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記事詳細

2019/02/05 20:08

[1] 2億5000万年前の地球史上最大の大量絶滅では「まず植物が先に絶滅」し、それから他のすべての絶滅が始まったことが判明。そこから思う「今まさに進行している地球の6度目の大量絶滅事象」

2019年2月1日の米ネブラスカ大学のニュースリリースより
plants-first-died22500.jpg

すべての他の生命の登場に貢献した「植物」という存在。その植物が消えた時には他のすべての生命は再び消える

「植物」というものについて取りあげることが多いです。

植物に対しては、いろいろな考え方があると思いますが、私自身の植物に対しての考え方、そして最近では、微生物に対してもそうですが、おおむね以下のような考えでここ数年固定されています。

地球の生命体系というのは、「海にいた古代の藻が、4.5億年前に地上のバクテリアと共生して最初の植物に進化した」ことによって始まり、この時の植物の誕生から他のすべての生命が花開いていったということが、2015年に国際共同研究者たちによって突き止められたのですけれど、これは当時、私は大変に感動したものでした。

海にいて「水のない場所での生活を知らないはずの《藻》」が、地上のアーバスキュラー菌という微生物と「共生する」ことで、

「この地球に最初の植物が誕生した」

のです。当然、この地球には、植物が最初になければ、他の生命の息吹は何も生まれなかったはずです。

4億5千万年前に、「古代の藻と微生物が共生したとき」から、地球のすべてが始まった。

これに関しては、以下の記事でご紹介させていただいています。

私やあなたはなぜ地球にいられる? それは「4.5億年前の藻が植物として地球を支配するため」に上陸したから 英国の専門機関により初めて解明された「植物はいかにして地球に誕生したか」

2015年10月7日
地球の植物たちの祖先は「地球を植物が支配するために」宇宙から飛んで来た。そして、植物は人間の登場を待ち続けた

イギリスでの植物研究においての最高機関といえるジョン・インズ・センターという機関が「地球最初の植物がどのようにして、陸地で生きるようになったか」を、DNA や RNA の解析により突き止めたというものです。

まずは、そのジョン・インズ・センターのプレスリリース記事の翻訳を先にご紹介しておきます。

ここから想起させられることは、「進化」というものが、今まで言われてきたような、単なる適材適所に応じたものなどではなく、

「生命の進化のメカニズムは、あらかじめ生命の遺伝子の中に組み込まれている」

ことがわかります。

そして、地球の陸上の、ほぼすべての生命の根幹となる植物においての「地球での最初の使命」は極めて重要なものだったわけで、それは、

「まず植物が地球の陸地を支配し、あらゆる陸地の生命がそこで生きられるような地球を作ること」

だったことが想像されます。

そして、それらは、最終的に、その地球に人類が登場する時のために、すべてあらかじめ決められていたことだということも想像できるのです。

先に記事をご紹介しておきます。

Ancient alga knew how to survive on land before it left water and evolved into first plant
John Inns Centre 2015.10.05

古代の藻類は、水を離れて「最初の植物」に進化する以前から陸地で生き残るための方法を知っていた

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ジョン・インズ・センターのピエール・マルク・デロウクス博士( Dr Pierre-Marc Delaux )が率いる科学者チームは、地球上の最初の段階の植物生命について、長く謎となっていた問題を解決に導いた。

ジョン・インズ・センター、ウィスコンシン大学、および他の国際共同研究者たちは、古代の藻がどのように陸地に生息し、それらが最初の植物となり、陸地の植物として地球に定住していったかということについての発見をした。

これまでの科学では、古代の藻類は、それがアーバスキュラー菌根と呼ばれる有益な菌類との密接な関連を形成することによって陸地に到着した後、その生存のために必要な栄養素を調達する能力を進化させていることを前提としていた。

アーバスキュラー菌根は今日も存在しており、植物に、その根で、炭素と引き換えに土壌から養分や水を得ることを手助けしている。

以前発見された 4.5億年の化石化したアーバスキュラー菌根の胞子と似た化石は、この菌類が、最初の陸上植物が遭遇する環境に存在していたであろうことを示唆していた。

先史時代の真菌の残骸も、この考えを補強し、最古の植物の化石の細胞の中に発見されている。

しかし、陸上植物の藻類の祖先は、菌類と代償機構を媒介するほど十分に長く生き残っていた可能性があるのかどうか、科学者たちには明確にはわからなかった。

ところが、今回新たに得られた藻類についての、この重要な機能を進化させる知見は、藻たちがまだ海に住んでいた時から持っていたという驚くべきことを示した。

デロウクス博士らは、最古の陸上植物や緑藻として知られる一部の DNA と RNA を分析し、その結果、それらの陸地の植物が、地球の海に住んでいた藻類の祖先と遺伝子を共有しており、海の藻類は、すでに陸地の植物の遺伝子のセットを持っていたことの証拠を発見したのだ。

そして、その共生経路は、有益なアーバスキュラー菌根を探しだしして相互作用する必要があった。

この機能は、藻類たちが海から陸地に出て生き残り、そして、地球の陸地を支配し、植物が陸地に繁茂していくために重要なものだったと科学者チームは確信している。

菌類と共生することにより、藻類は進化の上での明確な利点を示し、そして、このことは、一見すると藻たちが繁茂することができないような環境だった陸地で、彼らが生き残り、地球を植物の緑で覆うことに成功したのだ。

デロウクス博士は以下のように述べる。

「 4.5億年前のどこかの時点で、地球の海に住んでいた藻は、不毛で何もなかった地球の陸地に這い上った。普通なら、その環境では海の藻類は生存できません。ところが、どういうわけか、彼らは生き残り、陸地での繁殖を開始したのです。これが、地球の陸地での生命進化のスタート・ポイントだったのです」

「私たちの今回の発見は、藻類たちがまだ水の中にいた時に、すでに彼らは陸地で生き残る方法を知っていたことを初めて示しました。もし、当時の藻類に、この陸地への適応能力の進化がなければ、今の地球は、現在とは非常に異なる場所となっていた可能性があります」

「この発見は、地球の生命の起源についての、私たち科学者集団の知識のギャップを埋めることになると思います。また、この発見は、様々な機関からの多大な貢献と、世界的な科学者たちの貢献がなければ成し得なかったものです」

ウィスコンシン大学のジャン=ミシェル・エーン教授( Professor Jean-Michel Ane )は、以下のように語った。

「この発見の驚きは、植物が共生菌類と相互作用することを可能にする、藻類でのメカニズムを見つけたことにあります。これまで、誰も、この藻類に有益な関連性を研究したことはなかったのです」

ここまでです。

植物が地球に登場した際には、

> 陸地の植物は、地球の海に住んでいた藻類の祖先と遺伝子を共有しており、海の藻類は、すでに陸地の植物の遺伝子のセットを持っていた

とあり、そして、

> 古代の藻類たちは、まだ彼らが水の中にいた時に、すでに彼らは陸地で生き残る方法を知っていた

とありますが、その方法こそ、藻たちが「菌類と共生することで進化する」ことでした。

記事に出て来る「アーバスキュラー菌根菌」というのは、北海道大学大学院農学研究院のページによりますと、

アーバスキュラー菌根菌(あるいはVA菌根菌)と呼ばれる糸状菌の一群 は、土壌中に普遍的に存在し、およそ80%の陸上植物と共生することができる。この菌は植物からエネルギー源(主にブドウ糖)の供給を受ける代わりに、土壌中の希薄なリン酸を集め、宿主植物に供給する。

> この菌は植物からエネルギー源の供給を受ける代わりに、土壌中の希薄なリン酸を集め、宿主植物に供給する。

とありますけれど、リンは肥料の主要な原料であることからもわかるように、植物の成長には不可欠なものですが、そのリンをこのアーバスキュラー菌根菌という読みにくい菌は、植物に対して供給するようです。

この菌自身もまた、植物からエネルギーを受けているというように、共に生きるための「完全な共生」が実現されているようなのですが、上の記事にありますように、それは、海の藻たちが陸地に上り、植物となった上で偶然起きたことではなく、

「まったく関係のない藻と菌という種が共生して生きるメカニズムは、もともとお互いの DNA に書かれてあった」

という解釈でいいのかと思います。

つまり、藻は、陸地に上がってから適応して植物になったのではなく、

「藻は最初から地上の植物になるために地球に存在していた」

ことがわかります。

そして、当然ながら、彼ら「藻が植物になって」陸上で繁茂を続けなければ、後のいかなる地上の生命も生まれ得なかったわけです。

植物が陸上に出現して、地球は一気に変化したはずです。

その数十億年後の今もその延長線上といえます。

つまり、「今」があるのは、植物が地上に出現したからであるわけですが、それは藻たちの「偶然な進化」などによるものではなく、「地球への植物の出現は最初から決められたメカニズムだった」ということが何となく思われます。

そして、「地球(あるいは、あらゆる天体)の生命は宇宙がもたらした」とする、パンスペルミア説から見れば、もともとの遺伝子に、藻が菌類と共生して植物になるように「書き込まれていた」ということは、いつかは、その藻は必ず菌類と共生して「地上に上がっていく」わけですから、

「最初から地球という惑星の歴史は決められていた」ということも想定できます。

地球に水が生じる。

その海に、宇宙から降り注ぐ藻や菌類の「種」、あるいは DNA が生存できる条件が整う。

そして、今回の内容のように、植物が地上へと進出し、「地球が植物に支配される」。

そこから、様々な動物が陸上に生息できるようになって、それぞれの環境に応じて、それらの「種」は、地球に(場合によっては唐突に)登場する。

おそらくはその最後の段階に、地球に人間が登場する。

その先は・・・と、そこまでわからないですが、これらの地球の歴史には、おそらく「偶然はひとつも含まれない」と思っています。

さて、この

この地球の生命体系は、植物がいなければ成り立たない

ということがはっきりしたというようなことが、最近の米ネブラスカ大学の研究で明らかになったのです。

それは、地球の歴史上最大の大絶滅があったときに、

まず最初に植物が絶滅していたことが判明したのでした。

この地球では、5回の大量絶滅が起きたとされていますが、この研究は、その中で最大の事象であった大量絶滅に対してのもので、以下のような事象です。

ペルム紀末の大量絶滅 - Wikipedia

古生代後期のペルム紀末、P-T境界(約2億5100万年前)に地球の歴史上最大の大量絶滅がおこった。

海生生物のうち最大96%、全ての生物種で見ても90%から95%が絶滅した。


これらの生物種の大絶滅に先駆けて、「まず地球上から植物たちが消えていた」ということのようなのです。

とりあえず、ネブラスカ大学のニュースリリースをご紹介しますので、お読みくだされば幸いです。

Nickel and died: Earth’s largest extinction likely took plants first
unl.edu 2019/02/01

ニッケルと植物の死 地球の歴史上最大の大量絶滅は、まず植物から起きたと見られる
大絶滅として知られる地球の歴史上最大の大量絶滅では、当時の地球上にいたほとんどの生命が生き残ることができなかった。しかし、ネブラスカ大学リンカーン校が率いる新しい研究は、多くの動物たちが絶滅するよりずっと以前に、まず植物から絶滅が始まったという強い可能性が見出された。

約 2億2500万年前、地球では、パンゲアと呼ばれる超大陸が激しく大地の分裂を起こしていた。地球内部からはスーパープルームが上昇し、世界各地の火山活動が活発となり、現代のシベリアにある火山群が次々と噴火し始めていた。

その中で、多くの火山の噴火は、約 200万年間ものあいだ、地球上の大気に炭素とメタンを吹き込み、これらの噴火により、海洋生物の約 96パーセントが絶滅し、陸上の脊椎動物の 70パーセントが姿を消した。これは地球の歴史上で最大の大量絶滅だった。

しかし、新しい研究によれば、噴火の副産物である「ニッケル」が、ほとんどの海洋生物種が消える、およそ 40万年前にオーストラリアの植物を絶滅させたかもしれないことを示唆している。

ネブラスカ大学リンカーン校の地球大気科学部の教授で、論文の執筆者であるクリストファー・フィールディング(Christopher Fielding)氏は以下のように述べる。

「これは大きなニュースです。これまでも、そのことについての示唆はあったのですが、そのことが具体的に突き止められたことはなかったのです。今回の研究で、地球の歴史がまたひとつ明らかになろうとしています」

研究者たちは、化石化した花粉、岩石の化学的組成と年代、そしてオーストラリア南東部の崖の底から採取した堆積物の層を研究することによって、今回の結論に達した。

研究者たちは、オーストラリアのシドニー盆地の泥岩の中で、驚くほど高濃度のニッケルを発見した。

地球大気科学部の教授のトレイシー・フランク(Tracy Frank)氏は、この調査結果はシベリアのニッケル鉱床を通じた溶岩の噴火を示していると述べる。

その火山活動がニッケルをエアロゾルに変え、そこから、地球上の植物の生命の大部分がニッケルに毒されるほど南に何千マイルも大気中を流れた可能性がある。ニッケルの同様の急増は、世界の他の地域でも記録されたとフランク教授は言う。

フィールディング教授は以下のように言う。

「それは状況の組み合わせでした。そして、それは地球の歴史における5回の主要な大量絶滅のすべてを通じて繰り返しされています」

もし、そうなのだとすれば、確かに、その後の大量絶滅でも、植物の絶滅が先駆けた後に、他の大半の動物たちが絶滅する引き金となったかもしれない。

植物の不足で死ぬ草食動物、そして草食動物の不足で死ぬ肉食動物、そして、毒性の物質が川から海に流れ、結果として二酸化炭素が上昇し、酸性化と気温の上昇が進む。

研究チームはまた、別の驚きの証拠を見出した。これまでは赤道近くの場所で行われることが多かった、この地球上最大の絶滅に関する以前の研究の多くでは、その間に堆積した堆積物の急激な着色の変化を明らかにしていた。

灰色から赤色の堆積物への変化は一般的に、火山活動による灰と温室効果ガスの放出が世界の気候を大きく変えたことを示していると研究者たちは述べていた。

それでも、その灰色 - 赤色のグラデーションは、シドニー盆地でにおいては、はるかに緩やかなものであり、噴火からの距離は当初、他の場所で見られる激しい気温上昇と乾燥からそれを緩衝するのに役立ったことを示唆した。

この 2億2500万年前の大量絶滅の時間的進行とその規模は、地球の現在の生態学的危機を超えたものではあるが、しかし、 2億2500万年前の大量絶滅と現在には類似性がある。

研究者たちは、特に温室効果ガスの急増と種の絶え間ない絶滅の連続が似ているとして、これらは研究の価値があるものになるだろうと述べている。

そして以下のように述べた。

「地球の歴史の中でこれらの大量絶滅事象を振り返ることは、私たちに何ができるかということを知ることができるという意味において意味があります」

「地球の状況は過去にどのように混乱したのか? いったいどんなことがあったのか? そして、その変化はどのくらいのスピードで進んだのか。そのようなことを研究することは、私たちが、『今の地球で何が起きているのか』を知り、研究することの基礎になるのです」

この研究は、アメリカ国立科学財団とスウェーデン研究評議会よって資金が供給され、論文は、科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表された。

ここまでです。

これは簡単にいいますと、当時の大規模な火山活動によって、地球のあらゆる場所において噴火の副産物である「ニッケル」が広がり、それによって植物が消えてしまったという事象が他の生物種の大絶滅に先駆けて起きていたということが、ほぼ確実になったということのようです。

このこと自体も「植物と生命体系の関係」ということについて大きな示唆を与えてくれる重要な研究でもありますが、これは、単に過去の研究ではなく、実際には、「現在の地球と照らし合わせて考えることができること」であることにも気づきます。

記事の中に、以下のような下りがあることがおわかりでしょうか。

しかし、 2億2500万年前の大量絶滅と現在には類似性がある。

という部分です。

そして、この数年に書いた記事のいくつかを思い出しますと、

「今もまた、植物が絶滅し続けている時代」

だということが言えるのです。

以下のような記事は、そのタイトルからも、内容がご想像できると思われます。

サンゴと海藻が全滅に向かい続ける「地球の海」の近い未来

2016年6月18日のタイの報道より
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冒頭の記事は、ベトナムのビーチリゾートとして人気の海域で、サンゴ礁の 30%から 40%が「白化」の影響を受けていることが判明したという記事でした。

「白化」というのは、厳密には「死」という言葉と同義ではないですが、現状では限りなく近いですので、言い換えれば、大規模な白化現象というのは「サンゴの大量死」と同じような意味だと思っていただいて構わないと思います。

この報道を見て、

「なんだか、もう全世界でサンゴが消えてしまうのでは?」

と思ったのですが、すでに太平洋では大規模なサンゴの白化が拡大しています。

サンゴ礁で有名なオーストラリアのグレートバリアリーフのサンゴ礁は、もはや「絶滅間近」という言葉が使われ始める状態となっています。

下はナショナルジオグラフィックの記事です。

「白化していた」という言葉を「死にかけていた」と置き換えて読んでいただければわかりやすいかと思います。

グレート・バリア・リーフの93%でサンゴ礁白化

ナショナルジオグラフィック 2016/04/25

グレート・バリア・リーフは、2900の小規模なサンゴ礁から構成される。今回調査したのは911のサンゴ礁で、このうち実に93%に上る843のサンゴ礁が、何らかのかたちで白化していることが判明した。

さらに、主に北部にある手つかずの316のサンゴ礁において、そこに生息するサンゴの60~100%が白化していた。

サンゴ白化の拡大によって、副次的な影響が大きくなることは明らかだ。というのも、グレート・バリア・リーフには1500種を超える魚、世界のウミガメ7種のうち6種、30種のクジラやイルカが暮らしている。


今の海の状態が続けば、サンゴは消滅へ

現在の太平洋のサンゴの大量死の深刻な部分としては、いわゆる海の汚染とか、人的な要因とか、そういうこととはあまり関係がないと思われることです。

たとえば、先ほどのナショナルジオグラフィックの記事にも、アメリカ海洋大気庁(NOAA)のサンゴ監視に携わる人が、以下のように述べています。

「これほど広い範囲で、特に人間による影響が少ない北部で深刻な影響が出ていることは大きな問題です」

人間の生活圏から大きく離れたような場所でも、次々とサンゴが死んでいっているということで、最大の理由は「海水温の異常な上昇」ということになりそうですが、地球の海水温の異常な高さは、もう長く続いている上に、今すぐに解消していくという感じもしない問題ではあります。

そして、海水温度の高さは「ほとんど全世界の海域」に及んでいます。

昨年書きました記事、

・海の巨大な変化とミニ氷河期の関係(1):大西洋で拡大する「異常に冷たい海域」と、海流システムの異変が招く地球の行方
 2015/10/15

では、その時点まで、海水温度が上昇し続けていることを書きました。

2014年7月までの世界の海水温度の推移
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このグラフは 2014年7月までのものですが、全世界の気温と共に海水温度もさらに上昇し続けていて、しかも、大西洋の一部を除いた地球上のほぼすべての海域でこのようなことになっているのです。

グレートバリアリーフのサンゴの大量死の原因のひとつが「海水温度の上昇」だとしますと、これは世界の他の海域にも当てはまるわけで、地球上のあらゆる海域のサンゴが白化していっても不思議ではないと思います。

そして、少なくとも太平洋に関しては、サンゴを滅ぼしているのは、海水温度だけではないのです。

もうひとつ大きな要因があります。

それは、「ヒトデ」なのです。

2015年11月16日の米国ワシントンポストより
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ヒトデの中の「オニヒトデ」というものなのですが、このオニヒトデの太平洋での数も増殖が続いていて、数千万匹という数のヒトデが日々、太平洋のサンゴを食べ続けています。

以前、地球ブログで翻訳しましたオーストラリアの報道から抜粋したいと思います。

オニヒトデが「まるで農作物に被害を与えるイナゴのように」大発生している
Brisbane Times 2015/12/11

グレートバリアリーフのサンゴを食べてしまうヒトデの発生が、これまでの記録を上回って過去最悪になる可能性があり、自然保護活動家たちを恐れさせている。

WWF のオーストラリア支局が委託したレポートによると、サンゴを食べるオニヒトデの数は 2020年までに 1200万匹から 6000万匹に上昇する可能性が述べられている。

オニヒトデのサンゴの被害についての著作がある専門家のグレン・ホルムズ( Glen Holmes )博士は、「これはまるで、イナゴによる壊滅的な被害のようなものといえるものなのです」と述べる。

ヒトデによる被害の規模は、すでに過去 30年間でサンゴ礁「6万ヘクタール」に及んだ範囲で生きたサンゴが壊滅していっていると考えられている。

このオニヒトデの拡大を止めるための手段は何もない。


この「ヒトデがサンゴを絶滅に追いやっている」という響きには、何かこう皮肉な部分がありまして、種類はオニヒトデとは全然違うものではありますが、太平洋では「ヒトデが絶滅していっている」という事実があるのです。

これは何度か記事にしたことがありましたが、たとえば、

米国オレゴン州のヒトデは「絶滅の方向」へ。そして、その出来事から考える、神や神のようなものが自然の中に創造したものたちの色や形の意味

2014年06月06日
「これは前例のない出来事です。私たちはこれまで、このような大規模で壊滅的な消耗性疾患の拡大を見たことがありません。」
- ブルース・メンゲ教授(オレゴン州立大学総合生物学科)
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アメリカ西海岸のヒトデの大量死は重大局面に

大学の研究機関から「海の崩壊」に関しての研究発表が続いています。

上の記事の翌日には、米国コロンビア大学の地球研究所から「海が急速に酸性化している」という研究発表のリリースがありました。

そのことは、

「地球の海が急速に酸性化している」という論文を6度目の大量絶滅の中にいるかもしれない今の時代に読む

2014年06月03日
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▲ 2014年6月2日のコロンビア大学ニュース・アーカイヴ Modern Ocean Acidification Is Outpacing Ancient Upheaval, Study Suggests より。

読むと、原因については確定した結論が出ているわけではないようなのですが、海の水が早いスピードで酸性化してきているのは確かなようです。

この「海の酸性化」は、この論文によると、約 5600万年前にも起きていたことが確認されているそうなのですが、その 5600万年前には、海の酸性化によって、

・ある種の生物は絶滅



・ある種の生物は進化(登場)

したとあります。

実際に、現在、海が酸性化しているのだとしたら、また同じようなことが海で起きているということなのかもしれないですが、上の論文には最近の海の状態として、以下のようなことも起きていることも知りました。

アメリカ海洋大気庁( NOAA )の海洋学者の最近の研究では、ワシントン州とオレゴン州、そして、カリフォルニア沖で、小さな浮遊性の巻き貝やプテロポッド(クリオネのような生き物)の半分以上が、極度に殻が溶解する症状を示していることを突き止めた。

また、海洋の酸性化は、ワシントン州とオレゴン州で 2005年から起きている広範囲でのカキの大量死と関係していると考えられている。珊瑚礁への悪影響も懸念されている。


とのこと。

海の水が酸性化すると、貝の殻って溶けちゃうんですね。

調べてみると、 Yahoo ! 知恵袋に、「自由研究で、酢に溶けるものと溶けないものの実験をしました」という中学生の人の投稿を見つけまして、そこには、

貝がら・アルミ・卵を酢の中に入れました。
結果は、貝がらはすごく柔らかくなってもろくなりました。
卵は、殻が溶け、黄身はガチガチになりました。


とのことで、「その理由を教えてほしい」というものでしたが、答えとしては、

貝殻や卵殻は、タンパク質の網目に炭酸カルシウムが沈着してできたもので、これらは酢の成分の酢酸と反応して、二酸化炭素を発生して酢酸カルシウムとなり溶けてしまう

ということだそうです。

つまり、「酢の中では貝は生存し得ない」と(他の生物も酢の中で生きるのは難しいだろ)。

まあ、それはともかく、その生物の外皮などの組成の成分によっては「海の酸性化によって溶けやすくなる」ということはあるようです。

そういうのを考えると、アメリカ周辺のヒトデの大量死2013年12月05日

「アメリカの西海岸でヒトデが溶けている」ことを思い出します。
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これも主として、アメリカの西海岸で起きていて、上の論文にある「巻き貝が溶けていく」という現象が確認された場所あたりと同じような海域です。ヒトデの体の組成はわからないですし、これが海の酸性化に原因があるかどうかはわからないですが、何だかやっぱり海は「壊れてきている」のかもしれないと思ったりもします。

最近は海の生き物の話題が多いですしね。

ダイオウイカとか、メガマウスとかいう深海の巨大なサメとかリュウグウノツカイとか、いろいろとありますけれど、とにかく、ふだん見られないものが出て来たり、あるいは逆にふだんいる魚が見られなくなったり。

原因はどれもわからないままですけれど、いろいろと総合して考えてみると、思っているより海の異変というものは進行しているものなのかもしれないです。

関係のない話ですが、ここ数日、海外の報道では下のような「地球が6度目の大量絶滅に瀕している」という記事をよく目にします。

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地球の大量絶滅というのは、地球の誕生以来、幾度となく起きていますが、その中でも地球全体の生物のほとんどが絶滅してしまったような、非常に規模の大きな絶滅が「過去5回」あるとされていて、そのようなわけで次に大量絶滅が起きれば6回目となりますので、上の記事のように「6回目の」という言葉がつくというようなことのようで・・・。

と書いたところで、今、私は「地球の誕生以来」という言葉を使ったことに気づき、この表現自体についてちょっと注釈しておきます。

という記事に書きましたが、その中のコロンビア大学の論文には下のような記述がありました。

ワシントン州とオレゴン州、そして、カリフォルニア沖で、小さな浮遊性の巻き貝やプテロポッド(クリオネのような生き物)の半分以上が、極度に殻が溶解する症状を示していることを突き止めた。

また、海洋の酸性化は、ワシントン州とオレゴン州で 2005年から起きている広範囲でのカキの大量死と関係していると考えられている。


そのオレゴン州にあるオレゴン州立大学から、冒頭に貼りましたように、「オレゴン州では地域に一部の種類のヒトデが全滅されると予測される」というショッキングなニュース・リリースがありました。この2週間ほどで急速に事態が悪化したのだそうです。

このアメリカ西海岸のヒトデの「消滅」は、消耗性疾患というようにつけられていますけれど、要するに、

・自切して溶けて消えていく

という、見た目もその状況も悲劇的なものです。

アメリカの海岸でのヒトデのことを最初に記事にしたのは、2013年11月でした。

米国の海に広がる衝撃的な光景 まるで絶滅に向かおうとしているような「ヒトデたちの自殺」
2013年11月07日

自分で手足を次々と落として死んでいくアメリカ沿岸のヒトデたち

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自らを助けない自切を見て

現在、アメリカ西海岸から東海岸、そしてカナダの東海岸を中心として、極めて大規模な「ヒトデの大量死」が進行しています。

このこと自体は、わりと以前から知っていたのですが、このヒトデの大量死が、単なる大量死ではない非常にショッキングな状況で起きている可能性があることを知りまして、今回はそのことを書きます。

現在起きているアメリカでのヒトデの大量死では、まさにこの「自切」行為が発生しているのですが、しかし、普通の自切と違うのは、「自分を守らず死んでしまう」ところです。

つまり、ヒトデたちが自分の腕を自分で落としていってから死んでいっているということが、明らかになろうとしているのです。


なお、これらの現象は決してミステリーの類いではなく、このヒトデの大量死が「消耗性疾患」という名前の病気だということは判明しているのですが、過去にないほど拡大し続けていることと、こんな状態を「どんな科学者も今まで見たことがなかった」ということで、脅威を与えているようです。

AP 通信によれば、ある種ではその棲息エリアで 95パーセントが死滅しているそう。

海洋研究者が日々見ている光景

下はカリフォルニア州のサンタクルーズにあるロングマリン研究所( Long Marine Laboratory )という海洋研究所の人のサイトの記事にある写真です。

hitode-2.jpg

内容は下のようなものですが、このタイトルの「 And then there were . . . none 」というのが私にはどうにも日本語として訳せなくて、タイトルなしで概要を記します。

このヒトデの種類は Pisaster ochraceus と書かれているのですが、これも日本語が探せなくて、こちらのサイトによりますと、これは日本語で「マヒトデ」というものに属するもののようです。

And then there were . . . none

Notes from a California naturalist 2013.09.13

研究室にあるすべてのマヒトデが死ぬまで、すなわち、最後のマヒトデが自分自身の体をバラバラにしていくまで、私は丸3日間、そこにいた。

そしてこの写真(上の写真)が、今朝、私の飼育する生き物に起きた光景だった。

ヒトデの本体はまだ残っているのだが、彼らは気まぐれに自切していくので、私は切断された触手を検査しながら、さらに時間を過ごした。

彼ら(バラバラになった手たち)は、自分が死んでいることを知らない。

私はこの数日間、彼らが幽霊になることを諦める前のそれらのバラバラの状態の触手を10個前後見てきた。その切断された手は、自切した後もかなり長く動き続ける。少なくとも1時間くらいは手だけで動き続ける。

私は、この、もともと美しく複雑な「海の星」の切断された腕を解剖スコープの下のボウルに入れて写真を撮った。

私は、この研究所で、ヒトデのこの病気を扱っている唯一の研究者ではなく、隣の部屋でも、そして、他の研究所では Pycnopodia helianthoides (俗名ヒマワリヒトデ)を失っている。また、学生たちがサンタクルーズの海中でヒトデの大量死を見つけたという話も聞いている。

この数週間で海で起きている様々なことは、もしかすると、何か本当に悪いことの始まりなのかもしれないとも思う。

という何となく切なさも感じる記事です。

上に「切断された手は、自切した後も長く動き続ける」とありますが、その様子を研究者が YouTube にアップしたものを短くしたものがあります。

あまり気持ちのいいものではないとは思いますが、ヒトデというのは、自切した後も、1時間近くも、このように単独で腕が動き続けるもののようです。

https:●//youtu.be/wYa48YEsxEs

ところで、上のロングマリン研究所の人の記事は9月のものです。

そして、アメリカのメディアで、ヒトデの大量死に関しての報道が大きくなったのは最近のことで、つまり、この2ヶ月間、事態は拡大し続けているということになりそうです。

記事に書かれてある「もしかすると、何か本当に悪いことの始まりなのかもしれない」という予感は、当たってしまったのかもしれません。

このヒトデたちにはそんな理由が見当たらないのです。

それとも、私たちにはわからない「何か」から身を守るために自切している?

しかし、一般的な自切の意味である「主要ではない器官を切り離すことで逃避できる可能性を作り、個体そのものが捕食される確率を下げるための適応であると考えられている」というサバイバルの概念を完全に逸脱しているのは、「そのまま彼らは死んでしまう」というところにあります。

自らの体を切断しながら死んでいく。

それがアメリカ西海岸の広範囲に起きている。

一体、アメリカの海岸で何が?

というもので、この時には「溶ける」という概念は報道にはまだ登場していませんでした。

アメリカのヒトデの場合は、そのような一般的な意味での自切ではなく、「自殺のための自切」という駄洒落にもできないような悲惨な行為をおこなっていたのです。

hitode-2.jpg

この写真が添えられていたブログの文章は次のようなものでした。

研究室にいるすべてのマヒトデが死ぬまで、すなわち、最後のマヒトデが自分自身の体をバラバラにしていくまで、私は丸3日間、そこにいた。そしてこの写真が、今朝、私の飼育する生き物に起きた光景だった。

ヒトデの本体はまだ残っているのだが、彼らは気まぐれに自切していくので、私は切断された触手を検査しながら、さらに時間を過ごした。彼らは、自分が死んでいることを知らない。

私は、この、もともと美しく複雑な「海の星」の切断された腕を解剖スコープの下のボウルに入れて写真を撮った。この数週間で海で起きている様々なことは、もしかすると、何か本当に悪いことの始まりなのかもしれないとも思う。


予感は不幸にして的中したのでした。

それが冒頭にある「オレゴン州での全滅」であり、原因がわからずに、爆発的な拡大を続けているということは、これは次第に「アメリカ西海岸全域での(ある種の)ヒトデの全滅」という方向性に進む可能性はかなりあると思われます。

そして、今回のオレゴン州のヒトデの全滅は、この時のカリフォルニアの海洋研究所の研究員が見続けていた「自切」ではなく、もっと悲惨な状態、つまり、「溶けていく」というものでした。

「ヒトデたちがドロドロに溶けていく光景」

を目撃し、長期間にわたり、シアトル沿岸の様子を米国の動画サイト Vimeo にアップし、それが各メディアで一斉に報じられたのでした。

vimeo-02.gif

そして、ハーヴェル教授は、

「最も恐ろしいことは、原因が何なのかまったく見当がつかないことです」

とも言っています。

今もなお原因がわからないままに、オレゴン州のヒトデたちは「溶けて消えて」いこうとしています。

という記事の中でご紹介したオレゴン州立大学のニュースリリースには

このほんの2週間ほどの間に、オレゴン州沿岸のヒトデの消耗性疾患は、歴史的な範囲に拡大しており、ヒトデの種類の中には、全滅するものもあると予測されるという事態となっている。

消耗性疾患の発生を監視してきたオレゴン州立大学の研究者によると、オレゴン州沿岸では、局所的に一部の種類のヒトデが絶滅するかもしれないという。

この消耗性疾患は、アメリカ西海岸で広く知られていたが、今回のオレゴン州のように、急速に広範囲に拡大するのは異常としか言えないと研究者たちは語る。


とあり、これが2年前ですから、今どうなっているのかは正確にはわからないですが、種類によっては「全滅」している可能性もありそうです。

このヒトデの死に方がまた記憶に残るものだったんですね。その死に方の名称こそ「消耗性疾患」というような難しい呼び方をされているのですが、一言でいえば、

「自分で自分をバラバラに崩壊させて死んで行く」

という「自死」に近いものでした。

いっぽうでは、太平洋でヒトデたちが「自死」を決行していて、その太平洋では、種類は違うヒトデとはいえ、ヒトデがサンゴを食べ尽くしているという構図は「何だかなあ」と思わせるものがあります。

そして、海藻も「海に生命が生きられる環境を作っている」わけですが、海藻も、地域的には確実に「絶滅」に向かっているのです。

2016年4月28日のロシア・トゥディより
die-off-seaweed-1.jpg

アメリカのフロリダ湾で大規模な海藻の大量死が起きていることを報じたものですが、原因は「はっきりとしない」のです。

これも、仮に原因が人為的なものではなく、海水温の変化や海流の変化など「自然」の原因だとすれば、この海藻の地域的な絶滅も、あらゆる場所で発生する可能性があるのかもしれません。

海から海藻やサンゴが次々と消えて言っている中、増えているのは、「藻」です。

2016年3月13日のカナダの報道より
algae-canada-02.jpg

アメリカ地質調査所(USGS)の科学者たちの調査で、アメリカ中で「藻」が増えていることを突き止め、そして、藻から作られる毒素(BMAA)が、認知症の発症の引き金になっている可能性を記しました。

発症した認知症を「悪化」させるのはストレスだということは、最近の研究でほぼ間違いなく、先日の NHK スペシャルの「キラーストレス」という番組では、ストレスが脳の海馬を破壊する仕組みが最近わかったことを説明していました。

また、悪化だけではなく、認知症の発症そのものにストレスが関係している可能性の研究について、「アルツハイマー病の最大の原因が「ストレス」である可能性がアイルランドの大学の研究により突き止められる」という記事に記したことがあります。

まあ、認知症の話はともかくとして、藻の毒素は、海や川の小さな生物から大きな生物、陸上の生物へと循環していくものですので、食物連鎖の最後のほうにいるものたちは、藻の毒素が凝縮された魚や肉を食べているのかもしれません。

いずれにしましても、今、海は激しく変化しようとしているのかもしれず、もし仮に今の傾向が止まらなかった場合、すでに各所に点在している生命が生きられない海域「デッドゾーン」の出現がさらに加速するのかもしれません。

今回、海水温度が高いと、なぜサンゴが死ぬのかという理由を書く時間がなかったのですが、このサンゴが生きている仕組みというものは、共生という意味でまったく素晴らしいもので、いずれ書きたいと思っています。

海の中の環境に関して人間ができることは少なく、できることの中で最も重要なのは「考える」ことだと思います。

そこから何が始まるかはわかりませんが、考えることだと思います。

最終更新:2019/02/05 20:08

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