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2019/01/31 00:13

アメリカとカナダが史上最悪の北極からの旋風「極渦」に見舞われている。氷点下50℃近くの場所も

2019年1月28日史上最悪の「極渦」を報じるアメリカのニュース
worst-vortex-2019.jpg

ただでさえ、すでに非常に気温が低くなっている地域が多くなっている北米に、「極渦」と呼ばれる、北極からの旋風がやってきていることが報じられています。

極渦とは下のようなものです。

極渦 - Wikipedia

極渦(きょくうず、きょくか)とは、北極および南極の上空にできる、大規模な気流の渦のこと。


図で示しますと、以下のように北極から旋風がやって来ます。
arctic-vortex-2015b.jpg

これが現在、アメリカとカナダの一部にかかっているのですが、たとえば、USA トゥディは、見出しに「全米の 2億人が命を脅かされる寒さと対峙する」というように報じるほど、激しいものとなっているようです。

極渦の位置はおよそ下のようになっていまして、紫色の部分は、平年よりも異常なほど気温が低くなっています。

2019年1月25日時点の極渦の位置
vortex-map-2019jan.jpg

上の地域での気温も、北米の気温としては大変なことになっていまして、1月27日には、以下のような気温分布となっていました。

2019年1月27日のアメリカ北東部とカナダ東部の最低気温
tp-us-canada0127.jpg

カナダでは、オンタリオ州とケベック州で、-40℃以下の気温となる場所が続出し、オンタリオ州にあるランズダウン空港では、気温が -47.5℃にまで下がりました。

ケベック州の気象ステーションでも -43℃を記録。

アメリカでも、今週は週の半ばにかけて、シカゴやデトロイトにおいて、気温が -30℃以下になると見られています。

ミネソタ州ミネアポリスの 1月28日の最低気温の予測は -34℃となっていて、極めて厳しい寒さとなるようです。

なお、冒頭にご紹介していますアメリカの報道のタイトルに「 2014年を思い出させる」というようにありますが、これは、2014年の暮れから 2015年にかけて、やはり北米を極渦が襲い続けた時のことを述べています。

このことは、当時の以下のような記事でもご紹介しています。

北極からの大寒波の下のアメリカ 全米で1億人以上が氷点下17度以下の気温を経験することに

2015年2月15日のボストン
Blowing-Snow.jpg
▲ ここ数日のボストンの気温は最低も最高もマイナス 20℃台。Mashable より。

今シーズンの冬は、「北極からの爆風」が、極渦(きょくか)と呼ばれる北極の気流を北米にもたらすことが何度も起きています。

最近では、2014年11月と2015年1月にも同じことがありました。

・アメリカに北極からの超寒波が到達し、「全米の全50州が氷点下」に陥る。寒波による死者も17名に
 2014年11月19日
usa-fleeze-vol2.gif

2015年1月には、アメリカだけで 5000万人が寒波と大雪の影響を受けました。

・北極からの旋風「極渦」が氷点下50℃超えとなる前代未聞の寒波をアメリカにもたらす見込み
 2015年01月06日
us-cold-2015.gif

この北極からの爆風は、下のような形で寒波をもたらしますが、それがまたアメリカに到来していて、この1週間ほどの間、前回よりもさらに激しい寒波をもたらす予測が出されています。
arctic-vortex-2015b.jpg

今回は、特にアメリカの北東部、つまり地図でいうと「アメリカの右上」のあたりが、とんでもない寒波に見舞われています。

2015年2月15日のボストン市内
boston-0215.jpg

下は、2月17日から 2月23日までの、「平年との気温差」の予測です。
us-anomaly-2015.gif

ボストンやニューヨークなどのある東部を含めて、アメリカの大半が大変な寒波で、華氏表示で平年より 20度も低い場所もあるなど、想像を絶する寒波に見舞われています。

その一方では、史上最悪の干ばつに見舞われているカリフォルニアなどの西部は、「平年よりもかなり気温が高い」という、何とも皮肉なことにもなっています。

雪や寒波に見舞われている国は他にも多いですが、現在のアメリカは、世界で最も「様々な環境災害に見舞われている国」のひとつではあると思います。

気温の状況について、Mashable からご紹介します。

Arctic blast across U.S. will make the 'polar vortex' winter look tame
Mashable 2015.02.15

北極からの爆風がアメリカに極渦の寒波をもたらすだろう

フロリダ南部を除くアメリカの多くの地域が今週、冷蔵庫の中のような状態に陥る可能性がある。これは、北極からの極渦が北米大陸を包み込むためで、2014年1月に経験した時よりも厳しい寒さになると思われる。

今回の寒波は、アメリカ各地に過去数十年で最も厳しい寒さをもたらすことになるかもしれない。

たとえば、ニューヨーク市は 2月16日の朝に華氏0度(氷点下 17℃)になると予測されているが、ニューヨークで華氏0度以下の気温が記録されるのは 1994年1月27日以来だ。

ボストンでは、日中でも気温がマイナス 12℃を上回ることはないと見られ、ニューイングランドでは、積雪が 2メートル50センチを越える場所があると予測される。

2月16日から 2月21日の間で、アメリカ 48州の 35%で、華氏0度(氷点下 17℃)より低い気温が記録されると見られている。

この時も、アメリカの各地で、気温が氷点下 20℃近くまで下がりました。

しかし、今年の極渦は、その 2014年から 2015年の時よりもさらに厳しい寒波をもたらすと予測されていまして、場所によっては、-50℃近くにまで気温が下がる場所も出てくるとされています。

北極から来る冷たい空気ではあるのですが、アメリカとカナダでは北極よりも気温が低くなる場所も出てくると思われまして、「ミニ氷河期そのもの」という光景が広がりそうです。

このような激しい極渦による寒波は、以前はほとんど見られなかったもので、地球の大気の循環が完全に変わったことを示しているのかもしれません。

最終更新:2019/01/31 00:13

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