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記事詳細

2018/11/09 21:11

イタリア北部の暴風雨被害は歴史的な規模に。1400万本以上の森林の木々が倒され、「回復には1世紀かかる」

11月4日の報道より
italy-storm-hageshy.jpg

ここ数日、イタリア北部の大雨被害について、いくつか記事を記しましたが、このイタリア北部の大雨による洪水、土砂崩れなどの被害が、地域としては歴史的なものになりつつあります。

冒頭の報道によれば、北部のヴェネト州では 1400万本の森林の木々が暴風や洪水などにより倒されたと報じられています。

イタリアの農業協会は、声明で、

「地域の森林の状態が元に回復するには1世紀かかるだろう」

と述べました。

11月4日 イタリア・ヴェネト州の森林
italy-trees-1104.jpg

経済被害は、ヴェネト州だけで 1200億円規模になると推定されていますが、森林の正確な被害がまだわかっていませんので、さらに大きくなる可能性があります。

また、ジェノバなどイタリアの都市には建造物そのものに価値があるものが数多くありますが、それらの建物や景観などへの被害も大きく、観光の点からも長期的な経済的影響へとつながる可能性があるとヴェネト州知事は述べています。

廃墟のような景観となった場所も多く、また復旧もすぐにというようなわけにはいかないレベルの被害を受けている場所も多いようです。

ジェノバ近郊の海岸
beach-italy-11.jpg

ベネチア北部 川の堤防の決壊で流された家
italy-floods-house11.jpg

この一連の暴風雨による人的被害も拡大しており、11月4日までに 20名が亡くなっていると伝えられています。

しかし、これで連続した悪天候が終わったというわけではないようで、気象専門家たちによれば、今のイタリアの気象は、

「過去 50年から 60年のあいだで最も複雑な状況となっている」

とのことで、天候の見通しも立てづらいようです。

最近のイタリア悪天候については、以下の記事を書かせていただきました。

イタリア北部で豪雨のために大規模な泥流が発生し、山間の小さな町ディマーロが破壊される

イタリア・ディマーロの泥流被害を報じるイタリアのメディア
dimaro-mad-flow1030.jpg

「水の都」から「水没の都」に ヴェニスの75%以上が水に浸かり、洪水による水位は観測史上の記録を上回る
venice-record-floods2018.jpg

このようなことになっている原因として考えられることのひとつとして、今年の夏前に記しました以下の記事、

・ヨーロッパの地中海での海水温度が完全に異常な状態となっており「通常より5℃高い」海域も。原因は不明

2018年6月14日の地中海の海水表面温度の平年と差異
mediterranean-sea-temperature2018.jpg

今月のはじめに、以下の記事において、イタリア西部のアドリア海の海水温度が「異常に高い」ということについてご紹介したことがあります。

アドリア海の海水温が異常な高騰。海底火山活動が活溌といわれるイタリア周辺の海で何が起きている?
アドリア海の位置と5月31日の海水温度の平年との差
adria-may-2018.jpg

イタリア半島の東部に「アドリア海」という海域があります。

少し大きな地図で示しますと、下の位置になります。

アドリア海
adriantic-sea-map.jpg

この海域が、現在「極めて高い」海水表面温度に見舞われていまして、冒頭にも示しましたが、その大部分が平年を 3℃以上も上回る場所に覆われているという、やや異常な状況となっています。

下がアドリア海の平年との海水温度の差を示したものです。

アドリア海の海水温度の平年との差
adriaric-sea-3.jpg

大気の気温なら、平年より 3℃高いくらいはどうということもないのですが、海の温度となると事情も違います。

たとえば、現在の「全世界の海水温度」の平年との差はどのくらいになっているかといいますと、下は日本の気象庁の 4月(入手できるもので最新)のデータですが、以下のようになっています。

最も海水温度が高い海域でも「平年より 1℃高い」程度が最大限となっていることがおわかりかと思います。平年より 2℃高いという場所さえありません。

2018-april-kaisuiondo.jpg

ところが、現在のアドリア海では、そのほぼ全域が「平年より 3℃、あるいはそれ以上高い」ということになっていまして、注目を集めています。原因はわかっていません。

このヨーロッパの周辺の最近の気温は、このように海水温度に影響を与えるような高温ではありませんでした。

そこで個人的に気になりましたのが、過去記事でご紹介していたことですが、

最近、イタリア半島の周辺で海底火山の活動が活溌化している

ということです。

下のふたつの記事は、イタリア周辺の海底火山に関してのものです。

ポンペイを壊滅させたイタリア・ベスビオ火山近くの海で「未知の海底火山が6つ」同時に発見される
2016年10月1日の英国エクスプレスの記事より
vesvio-unknown-volcanoes.png

ヨーロッパ最大の地球科学の研究機関である「イタリア国立地球物理学火山学研究所(INGV)」が、イタリアのベスビオ(ヴェスヴィオ)火山近くのナポリ湾の海底に、今まで知られていなかった海底火山が「6つ」発見されたと発表しました。

これは、火山学研究所が、ベスビオ山の噴火の状況に関しての研究として、二酸化炭素排出量を検査し続けていたのですが、その測定の中で、ベスビオ山から数キロの場所にあるあるナポリ湾という湾の海底に高さ 800メートルほどの6つの未知の火山を発見したというものでした。

新しく見つかった海底火山の位置
six-volcanic-structures-vesuvius-italy.gif

ベスビオ山とナポリ湾の場所
Vesuvio-map.gif

なぜ、イタリア国立地球物理学火山学研究所がベスビオ山の噴火の可能性についての研究を続けているかといいますと、現在のイタリアにとって、ベスビオ山の噴火は、自然災害として、大きな懸念だからです。

西暦 79年に、当時の古代都市ポンペイが、ベスビオ火山の噴火による火砕流によって完全に埋もれてしまったことは有名です。

62年2月5日、ポンペイを襲った激しい地震によりポンペイや他のカンパニア諸都市は大きな被害を受けた。町はすぐに以前より立派に再建されたが、その再建作業も完全には終わらない79年8月24日の午後1時頃にヴェスヴィオ火山が大噴火し、一昼夜に渡って火山灰が降り続けた。

翌25日(噴火から約12時間後)の噴火末期に火砕流が発生し、ポンペイ市は一瞬にして完全に地中に埋まった。降下火山灰はその後も続いた。

噴火直後に当時のローマ皇帝ティトゥスはポンペイに使者を出すが、市は壊滅したあとだった。市民の多くが火砕流発生前にローマなどに逃げたが、これら一連の災害により、地震の前には2万人程度いたポンペイ市民の内、何らかの理由で街に留まった者の中から逃げ遅れた者約2千人が犠牲になった。


その後も、1631年12月にも大噴火を起こして、約 3000人が死亡するなど、過去に大きな噴火を繰り返しています。

そして、次の噴火の可能性について調査している中で、新しい海底火山が見つかったということのようです。

先ほど、新たに見つかった海底火山の場所を図で示したものを載せましたが、航空写真で見ますと下のような感じになり、このナポリ湾という場所は、狭い範囲にベスビオ山を加えて6つの火山が存在する場所だということが今にしてわかったということになります。

undersea-volcano-napoli.jpg

今年8月には、イタリア中部で大きな地震が発生し、その後も長く余震が続いていますが、イタリアも最近は地質的に不安定な部分もあるのかもしれなく、新しく見つかった海底火山とベスビオ火山の活動との関連などに注目が集まっています。

あまり世界各地の火山の噴火状況について詳しくお伝えすることができていませんけれど、今は本当に世界中で火山の噴火が活発です。

上の記事で、イタリア半島周辺で「未知の海底火山」か、その可能性があるものについて報道された場所は下の位置です。

italy-undersea-vol2017.jpg

これらは今回のアドリア海とは半島をはさんで逆の位置ですので、関係があるということではないのですが、イタリア周辺は最近、陸上の火山も含めて「地殻活動がとても活溌化している」と考えられています。

そういう中で、アドリア海で観測されている異常な海水温度の上昇も、あるいは、アドリア海の海底でも何か海底火山的なものの活動が起きていたりするのかもしれないとふと思った次第です。

原因はともかく、このように海の気温が上昇しますと、気候が荒れやすくなることは確実で、今後の南欧や東欧あたりの気象はさらに激しくなっていくのかもしれません。

その後も、アドリア海の海水表面温度は高いまま推移しているのですが、最近になって、海水温度が高いのは、このアドリア海という狭い範囲だけのことではなく、

「地中海全域が平年に比べて異常に高い海水温度を記録している」

ことが判明したのです。

冒頭の気温分布は、世界地図では以下の範囲となります。

world-map-tituekai.jpg

その後も、アドリア海の海水表面温度は高いまま推移しているのですが、最近になって、海水温度が高いのは、このアドリア海という狭い範囲だけのことではなく、

「地中海全域が平年に比べて異常に高い海水温度を記録している」

ことが判明したのです。

冒頭の気温分布は、世界地図では以下の範囲となります。
mediterranean-sea-temperature0614.jpg

これは色の分布を見ますと、イタリアのアドリア海は、平年との気温の差が「 5℃以上」(薄い紫から白で示されています)となっている海域がかなりの面積を占めていて、これは・・・ちょっと異常ですね。

そして、地中海のイタリアからギリシャ、トルコにいたる海域がほぼすべて「平年より 3℃以上、海水温度が高い」ということが示されています。

前のアドリア海の記事の時にも書いたのですけれど、海水温度は大気のいわゆる気温とは違い、そんなに大きな変動があるものではないのです。

平年より 3℃高いというのも相当なもので、まして 5℃高いとなると、異常ということが言えるかと思われます。

どうして、このようなことになっているのかはわかりません。

それに、何よりも不思議なのは、実は世界的には、「今年は海水温度が比較的低い」のです。

この数年、非常に高い海水温度が続いていた世界の海ですが、今年はそうでもないのです。

たとえば、下は、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の「海水温度の差異」のデータで、リリースされている中で最新の 6月18日のものです。

赤くなればなるほど平年より高い」
青くなればなるほど低い」
黄色が平年並み」

ということで見ていただくと、おわかりやすいかと思います。

2018年6月18日の世界の海水温度の平年との差異
sea-2018-0618.jpg

黄色の部分(平年並み)と、青い部分(平年より低い)が多く、赤い部分(平年より高い)は、かなり少ないことがおわかりかと思います。

実は、この海水温度が台風やハリケーンの行方も決定していくものとなるのですが、このように世界的に低い状態のままならば、今年は台風やハリケーンが「多くはならない」可能性がありますが、この先の変化もありますので、今はそのことにふれられないとしても、最近数年とは違う落ち着いた海水温度を示しているといえます。

ところが、その中で、地中海、そして北欧などのヨーロッパ周辺の海域は突出して高いのです。

eu-st-05.jpg

どうしてこんなことが起きているのかということについて興味はありますが、ここまで高いとなると、どうしても「海底火山など、メタンガスの噴出を含む地質の活動」を疑ってしまいます。

これはそのうち記事にしようと思いますが、実際現在は世界中でメタンガスの噴出がとても活発なのです。このブログで最近取りあげただけでも、オーストラリア、インド、アメリカ他、さまざまな場所でメタンガスが地底から噴出しています。記事はこちらのリンクにあります。

そして、NOAA の図を見ていますと、海もまた「異常に海水温度が低い場所」もあれば「異常に高い海域」もあることがわかります。気温だけではなく、海水温度も均衡を欠いた状態となっているということなのかもしれません。

で取りあげました「地中海の海水温の異常」も継続して関係しているのかもしれませんし、その時の海水温度図でも、イタリア周辺が最も高い海水温だったことを思い出します。

2018年6月14日の地中海の海水表面温度の平年と差異
mediterranean-sea-temperature2018italy.jpg

ヨーロッパの地中海周辺の国や地域の天候異常がどこまで続くのかわからないですが、これらの被害の影響は長く続きそうです。

今年は、夏にヨーロッパ各地で大規模な山火事が続発し、その際にもヨーロッパ各地で「森林が消失」していましたが、今回は暴風雨で木々が消えています。

最終更新:2018/11/09 21:11

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