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記事詳細

2019/05/14 20:21

アメリカで露見した「全米1900万人が《発ガン性や赤ちゃんの低体重を促進する化学物質 PFAS 》に汚染された水を飲んでいた」という衝撃的な事実が示すのは、私たちの日本もおそらく同じ状況であること

2019年5月7日のアメリカCBSニュースより
pfas-us-2019.jpg

化学物質PFASとは

今回ご紹介させていただきますのは、今、アメリカで大変な話題となっているもので、ひとことで言いますと、

「 PFAS と呼ばれる化学物質が全米の水道水システムから発見された」

というもので、現時点で 1900万人のアメリカ人がその水を飲んでいると推定されるというものです。

この「 PFAS 」という言葉なのですけれど、ややこしい話ですが、これは、花粉症と食物アレルギーの総称としての言葉( PFAS = Pollen-Food Allergy Syndrome )と同じでもあるのですけれど、今回の報道に出てくる PFAS は、化学物質のことです。

これに関しては、CBS ニュースの報道をご紹介する前に、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)のウェブサイトに PFAS を説明するページがありまして、その中から一部抜粋させていただきます。これを読みますと、「その厄介性」がおわかりになるかと思います。

ここからです。

アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)によるPFASの説明
Basic Information on PFAS

PFASとは何ですか?

ポリフルオロアルキル物質(PFAS)は、PFOA、PFOS、GenX、および他の多くの化学物質を含む人工化学物質のグループです。

PFASは1940年代以来、アメリカを含む世界中の様々な産業で製造され使用されてきました。 PFOAとPFOSはこれらの化学物質の中で最も広く生産され研究されてきたものです。

どちらの化学物質も、自然環境や人体に対して非常に持続性があります。つまり、自然の中でも人体の中でも分解されず、時間の経過とともに蓄積する可能性があります。 PFASへの曝露がヒトの健康への悪影響につながる可能性があるという証拠が存在します。

PFASは以下のようなものに含まれます

・PFAS含有材料で包装された食品

・PFASを使用する装置で処理された食品、またはPFAS汚染土壌または水中で栽培された食品。

・撥水性のある布地、焦げ付き防止製品(テフロンなど)、つや出し剤、ワックス、塗料、清掃用製品、消防用フォームなどの製品

・PFASを使用する生産施設または産業(クロムメッキ、電子機器製造など)を含む職場

・特定の施設(例えば製造業者、埋め立て地、廃水処理施設、消防士訓練施設)に関連付けられた飲料水

・魚、動物、人間を含む生物。生体内で、PFASは時間の経過とともに蓄積し、そして分解されずに持続する能力を持っています。

PFASはなぜ重大なのか

PFASは、人々が日常的に使用するさまざまな消費者製品に含まれているために、 ほとんどの人が PFAS にさらされています。

研究によると、PFAS への曝露は、生殖と誕生への問題、肝臓と腎臓の問題、そして免疫学的影響を引き起こす可能性があることがわかっています。また、 PFAS は動物にガンを引き起こしました。 そして、最も一貫した知見は、曝露した人々のコレステロール値の上昇です。

現在までわかっている PFAS の具体的な影響としては以下のようになります。

・幼児の出生時の体重が低い

・免疫システムへの影響

・がん

・甲状腺ホルモンの崩壊


ここまでです。

私もよく知らなかったのですが、この説明を読みますと、 PFAS という化学物質は、次のような面倒なものであることがわかるのです。

PFASの特徴

・私たちがふだん使用する非常に多くの製品に含まれている

・自然の中では分解されない

・人間の身体の中でも分解されない

・そして体内に蓄積していく

・発ガン性、赤ちゃんの低体重、免疫システムへの影響などがある


これを読みまして、私は、「あー、なるほど」と思いました。

過去に取り上げてきた様々な現代の「原因不明の問題」が、ここにもリンクしているのだなあということがわかるのです。

しかし、そのあたりを先に書いてしまいますと、長くなってしまいますので、まずは CBS ニュースの記事をご紹介します。

なお、この報道を「アメリカの出来事」として読むのは間違いかと思います。

なぜなら、生産のシステムも作られる製品のタイプも、アメリカも日本も(そして、ほぼすべての主要国も)同じだからです。

ですので、この記事は、「このようなことが全世界に広がっている」と考えながら読むのが正しいのではないかと思います。

New study claims 43 states expose millions to dangerous chemical in drinking water
CBS NEWS 2019/05/07

新しい調査によると、アメリカの43州で飲料水の中に危険な化学物質が含まれており、何千万人の人々が曝露されていることがわかった

米国の非営利組織エンバイロメント・ワーキング・グループ(Environmental Working Group)と米ノースイースタン大学による新しい調査報告によれば、アメリカ本土のほぼすべての州の人々が、不健康な飲料水にさらされていることが見出された。

研究者たちによると、全米の43の州が、化学物質の PFAS で汚染された場所を持っているという。その中には、飲料水の水源地も含まれている。

アメリカ疾病予防管理センター (CDC)は、これらの化学物質 PFAS は、先天性欠損症やガン、不妊などの健康問題に関連していると述べている。

この調査は、アメリカ国防総省のデータと水道事業報告書から得た情報をまとめたもので、この調査の結果からは、アメリカで推定 1,900万人が汚染された水にさらされていることを示している。

研究者たちは、公共の水道システムや軍事基地から、民間の空港、工業団地、ダンプ、消防士の訓練場まで、少なくとも 610か所の汚染された場所を見つけた。

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エンバイロメント・ワーキング・グループの上級科学者であるデビッド・アンドリューズ(David Andrews)氏は、「これはすべてのアメリカ人にとって重大な懸念です」として、CBS の取材に以下のように述べている。

「これらの化学物質は、私たちの体の中で分解されません。そして、これらは自然の環境の中で分解されることもないのです。現実として、これらの化学物質は、私たちの血液の中に留まり続けるのです」

エンバイロメント・ワーキング・グループは、声明の中で、作成したインタラクティブ・マップは、化学物質 PFAS のアメリカ国内での汚染を追跡するために利用可能な最も包括的な情報源となると述べている。

アメリカ環境保護庁 (EPA)によると、PFAS は、クリーナー、布地や織物、皮革、紙および塗料、消防用フォーム、および電線の絶縁などの幅広い耐久財に使用されているという。

アンドリューズ氏は以下のように言う。

「この PFAS という化学物質には、さまざまな健康システムに影響を与え、精巣ガンや腎臓ガン、そして、心臓や肝臓、甲状腺まで、さまざまな健康上の問題を引き起こす可能性があるのです」

約 20年間この化合物を研究してきたエンバイロメント・ワーキング・グループの代表であるケン・クック(Ken Cook)氏は、次のように述べている。

「アメリカ環境保護庁は、PFAS の問題に対処することに完全に失敗したと言えるでしょう。今回のこの重大な危機は、連邦の化学物質規制システムの失敗に起因する複雑な問題に原因があります」

「環境保護庁は、すべての PFAS 化学物質から、アメリカの人々の健康を守る法的制限を設定するために迅速に行動する必要があります。そして、汚染された水道を浄化する作業を公益事業に要求します」

ノースイースト大学の社会科学および健康科学の教授であり、社会科学環境衛生研究所の所長であるフィル・ブラウン(Phil Brown)氏は、次のように述べる。

「このインタラクティブ・マップは、PFAS による汚染が、実にアメリカの全国規模の問題であることを示しているのです」

この今回の報告書は、エンバイロメント・ワーキング・グループの別の研究の発表の 1週間以内に発表された。

その別の研究では、カリフォルニア州の飲料水から発見された複数の有毒な化学汚染物質が、今後数十年間で推定 15,000件を超えるガンの発症の原因となる可能性があると主張している。

科学者たちは、2011年から 2015年の間にカリフォルニア州の 2,700を超える給水システムで毒素と発ガン物質を発見している。

飲料水汚染物質の規制の見直しにより、環境保護庁には、二段階の飲料水の規格がある。一次規格は水中の有害物質の封じ込めに焦点を合わせ、二次規格は、肌や歯の変色を引き起こす、あるいは味が悪い、臭いがする、色があるということに焦点を当てている。

しかし、環境保護庁は、飲料水中の PFAS 化学物質に対して、法的に強制力のある制限を設けてはいないという。

アンドリュー氏は、CBSに対して、このように語る。

「環境保護庁は、健康のための推奨値を設定してはいますが、それは法的拘束力のある制限ではありません」

「そして、問題の一部としては、20年以上もの間、水道水の汚染物質に対して、新たな法的な制限を設定していないことです。私たちの水に含まれる可能性がある化学物質規制のシステム全体が壊れているのです。そして、アメリカの政府機関は、科学的に遅れているのです」

エンバイロメント・ワーキング・グループは、すべての PFAS 化学物質に 1ppt、つまり 1兆分の 1という制限を設けることを提案している。これは、他の機関の規制当局が安全と見なしている量よりはるかに少ない量だ。

CBSニュースへの声明の中で、アメリカ環境保護庁は、次のように述べた。

「環境保護庁は、アメリカの安全飲料水法(米の水道水に関する法律)で、PFOA と PFOS (共に化学物質 PFAS に含まれる)は、最大の汚染物質だと規定しています。この法律で規定されているプロセスは、公共用水システムの汚染物質に対する規制を策定する際の科学的完全性と透明性を保証します」

アメリカの政府機関は今年、「政府機関が PFAS に対処し、公衆衛生を守るために取っている具体的な措置」を概説した PFAS 行動計画 (PFAS Action Plan)を発表した。

ここまでです。

先ほどのアメリカ環境保護庁の PFAS の説明にあった以下の「人体への影響」を思いだします。以下のようなものでした。

・幼児の出生時の体重が低い

・免疫システムへの影響

・ガン

・甲状腺ホルモンの崩壊


どれもこれも、過去の記事で、

「どうして社会はこんなことになったのだろう」

という疑問と共に書いていたことです。

根本的な原因がわからないと思っていたいくつかのことは

たとえば、低体重の赤ちゃんが日本で増え続けていることを書かせていただいた以下の記事。

・増加し続ける低体重の赤ちゃんたちの「成人になってからの大きな健康リスク」が次々と明らかになる中、お腹の中の赤ちゃんの成長を阻害しているものは何なのかということを「社会」は真剣に考え直していただきたいと思うのです<

2017年2月13日のサイエンス・デイリーより
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出生時の体重が 2500グラム未満の乳児の割合の各国比較(2013年)
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世界で最も低体重の赤ちゃんの率が多い国、日本

アメリカの細胞学者であるブルース・リプトン博士の『「思考」のすごい力』という本から、「何が病気を作っているか」ということに関して書きました(それは要するに「心」です)。

その中に「世界中で低体重で生まれる赤ちゃんが増えている」ということにふれていることがありまして、それは以前から気になっていたことでした。

日本は特に低体重の赤ちゃんの増加が大きく、今、「世界で最も低体重で生まれる赤ちゃんの率が高い国」となっていますのは、冒頭の比較グラフの通りです。

に下の統計グラフを載せたことがあります。

2002年までの日本の低体重児(2500g以下)の数の推移
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これは 2002年のもので、その後も増え続けていますが、2013年の時点で、日本では 9.6%の赤ちゃんが出生時体重が 2500グラム以下の低体重児として生まれていますので、大体 10人に 1人くらいは低体重で生まれているということになります。

赤ちゃんが低体重で産まれる原因

欧米の科学系メディアで、「超低体重で生まれた赤ちゃんたちが、大人になってから精神・神経的な疾患を持つ率が高い」ことが研究によって判明したという記事が載っていたのです。これは超未熟児を対象にした研究ですが、冒頭の記事がそうです。

今回はその記事の概要をご紹介しようと思いますが、その前に、ブルース・リプトン博士の著作から「低体重で出生してくる赤ちゃんが作られるメカニズム」の部分を抜粋しておきたいと思います。

それによりますと、

「低体重の赤ちゃんもまた、母親のストレスから作られる可能性」が極めて高い

のです。

とりあえず、その抜粋を載せさせていただきます。

ブルース・リプトン著『思考のすごい力』より

発達中の胎児は母親の血液から栄養分をもらう。だがそれだけでない。

母親が糖尿病ならば、胎児は母親の血液から余分なグルコースをもらう。また、母親が慢性的にストレスを感じていれば、コルチゾルなど、闘争・逃走反応を引き起こすストレスホルモンも受け取るが、このあたりのしくみは、研究でほぼ明らかになっている。

ストレスホルモンは身体に防衛反応を呼び起こすホルモンである。母親が発したこれらのシグナルが胎児の血流に入ると、母親の胎内と同じ標的組織や標的器官に影響を及ぼす。

ストレスに満ちた環境では、胎児の血液は筋肉や脳の後方に優先的に流れる。その結果、腕や脚、それに、脳の中でも、とくに生命維持に必要な反射行動を行う部分に、栄養分が供給される。

防衛関連システムの機能を助けるために、内臓への血液量が減少する。かつ、ストレスホルモンの作用で、脳の前方部分の機能が抑制される。胎児の組織や器官の発達は、受け取る血液の量と、どのくらいの機能をもつかに比例する。

母親が慢性的にストレスを感じていると、胎盤を通過したホルモンが胎児の血液分配を変化させ、生理的な機能も変化させる。

胎児の血液中のコルチゾル濃度は、腎臓の濾過単位であるネフロンの発生に対し、きわめて重要な制御的役割を果たす。

ネフロンを構成する細胞群は、身体の塩分バランスを調節する上で重大な役割を果たし、結果として、血圧コントロールにも大きくかかわってくる。ストレスを感じる母親から過剰なコルチゾルを吸収すると、胎児のネフロン生成が影響を受ける。

コルチゾルには、このほか、母胎と胎児の両方に同時に働きかけて、成長・増殖状態から防衛状態へとスイッチを切り替えるという作用もある。この結果、過剰なコルチゾルが子宮内の胎児の成長を抑制し、小さめの子どもが生まれることになる。


引用はここまでにしておきますが、赤ちゃんの正常な育成を妨げるのが、母親のストレスである仕組みがおわかりかと思います。

コルチゾルなどの個々のホルモンの説明をする時間がないのですが、これは大人というか、ふだんの私たちの免疫機能にも影響を与えるもので、コルチゾルが多量に分泌されると、「脳の海馬を萎縮させる」ことがわかっています(コルチゾール - Wikipedia)。

「本人の脳の萎縮させる仕組み」が、お母さんと一体であるお腹の中の子どもに伝えられても、それは不思議ではないことです。

また、この本には、さまざまな研究で、低体重で生まれた赤ちゃんが「大人になってから」様々なリスクがあることについてふれられています。

例としては下のようなものがあります。

低体重児の成人後の影響についてのいくつかの研究

・出生時の体重が 2500グラム未満だった男性は、それ以上で生まれた男性に比べて、心臓病で死亡する危険性が 50%高い(英国サザンプトン大学の研究)

・出生時の体重が 2500グラム未満の女性は、それ以上の体重で生まれた女性に比べて、心血管障害にかかる危険性が 23%高い(米国ハーバード大学の研究)

・60歳の男性で、出生時に小さくやせていた人は、そうでない人に比べて、糖尿病発生率が3倍(英国ロンドン大学の研究)


そして、今回ご紹介するカナダの研究は、この場合は超未熟児の場合ですが、大人になってからのメンタルヘルスのリスクと関係することが示されました。

それをご紹介しようと思いますが、その前に、何となく「低体重の赤ちゃんを出産したお母さんについての社会的な勘違い(まるで、お母さん本人の生活に問題があったかのような)」が蔓延している気がしますので(基本的には環境と旦那さんの影響が大きいはずです)、「健康な赤ちゃんがどのように生まれるか」ということも含めて、補足しておきます。

健康な赤ちゃんを胎内で育てるには

その勘違いというのは、たとえば 2014年1月6日の報道「低体重児の出生率9.6% 出産前教育の充実を」に、下の記述があります。

報告書で最も気になったのは、低体重児で生まれる子供の割合が日本は突出して高いこと。米国疾病管理予防センターによると2500グラム未満で生まれる子供の割合は日本は9.6%。ギリシャと並んで27カ国中で最も高い。

過去30年間で低体重児の割合が日本はほぼ倍増した。これは先進国の中で特異な現象という。

その理由に妊娠中の厳格な食事管理や女性の喫煙・飲酒の増加などを挙げている。さらに不妊治療による多胎や子宮機能の低下した高齢出産の増加が背景にある。


というようにありますが、これでは何だか、低体重の赤ちゃんが生まれる原因が、

・食事管理
・喫煙
・飲酒
・高齢

というように聞こえてしまいますが、おそらく、すべてあまり関係ないと思います。

『思考のすごい力』にある、ストレスとコルチゾールなどのホルモンの「胎児への作用」を考えますと、

・低体重の赤ちゃんが生まれる原因のほとんどはストレス

だと言えるのではないでしょうか。

もちろん、他の要因も数多くあるでしょうけれど、最近は何かというと、どのような病気でも、あるいは健康関連でも、たとえばですが、

・喫煙
・食事制限のし過ぎ

などが挙げられることが多いですが、一般の病気や健康のことはさておいて、「赤ちゃんを生む」というもことに特化して考えれば、飲酒を別にすれば、私は下のようにずっと思っています。

・喫煙 → 「かつての日本は、男性の80%以上が喫煙者で、みんな家の中で吸いまくりだったのに、その時代の方がはるかに低体重児が少なかった理由は?」

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あるいは、

・食事制限のし過ぎ → 「食べるものがほとんどなかった戦中や戦後(戦後2年目の1947年からの3年間が過去最大のベビーブーム)のほうが、はるかに低体重児が少なかった理由は?」

というようなことは思ってしまうのです。

日本の喫煙率は、1960年代から一貫して下がっています。これからも下がるでしょう。

この喫煙数の推移と先ほどの低体重で生まれる赤ちゃんの増加のグラフを見る限り、なぜ、そこに「タバコが悪い」という関係を見いだせるのかがわかりません。

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タバコに関しては、他にもいろいろと不思議がありまして、「肺ガンの発生数との相関」も、どうしても理解できない部分がありますが、それは今回はいいです。

私もタバコを吸わないですので、タバコを吸わない人がタバコの煙を嫌いなことはわかりますが、何でもかんでも悪くすればいいというものではないような気はします(本当の原因がわからなくなるからです)。

では、カナダのエンバイロンメンタル・ワーキング・グループ( Environmental Working Group )という研究団体が、2005年におこなった調査についてふれていますが、そこには、以下のようにあります。

エンバイロンメンタル・ワーキング(EWG)が実施した調査で、二つの主要な研究所の研究者らは、アメリカの病院で2004年8月と9月に生まれた10人の赤ちゃんの臍帯中に平均200種類の産業化学物質と汚染物質を検出した。テストの結果、この赤ちゃんのグループから合計287種類の化学物質が見出された。

臍帯を切った後に赤十字が収集したこれら10人の赤ちゃんの臍帯血には農薬、消費者製品成分、及び燃焼石炭やガソリン、ゴミからの排出物が含まれていた。

臍帯血から検出した287種類の化学物質のうち、180種類がヒト又は動物に発がん性があり、217種類が脳や神経系に有毒で、208種が動物テストで先天異常又は発達異常を引き起こすことが知られている。


このように、赤ちゃんの臍帯から、合計287種類の化学物質が見出された上に、

> 217種類が脳や神経系に有毒

とありまして、アメリカの環境というのは、いわば、主要国に多く通じる環境ともいえまして、多くの国で似たような環境にいるということは、赤ちゃんがお腹の中にいるお母さんも、いろいろな物質に日々曝露しているのは事実だと思います。

しかし、それでも、多くの赤ちゃんは健康で生まれてくるわけですから、人間が新しい生命を誕生させる力にはすさまじいものが内在していると本当に思います。

多少の外部的な化学物質には耐えられる。実際多くの場合は耐えています。

それよりもはるかに強力な影響を与えるのが、先ほどの、たとえばコルチゾールのような「人間が体内で作り出す物質(ストレスホルモンのような)」だということだと思うのです。

『思考のすごい力』のブルース・リプトン博士は、著作の中で、「赤ちゃんが生まれる前の環境がどれだけ大事か」ということを繰り返し述べていて、そのために最も大事なことが、「お父さんの役割」だと書いています。

旦那さんが、赤ちゃんがお腹にいる自分の奧さんにどれだけ精神的な安定を与えられるかが、生まれている赤ちゃんの(知的水準も含めた)多くを決定するメカニズムを、医学的・科学的な見地で書いています。

遺伝的要素はすべてではなく、一部分でしかないことは現在の医学的研究でわかっています(子どもの知能指数決定に「遺伝子は 34%しか関与しない」ことがわかっています)。

おそらく、今の社会はいろいろと慌ただしすぎて、奧さんが妊娠しても、旦那さんが一緒にいられる時間が極端に少なかったり、ゆったりできる時間がなかったりするのが普通ですから、そのあたりは、低体重の赤ちゃんが増加していることと関係しているかもしれません。

あと、今の日本は、そもそも、「妊娠することや、妊婦さんがあまり社会で歓迎されない」という側面はあります。

というわけで、カナダの研究に関しての英国エクスプレスの記事をご紹介します。

Premature babies at greater risk of mental health problems such as depression and anxiety
Express 2017/02/13

低体重で生まれた赤ちゃんは、うつ病や不安症などの精神的健康問題のリスクがより高いことが判明

研究では、非常に低い体重で生まれた未熟児たちは、30代以降に、うつ病や不安症などのメンタルヘルスの問題が発生する危険性が高いと警告している

30年間に及ぶ新しい研究では、未熟児として生まれた子どもたちは、肉体的な問題に関しても大きなリスクにさらされているが、メンタル的にもリスクにさらされる可能性が高いことが明らかとなった。

その子供たちは、 10代に成長するにつれて、注意欠陥多動性障害(ADHD)、および社会的問題を有する可能性が有意に高かった。

また、成人後も、不安、抑うつ、内気などのレベルが有意に高く、社会機能性も低かった。

英国では、専門病院のケアを必要とする未熟児たちが年間 80万人生まれている。これは、9人のうちの 1人が低体重で生まれているという計算になる。

新生児に対しての集中治療医療の進歩により、2ポンド(約 900グラム)未満の、非常に低い出生時体重で生まれた赤ちゃんでも、現在は生き残る可能性が高くなってきている。

カナダ・マックマスター大学の主任研究者であるカレン・マチューソン博士(Dr. Karen Mathewson)は、次のように述べている。

「私たちの調査結果は、極めて低い体重で生まれた人たちは、通常の体重で出生した人々よりもメンタル的な障害のリスクが高いという証拠を示しました。これらの障害には、注意欠陥や不安省関連、そして社会問題を起こしやすいということも含まれます」

この研究では、超低出生体重児 2,712人と、26歳以上の正常体重での出生児 11,127人を追跡した 41の研究と分析が含まれている。

この研究は、北米、ヨーロッパ、オーストラリアの 12ヶ国で 1990年から 2016年にかけて行われた。

これらのリスクは、超低体重で出生した人たちの生まれた場所や時期によって変化することはなく、また、脳性麻痺や失明などの重大な神経感覚障害を有するかどうかに関しても変化はなかった。

マチューソン博士は、出生前の難しい状態、および出生後のストレスに対する乳児の生物学的応答からこれらの結果が生じている可能性があることを示唆した。

博士は次のように述べている。

「多数の研究への参加者からの証拠によれば、超低体重で出生した人たちは、小児期から 40歳代までの特定のメンタルヘルスの問題のリスクが高いことが示唆されました、どの地域でも、この結果には一貫性があることから、これらの結果は、発達時にプログラムされた生物学的要因によってもたらされている可能性があることを示しています」

しかし、博士は、超低体重で出生した人たちのメンタル問題のリスクは、正常な出生体重の人よりも確かに増加していることは確かだが、しかし、多くの人たちは精神障害を全く発症していないと述べ、決して早期に生まれた幼児たちが最終的に精神保健問題を発症するということではないことを強調した。

世界中で低体重の赤ちゃんは増えているのですが、日本の場合は、以下のように特に増加しています。

tei-taijuu-2000.jpg

低体重で生まれた赤ちゃんは、「成人後」の疾患率や死亡率がとても高いことなどを上記事でふれてもいますが、「どうして、こんなに急激に増えたのか」という根本的なところはわからないままでした。

「免疫の異常」や「ガンの増加」についての過去記事もたくさんありますけれど、日本の場合の、それらも根本的な原因がどうもわからない部分がある。

しかし、「自然でも人体でも分解されないで残り続ける PFAS 」は、もしかすると、かなりの関係を持つものなのかもしれません。

同時に思いますのは、アメリカでの PFAS クライシスを知りまして、おそらく……というより、ほぼ確実に、日本の水道システムも、一部は PFAS で汚染されているはずです。

実際調べてみますと、日本の多くの化学系製品を扱う大企業のウェブサイトには、「 PFOA への取り組みについて」というようなページがあるのですね。

PFOA とは、今回出てきた PFAS の中のひとつです。

もちろん、それぞれの企業の方々は、いろいろと企業努力はされているのでしょうけれど、今回のアメリカでの「 PFAS の拡大の現実」を見ますと、日本はもちろん、製造業が強い多くの主要国では、同じような事態になっている気がします。

それにしても・・・よく考えてみますと・・・この PFAS という化学物質は、

「自然界では分解されない」

のですよね。

それなら、この先、「永遠に地球に残る」ということなのですかね。

永遠というのは大げさにしても、半永久的に地球の水体系の中に残りそうです。

世界中に拡大している PFAS を人為的にすべて除去する方法など、あるわけないでしょうし、PFAS 次から次へと川から海へと拡大し、そして、

「 PFAS は永久に地球の水の中に漂う」

というようなことになりそうです。

そして、現状では、PFAS を使用する製品や施設は増える一方となっています。

最終更新:2019/05/14 20:23

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