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記事詳細

2019/09/10 21:46

20億年前の地球で「酸素の消失により99%の生命が死滅した」大量絶滅事象があったことが明らかに。それは微生物の大量死で、その状況は現在と酷似しており

2019年9月2日の米ニューズウィークの記事より
mass-extinction-2billion.jpg

その後の地球は「10億年」も生命がほぼいない状態に

地球の歴史では、これまで「 5回の大量絶滅」があったということになっています。

ところが、最近、それらの 5回の大量絶滅より、はるか以前に、

「地球上のほぼすべての生物が消えたような大絶滅」

があったことがわかったのでした。

それは「微生物の大量絶滅」でした。

地球のこれまでの 5回の大量絶滅は大ざっぱには以下のようになっています。年代にはすべて「約」がつきます。

地球の過去の大量絶滅

・4億4400万年前 当時生息していた全ての生物種の85%が絶滅

・3億7400万年前 すべての生物種の82%が絶滅

・2億5100万年前 海生生物のうち最大96%、全ての生物種で見ても90%から95%が絶滅

・1億9960万年前 すべての生物種の76%が絶滅

・6550万年前 恐竜をを含むすべての生物種の70%が絶滅


このようになっています。

今回明らかになった「地球上で最大の大量絶滅事象」は、それらよりはるかに向かいの 20億年前に発生していたのでした。

これは、大量絶滅の調査の方法を変更したことにより突き止められたものです。

大量絶滅の調査は、これまでは、基本的に「化石」から行っていましたが、化石の方法ですと、大型の生命などについては増加や減少について追跡できるのですが、大型の生物以前の生物、つまり「微生物などの大量絶滅」は、これまで考慮されたことがありませんでした。

しかし今回、国際的な研究チームが、重晶石と呼ばれる岩石内の酸素の量を追跡することによって、「時代の変遷の中での、生物の量」を特定することに成功したのです。

その中で、20億年前の大量絶滅が明らかとなったのでした。

最も興味を持ったのは、この大量絶滅が、

「地球上から酸素が消えて起きた」

ことでした。

そういう時期が地球にあったのです。

地球上で、増えていた酸素が、再び急激に減少していったことで、ほとんどの生物たちは生き残ることができなかったようです。酸素を不要とする一部の生命以外は、みんな絶滅してしまったということのようです。

まずは、冒頭のニューズウィークの記事をご紹介します。

TWO BILLION YEARS AGO, UP TO 99 PERCENT OF LIFE ON EARTH DIED IN AN EVENT MORE CATASTROPHIC THAN MASS EXTINCTION OF THE DINOSAURS
Newsweek 2019/09/02

20億年前、地球上の生命の最大99%が絶滅していたことが判明。それは恐竜が絶滅した時よりもはるかに壊滅的な大絶滅だった

国際的な科学者チームは、このたび、すでに知られている大量絶滅事象の他に、20億年前の地球で、地球上の生物のおよそ 99.5%が死滅した大絶滅があったことを突き止めた。

この大量絶滅では、6500万年前に地球上から恐竜が一掃された時よりも、はるかに多くの生物圏が消滅したと考えられるという。

通常、大量絶滅の事象は、化石を通して追跡することができる。化石を調べれば、動物たちがどの時期に存在し、どの時期に存在していなかったかが分かるのだ。

しかし、化石からの追跡は、多細胞生物などの複雑な生命に対してしか行うことができない。多細胞生物以前の生命の大量絶滅を追跡することは難しい。当時、地球上に生息していたのは、主にさまざまな「微生物」であり、微生物の存在は、化石からは追跡できない。

今回、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表された研究報告では、国際的な科学者チームが、数十億年前に形成されたカナダのハドソン湾の重晶石(バライト岩)を調べた。重晶石は、特定の時間に大気中にどれだけの酸素が含まれていたかについての情報を保持する鉱石だ。この鉱石に、特定の時期に大気中に含まれていた酸素の量に関する情報が含まれているのだ。

そして、チームは、これらの鉱石から、20億5000万年前に、地球の生命レベルが大幅に低下していたことが示されていることを見出した。

これは、地球上の酸素レベルの大きな変化と一致した。

今回見出された 20億5000万年前の大量絶滅の前の 24億年前に、地球の大気中の酸素の量は大幅に増加している。これは「大酸化イベント」として知られる。

その後、酸素の量が劇的に減ったのだ。地球上の生命にとってみれば、それまで十分に自然から与えられていた酸素が減少し、一転して、地球の生命は、「酸素不足」に苦しむことになったのだ。

しかもこの酸素の減少した状態は、その後、10億年近くにわたって続いたという。

論文の著者であり、イスラエルのワイツマン科学研究所と米国プリンストン大学に在籍するピーター・クロックフォード (Peter Crockford)氏は、この結果に、「とても驚きました」と語る。「これほど大きな大量絶滅の痕跡を、重晶石のサンプルから発見できるとは思ってはいませんでした」

クロックフォード氏は以下のように言う。

「この大量絶滅の 1億年前から 2億年前、地球上には多くの生物がいましたが、その後大部分が死滅しました。その後の時代に地球で複数回起きている大量絶滅事象の場合は、その後に生態系が回復しますが、この 20億年前の大量絶滅の後は、10億年にわたって生物が極端に少ない状態が続き、地球の生物圏が小さな状態が続きました」

クロックフォード氏らの推定では、20億年前の大量絶滅では「地球上の生物の 80%から最大で 99.5%が絶滅した」という。

恐竜が絶滅した 6550万年前の絶滅事象での時に地球から消えた生物は全体の約4分の3だった。また、これまでに知られているなかで最大の大量絶滅だった約 2億5200万年前の「大絶滅」で絶滅した生命でさえ、陸上生物の約 70%と海洋生物の約 96%だった。

ここからも、20億年前の大量絶滅がいかに壊滅的なものだったかがわかる。

研究チームによれば、この大量絶滅は、科学者たちが「酸素のオーバーシュート」と呼ぶ学説を裏付けるものかもしれないと述べている。

酸素のオーバーシュートは、光合成をして酸素を作り出す生物の出現と、大陸表面に風が生じるようになったことによって大量の酸素が地球に発生し、それが地球上の生命の進化を促したが、酸素を放出する生き物が増え過ぎて、酸素が不足し、それが生物の減少を招いたという説だ。

クロックフォード氏は、今回の発見が、地球の未来の変化を予想する上で役立つ可能性があると語る。

「 20億年前と同じように、人間を含む現在の生物圏は、食物連鎖の末端に依存しています。それはつまり、海の微生物と地上の植物に依存しているのです。大気中の酸素濃度に関しては、それが急激に変化することはないとしても、今後の数十億年などの間には、変化する可能性は十分にあり得ます」

クロックフォード氏は、今回の発見により、地球には、まだ科学者たちに突き止められていない大量絶滅事象がたくさんあるはずだと確信するようになったという。

ここまでです。

地球にはいろいろな変動の歴史がありますれけれど、「酸素がなくなった」という事象は、地球上に生命が登場して以来、1度もなかったと私は思っていたののですが、「それがあった」のです。

酸素がなくなれば、そりゃまあ、今でも、ほとんどの生命は生きられないでしょうけれど、しかしですね、なぜ、「うーむ」なのかといいますと、ニューズウィークの記事に出ています科学者の方は、「酸素のオーバーシュート」という言葉を使っています。

つまり、

「地球に光合成で酸素を作り出す植物性の生命が現れた」ことによって、「地球の酸素は大幅に増加した」と。

しかし、これは以下の記事でもふれましたけれど、「それはない」はずなのです。

Carbon Dioxide Fertilization Greening Earth, Study Finds
NASA 2016/04/26

二酸化炭素は土地を肥沃化し、地球の緑化に貢献していることが判明

科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジ (Nature Climate Change)で発表された新しい研究によると、地球の植生地の 4分の1から半分は、主に大気中の二酸化炭素レベルの上昇により、過去 35年間で著しい緑化を示していることがわかった。

この研究は、8か国 24機関の 32人の研究者たちからなる国際チームによって行われた。

研究では、NASAの 人工衛星に搭載されているセンサー MODIS と、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の 放射計 AVHRR の衛星データを使用し、地球上での緑化の面積指数、あるいはその植物の量を決定する行程が含まれている。

その結果、過去 35年間で、地球全体で、アメリカ本土の 2倍に相当する面積で緑が増加していたことが明らかとなった。

植物の葉は、光合成による太陽光からのエネルギーを使用して、大気から吸い込まれた二酸化炭素を、地面から取り出された水と栄養素と化学的に結合させ、地球上の生命の食物、繊維、燃料の主な源である糖を生成する。

二酸化炭素濃度の増加は、光合成を増加させ、植物の成長を促進することが示されている。

もっとも、植物成長の増加の要因は、二酸化炭素の増加だけというわけではない。窒素、土地の表面の変化、地球の気温、降水量、日光の変化による気候変動はすべて緑化効果に寄与する。

二酸化炭素が地球の植物の増加にどの程度寄与しているか判断するために、研究者たちは、衛星データで観察された植物の成長を模倣するいくつかのコンピューターモデルを通じて、二酸化炭素と他の各変数のデータを単独で実行した。

結果は、二酸化炭素の増加は、緑化の増加効果のうちの 70%を説明することを示した、と米ボストン大学地球環境学部の教授であるランガ・ミネーニ (Ranga Myneni)博士は述べた。

「二酸化炭素の次に、植物の増加に重要な要因は窒素で、その割合は 9%でした。そのため、地球の植物増加のプロセスの中で、70%の影響を与えている二酸化炭素が果たす大きな役割がわかるのです」

地球は、氷で覆われている土地以外の約 85%が植生に覆われている。地球上のすべての緑の葉で覆われている面積は、平均して、地球の総表面積の 32パーセントに相当する。

過去35年間にわたる緑化の程度は、「気候システムにおける水と炭素の循環を根本的に変える能力を持っている」と、中国北京大学の研究者であり、ボストン大学の客員研究員として研究を続けるザイチュン・ズー (Zaichun Zhu)博士は言う。

毎年、人間の活動から地球の大気中に放出される炭素の量は 100億トンに達するが、その炭素の約半分は、その領域で海洋と大地の植物に一時的に貯蔵される。

北京大学の研究によれば、1980年以降、陸上での炭素吸収量の増加(植物生息域の増加を意味する)が報告されていた。

大気中の二酸化炭素濃度の上昇は植物にとって有益だが、気候変動の主な原因でもあると理解されている。地球の大気に熱を閉じ込めるガスは、石油、ガス、石炭、木材の燃焼により、地球が工業時代に入って以来、増加しており、かつて見られない濃度に達し続けている。

気候変動の影響には、地球温暖化、海面上昇、氷河と海氷の融解、さらに厳しい気象現象が含まれていると理解されている。


この記事でも、「なぜ、地球には酸素があるのか」ということは、科学の世界で最大の謎のひとつであり、そのほぼ理由はわかっていないことにふれましたが、

・植物や植物性バクテリアが酸素を生成しても、他の微生物に消費される

・植物や植物性バクテリアも夜は酸素を消費する


という理由などから、どれだけ光合成をする生物が増加しても、「地球上の酸素が増えるという理由にはならない」と思われるのです。

地球に酸素があるという現実は、光合成の登場だけでは説明が難しいように思われまして、他に何か「決定的な要因」があるはずだと思うのです。

もちろん、植物が突然、極端に減少すれば、地球の大気が危機的になるという「急激な減少」のほうの話はあると思われますが。

結局、それが何かはわからないですが、20億年前に、

「何らかの要因で、地球に酸素がある決定的な要因が消失した」

ということになると思われます。

ちなみに、地球の地上に大気が保持されているのは、基本的には、地球の重力の強さによるものだと思われますが、たとえばですけれど、

「地球の重力に、あるとき、突然異常な変化が急速に生じた」

というようなことがあるとすれば、それは、「地球の大気に異常が起きる」こととつながるということは、あり得るかもしれません。

たとえば、地球の重力が月のような程度のものだったなら、地上の大気は、宇宙空間へ逃げていき、大気は地球に止まらないはずです。

そうかといって、「地球の重力がこれ以上強力なものだったら」それはそれで、いろいろと不都合がありそうな気もします。

ですので、重力の問題ひとつを考えても、地球というのは「生命が生きるために、完全にできている」と思うのですね。

重力でも、あるいは磁場なども、そういういろいろな地球環境の「バランス」が保たれているうちは、20億年前みたいな極端なことは起きないと思います。

しかし、

「そのバランスが崩れたら?」

ということは考えることも重要なことかもしれません。

バランス・・・重力・・・磁場・・・微生物の減少・・・植物の減少・・・というように見ていきますと、「バランスが崩れた時代」というのはいつかといと、「今かもしれません」

この地球の根幹を支えているのは、どこまでいっても微生物であり、海でいえば、細菌やさまざまなプランクトン、陸上でも、さまざまな細菌や微生物が、たとえば食物網においても、他のさまざまにおいても、多くを支えています。

ところが、海や川の水システムの微生物は、以下のような記事で取りあげさせていただいていますが、今や、抗生物質などの流入により、「水中の微生物環境は壊滅的」ということになっています。

World's rivers 'awash with dangerous levels of antibiotics’
The Guardian 2019/05/27

世界中の河川が危険なレベルの抗生物質であふれていることが判明

世界最大規模の調査によれば、72カ国の3分の2の調査場所で抗生物質が発見された

テムズ川からチグリス島までの世界中の何百もの河川が危険なほど高レベルの抗生物質であふれていることがわかった。

抗生物質による環境の汚染は、細菌が抗生物質に対する耐性を発現させることにおいて重要な経路のひとつであり、それは、重要な疾病の治療薬としての抗生物質が効かなくなることへの段階でもある。

耐性菌の研究者である英エクセター大学の微生物生態学者、ウィリアム・ゲイズ (Prof William Gaze)教授は以下のように言う。

「人に見られる多くの耐性遺伝子は環境での細菌に由来しています」

抗生物質耐性菌の増加は 2050年までに、毎年 1000万人を死に至らしめる可能性がある世界的な健康上の緊急事態であると国連は先月発表した。

抗生物質は、人間や畜産動物の排泄物を介して河川に入りこみ、そしてそれは土壌に移行し、自然環境に入りこんでいく、また、排水処理施設や製薬施設からも抗生物質は漏洩している。

今回の調査と研究を主導した、英ヨーク大学の環境科学者であるアリスター・ボクソール (Alistair Boxall)氏は、次のように述べている。

「研究が示したことは、非常に恐ろしく、そして憂鬱な現実でした。私たちの環境の大部分に、耐性菌の出現に影響を与えるのに十分なほど高いレベルの抗生物質が存在している可能性があるのです」

5月27日にフィンランドの首都ヘルシンキでの会議で発表されたこの調査は、英テムズ川を含む世界で最も有名な河川のいくつかが、重篤な感染症の治療にとって極めて重要であると分類される抗生物質で汚染されていることを示した。

多くの場合、それらの抗生物質は環境上、安全でない高いレベルで検出された。これが意味することは、これらの河川の環境から耐性菌が発現し、広がっている可能性が非常に高いということだ。

オーストリアのドナウ川から採取したサンプルには、肺炎や気管支炎などの気道感染症の治療に使用される抗生物質クラリスロマイシンを含む 7種類の抗生物質が含まれており、そのレベルは、安全と見なされるレベルの約 4倍だった。

ヨーロッパで 2番目に大きい川であるドナウ川は、ヨーロッパ大陸の河川で最も汚染されていたこともわかった。また、ヨーロッパでテストされた河川の 8%は安全の限界を超えていた。

英テムズ川は、ヨーロッパで最もきれいな河川の 1つと一般的には見なされているが、テムズ川は、支流の一部とともに、5種類の抗生物質の混合物によって汚染されていた。テムズ川沿いの 1か所と支流の 3か所が安全なレベルを超えた抗生物質により汚染されていた。

テムズ川では、皮膚や尿路の感染症を治療する抗生物質シプロフロキサシンが、安全基準の 3倍以上のレベルで発見された。

このような高レベルの抗生物質で河川が汚染されていることが、耐性菌の発現に関して危険な状態であることはもちろんだが、低いレベルの抗生物質による汚染が見出された河川でさえも脅威だとゲイズ 教授は述べる。

「ヨーロッパ各地の河川で見られる低濃度の抗生物質の汚染でさえ、耐性菌の進化を促進し、耐性遺伝子がヒトの病原体に移る可能性を高める可能性があると考えられます」

今回の研究では、72カ国の 711の場所を調査した。その結果、それらの中の 65%で抗生物質が発見された。 111か所では、抗生物質の濃度が安全なレベルを超えており、最悪の場所では、安全限界値の「 300倍以上」という場所もあった。

river-africa-35.jpg

調査では、一般に、所得の低い国家の河川で高い抗生物質濃度が示され、アフリカとアジアの地域が最も汚染の状態が悪かった。

最も汚染の状態がひどかったのは、膣感染症の治療に使われる抗生物質メトロニダゾールが安全基準の 300倍以上のレベルで発見されたバングラデシュでの調査ポイントだった。

所得の低い国では、抗生物質を除去するための技術を欠いていることが多く、抗生物質の残留物は、主に排水処理施設の近くで検出された。

あるいは、アフリカのケニアで目撃されたように、下水や医療廃棄物などが適切な処理をされず、そのまま河川に投棄されていた場所でも、安全基準の最大 100倍のレベルの高い抗生物質濃度が検出されている。

英国を拠点とする慈善団体「ウォーター・エイド (Water Aid)」の保健衛生アナリストであるヘレン・ハミルトン (Helen Hamilton)は、次のように述べる。

「低所得国における保健衛生サービスの管理を安全な方向に改善することは、薬剤耐性菌との闘いにおいて重要なことだと思われます」

研究チームは現在、魚や無脊椎動物、そして藻類などの河川の野生生物に対する抗生物質汚染の環境への影響の調査を計画している。研究者たちは、おそらく深刻な影響がそれらの野生生物に及んでいると推測している。

ケニアの一部の河川の非常に抗生物質汚染濃度が高かった場所では、そこに生きている魚は確認されなかった。ボクソール氏は、「魚類の総個体数の大幅な減少が見られました」と述べた。


あるいは、かなり前の記事ですが、「海のプランクトンも劇的に減少している」ことを NASA が突き止めたことを以下の記事で取りあげました。


NASA Study Shows Oceanic Phytoplankton Declines in Northern Hemisphere
NASA 2015.09.24

NASA による研究で、北半球の海洋植物プランクトンが減少していることが判明

新しいNASAの研究は、世界の海では、海洋の食物連鎖の基礎となる海洋植物プランクトンの数が大幅に減っていることを見出した。

NASA は、衛星データによる駆動モデルに基づいた長期的な植物プランクトンの状態の動向について、今回初めてとなる調査を実施した。この調査結果論文は、9月23日の、アメリカ地球物理学連合の科学誌グローバル・バイオジオケミカル・サイクルズ( Global Biogeochemical Cycles )に発表された。

調査の結果、植物プランクトン類の最大のタイプである珪藻は、1998年から 2012年の間に、全世界で、年間1パーセント以上減少していた。

「植物プランクトンは、木々や草花のように、光合成のための二酸化炭素を必要としています」と、今回の論文の主筆である NASA ゴダード宇宙センターのセシール・ルソー博士( Dr. Cecile Rousseaux )は述べる。

植物プランクトンが大発生する時には、数百キロメートルなどの広範囲に及ぶこともあり、そのような場合は、宇宙の人工衛星からも観測することができる。

大気中の二酸化炭素は、冷たい海水に溶解する。

小さな植物プランクトンたちは、動物がエサを食べて育つのと同じように、海に溶解した二酸化炭素を摂取し、有機炭素に変換する。

これは、すべての海洋食物系の中の重要な拠点となる。

そして、植物プランクトンの細胞が死ぬ時には、自らの体の中に炭素を蓄えたまま、海底に沈んでいく。

それらのプランクトンたちの死骸の一部は、海流の作用で、再び海面へと上昇し、他の植物プランクトンの群にエネルギーを供給することになるのだ。

しかし、残りの死骸は、海底の堆積物中に蓄積され、数千年間、または、数百万年間というような長期間にわたり海底に保存され続ける。

これが、大気から除去された二酸化炭素の長期間にわたり(海水に含まれないで)海底で保存されるシステムのひとつとなる。

珪藻類の減少は、15年間の研究期間中に何種類かの植物プランクトンの減少の変化があった、いくつかの地域で見られている。

ルソー博士と研究チームは、海域のクロロフィル(葉緑素)の海の色の測定値を取得するという方法を取った。

クロロフィルは、植物の光合成の一部として生成される。

観測は NASA の海域調査衛星「シーウィフス( SeaWiFS )」から行われた。

NASA の衛星SeaWiFS
NASA-SeaWiFS-300x181.jpg

それより得られた下のデータ(例)は、すべてのタイプの植物プランクトンからなるクロロフィルの総量を示している。

plankton-decline-01.gif
(訳者注)実際は動画です。赤い部分が植物プランクトンの量が少ない海域で、青くなればなるほど多いことを示すようです。

以前の研究で、北半球において、総クロロフィル量が減少していることが確認されていた。しかし、減少した植物プランクトンの種類はわからなかった上に、「なぜ減少しているか」という理由もわからなかった。

そこで登場するのが、海洋コンピュータモデルだ。

衛星からのデータと、海域での実地観測データの情報から NASA の海洋生物地球化学的コンピュータモデルは、海の条件を再現した。

たとえば、その海流、日光の当たる量、その海域で植物プランクトンたちが利用可能な栄養素の量などの条件を NASA のコンピュータは正確にはじき出した。

このコンピュータモデルは、大きなサイズのプランクトンである珪藻と、小さなサイズのタイプの、たとえば、円石藻や緑藻植物門と呼ばれる植物プランクトンとを研究者たちが区別できることにも貢献した。

「生物地球化学的モデリングのデータに、衛星データを含めることは、非常に興奮する試みです」と NASA の海洋学者のジェレミー・ワーデル( Jeremy Werdell )氏は述べる。

衛星データは、異なる植物プランクトンの種類や、それらに影響を与える可能性がある栄養素レベルを明確に区別することはできない。

それは、船などによる直接的な採取等によるサンプリングを加えることで、世界の海洋の全体の状況を把握することができるのだ。

こんコンピュータモデルによれば、珪藻の減少は、混合層と呼ばれる海水の最も上の層が浅くなってきていることに起因していることがわかる。

季節変動を考慮しても、混合層は 15年間の研究期間の間に 1.8メートル浅くなった。

混合層は、波と海流が絶えずぶつかり合い、泡立つ場所であり、それより下の深い海水の層から栄養分を引き出される。

mixed-layer.jpg

上層部の状態は、混合層がどの程度深いか、そしてどの程度の太陽光量を受けているかに依存し、この状態が植物プランクトンの増殖を促進する条件と直結する。

しかし、混合層が浅いと、海水の容積が少なくなり、海水の栄養素の保持が少なくなるのだ。

そうなると、植物プランクトンたちの栄養分が不足する可能性がある。これは、コンピュータモデルで報告された珪藻の必須栄養素の濃度からも確認されている。

しかし、混合層が浅底化している理由については、依然として不明だ。

混合層が浅底化するひとつの可能性として、海の上層部の撹拌を引き起こす「風の変化」ではないかとルソー博士は言う。

珪藻の減少は、統計学的には顕著である一方で、ルソー博士は、「現時点では深刻な状態ではない」とも述べる。

しかし、これが、自然変動や気候変動によるものかどうかなどを監視すねために、海の条件の変化に応じて、将来的にモニタリングが続けられる。


地球のあらゆるところで、微生物が急減している今の状況は、実は、

「20億年前と似ている」

と考えられます。

ニューズウィークの記事での科学者の方は、「数十億年」というような数字を出されていましたが、しかし、現在のような微生物において危機的といえる環境になるまでには、ほんの数十年ほどしか時間がかかっていません。

以下の記事で取りあげました昆虫の減少なども、ほんの数十年で加速しました。

Mass insect extinction within a century threatens 'catastrophic' collapse of nature’s ecosystems, scientists warn
Independent 2019/02/12

100年以内に「昆虫の絶滅」が発生する恐れがあり、それは自然の生態系システムの「壊滅的」な崩壊の危機と直結すると科学者たちが警告した

地球規模の科学的検証によると、農薬、汚染、気候変動により「驚くほどの」割合で昆虫種が一掃されていることが判明した

農薬の使用が、世界中の昆虫の「驚くべき」減少を引き起こしており、これは自然の生態系に「壊滅的」な影響を与える可能性があると研究者たちは警告している。

科学誌「バイオロジカル・コンサーベイション(Biological Conservation / 生物学的保全)」に掲載された科学レビューによると、昆虫種の 40パーセント以上が、この数十年で絶滅の危機に瀕している。その原因には、気候変動や汚染も含まれている。

昆虫の生体数の急落率があまりにも激しいために、ほぼすべての昆虫が 1世紀以内に消滅する可能性があると、この研究は明らかにした。

論文で研究者たちは、「急減している昆虫の個体群の回復を可能にし、それらが提供する重要な生態系の役割を保護するために、農業業界の見直しが緊急に必要だ」と述べている。

研究は、オーストラリアのシドニー大学とクイーンズランド大学の研究者たちによっておこなわれた。

この研究では、生物学者たちが、世界中の 73例の歴史的な昆虫の減少の報告について系統的レビューをおこなった。

その中で研究者たちは、既知の昆虫種の 10パーセントがすでに絶滅していることを見出した。比較すると、脊椎動物では、絶滅は 1%だった。

そして、絶滅せずに残っている昆虫のうちの 41%が減少していた。

過去 30年間で、全昆虫の総質量は年間平均 2.5パーセント減少していた。

シドニー大学生命環境科学部のフランシスコ・サンチェス-バイヨ(Francisco Sanchez-Bayo)博士は、以下のように警告する。

「あまりにも劇的なこの減少は、今後 100年のうちに昆虫が地球からいなくなってしまうことを示しています」

もっとも大きな減少率だったのが蝶(チョウ)と蛾(ガ)類で、ミツバチやフンコロガシも最悪レベルの減少率だった。

また、研究者たちは、かなりの割合の水生ハエ種もすでに消えていると述べた。

このレビューでは、絶滅の主な 4つの要因が強調されている。

農業、都市化、森林伐採による生息地の喪失、汚染。そして、侵入種や病気などの生物学的要因と気候変動。

調査された研究の 40パーセントで「農業が主な原因」であり、研究者たちは特に脅威として「農薬の使用方法」を強調している。

サンチェス-バイヨ博士はこのように述べる。

「私たち人類は、何千年も農業を続けてきましたが、その何千年の間に、このような昆虫の減少が起きたことはありませんでした。浸透殺虫剤の登場は、農業の方法に大きな変化をもたらしました」

そして、博士は以下のように言った。

「農業での食物の生産方法を変えなければ、あと数十年で、昆虫全体が絶滅の危機に瀕する可能性があります」

「これが地球の生態系に与える影響は、控えめに言っても壊滅的です」

研究者たちは、減少しつつある昆虫個体群は、世界の動植物種において「地球での6回目の大量絶滅」が進行している証拠であると付け加えた。


ですので、絶滅に至るまでに数十億年というような遠大な数字はないと思います。

ここまで突き進んできた時間、つまり数十年以内くらいに、

「私たちは 20億年前に起きた微生物の大量絶滅と同じような状況を見る」

ことになるのかもしれません。

微生物がいない世界で生き残ることができる生命は(微生物同士を含めて)ほとんどいないはずです。

現在の世の中は、その兆候があまりにも顕著で、むしろ「 20億年前のようにはならない」と考えるほうが難しいレベルにまで来ていると思います。

最終更新:2019/09/10 21:46

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