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記事詳細

2019/03/03 17:23

現在の太陽は「過去41年間で最も暗い状態」であることが判明。そして、今後もますます暗くなっていくと予測されます

2019年3月1日の米メディアの記事より
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歴史的に弱い活動の太陽であると共に、歴史的に「暗い」太陽

太陽活動は、ほぼ極小期に入りましたが、3月1日の時点で、ついに、

「1ヶ月間のあいだ、1つの黒点もでなかった」

という状態となっていたことが、スペースウェザーなどで報じられています。

下は NASA の太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)の撮影した 2月28日の太陽で、ご覧のように黒点はまったくないツルツルの状態が1ヶ月間続いています。

2019年2月28日の太陽
blank-sun-0228.jpg

もちろん、太陽がこのように周期的に活動を弱めていくこと自体は普通のことなのですけれど、「太陽活動の弱まり方が極端」なのです。

「放射照度」という言葉がありまして、これは、物体へ時間あたりに照射される面積あたりの放射エネルギー量を示すものですが、太陽の放射照度の推移は、観測が始まった 1978年から以下のようになっています。

1978年から2018年までの太陽からの放射照度の推移
solar-irradiance_from_1975.jpg

このグラフは放射照度つまり「太陽からの光の強さ」を示しているもので、必ずしも太陽活動の大小と比例するものではないかもしれないですが、少なくとも、この期間においては、

「現在が最も太陽が暗い」

ことは、わりと明らかになっているものだと思います。

1978年からの 41年間では、現在より前に太陽が「暗かった」のは、2004年のようですが、それよりさらに低い数値となっています。

グラフでは、2018年の時点に、ガガガッという感じで下がっているのですけれど、太陽活動が本格的に極小期に入ったのは、このグラフの後ですから、現在はさらに、「太陽からの光」は暗くなっているものと思われます。

文字通り、私たちは今、過去 41年間で最も暗い地球に生きているということになりそうです。

太陽の明るさと共に、太陽活動そのものの比較(黒点の出現数の比較)でも、この 11年間の太陽活動周期のサイクル24は、「並外れて弱い太陽活動だった」と言えそうです。

下のグラフは、1975年から 2019年までの太陽黒点数の推移ですが、直近の太陽活動周期のサイクル24は、きわめて弱い太陽活動だったことがわかります。

1978年から2018年までの太陽黒点数の推移
sunspots-1975-2019.jpg

なお、このサイクル24の活動と、今後については、以下の記事などで、ここ数年書かせていただいていたことですが、多くの科学者たちの見解としては、

・サイクル24は過去約 200年間で最も弱い太陽活動だった

・太陽活動が弱い傾向は次のサイクルでも続くか、あるいはさらに弱くなる可能性が高い


というようなことになっています。

歴史的に弱い太陽活動だったサイクル24の次の「新しい時代の新しい太陽活動」はどんな方向に? もう少しでそれは明らかに

2016年3月18日に米国アラスカ・フェアバンクスで撮影されたオーロラ
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鳳凰のようなオーロラといえば、1か月ほど前の記事でも、下のような鳳凰を思わせる形の、アイスランドで撮影されたオーロラをご紹介したことがありました。

2016年2月18日にアイスランドで撮影されたオーロラ
phoenix-aurora2.jpg

こういう見事なオーロラが地球で見られるのも「太陽活動」のお陰でありまして、そして、現在、サイクル24と命名された現在の太陽活動がどんどん縮小していっています。

今日の米国スペースウェザーでは、「現在の太陽活動周期はついに終わりに入った」とする記事を載せていました。

SOLAR CYCLE CRASHING
Spaceweather 2016/03/28

太陽活動周期がクラッシュしている

太陽活動は最近異常なほど静かだが、そのことを疑問に思われる方はいらっしゃるだろうか。太陽活動が異常に静かな理由は下のグラフに示されている。

11年周期を持つ太陽黒点活動サイクルが終わりに入っているのだ。
solar-cycle-sunspot-number-23.jpg

過去2年間、太陽活動が最大期から最小期へと転換していく中で、黒点の数は減少し続けてきた。太陽黒点が少なくなっていくということは、太陽フレアやコロナ質量放出(CME)も、より少なくなることを意味する。

太陽表面での爆発現象が収まっていき、私たちは今、太陽が「静かになった」と判断する。

しかし、本当はどのような意味で静かになったのかがおわかりだろうか?

広く考えられている誤解として、たとえば、太陽活動が静かになると、宇宙天気も同様に停止するように静かになる、あるいは、太陽黒点の少ない期間の間は、宇宙天気が退屈なものになるのだろうということがある。

ところが、実際には、太陽活動が弱く転換していくことは非常に興味深い現象を私たちにもたらすのだ。

たとえば、それにより地球の上層大気が崩壊し、そのことは宇宙ゴミが私たちの地球の周囲に蓄積する可能性を作り出す。あるいは、太陽活動が弱くなると共に太陽圏は縮小する。そして、そのことにより地球と星間空間の距離が縮むのだ。

さらに、太陽活動が弱くなると、銀河宇宙線が比較的容易に太陽系の内側に入ってくることができるようになる。

実際すでに地球での宇宙線の量も増大し続けている。
cosmicrays-2016-01.jpg

ここまでです。

そうなんですよね。太陽活動が弱くなっていくと、「ただ静かになる」というものではなく、宇宙線の量が増えますので、

「宇宙線の影響を受ける地球の現象は増大する」

ということが言えて、ある意味では「騒がしくなる部分」も多くなるはずです。

また、今回の記事に「太陽の北半球と南半球の磁場の力が差が大きい」ということが書かれてあるのですが、これはおそらく、4年前の記事、

奇妙な太陽のポールシフトは太陽系全体に影響を与えるか? 国立天文台が発表した「4極化する太陽磁場」

4月19日に国立天文台がリリースした下のニュースは2本のほぼすべてのメジャーメディアでも報道されたと思いますが、下の図に驚かれた方も多いのではないでしょうか。

solar-2012.jpg

上の図は4月20日の読売新聞オンラインに掲載されたものです。

今回の国立天文台の発表は連名として、

理化学研究所
宇宙航空研究開発機構
米国航空宇宙局 (NASA)
英国科学技術会議 (STFC)
欧州宇宙機関 (ESA)

という現在の世界の主要宇宙観測機関の名前が連ねられており、極めて重大なニュースリリースであることをうかがわせます。

上のニュースは、わりと多くの報道で取り上げられていて、短くわかりやすく説明されているものも多かったので、そちらを抜粋します。下の記事は読売新聞の記事からの抜粋です。

太陽磁場、来月に4極化か…300年前は寒冷に
読売新聞 2012.04.20

国立天文台などは19日、5月にも太陽の磁場が反転し、北極と南極にN極(プラス磁場)、赤道付近に二つのS極(マイナス磁場)が出現する「4重極構造」に変化するとの予想を発表した。

同天文台の常田佐久教授(太陽物理学)らは、太陽観測衛星「ひので」を使い、磁場データを分析。昨年7月以降、北極の磁場がS極からN極に反転し始めたことを確認した。一方、ほぼ同時に反転するはずの南極はN極のままで変化せず、4重極構造が確実視される状況となった。


簡単にいうと、普通は地球でもどんな惑星でも「南と北」というように磁極は2つのわけですが、「太陽の磁極が4つになる」という複雑な状況になっていく可能性が示唆されたのです。

下の図は、国立天文台の図を使わせていただいてこちらで作成したものですが、下のようになるということのようです。

20120419-solar-polar.png
▲ 上の図の左が、今までの普通の太陽です。北極にマイナス磁場である「S極」があり、南極にプラス磁場であるN極があるという対極したふたつの磁場。

そして、右は、国立天文台が今回発表した今後の太陽の磁場の予測。北極はポールシフトで磁場が反転したのに南極の磁場は移動せず、その結果、「4つの磁極」があらわれるという状態になることが予測されています。



新聞などの報道には「寒冷化」の件が書いてありますが、そのことにはふれません。300年前に太陽磁場が4極化していたかどうかの真偽の問題ではなく、今回の「磁場の大きな異変」は寒冷化とかそういう問題が中心にあるものではない、もっと大きな影響を与える変化だと私個人は考えているからです。

それよりも、太陽の磁場の変化が「もし」そのまま他の太陽系の惑星に同じような影響を与えるとしたら・・・。

つまり、たとえばですが、「地球が4つの磁場を持つ惑星になったら」となると、これは非常に生活に大きな影響があります。

現在の地球の磁場は大体、下のようになっています。

earth-2008.jpg

上が北極で、下が南極。SとかNとかの磁場の記号は上の太陽と同じ意味です。

これがもし仮に、太陽と同じように下のようになったとしたら・・・。
earth-2012.jpg

これだといろいろな「現在の文明システム」がグチャグチャになるはずです。
飛行機もまともに飛べないので、海外に行くなどの概念が消えるかもしれない。

そもそも、「方向って何のこと?」という話にもなりかねない気がします。

で取り上げました「太陽の磁場のカオス化」とも関係していそうな気はします。

2012年に「4極化」したとされる太陽磁極
20120419-solar-polar.png

いずれにしましても、この数ヶ月以内には、太陽黒点数が「ゼロ」になる日が再び訪れるはずで、そして、あと1〜2年で今後の太陽活動の方向性が、かなり明確になってくるのではないでしょうか。

ここから翻訳記事です。

Record Low Solar Dynamo Asymmetry May Indicate Weak Upcoming Solar Cycle 25, New Solar Minimum
notrickszone.com 2016/03/16

記録的に弱い太陽活動の原動力は、次の太陽活動周期であるサイクル25がさらに弱い太陽活動になるかもしれないことを示す

2016年2月の太陽活動

2016年2月の太陽活動は、過去数ヶ月もそうだったように、平均的な太陽活動より低いものだった。

この月に観測された太陽黒点数の平均値は 57.2 個だったが、サイクル1からサイクル23までの同じ期間の黒点平均数は 80.8個ということで、サイクル24のこの月の黒点数は平均値の 71%しかなかったことになる。

下のグラフは、サイクル1(1755年に開始)〜サイクル23(2008年に終了)の黒点数(青)と、サイクル24の黒点数(赤)、そして、黒いラインは記録的に黒点数が少なかったサイクル5(1798年から 1810年)を比較したグラフだ。

for-cycle25.jpg

太陽黒点は 1749年に観測が始まった。そして、1755年にサイクル1とされた活動周期から現在のサイクル24までのすべての太陽活動の比較は次のようになる。

low-cycle24.jpg

これを見ると、現在の太陽活動が、サイクル7(1823年から 1833年)以来、200年ぶりの弱い太陽活動となっていることがわかる。

現在のサイクル24の太陽活動の合計の黒点数は、サイクル1〜サイクル23までの太陽活動周期全体の、わすか 57%しかない。

サイクル24は、太陽黒点観測が始まって以来、3番目に低い活動として記録される可能性が非常に高い。

そして、現在と同様だった約 200年前の太陽黒点の少なかった時期は、ダルトン極小期(1790年〜 1830年)と呼ばれる気温の低かった時代でもある。

このような現在の弱い太陽活動周期の次はどんなものになるであろうか。

以前指摘したことがあるが、次に来る太陽活動周期の状態の兆候は、活動周期が始まる前の、太陽活動最小期の太陽の極の磁場の強さで示される。

また、太陽の北の磁極と南の磁極との磁場の差異からもそれは示される。

下の図は、太陽の北半球と南半球の磁場の差異をあらわしている(※ 訳者注 / グラフが下に向かえば向かうほど、北と南の磁場の差が大きいということだと思います)。

nh-sh.jpg

これを見ると、現在の太陽は 1976年以来、最大の北半球と南半球の磁場の差を有していることがわかる。

これらの一連の現在の太陽の現象は、いくつかの科学論文で語られてきているが、研究者たちは、太陽活動の北半球と南半球の磁場が非対称であることとの関係を述べている。

それは、かつて地球が寒冷期に包まれたマウンダー極小期(1645年〜1715年までの異常に太陽活動が低かった時期)の背後にある理由が、今と同じような太陽磁場の非対称性であったとする説だ。

これらの説は、現在の太陽の極の磁場の強度の半球の非対称性からも考える価値があることかもしれない。

いずれにしても、あと1年から2年で、次に何が起きるのかがはっきりする。

なお、このサイクル24は、太陽黒点観測が始まった 1755年からの約 260年の間で「 4番目」に黒点が少ない太陽活動周期でした。

1755年の「サイクル1」から「サイクル24」までの黒点数の偏差
low-cycle24.jpg

仮に次のサイクル25が、「さらに太陽活動が弱くなった場合」には、19世紀のはじめに、40年間ほど気温が低い状態が続いた「ダルトン極小期」という時代と同じような太陽活動になっていく可能性もあります。

その場合は、今の地球にもすでに見られていますけれど、いわゆるミニ氷河期という状態とかなり近いものとなっていくのではないでしょうかね。

このまま「太陽が眠りにつく」ということになるかどうかは今はわからないですけれど、それと近い状態となっていく可能性は高いような感じです。

しかし。

では、太陽活動がほとんどない太陽からの磁場や磁気嵐の地球への影響が消えていくかというと、そういうことでもないのです。

それは以下の記事以来、何度か記させていただいています「コロナホール」と関係があります。

「半分、黒い。」 磁気を噴出するコロナホールが太陽の大部分を占める異常な状態が「定着」し、人類が太陽からどんな影響を受けるのかがもはや分からない

太陽観測衛星から撮影された12月6日の太陽。ほとんど半分黒いのです
coronal-1206.jpg

太陽が「本格的におかしい」と多くの人が感じ始めていたことを記事にしたのは、今年 5月の以下の記事でした。

「太陽と宇宙線の関係」が観測史上初めて「崩壊」したかもしれない。そして今、太陽に勃発し続けているきわめて異常な事態とは

2018年5月10日の米メディア「ザ・ウォッチャー」の記事より
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今回の記事に説明などを下手に入れてしまうと、内容がゴチャゴチャし過ぎるかもしれないですので(内容がカオス化しやすいのは私のブログの悪い部分です)、説明や解説などは、後日(世の中で何も起きなければ次回の記事)させていただきます。

過去記事で、今回のことと関係したものは複数ありますが、過去記事を読まれたことのない方は、カテゴリーの「これからの太陽活動」から記事を選ばれていだたくか、あるいは、今回の内容と比較的関係した最近の記事は下のものがあります。

次第に「光が消滅していくような」太陽の奇妙な見た目は日に日に増加して

ノルウェーのトムロソで撮影されたオーロラ(2015年10月9日)
massive_strip.jpg

長くオーロラを撮影してきたという撮影者も、「こんな大きなものは見たことがない」と述べていました。

ちなみに、オーロラは、太陽からの影響を受けて発生します。

上のオーロラの頃、太陽風が強かったのかというと「非常に強い」状態が続きました。

では、その頃、たとえば、太陽フレアなどの太陽活動が激しかったのか? というと、「全然活溌ではなかった」のでした。

太陽活動は、夏くらいからずっと沈静化したままで、小さなものはともかく、おそらくは、春くらいからのこの数か月間、地球方向を直撃した大きな太陽フレアは「ひとつもなかった」と思います(記憶で書いていますので、正確に調べれば、あるかもしれません)。

とにかく、非常に弱い太陽活動が続いているのですが、では、どうしても、上のような巨大なオーロラが発生するほど地球の地磁気が影響を受けたかといいますと、その頃の太陽には「巨大な暗い穴」が開いていたのです。

コロナホールの説明を Wikipedia で見ますと、

コロナホールは、太陽のコロナが平均よりも暗く、冷たく、密度が低い領域である。(略)

太陽活動の極小期には、コロナホールは主に極地方で見られるが、極大期にはどこにでも存在しうる。


ここに、

> 太陽活動の極小期には、コロナホールは主に極地方で見られる

と書かれてあり、そして今は、太陽活動が縮小に向かっている縮小期ですので、一般的には太陽の「極」、地球でいえば、北極とか南極とか、そういう位置で見られるもの・・・という「通常の状態」を前提に、先週の太陽のコロナホールを見ていただきたいと思います。

2015年10月13日の太陽
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coronalhole-sdo-2015-1-04.jpg

これも大きいといえば大きいのですけれど、極のほうに発生しているせいで、地球に面している部分はそれほど広い面積ではなかったのですが、今回のコロナホールは、「何百個分の地球がすっぽり入るほど」の面積で地球に向いていて、地球への太陽風もかなりのものだったと思いますし、地球の地磁気の乱れも相当なものだったように思います。

すっかり様子がおかしくなりつつある太陽

もうひとつの最近の太陽の写真をご覧いただきたいと思います。

これも、いろいろと合理的な理由はつくものだとは思いますが、何となくややショックな感じを受けたもので、それは「太陽の半分が真っ黒」になっているというものです。

太陽観測衛星SOHOが10月17日に撮影した太陽
latest-EIT284-1017.jpg

これは一般的には、下のような感じで示されるものです。
eit284-photos.jpg

太陽観測衛星 SOHO は、主に太陽のコロナの状態を測定している探査機で、12個の観測機器を持ち、それぞれが別の観測点から太陽を記録しています。

上の写真は、その中の EIT ( Extreme ultraviolet Imaging Telescope )という観測機器により観測された画像で、この EIT というのは、 Wikipedia によりますと、

コロナ下部の構造、活動を観測する。

とあります。

つまり、この「太陽が半分黒くなっている状態」は、「コロナの下で起きている」ということになります。

コロナというのは、太陽の外側の大気層をいいますので、その下の太陽本体の状態だといえるようです。

ちなみに、私はこのような太陽の構造を信じる者ではないですが、現在の一般的な科学においては、太陽の構造は下のようになっているとされています。

taiyou_03.jpg

このような「黒い状態」は今年の夏くらいから多くなっていまして、今年 8月18日にも下のような太陽の姿が SOHO の EIT によって観測されています。

Soho-EIT-284-18-aout-2015.jpg

詳しい方が見れば、特に問題のあるものではないのかもしれないですが、こんなに黒い部分が多い状態の日々は、以前はあまりなかったように思います。

2015年の7月に書きました、

Does the solar magnetic field show a North-South divide?
王立天文学会 ニュース&プレス 2015.07.07

太陽磁場は、太陽の南北の分割を示しているのか?

North-South-divide.jpg

毎秒 200~500キロメートルの間の速度で太陽のコロナを通過する噴射の研究は、太陽の磁場によるプラズマの動きの速い行列が、南半球よりも北半球ではるかに強く偏向されていることを示す。

この太陽の南と北での非対称性は、太陽の磁場を発生させる機構である「太陽ダイナモ」に対しての理解に重要な意味を持っていると思われる。

この研究結果は、2015年7月8日に、英国ウォーリック大学のジュゼッペ・ニスティコ博士( Dr Giuseppe Nistico )によって、ランディドノーでの国立天文学会議で発表される。

ニスティコ博士と国際研究チームは、2007年3月から 2008年4月の間に発生した 79の太陽の極の噴射を研究してきた。

この研究は、NASA の太陽調査プロジェクト STEREO (太陽立体化計画 )によって観察したものだ。STEREOは、太陽の軌道に沿って地球から離れて、反対方向に周回している双子の衛星だ。

NASA の STEREO
STEREO-spacecraft.gif

二機の衛星により運ばれる STEREO のふたつのデータが、太陽の立体観察を可能にする。ニスティコ博士と研究チームは、双子のSTEREO探査機によって同時にコロナ噴出を観察するために、極端紫外線撮像装置(EUVI)と呼ばれる撮像装置と、COR と呼ばれる機器の画像を使用した。

特定されたそれぞれの噴出のために、研究チームは、太陽の南側と北側共に、太陽表面から 70万キロメートルの距離で、噴出と太陽との角度を測定した。北と南の2つの測定場所の間には、約 10分の時間遅延がある。

sun-kakudo.jpg

ニスティコ博士は、以下のように語る。

「STEREO は、太陽の異なる層を調べることができますので、私たちは時間をかけて噴出の進行状況を見ることができるのです。 EUVI は、太陽の表面に祝言した噴出を示し、 COR1 は、太陽の大気やコロナを通じて進行状況を表示します」

「噴出が低いところから高いところに移動する時には、それらの噴出は、磁力線によって”案内”され、直線ではなく、むしろ丸く追随していきます。しかし、太陽の極に近い噴出を分析すると、この偏向量が異なるという意外な事実を示すのです。」

「私たちは太陽の南よりも北の極で、相当大きな偏向(変位)を確認しました。このことが、私たちに疑問を生じさせます。・・・この太陽の極の噴出は、『太陽の磁場が南北で対称ではない』ことを示している?・・・という疑問です。」

「初めて黄道面に周回する宇宙船から太陽の極地の機能の測定を行うことの難しさにもかかわらず、私たちは、太陽コロナの全体的な構造のトレーサーとしての冠状の噴出を研究できました。そして、南北非対称性としての太陽のそれぞれの存在の独立した指標をさらに提供しています」

「将来的には、ソーラー・プローブ・プラス( NASA の太陽コロナの観測のための探査機)と、ソーラー・オービター(欧州宇宙機関が開発中の太陽観測衛星)が、太陽に近い位置からの極の直接観測によって、太陽の南北非対称についての新たな洞察を提供するでしょう」

という記事では、イギリスの王立天文学会のニュースプレスをご紹介しました。

その記事の内容は、

「太陽の磁場が南北で対称ではない」

かもしれない可能性を示唆するものでした。

そういうことを含めまして、何だかこう、今年の夏くらいから、「太陽がますます変」な感じに見えている(本当に変なのかどうかはわからないけれども、見え方としては変に感じるというような意味です)ことは確かなようです。

太陽と地球の関係を多少知ってらっしゃる方や、あるいは、In Deep の太陽に関しての過去記事をお読みになられたことがある方には、この記事に書かれていることが、「もしかすると、深刻な予兆なのかもしれない」ということを思われる方もいらっしゃるのではないかとも思います。

あるいは、「全然深刻ではない」のかもしれません。

つまり、それはわからないのです。

記事には、

・中期的なこと (過去にない巨大コロナホールの増加)
・短期的なこと (太陽風と宇宙線の関係が崩壊)

のふたつが書かれていて、短期的なこととしては地震との関係のことなども書かれていますが、地震はともかく、個人的には「巨大なコロナホールの増加の異常」について、そして「太陽風と宇宙線の関係の崩壊」は漠然と感じていたたことで、「それが事実だった」ということで、とても今ショックを受けています。

「これからどうなるのかな」と思いながら翻訳していました。

ここからです。なお、太陽の写真が何枚か出てきますが、太陽表面の「黒い部分」がコロナホールです。

Solar modulation of galactic cosmic ray flux on the wane? Something extraordinary is happening
watchers.news 2018/05/09

太陽活動の変化による銀河宇宙線への影響が消えた? 何か異常なことが起きている

コロナホールの出現が現在の太陽活動である「サイクル23」の間に話題に上がることはあまりなかった。しかし、次のサイクル24では違うかもしれない。
2013年8月はじめ、米フォックスニュースの記者が、科学誌ディスカバリー・マガジンに、以下の巨大な太陽のコロナホールについて、これがどのようなものかを質問したたことがある。この時期は、サイクル23の活動最大期の狭間だった。

2013年7月13日の太陽(NASA)
2013-0718-chole.jpg

その後の数年間、コロナホールは出現し続け、ニュースやインターネット上の記事では、散発的にコロナホールに関しての記事が取りあげられることがあった。

それは、過去の太陽活動の極小期に見られたものよりも、はるかに大きなコロナホールが太陽活動の「最大期」に出現していることについてのもので、「巨大な穴」というような見出しで報じられていた。

しかし、実はその頃すでに太陽のコロナホールは「何かが普通とは違って」いた。

以前の太陽サイクルでは、巨大なコロナホールは、太陽の極域(※ 北極や南極に近い部分。写真では上部や下部)に出現した。太陽の極域にコロナホールが出現することは、以前からよく観測されていたことで、珍しいことではない。

ところが、この 2013年頃から出現し続けていたコロナホールは、太陽表面の中央部分(写真で横の部分)に現れ続けたのだ。

2016年5月の終わり頃にかけて、太陽上に巨大なコロナホールが周期的に何度も出現し始めた。

この際にも、メディアでは「巨大な」、あるいは「広大な」という表現の見出しの記事が出された。英国のあるメディアでは「太陽がバラバラになった (The Sun is Ripping Apart!)」という表現さえしていた。あるいは、「デススターのような形をしたコロナホール」と伝えているメディアもあった。

これらの記事の表現は誇張ではないかもしれないが、しかし、実は、問題はそのようなことではない。

そして、実際には、現在の太陽周期活動に起きていたコロナホールの異常性について、過小評価されていると思えてならないのだ。

下は、非常に顕著な様相を見せたもののひとつで、2016年10月25日の太陽のコロナホールだ。

2016年10月25日の太陽(NASA)
2016-1025-chole.jpg

私は、このコロナホールを見た後、スペースウェザーの過去記事のすべての太陽画像を検索し調査した。その結果、以前の太陽活動極小期が続いていた 2007年と 2008年、そして 2009年の 3年間のすべての太陽画像において、この 2016年10月25日のような「巨大な」コロナホールは見当たらなかったのだ。

私は、NASA の科学者の「過去の太陽活動最大期には、太陽フィラメントの爆発が頻繁に起きていた」という言葉を引用した知人から送られてきた電子メールを思い出した。

それは、コロナが「何らかの影響により太陽表面から "はがされて" いる」ことを述べたものだった。

おそらくは、2016年頃から頻繁に出現している巨大なコロナホールは、私たちが想像している以上に「普通ではない」ものなのかもしれない。しかし、それを理解するほど、私たち人類の太陽観測の歴史は長いものではないかもしれないともいえる。

つまり、これらの巨大なコロナホールは本当に異常な「何か」を示しているものなのかもしれないし、そうではないかもしれない。

さて、しかし実は、今回の記事の本題はこれらのことではないのだ。

太陽のコロナホールは、高速の太陽風の発生源となる。

そして、太陽風と銀河宇宙線(GCR)との間には逆の関係があることが広く知られている。つまり、太陽からの太陽風が強い時には、通常、宇宙線の流れは低下する。

今回の記事のタイトルで言及した「何か異常なこと」というのは、これと関係している。

じつはこの数日間、「太陽風と宇宙線の逆の関係」が崩壊しているのだ。

今の太陽にもコロナホールがある。下がその画像だ。

2018年5月7日の太陽
2018-0507-chole.jpg

この太陽の表面を覆い尽くす巨大なコロナホールは、2018年5月5日以来、秒速 700キロメートルを超える太陽風を生成している。

通常は、このような強力な太陽風に直面した場合、銀河宇宙線は約 2%の大幅な低下を示す。

ところが、「それが起きていない」のだ。

データを見ると、太陽風も銀河宇宙線もどちらも上昇しているのである。

私は科学者ではない。あくまでコンピュータプログラマーであり、太陽の専門家ではない。しかし、私は過去 5年間にわたり、スペースウェザーのデータと、フィンランド・オウル大学の宇宙線観測ステーションのモニターを毎日徹底的に調べた。そして、太陽活動と銀河宇宙線の関係を研究した。

その中で、私が他の人々と共に気付いたことのひとつに、太陽活動が長い活動休止状態の後に「プロトン事象(陽子密度が高い太陽風)」が発生した時には、巨大な地震が起きることだ。

実際、2018年2月16日のメキシコの M7.5 の地震の直前にそれが起きていて、私は大きな地震が発生すると予測した。これは地震の予測の自慢しているのではなく、現実として、インターネット上には多数の、いわゆる専門家ではない観測者たちがいて、それらは主観的科学の観測とは違うものであっても、そこにメリットがないわけではないということを言いたいだけだ。

少なくとも過去 5年間に関しては、主流の科学者たちの多くが太陽風と宇宙線の関係を綿密に観察してきたかどうかは疑わしい部分がある。

過去 30日間のフィンランド・オウル大学の宇宙線ステーションのチャートは次のとおりだ。

gcr-now2018.jpg

過去数日では、銀河宇宙線の数値は 6700付近の直近のピーク値に止まっている。本来なら、現在のような強力な太陽風にさらされている中では、銀河宇宙線は、2%、あるいはそれ以上に下がるのが普通なのだ。これは、過去「必ず」起きてきた。

しかし、今回はそれが起きていない。

このようなことを、少なくとも私は過去一度も見たことがない。

このようなことが続くと、どうなるのか。それはわからない。わからないにしても、興味は湧く。

なお、宇宙線は(雲の生成と関係しているため)その量は極端な降雨と関係する。これに関しては主流の科学でも認められていることであり、宇宙線の増加は極端に多い雨と関係していると考えられている。

現在の世界での極端な悪天候や雹や洪水、異常な雲や竜巻、そして、火山活動や地震……。

何か普通ではないことが始まっているのかもしれない。

この記事で問題としたのは、

かつては太陽で、その極地以外には、ほとんど出現することのなかった「コロナホール」と呼ばれる磁気を放出する領域が、異様なほど頻繁になり、その面積も拡大し続けている。

ということでした。

少なくとも、2015年頃までは、小さなコロナホールでも出現すること自体が比較的珍しいことだったのです。

たとえば、上の記事で翻訳してご紹介した海外のサイトの記事では、著者は以下のように書いていました。

私は、現在の太陽周期活動に起きているコロナホールの異常性については、過小評価されていると思えてならない。

たとえば、下の写真は、2016年10月25日の太陽のコロナホールで、非常に顕著な様相を見せたもののひとつだ。
2016-1025-chole.jpg
このような巨大なコロナホールを私は見たことがないと感じ、このコロナホールを見た後、スペースウェザーの過去記事のすべての太陽画像を検索し調査した。

その結果、以前の太陽活動極小期が続いていた 2007年と 2008年、そして 2009年の 3年間のすべての太陽画像において、この 2016年10月25日のような「巨大な」コロナホールは見当たらなかったのだ。(The Watchers 2018/05/09)


この方は、前回の太陽活動極小期の「3年間分の毎日の太陽の写真」、それは数としては、1095枚となりますが、それを全部見て、

「こんなコロナホールはひとつもなかった」

と確認したことを書いています。

このように、上のような巨大なコロナホールは、太陽観測衛星による記録が残っている分には「基本的に存在しない」ものでした。

ところが。

今では、そんなものは「出放題」なのです。

「放題」といえば、食べ放題とか、野菜を袋に詰め放題とか、いろいろとありますが、本当に頻繁に出現し続けています。

今年の 10月にも以下の記事で、このコロナホールの異常について書いています。

太陽に出現した2018年最大級となる巨大なコロナホールを見ながら、「太陽の異常の定着」が進行していることをつくづく感じる今

10月6日の太陽表面に出現したコロナホール
coronalhole-sdo-1006.jpg

2018年5月の海外メディア Watchers の記事より

2013年8月のはじめ、太陽に出現した巨大なコロナホールについてメディアで話題となったことがある。

その後の数年、コロナホールは頻繁に出現し続けたが、それらは、過去の太陽活動の極小期に見られたものよりも、はるかに巨大だったが、しかし、実はその頃すでに太陽は「何かが普通とは違って」いた。

以前の太陽サイクルでは、巨大なコロナホールは、太陽の極域に出現した。ところが、この 2013年頃から出現し続けていたコロナホールは、太陽表面の中央部分に現れ続けているのだ。

2016年5月の終わり頃にかけて、太陽上に巨大なコロナホールが周期的に何度も出現し始めた。

この際にも、メディアではその大きさについて報じていたが、しかし、実は、問題はそのようなことではない。そして、現在の太陽周期活動に起きていたコロナホールの「異常」について、過小評価されていると思えてならないのだ。

私は、過去すべての太陽画像を検索し調査した。その結果、以前の太陽活動極小期には、この 2016年のような巨大なコロナホールは見当たらなかった。

おそらく、2016年頃から頻繁に出現している巨大なコロナホールは、私たちが想像している以上に「普通ではない」ものなのかもしれない。

しかし、それを理解するほど、私たち人類の太陽観測の歴史は長いものではないことも事実ではある。


この記事の最初に、その頃メディアで話題となった 2013年のコロナホールについての記述が出てきます。

それは「その巨大さ」で当時話題となったのですが、それがどのようなものだったかというと、下のようなコロナホールです。

2013年7月18日の太陽のコロナホール
2013-0718-chole.jpg

巨大は巨大ですが、現在、太陽に出ているコロナホールのほうがはるかに巨大ですし、領域(黒い領域)も今のほうが大きい。

ここからわかることは、「 2013年頃は、この程度の大きさのコロナホールでも大きなニュース」だったということです。

ところが、その後、何度も何度も太陽表面に大きなコロナホールが出てくるようになりまして、そして上の記事にもありますが、「 2016年」にひとつの頂点をむかえます。

下は、2016年10月25日の太陽表面の様子です。

もはや、「黒い部分の領域が太陽の見える部分の半分くらいを占めている」という壮絶な状況が出現したのでした。

2016年10月25日に出現した超巨大コロナホール
2016-1025-chole.jpg

現在に至るまでも、この時のコロナホールが観測史上で最も巨大なものだったと思われますが、しかし、ここまで巨大でなくとも、2016年からは、

「 2013年最大のコロナホールより巨大なものが今ではごく普通に出現するようになっている」

のです。

このあたりが、太陽表面に関しての一番の変化であり「異常」と言えるところなのではないかと思われます。

これは、見た目だけの問題ではありません。

先ほど書きましたように、コロナホールというものは、

「磁場の開放領域」です。

ですので、巨大なコロナホールが出現している場合は、太陽は常に宇宙空間に大量の磁気を放ちます。

そして、今のように「地球に向いている時」は、地球にそれが到達するということになります。

今回の磁気嵐の影響自体は、少なくとも地上では大したものではないと思われますが、個別の事案というよりも、

「最近は何だかずっと地球が太陽からの磁気の直撃を受け続けている」

ということが気になるのです。

なぜかというと、

「今は地球の磁場による保護機能が失われつつあるから」です。

下の図は、太陽の磁気が地球に直撃するイメージです。

太陽からの磁気嵐のイメージ
magneto-sphere-rendition.jpg

図にありますように、地球には「磁気圏」があり、これが「強い保護シールド」として機能しているために、さまざまな放射線や、あるいは磁気を含んだ粒子などから守られている部分があります。

しかし、この地球の磁場は、過去 200年間で約 15%減少しています。

現状ではさらに減少していると見られます。

しかし、これがさらに進むと、地球の環境は「今以上に厳しい」ものとなる可能性があるのです。

以下の記事でご紹介しましたように、地球が磁場を失った場合は、「火星のような状態となる可能性」について言及する科学者もいるほどです。

今回のことも含めて、最近見られている以下ふたつのことによって、地球の環境はさらに不安定になっていくのではないかというような気はします。

・地球の方向に向いて出現する巨大なコロナホールの出現数が非常に増えている

・地球の磁場による保護は一貫して減少し続けている


具体的には、たとえば、

・あらゆる無線通信の不安定化

・原因不明の停電の頻発

などが将来的に加速していく可能性があることと、それだけではなく、人間などの体調やメンタルへの影響もあるはずです。

あるいは、磁場で方向を掴み生きている鳥やクジラなどのような生き物たちの本格的な減少や絶滅も含めて、すぐにどうこうという話ではないですが、今現在、すでに起きていることがさらに加速していくような気はします。

ただ、今出ているコロナホールで何か重大なことが起きるということではないです。

今回のコロナホールについては、小さな通信障害や停電は起きるかもしれないですが、「ふだん見られない場所でオーロラが観測されるはず」という程度の影響になると思います。

そのことよりも、このようなコロナホールは、「太陽の異常が定着して、それが普通になった」ということをさらに強く示していると感じます。

そして、どうにも、さらにこの「コロナホールの異様」は、さらに進行しているように見えて仕方ないのですよ。

冒頭には、今日 12月6日の太陽の写真を載せていますが、今現在のコロナホールの様相が顕著になってきて、もう2週間以上になります。

今年だけでも、そういう期間は何度もありました。

現在のコロナホールの状況としては、11月20日頃までは、太陽には特に顕著なコロナホールは見当たりませんでしたが、その後「 長さ 100万キロメートルクラス」のコロナホールが出現し始め、どんどん面積を拡大していきました。

下の写真は、11月20日から 3日位ずつの太陽の変化の様子を示したものです。

2018年11月20日から 12月3日までの太陽表面の様相の推移
corona-hole-1123.jpg

どんどん面積が大きくなります
corona-hole-1130.jpg

12月はずっと太陽の半分くらいが黒いままです
corona-hole-1203.jpg

12月3日あたりの雰囲気は、壊れたハロウィンのカボチャのような様相にも似ています。

そして、今日 12月6日にかけて、この巨大コロナホールの位置は「まっすぐ地球に向いている」状態となっています。

注意すべきは、このコロナホールというものは、単に見た目が黒いということなのではなく、

「磁気を放出している」

ということです。

それに加えて、数日前には、「黒点がないのに、つまり太陽フレアが起こりようがないのに CME (コロナ質量放出)が発生した」という事象も太陽で起きています。

この CME は地球方向に向いていたため、地球が磁気嵐の直撃を受ける可能性がありましたが、先ほど、NOAA (アメリカ海洋大気庁)が、「直撃は避けられた」と述べていまして、今回のコロナ質量放出による地磁気の影響はないようです。

しかし、コロナホール自体が地球に磁気の影響を与えているということもあるのか、黒点などほとんど出ていない日々の中でも、磁気による現象であるオーロラは、非常に活発に出現し続けています。

少し前ですが、11月19日には、「虹色のオーロラ」

などという、私自身、聞いたことがない色彩のオーロラがノルウェーのトロムソで観測されていました。

2018年11月19日 ノルウェーで撮影された虹色のオーロラ
rainbow-clorored-auroras.jpg

なぜ、このような色のオーロラが出現し得るのかということについては、スペースウェザーは以下のように説明しています。ちなみに、一般的には、オーロラという現象は「圧倒的に緑色が多い」です。

オーロラの色についての説明

オーロラの色は、地球の大気中の特定の原子や分子と関連する。

オーロラで多い「緑」は、上空 100 kmから 200 kmの間の高度で酸素原子にぶつかる活発な粒子によるものだ。「赤」は、酸素原子によっても引き起こされるが、緑色と違い、それが上空 200 km以上で起きる。

ピンク色に輝くオーロラには、窒素分子が関係している。これは上空 100 km以下ではピンク色に輝き、窒素イオンは上空 100km 以上で青色に輝く。


要するに、「オーロラが発生する高さと、ぶつかる原子の種類によって、オーロラの色が決まる」ということらしいのですが、そこから考えると、先ほどのような、「さまざまな色にあやどられているオーロラ」というものは、「いろいろな高さで、いろいろな原子とぶつかって発光する現象が一度に起きている」ということになり、そういう意味では、「やや異常な現象」と言えなくもないのかもしれません。

オーロラのほうのことはともかくとして、

「太陽に巨大なコロナホールが頻繁に出現するようになっている」

ということと、

「それは磁気の影響を地球に与えている」

ということもまた今後の人類社会への影響と関係するのだろうなあと思います。

何しろ、現在の太陽のコロナホール現象については、「以前なかったことが、今は日常的に起きている」わけで、しかも、それは一辺の長さが数十万キロから 100万キロメートル以上という、直径 1万2000メートルの地球から見れ、超巨大な現象なわけです。

下の図は、ポーランドのポジャギエロニア大学の教授の 1990年の論文に、日本語を加えたものです。

250年間の太陽の黒点数と社会変動。重大な事象のほぼすべてが黒点の最大期に発生
sun-influence-human02f.jpg

このように、太陽の活動サイクルは、人類史の「大きな部分」に常に関与してきました。

通常の太陽活動は、約 11年程度のサイクルを持っていまして、それに従って人類社会も変動していくということについては、データ的にも十分な説得力を持つものだと思います。

しかし、今のコロナホールのように、「サイクルも規則性も何もないように見える」ものが、2年ほど前から急速に「太陽の磁気活動」を支配し始めています。

この地球への影響については、データも少なく、「どうなるかわからない」としか言いようのない面があります。

さらに、以下の記事にありますように、「太陽と地球と人類は常に同期している」という事実があります。

太陽が、かつてない、そしてそれは不規則に見えるような大規模な活動を始めた今、そしてこれから、人類は太陽からどのような影響を受けるのかは気になります。

気にはなりますけれど、それは想像も難しい世界のようにも思います。

太陽活動は、これまで私が個人的に少しずつ学んできた「太陽と人類の関係」についての知識が役に立たない局面に入った可能性があります。

コロナホールは、磁場を噴出する黒く見える領域ですが、かつては、こんなに頻繁に、そしてこんなに広い面積で出現することはなかったコロナホールが、「もうずっと出現しっぱなしの状態」が今も続いているのです。

冒頭のほうで、ご覧のように黒点はまったくないツルツルの状態で、これが1ヶ月の間続いています。

と書かせていただきましたけれど、黒点観測の衛星写真では、そのように映るのですけれど、コロナホールの観点から見ますと、

「今の太陽は、病気のような荒布の状態」であるという現実が浮かび上がります。

下は、3月1日の NASA の太陽観測衛星による太陽の光景です。
黒い領域が、すべてコロナホールとなります。

2019年3月1日の太陽。黒い領域がコロナホール
coronal-hole-201903.jpg

このことを最初に記事にした 2018年12月の以下の太陽の状態より黒い領域が多いような気もします。

2018年12月6日の太陽
coronal-2018-1206.jpg

何だかこう、コロナホールの状態が次第に激しくなっているようにも感じますが、そのたびに地球も磁気嵐の影響を受けています。

最近では毎日のように弱い磁気嵐が地球で起きている状況で、太陽活動はまったく起きていないのに、磁気嵐だけはどんどん地球に送ってくるという今の太陽です。

いずれにしましても、太陽活動が完全に極小期に入ったことは間違いないようで、今後、黒点を観測できる日々は稀なこととなっていくでしょう。

普通のサイクルであれば、数年後にはまた再び黒点が活発に出現し始めることになるのですけれど、異様に弱い太陽活動周期になるという予測が多い中、太陽が次の数年の間にどのようになるのかは気になります。

予想以上に早くミニ氷河期に突入していくのか、あるいは、もう少しの間、太陽活動は何とか復活していくのか。どちらでしょうね。

最終更新:2019/03/04 20:07

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