている
健康なクジラやイルカなど「クジラ目」として知られる海洋哺乳類たちが、海岸や沿岸で座礁し、大量死に至るという事象が世界中で発生しているが、どうしてこのようなことが起きるのかということについては、世界中の海洋生物学者たちの間で長年にわたり解き明かしたいと考えられている謎のひとつだ。
最近出てきた説として「地球の磁場」との関係の主張がある。強力な太陽嵐(磁気嵐)は、地球の磁場に大きな影響を与えるが、それはイルカやクジラなどの動物の体内のコンパスを混乱させ、方向を失う原因となり得るのだろうか。
この「太陽嵐とクジラ目の動物の座礁の関係」については、いくつかの仮説を立てている科学者たちはいるが、これまで、そのような関係が存在するかどうかを判断するための徹底的な調査がおこなわれたことはなかった。
米国メリーランド州の NASA ゴダード宇宙飛行センターで働く太陽物理学者(heliophysicist)アンティ・パルッキネン(Antti Pulkkinen)氏は、その関係が存在するかどうかを判断するために、アメリカ連邦海洋エネルギー管理局(BOEM)や動物福祉国際基金(IFAW)と協力して調査を進めている。
クジラ目の座礁は世界中で発生しており、一回の事象につき、数頭から 多い時では 数百頭の座礁となることもある。
そして、これは確かに世界的な現象ではあるが、特に近年は、ニュージーランド、オーストラリア、マサチューセッツ州のケープコッドなどで多く見られると動物福祉国際基金の代表ケイティ・ムーア(Katie Moore)氏は述べる。
動物福祉国際基金は、米国マサチューセッツ州に拠点を置き、世界 40カ国で国際的な動物救助プログラムを展開している。
体内コンパスの乱れ
ニュージーランド、オーストラリア、ケープコッドなど海洋動物の座礁の多い場所は、穏やかな傾斜の海岸であることや、細粒の堆積物があるなどの共通点があり、これらの地理的な特徴が何らかの関わりを示している可能性がある。
そして、もう一つの可能性としては、人間の船舶のエコー音響掃海機(multi-beam echo sounder)や、海底の地図作成や漁場の特定に使用されるソナー型機器の使用等によって、これら海洋動物体内の内部コンパスが、何らかの形で攪乱されている場合があるかもしれないということだ。
「しかし、多くの座礁は、これらの人為的な影響では説明できないものなのです」と、パルッキネン氏は述べる。
「そして、これらの座礁の原因に、地球の磁場の異常や、新月などの際の極端な潮の状態などが海洋動物たちを混乱させているのではないかという可能性が考えられるようになりました。イルカやクジラなどの動物は磁場を感知して移動しますので、磁場に異常がある場合にそれが原因となるかもしれないのです」
実際に、太陽のコロナが太陽系内に荷電粒子の巨大な帯を放出するときに引き起こされる磁気異常は、地球の周回衛星や電力網に問題を引き起こす可能性を持つ。
このような磁場の異常が地球の磁気圏にやってきた場合、それは海洋動物たちにも影響を及ぼす可能性があるとパルッキネン氏は述べる。
パルッキネン氏と、アメリカ連邦海洋エネルギー管理局の海洋生物学者デスレイ・リーブ(Desray Reeb)氏らは、お互いに蓄積したデータから、クジラ目の座礁と、宇宙天気の関係についての初めてとなる分析に着手している。
研究チームは、データマイニング(統計学、パターン認識、人工知能等のデータ解析の技法を大量のデータに網羅的に適用することで知識を取り出す技術)により、収集されたデータの分析を進めている。
パルッキネン氏は、「何百ものクジラ目の座礁データの記録が研究に利用できるようになるため、分析が統計的に有意であると推定しています」と述べる。
これまで、この仮説を検証する研究はほとんど行われていない。
「クジラ目の座礁は長い間の謎であり、何が起きているのかを把握することはとても重要なことなのです」とパルッキネン氏は述べた。
チームは、2017年9月までに研究を完了し、結果を発表する予定だ。そして、世界中でより多くの動物たちを救う機会を得たいと考えている。
クジラやイルカの大量座礁は、一度起きた後は、比較的、世界で連続する傾向がありまして、上の記事には、数日間のあいだに、世界中で次々とイルカの座礁が起きたことにもふれています。
そのようなこともあり、今後が気になるところでもあります。
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