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記事詳細

2019/09/25 22:50

鳥もまた歴史的な大量減少カタストロフの渦中に 過去50年間で北アメリカで「30億羽」の鳥が消えていた

2019年9月23日の米フォーブスより
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1970年から2017年までのアメリカとカナダの鳥類の生息数の推移
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鳥類の壊滅的な減少の現実が明らかに

今、地球上のいろいろな生物が、終末的な減少を見せていまして、絶滅する生物も大変に多くなっています。

これまで、ミツバチを含む昆虫や植物や魚類など、いろいろな生物の減少の現実についての科学的調査についてをご紹介してきましたが、今、アメリカで、

「北米大陸の鳥類の数の推移」

が大きく報じられています。

これは、米コーネル大学などの研究チームがおこなった、1970年から 2017年までのアメリカとカナダの鳥の生息数の推移についての史上最大規模の研究結果を科学誌サイエンスに発表したもので、それによると、実数にして、北米の鳥は 50年間で 29億羽減少したことがわかったというものです。

率にして、約3割の鳥が「北米から消えていた」のでした。

これは、野鳥の生息調査データや、気象レーダーに映る渡り鳥のデータなどを解析したものです。

このサイエンスの論文の内容に関しては、日本語でも報じられていますが、冒頭の経済誌フォーブスを始めとして、アメリカのメディアの報道では、非常に詳細に説明されておりますので、それをご紹介したいと思います。

次から次へと地球の生き物が大規模に消えていっている。しかも、多くの生物種が、たった数十年でそのような事態になっているというのは尋常な話ではないわけで、現世人類の十数万年の歴史の中で初めて起きていることだと思われます。

フォーブスの記事をご紹介したいと思います。「生物の減少」についての過去記事は、その後にまとめてリンクさせていただきます。

Bye-Bye Birdies: Almost 3 Billion Birds Disappeared From North America's Skies In Less Than 50 Years
Forbes 2019/09/23

約30億羽にのぼる鳥たちが北米から消えていた。それもたった50年間で

アメリカでの新しい研究によると、カナダとアメリカに生息、あるいは繁殖している鳥類は、1970年以来、平均 29%減少していることがわかった。

これは、数にすれば、29億羽に相当する。そのような数の鳥が「消えた」のだ。

論文の筆頭著者である米コーネル鳥類研究所およびアメリカ鳥類保護協会の科学者であるケン・ローゼンバーグ (Ken Rosenberg)博士は、プレスリリースで以下のように述べている。

複数の独立した鳥の数の推移に関する一連の証拠により、北米での鳥の数が大幅に減少していることがわかった。

我々は、当初、北米の絶滅危惧種の鳥類が継続的に減少していることについての予測は立てていたが、ところが調査の結果は、北米のすべての鳥類生息地域において、日常的な鳥を含む鳥類が広範囲で大幅に消えていたことを知ってしまった。

ローゼンバーグ博士は、カナダ環境庁とアメリカ地質調査所の科学者たちと協力して、北米の鳥の数を調査したが、この研究が可能だったのは、鳥類は、地球上で最もよく継続的に監視されている生物であったためだ。

特に繁殖鳥類の調査や、クリスマスの鳥類数などの長期にわたる市民科学プロジェクトにより、長年にわたって鳥類が監視されているために、今回のように大規模な鳥の数の推移の研究は可能なものとなった。

そして、この研究は、鳥という存在は、その自然環境が健康かどうかをあらわす指標であることを示し、アメリカとカナダの自然体系が、人間活動によって非常に深刻な影響を受けており、その自然体系は、もはや野生生物の集団をサポートしていないことを示した。

論文の共著者である米ジョージア大学環境科の教授であり、スミソニアン渡り鳥センターの前センター長のピーター・マッラ (Peter Marra)氏は、以下のように述べる。

「今回得られたデータからは、鳥類が減少している場所は、昆虫や両生類を含む、他の生物群が大幅に減少しており、これは他の場所で見られる鳥類と他の生物群との関係と一致しています」

「即座に、そして継続的にこの脅威に対処することが不可欠です。なぜなら、鳥類の連鎖的な減少の影響は、生態系の崩壊につながる可能性があるためです。私たち人間は、その自然の生態系に依存して生きているのですから」

そして、マッラ教授は、

「鳥のさえずりのない世界を想像できますか?」

と付け加えた。

鳥類は、自然が生態学的に健康であるかどうかの重要な指標であるため、鳥類、特に一般的な種の大規模な減少は、包括的な生態学的な問題と、環境的問題が進行中であることを示している。

これら鳥類の減少は、花粉の媒介生物や、他の虫などを食べる捕食者、および食べられる被食者を含む食物網全体に、深刻で広範囲にわたる生物と生態系の変化への影響が反映されていることを示していると見られる。

基本的に、野鳥は北米の自然生態系の「炭鉱のカナリア」なのだ。

また、論文には以下のように書かれている。

自然生態系の豊かさが低下すると、それに伴い、生態系の完全性が低下し、生物が環境に提供する重要な生態学的、進化的、経済的、社会的機能が低下する可能性がある。

北米から30億羽の鳥が消えたかもしれない

ローゼンバーグ博士と共同研究者たちは、12のデータベースから鳥の数を収集した。このデータベースには、アメリカとカナダ全体で、毎年行われる北米繁殖鳥類調査とクリスマスの鳥類数を含む複数の監視プロジェクトと、市民科学者調査で蓄積された 50年近くのデータが組み込まれている。

研究者たちは、48年間の鳥の人口軌道に沿って各種の範囲にわたる個体数の推定値を統合することにより 529種の個体数の変化を定量化した。これらの 529種は、北米で繁殖する鳥の 76%に相当する。

これらのデータベースで鳥の数の定量化をなした後、研究者たちは、アメリカの国土全体を 143に区分した気象レーダー NEXRAD のネットワークによって収集されたデータから鳥の数を計測するという作業も加え、分析の対象となる地域を増やしていった。

研究者たちは、これらの独立して導き出されたデータを使用して、2007年から2017年までの渡り鳥が移動する春の期間に夜間の空を通る鳥の動きの長期的な変化を推定することが可能となった。

これらのデータを組み合わせて分析することで、ローゼンバーグ博士と共同研究者たちは、北アメリカ大陸全体の広範な鳥の人口レベルの変化を明らかにすることに成功した。

そしてその結果、1970年以降、現在までの北アメリカでは、約 30億羽の鳥の個体が消失したと推定された。

この中には、スズメやウグイス、ツバメなどの北米で最も親しみのある鳥を多く含んでいる。

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(※ 訳者注 / この図は、記事の後で説明させていただきます)

最も減少率が高かった鳥類は、草原や牧草地などの広い空間に住んでいる鳥たちだった。草原に生息する鳥の数は、この 50年間で 53%も減っており、これは、31種の鳥 7億羽が消滅したことに相当する。

分析により、牧草地での鳥の人口の消滅は珍しいものではないことが判明した。調査されたすべての牧草地の鳥種の 74%は、草地を破壊する農業慣行が強化されたために減少したと見られる。

森林に生息する鳥も急激な減少を示し、1970年以降、森林に生息する鳥は 10億羽以上減少した。

北米のスズメは、従来は、私たちの住宅地の周辺にも住み、裏庭などでさえずる鳥たちだったが、過去 48年間で、その 4分の 1近くの数である 7億 5000万羽を失っていることがわかった。

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・北米のスズメ「ノドジロシトド」

北米のほとんどの地域で一般的な湿地や沼地に生息する赤い翼のクロウタドリも、推定 9200万羽の個体が消えた。

海岸に住む鳥類は、開発による沿岸生息地への広範囲な被害、人や車、ペットによる撹乱、および海面上昇等により、30%以上の減少を起こしていた。

さらに、おそらく最も懸念されていることは、もともとは外国産の 10種の鳥類の急激な減少だ。

ヨーロッパから来たムクドリなど、これらの鳥類は非常に順応性の高い種であり、生息に不利な条件のもとでも繁殖する強靱な鳥類だ。

ムクドリは、しばしば都市部および郊外に近接して生息しているが、その順応性の高いムクドリの数もまた 63%も減少していた。

ムクドリのような順応性の高い鳥たちにまで問題が及んでいるということは、これは何か深刻な事態が足下で進行中であることを示している可能性がある。

失われた鳥のほとんど( 25億羽以上)は、作物や果実の種を周辺に広げていくことから害虫駆除まで、それぞれの地域の食物網や生態系の機能において大きな役割を果たしている一般的な種だ。

調査した 67種の鳥類のうち、38種が総個体数の減少を示し、29種が増加を示した。

この研究結果について、ノルウェー科学技術大学の生物統計学者ロバート・オハラ (Robert O'Hara)氏は以下のように述べる。

「 30億羽の鳥が消えたというのは莫大な数値ではありますが、しかし、鳥類全体の数は、さらに多いと考えられます。つまり、29%の減少というのは、30億羽どころではないと私は確信しています」

この研究では、鳥の数を相対的な傾向として計測したもので、絶対的な数ではないために、真実はさらに深刻かもしれないとオハラ博士は言う。

水鳥が私たちに回復への道を示しているかもしれない

しかし、すべての北米の鳥類が減少しているわけではない。

たとえば、殺虫剤 DDT が禁止され、米国とカナダの両方で「絶滅危惧種に関する法律」が制定され、鳥類が保護された後、1970年代から絶滅に近づいていた多くの猛禽類の種の保持はうまくいっている。

水鳥(アヒル、ガチョウ、白鳥)の個体数も過去 48年間で増加した。これは、狩猟者による協調的な保全努力と、これらの鳥が生息する湿地を復元および保護するために設計された数十億ドル(数千億円)の政府資金によるものと思われる。

残念ながら、牧草地の鳥やスズメには、その存続を擁護する組織化された活動的なグループがない。また、これらの鳥の個体数は、連邦政府の保護下にされるほど減少していない。

しかし、これらの鳥類の保全努力を開始するためには、保全されるべき場所においての農薬の使用量を減らし、鳥が繁栄する生け垣、木、草の生い茂った縁の場所等を多く設置するためのインセンティブを農家に提供する持続可能な農業慣行に報いる政府プログラムの拡大に向けて取り組むことが必要だと思われる。

論文の共著者である生物統計学者アダム・スミス (Adam Smith)博士は、以下のように述べる。

「米国とカナダで鳥類の 4分の 1以上が失われたということが判明したことは、私たちが目覚めるための呼びかけです」

「鳥の問題は国境を越えるものです。カナダで繁殖する渡り鳥の多くは、冬をアメリカ南部やメキシコやカリブ海諸国で過ごします。そのような距離を移動しているのです。つまり、鳥を保護するために必要なのは、人と組織を一つの共通の目標に結びつける国家を超えた歴史的で半球的な努力です」

ここまでです。

記事中に出てきた図のうち、減少した鳥類の内訳については、以下のようになっています。特殊な鳥ではなく、スズメやムクドリなどの日常的な鳥たちが最も減少していることがわかります。

消滅した32億羽の北米の鳥の内訳
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このうちのスズメに関しましては、世界中どこでも劇的に減少していまして、日本でも、2010年に東京新聞に掲載された報道では、東京都久留米市のバードセンサス調査から、

「スズメの数は 50年で 10分の 1になっていた」

ことがわかっています。

その記事は、こちらにあります。

また、少し古い記事ですが、英インディペンデントの 2006年4月の報道では、

「イギリスでは、過去 15年間でスズメの数が 90%減った」

と報じられています。

何より、生活している中で、スズメが減ったことは強く感じるわけで、むかしは、住宅街でも、都市部でさえも、「スズメの声で目ざめる」というのは、わりと普通のことでしたが、そういう日は少なくなっています。

私が住んでいるあたりは、まだ多少はスズメはいますけれど、以前住んでいた東京の杉並区などは、年々スズメの声がなくなっていくのを感じていました。

本当は、絶滅危惧種といわれるような鳥たちよりも、スズメのような日常的な鳥のほうが重要なはずですが(人間に重要だからこそ、スズメはずっと人間の生活圏で生きてきたはずです)、ここまで事態が進んでしまった現状では、今から何をどうすればけいいのかということは難しいことだと思います。

今回は、ご紹介したフォーブスの記事がわりと長かったですので、このあたりまでとさせていただきますが、鳥も、種を自然界に転げたり、受粉に関係したりもする生き物で、ミツバチ同様、そういう生物が消えていっていますね。

過去記事

French honey at risk as dying bees put industry in danger
france24 2019/06/27

ミツバチの大量死が続く中、フランスの養蜂産業そのものが危機に直面している

フランスの養蜂家たちは、ミツバチのコロニーの崩壊によって、今年のフランスのハチミツの収穫は完全な不作となる恐れがあると述べた。フランス各地の養蜂家たちが全国各地で同じ警鐘を鳴らし続けている。

フランス農業組合 MODEF の会長は、取材に対して以下のように述べた。

「ハチミツはいっさい収穫できていません。このシーズンの始まりは、過去にないほど壊滅的なものでした」

このようなフランスのハチミツの収穫の不作は新しいことではない。 2017年には、フランスのハチミツ収穫量としては過去最低の不作を記録した。その前年の 2016年にも、通常は 20,000トンほど収穫できるハチミツが、9,000トンしか収穫できなかった。

フランスは欧州連合(EU)で 5番目に大きなハチミツの生産国だが、他のハチミツの大生産国であるスペイン、ルーマニア、ポーランド、ハンガリー、ギリシャ、そしてイタリアのような国々でも、ハチミツの生産量の大幅な減少を経験している。

気候変動が原因なのか

フランスのミツバチの大量失踪は、1990年代には、年間平均でミツバチのコロニーの 5%ほどで起きていた。ところが今では毎年、コロニーの 30%ほどで大量死が起きる。

フランス養蜂家連合(SNA)の会長は、以下のように言う。

「私たちは、気候変動の影響について懸念しています。養蜂家にとって最大の関心事でもあります。今年の初めは、北半球では霜や悪天候により、植物が枯れたり、花が乾かなくなってしまっていました。これでは蜜は収穫できません」

「花や蜜がなければ、ミツバチは生きられず、コロニーは急速に崩壊します」

今年、フランスでは、5月になっても寒波が続き、霜が下り続けたことで、多くの植物が枯れたり、花が咲かなかった。

ミツバチの個体数が減少するもう 1つの主な原因は、農薬の普及だと言われる。

ネオニコチノイド、またはその化学組成がニコチンの構造を模倣している農薬は、ミツバチの中枢神経系を直接攻撃するため、特に危険なものだ。

EUは、ミツバチを標的とする農薬の使用を徐々に制限してきており、昨年フランスは主要 5種すべてのネオニコチノイドを禁止する最初のヨーロッパの国となった。

しかし、状況は改善していない。

養蜂家連合の会長は、ネオニコチノイド以外のあらゆる農薬や殺虫剤もミツバチに脅威をもたらしている可能性が高いと述べる。養蜂家連合は、伝統的な農業方法など、持続可能な方法を模索していかなければならないと考えている。

フランス養蜂家連合会長は以下のように言う。

「ミツバチは約 8000万年前に地球に現れたことを覚えておく必要があります。 300万年前には最初の人類が登場しました。そして、 8万年前から 1万年前くらいの間に、すでに農業は存在していました。現在の集中農業が始まったのは、ほんの 70年前なのです。わずか70年で、私たちは環境と生態系を大きく変えてしまいました」

「ミツバチを失うと、私たちの食糧である果物、野菜、さらには穀物さえも失うのです。それらがなければ、鳥や哺乳類なども地上から消えていくのです。ミツバチは、生物の多様性の基盤を作っている存在なのです」



Mass insect extinction within a century threatens 'catastrophic' collapse of nature’s ecosystems, scientists warn
Independent 2019/02/12

100年以内に「昆虫の絶滅」が発生する恐れがあり、それは自然の生態系システムの「壊滅的」な崩壊の危機と直結すると科学者たちが警告した

地球規模の科学的検証によると、農薬、汚染、気候変動により「驚くほどの」割合で昆虫種が一掃されていることが判明した

農薬の使用が、世界中の昆虫の「驚くべき」減少を引き起こしており、これは自然の生態系に「壊滅的」な影響を与える可能性があると研究者たちは警告している。

科学誌「バイオロジカル・コンサーベイション(Biological Conservation / 生物学的保全)」に掲載された科学レビューによると、昆虫種の 40パーセント以上が、この数十年で絶滅の危機に瀕している。その原因には、気候変動や汚染も含まれている。

昆虫の生体数の急落率があまりにも激しいために、ほぼすべての昆虫が 1世紀以内に消滅する可能性があると、この研究は明らかにした。

論文で研究者たちは、「急減している昆虫の個体群の回復を可能にし、それらが提供する重要な生態系の役割を保護するために、農業業界の見直しが緊急に必要だ」と述べている。

研究は、オーストラリアのシドニー大学とクイーンズランド大学の研究者たちによっておこなわれた。

この研究では、生物学者たちが、世界中の 73例の歴史的な昆虫の減少の報告について系統的レビューをおこなった。

その中で研究者たちは、既知の昆虫種の 10パーセントがすでに絶滅していることを見出した。比較すると、脊椎動物では、絶滅は 1%だった。

そして、絶滅せずに残っている昆虫のうちの 41%が減少していた。

過去 30年間で、全昆虫の総質量は年間平均 2.5パーセント減少していた。

シドニー大学生命環境科学部のフランシスコ・サンチェス-バイヨ(Francisco Sanchez-Bayo)博士は、以下のように警告する。

「あまりにも劇的なこの減少は、今後 100年のうちに昆虫が地球からいなくなってしまうことを示しています」

もっとも大きな減少率だったのが蝶(チョウ)と蛾(ガ)類で、ミツバチやフンコロガシも最悪レベルの減少率だった。

また、研究者たちは、かなりの割合の水生ハエ種もすでに消えていると述べた。

このレビューでは、絶滅の主な 4つの要因が強調されている。

農業、都市化、森林伐採による生息地の喪失、汚染。そして、侵入種や病気などの生物学的要因と気候変動。

調査された研究の 40パーセントで「農業が主な原因」であり、研究者たちは特に脅威として「農薬の使用方法」を強調している。

サンチェス-バイヨ博士はこのように述べる。

「私たち人類は、何千年も農業を続けてきましたが、その何千年の間に、このような昆虫の減少が起きたことはありませんでした。浸透殺虫剤の登場は、農業の方法に大きな変化をもたらしました」

そして、博士は以下のように言った。

「農業での食物の生産方法を変えなければ、あと数十年で、昆虫全体が絶滅の危機に瀕する可能性があります」

「これが地球の生態系に与える影響は、控えめに言っても壊滅的です」

研究者たちは、減少しつつある昆虫個体群は、世界の動植物種において「地球での6回目の大量絶滅」が進行している証拠であると付け加えた。



Study reveals 88-percent decline in freshwater megafauna populations
New Atlas 2019/08/12

調査により、大型淡水動物の個体数が88%減少したことが明らかに

最近の国際的な研究で、「大型の淡水動物の個体数が大幅に減少している」ことが確認された。

ドイツのベルリンにある「ライプニッツ淡水生態学・内水漁業研究所(IGB)」の科学者たちが率いたこの研究では、1970年から 2012年の間に、世界中で収集された 30キロ以上の重さがあるメガファナ、あるいはメガフィッシュと呼ばれる淡水大型動物の生息数に関する調査をおこなった。

これらには、淡水のイルカ、ビーバー、ワニ、巨大なカメ、チョウザメなどが含まれる。

そして、全体として、淡水大型動物相の個体数が、42年間で 88パーセント減少していたという衝撃的な結果が示された。これは、同時期の陸上と海での脊椎動物の個体数の減少率の 2倍となる。

地域的には、南アジアと東南アジア、中国南部が含まれるインドマラヤ生物地理区では、淡水大型動物相の個体数は 99パーセント減少していた。

ヨーロッパ、北アフリカ、そしてアジアのほとんどが含まれる旧北区生物地理区と呼ばれる領域でも 97パーセントの減少を示し、このふたつの生物地理区での減少が最も高かった。

減少している淡水大型動物の中で最悪の率を示した種は、チョウザメ、サケ科の魚(サケ、マス、イワナなど)や巨大なナマズなどの大型魚で、これらは 94%減少していた。また、水生の爬虫類は 72%減少した。

淡水大型動物の劇的な減少の最大の要因は、過剰な捕獲だと考えられる。これらの大型の淡水動物は、肉や皮革、毛皮、あるいは卵の収穫のために捕獲されるが、捕獲のペースが、繁殖のペースを上回っている。

さらに、減少の原因として、世界中で増えている河川のせき止めが大きく関係している。河川のせき止めが、淡水大型動物種が産卵場へと赴くことや、えさ場へ到達することの障壁となっている。

しかし、中には、近年の保全努力により、増加がもたらされた種もあり、13種の淡水大型動物は増加していた。この中には、アメリカのチョウザメとビーバー、およびアジアのメコン川流域のイラワジ川のイルカが含まれている。

研究は、科学誌グローバル・チェンジ・バイオロジー(Global Change Biology)に掲載された。論文は、淡水大型動物に対する、さらなる保護努力が非常に必要であることを示している。



The World's Plants Are Going Extinct About 500 Times Faster Than They Should, Study Finds
Livescience 2019/06/11

世界の植物は予想より約500倍早く絶滅している

6月10日に科学誌「ネイチャー エコロジー&エボリューション (Nature Ecology&Evolution)」に発表された新しい研究によれば、今、地球は「植物を生かせておくことができない病」に苦しんでいる。

世界中の 33万種を超える種子を持つ植物の個体数を分析した後、研究者たちは、西暦 1900年以来、地球上で、毎年約 3種類の植物が絶滅し続けていることを発見した。

この絶滅の率は、自然に植物が絶滅するとされる率より 500倍高い。ここには、ほとんどの木や花、そして果実をつける植物が含まれている。

当然のことながら、この非常に高い絶滅率には、人間活動が大きく関与している。

研究者は以下のように言う。

「この現代の植物の絶滅の地理的パターンは、動物の絶滅の地理的バターンと驚くほど類似しているのです」

研究チームは、報告されたすべての植物の絶滅の約半数は、人間の活動によって引き起こされた環境の変化に対して植物種がより脆弱な、孤立した島々で起こったことを見出した。

たとえば、ハワイ島では、1900年以来 79種の絶滅が報告されており、ハワイ島は、植物種にとって最も危険な場所であることが証明された。

他に植物の絶滅率が高いのは、南アフリカのケープ州、モーリシャスの島々、オーストラリア、ブラジル、インドなどだった。

これらの結論に達するために、研究者たちはあらゆる科学誌と植物のデータベースを徹底的に調べた。それは、先駆的な植物学者であるカール・リンネによる 1753年の植物概論『植物の種』から始まり、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種を定期的に更新するレッドリストにまで至る。レッドリストは、世界中の絶滅の危機に瀕している動植物の包括的なリストを示すものだ。

さまざまな絶滅報告を組み合わせてクロスチェックした後、研究チームは、その結果を植物の自然な状態での絶滅率と比較した。

2014年の調査では、植物の自然の状態での絶滅率は、1年間で 100万種あたり 0.05から0.35になることが計算された。

1753年以来およそ 1,300の種子植物が絶滅の危機にあると宣言されていたが、それらの主張の約半分が最終的には誤りであることが証明されたことも研究者たちは見出した。

その時代からの過去 250年間に、絶滅したと考えられていた 400種以上の植物が再度発見されており、他の 200種が他の生物種として再分類されている。

これにより、過去 250年間で約 571種の絶滅が確認され、年間 100万種あたり約 18〜26種の絶滅が起きていると計算された。

そして、この研究が示す、もっと厄介なことは、研究者たちが見出したこの高い植物の絶滅率は、すでに絶滅したか、または絶滅の危機に瀕している植物種の実際の数として過小評価である可能性が非常に高いことだ。


つくづく、6度目の大量絶滅の渦中にいることを感じる最近であります。

最終更新:2019/09/25 22:50

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