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記事詳細

2018/03/30 21:01

NOAA(アメリカ海洋大気庁)の全地球気温図での「奇妙なデータの欠落」を修復してみてわかる「陸地の寒冷化の進行」と「海水温度のさらなる異常」

米国「アメリカ海洋大気庁」(以下、NOAA)は、毎月、その前月の地球の気温や気象に関する多くのデータを提供してくれています。

それは地球の気象の状況を知る上でとても役に立ち、利用できることに感謝させていただいていますが、たまに「?」と思うこともあります。

たとえば、以下は、数日前に発表された「 2018年2月の地球の陸地部分の気温の平年差」です。「平均気温と比べてその月の気温はどうだったか」ということを示すもので、赤くなればなるほど平年より高く、青いほど平年より低いことを示します。

NOAAが発表した2018年2月の平年との気温の差異(グレーの部分はデータ欠損)

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これを見て一目瞭然なのが、このデータに最も多い部分は「赤」でも「青」でもない「灰色(グレー)」となっていることがわかります。このグレーの部分は、図の説明によれば、「データが欠損しているエリア」とあります。

この説明、何だかどうも変なのです。そのことに気づいて、少し作業をしました。

先ほどご紹介しました NOAA の気温平年差のデータの何が奇妙かといいますと、そもそも、長いこと全地球観測システムを持っている NOAA の最新のデータが、こんなにデータ欠損のエリアばかりということ自体が変なのですけれど、それはともかく、

「実際には欠損部分のデータは存在している」

のです。

これは秘密的な話ではなく、NOAA の毎月の気象データには何種類もの項目があり、上の図はその中の「陸地だけの気温平年差のデータ」です。

そして、同時に発表されている同じ NOAA のデータに、「海洋と陸地の気温差のデータ」があるのですが、ここには先ほどの欠落部分のデータがすべてあるのです。

下の図です。

2018年2月の陸地と海洋の平年との気温の差異
sea-land-2018feb.jpg

北極や南極の一部にデータの欠損がある他は、ほぼすべての気温の差異のデータがここには揃っていることがわかります。

では、なぜ、陸地のデータでは、その部分を「データ欠損」というように表記するのか。

・・・という理由は、まあわかりません。

わかりませんけれど、「データは欠損しているわけではなく、調べれば存在している」ということから、陸地のデータを復元できることに気づきました。

そこで、NOAA の「陸地と海洋のデータ」の陸地部分をピックアップして、図の陸地部分を置き換えて修正しますと、以下のようになりました。上下にも並んでいるうちの下のほうが修正したものです。

データ欠落部分を補正した図と並べたもの
temperature-2018feb-ba01.jpg

これを見ますと、特に、北半球の気温差が、「平年より低いエリアが多い」ことを示していることに気づきます。

北半球の2018年2月の平年との気温差
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また、北米と東アジアなどで「平年以上の低い気温が広がっている」ことも、何となくわかります。

北米の2018年2月の平年との気温差
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東アジアと日本周辺の2018年2月の平年との気温差
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これを見ますと、日本の今年2月は全域が平年より気温が低かったようです。

なお、NOAA の過去データを見ますと、2012年までは陸地のデータも欠損していないのですけれど、それ以降は、このような「欠損エリアのほうが多い」状態で公表されることになっています。

なぜ、陸地のデータを「データの欠損エリアだらけ」という形で発表しているのかは正直よくわかりません。

おそらくは、地上での気温測定の統一した方法か何かがあって、それが全世界的に揃っていない・・・ということなのでしょうかね。しかし、衛星での観測なら、そういう理由は当てはまらないですし、謎は謎です。

あるいは、陰謀論的にいえば、NOAA は地球温暖化説を支持しているために、逆行するデータが出てくるとまずいというようなことかとも思いましたが・・・まあ、そんなことはないでしょうけれど。

ただ、それはともかくとして、今回のデータを見て改めて思うことは、そこからは別の側面も見てとれるということです。

それは、

「地球の海の温度がますます高くなっている」

ということなんです。

先ほどの今年の 2月の「陸地と海洋の気温平年差」のデータを見ても、おわかりになると思いますけれど、非常に広いエリアの海域が平年よりかなり高い気温となっているのです。

この状態は 2014年に海水温度の世界平均が過去最高を記録して以来ずっと進行しています。

2014年7月までの世界の海水温度の推移
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そして現在は、今年 2月のように「陸地の気温は下がっても、海は下がらない」ということになっているようです。

これに関しては、以下のような記事で何度か取りあげたことがありました。

サンゴと海藻が全滅に向かい続ける「地球の海」の近い未来

2016年6月18日のタイの報道より
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冒頭の記事は、ベトナムのビーチリゾートとして人気の海域で、サンゴ礁の 30%から 40%が「白化」の影響を受けていることが判明したという記事でした。

「白化」というのは、厳密には「死」という言葉と同義ではないですが、現状では限りなく近いですので、言い換えれば、大規模な白化現象というのは「サンゴの大量死」と同じような意味だと思っていただいて構わないと思います。

この報道を見て、

「なんだか、もう全世界でサンゴが消えてしまうのでは?」

と思ったのですが、すでに太平洋では大規模なサンゴの白化が拡大しています。

サンゴ礁で有名なオーストラリアのグレートバリアリーフのサンゴ礁は、もはや「絶滅間近」という言葉が使われ始める状態となっています。

下はナショナルジオグラフィックの記事です。

「白化していた」という言葉を「死にかけていた」と置き換えて読んでいただければわかりやすいかと思います。

グレート・バリア・リーフの93%でサンゴ礁白化
ナショナルジオグラフィック 2016/04/25

グレート・バリア・リーフは、2900の小規模なサンゴ礁から構成される。今回調査したのは911のサンゴ礁で、このうち実に93%に上る843のサンゴ礁が、何らかのかたちで白化していることが判明した。

さらに、主に北部にある手つかずの316のサンゴ礁において、そこに生息するサンゴの60~100%が白化していた。

サンゴ白化の拡大によって、副次的な影響が大きくなることは明らかだ。というのも、グレート・バリア・リーフには1500種を超える魚、世界のウミガメ7種のうち6種、30種のクジラやイルカが暮らしている。


今の海の状態が続けば、サンゴは消滅へ
現在の太平洋のサンゴの大量死の深刻な部分としては、いわゆる海の汚染とか、人的な要因とか、そういうこととはあまり関係がないと思われることです。

たとえば、先ほどのナショナルジオグラフィックの記事にも、アメリカ海洋大気庁(NOAA)のサンゴ監視に携わる人が、以下のように述べています。

「これほど広い範囲で、特に人間による影響が少ない北部で深刻な影響が出ていることは大きな問題です」

人間の生活圏から大きく離れたような場所でも、次々とサンゴが死んでいっているということで、最大の理由は「海水温の異常な上昇」ということになりそうですが、地球の海水温の異常な高さは、もう長く続いている上に、今すぐに解消していくという感じもしない問題ではあります。

そして、海水温度の高さは「ほとんど全世界の海域」に及んでいます。

2016年4月28日のロシア・トゥディより
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アメリカのフロリダ湾で大規模な海藻の大量死が起きていることを報じたものですが、原因は「はっきりとしない」のです。

これも、仮に原因が人為的なものではなく、海水温の変化や海流の変化など「自然」の原因だとすれば、この海藻の地域的な絶滅も、あらゆる場所で発生する可能性があるのかもしれません。

海の巨大な変化とミニ氷河期の関係 大西洋で拡大する「異常に冷たい海域」と、海流システムの異変が招く地球の行方

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▲ 2015年10月02日の米国ワシントン・ポストより。

ヨーロッパを見舞う「早い冬」の背景は

ヨーロッパのいくつかの地域では、大変に早い寒波に見舞われています。

ルーマニアでは、全土で、異例ともいえる「 10月の暴風雪」により、わりと深刻な影響を受けていることを、

ルーマニアで10月としては異例の暴風雪により大雪の被害が拡大中
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他にも、この2、3日は、以下のようなことが報じられています。

ドイツで異常に早い降雪
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▲ 2015年10月14日の DW より。

ブルガリア・スモーリャン地方で40センチ以上の降雪
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▲ 2015年10月14日のブルガリア SEGA より。

モルドバで雪と悪天候での被害が拡大
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▲ 2015年10月13日のルーマニア Stirile Pro より。

モルドバというのは、ルーマニアと隣接した国ですが、ブルガリアなどを含めて、ヨーロッパのいくつかの国が非常に早い寒さと大雪に見舞われている他、イギリスでは、シベリアから渡り鳥がやってくる時期が「過去 50年で最も早い」ことが報じられていて、長い冬になるのではないかと言われ始めています。

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▲ 2015年10月12日のテレグラフ

上のテレグラフの記事では、イギリスが、過去5年、非常に激しい天候に見舞われつづけていることも合わせて紹介しています。

2010年からのイギリスの天候は、以下のような記録を持つのだそう。

2015年
・観測史上最も高い7月の気温を記録(07月01日 / 36.7℃)
・観測史上最も低い7月の気温を記録(07月19日 / 1℃)

2014年
・冬季に 1766年以来の約 250年の観測記録を超える雨量(432mm)を記録
・過去 20年で最も冬の暴風雪が多かった(12個)

2013年
・観測史上最も低い3月の気温を記録(2.2℃)。

2012年
・過去 100年以上で、最も雨の多い夏
・1年間の雨量が観測史上2番目
・過去 50年で最も暖かい3月を記録

2011年
・過去 100年で最も気温の高い 10月(29.9℃)。

2010年
・1890年以来、最も寒い 10月(スコットランドで -21.3℃)

などとなっていたそうで、そして、今年のイギリスも歴史的に長い冬になるのではないかと囁かれているわけですが、これに対しての明確な理由ではないのかもしれないのですが、

「今、北大西洋の海が異常な状態となっている」

ということがあるのです。

陸地の気温がどうであろうと、海水の温度が高いうちは、まずは「気象が荒れることは避けられない」ということがあります。

これは、たとえば、台風やハリケーンの発生の「第一の条件」が高い海水温度であることなどでもおわかりかと思います。

また、エルニーニョ(南方振動)などを含む「振動」という名のつく気象に影響する状態は、ほぼすべてが「海水温度の異常な差異からくる」もので、つまり、海水温度の変動の激しさは、気象そのものが「安定しない」ことと直結する可能性が高いのです。

あるいは、海水温度が高くなるような変化が著しい場合、生態系そのものへの影響がありますから、現在続いているサンゴ礁の消滅などの壊滅的な現象や、漁業への深刻な影響もさらに続く可能性が高いです。

なお、これは科学的な一般認識ではないですが、海水温度が高くなり続ける理由を「海底火山の活動が活溌化しているため」と主張する説が存在します。それは以下の記事でふれたことがあります。

気候はどこまで荒れるのか 「超モンスター級」エルニーニョの出現の現実化。そして、ペルーの科学者は、「エルニーニョは海底火山の活動が原因で、それは惑星と太陽からの影響に起因している」と語った

2017年6月8日
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あまりにも多い洪水。ペルーの洪水は復旧に5年から15年と試算

最近は、記事で、洪水のことなどについて、地球の記録ともども、あまりふれていないのですけれど、これはそういう事例が減っているからではないのです。「あまりにも多すぎてお手上げ状態」というのが正しいかと思います。どれを取りあげていいのかわからないほど、大きな洪水が多いのです。

今は南米各地が非常に荒れていて、ペルーで長い期間にわたり洪水による大変な被害が続いている他、つい最近では、コモドーロ・リバダビアというアルゼンチン南部最大の都市が「洪水でほぽ壊滅」したことが報じられていました。

4月4日の南米の報道より
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街の 80%が洪水で破壊されたそうで、復旧の可能性についてはまだ言及されていません。

先ほどふれましたペルーの3月から続く洪水も、多くの死者が出てしまっていると共に、経済的被害も非常に甚大で、報道では、洪水での被害額は1兆円近くと試算されており、ペルーのクチンスキ大統領は、

「復旧に 15年はかからないだろうが、5年はかかる」

と述べています。

4月7日の米国ロイターの報道より
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さりげなく「 1兆円」と書きましたけれど、ペルーの国家予算は 1920億ドルということで、たとえば、日本の GDP は、4兆ドルを超えているわけで、何倍というような書き方はしませんけれど、そういう比較で考えますと「単体の自然災害での被害額」として、この 1兆円いうのはすさまじさものだと思います

どうして、こんな途方もない被害が出ているのかといいますと、「エルニーニョ《のような状態》が起きている」ということのようなのです。

下は、報道からの抜粋です。

南米ペルーで大洪水 死者多数 エルニーニョ似の異常気象が記録的豪雨をもたらす
ハザードラボ 2017/03/24

南米ペルーは数十年に一度という記録的な豪雨に見舞われ、首都のリマ周辺では、土砂崩れや洪水が発生し、これまでに少なくとも78人が死亡、約7万人が家を失うなど被害が拡大している。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の降水観測衛星GPMのレーダー観測によると、3月20日には1時間あたり137ミリという同国の観測史上最大規模の大雨が各地で降った。

ペルー国立気象局や米航空宇宙局(NASA)の専門家は、「ペルー沖の海面水温が上昇し、エルニーニョに似た異常気象が起きている」として、被害の実態把握を急いでいる。


というように、

> ペルー沖の海面水温が上昇し、エルニーニョに似た異常気象が起きている

と気象の専門家は述べているようです。

ペルーだけではなく今の南米はものすごく洪水が多いのですが、では「洪水だけなのか」というと、「深刻な水不足」も、南米で進行していることのひとつです。

下は、3月24日のブラジルの報道からの抜粋です。

水不足による非常事態 国内850市以上が直面
サンパウロ新聞 2017/03/24

ブラジル全土の872の市が、長期にわたる干ばつにより2017年度に非常事態に直面している事が連邦政府により確認された。

この数は、ブラジルに約5500ある市の約15%に相当する。干ばつの影響が最も大きいのは北東部で、中でもパライバ州では、州内223市のうち198市が国家民間防衛保護局に問題を報告しているという。

ブラジル国立気象研究所の気象学者は、この状況について、エルニーニョによって引き起こされる影響の蓄積の結果だとし、「エルニーニョは5年前から起きている現象であり、最後の3年間にそのピークに達する。それにより、北東部地方に例外的な干ばつをもたらし、この地域の市に供給する貯水池に直接影響を与えている」と述べている。


ここにも、

> この状況について、エルニーニョによって引き起こされる影響の蓄積の結果

という記述がありますが、洪水も、そして、過去最悪級の干ばつも、どちらも、「エルニーニョ、あるいはそれと似たような現象が原因となっている」ということがいえそうなのです。

すでに出現しているかもしれないエルニーニョは超モンスター級

この「エルニーニョ」という単語は何度書いても馴染みがわかないもののひとつで、この表現だと、どんな現象だか何だかわかりにくいのですが、簡単にいえば、

「太平洋の赤道付近の海水の温度が普通より高くなる」

というもので、それ以上のなにものでもありません。つまり「海水温度の異常」のことをエルニーニョとかラニーニャ(こちらは低くなる現象)とかいうように呼んでいます。なので、日本では、「太平洋海水温度異常現象」というような表現でいいように思うのですが、なぜかこのスペイン語が定着しています。

最近では昨年の春まで続いたエルニーニョがありましたが、それによってかどうかはわからないにしても、昨年もまた、「世界の異常な気象」の出現の仕方はとても顕著だったと思われます。

その昨年までのエルニーニョも過去最強級(通常よりも非常に海水温度が高い)といわれたもので、これに関しては、

・海の巨大な変化とミニ氷河期の関係「温暖化が招く寒冷期」からの気温の回復に40年から100年かかるという気候モデルが提示される地球の海で成長する「モンスター・エルニーニョ」

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▲ 2015年10月07日のニュー・サイエンティストより。

北大西洋の海流システムの崩壊が招くのは「終わらない冬」

ワシントン・ポストの「考えられていたよりも、私たちは「デイアフタートゥモロー」に近いところにいる」というタイトルの記事の元となった論文を発表した、英国サウサンプトン大学の以下の記事をご紹介しようと思います。

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今回は、もうひとつ、海と気候に関して、現在起きている冒頭の「モンスター・エルニーニョ」の記事もご紹介したいと思っていますので、あまりいろいろ前置きせずに、翻訳をご紹介したいと思います。

前置きといいますか、ひとつだけ書かせていだきますと、上の「デイアフタートゥモローは起こり得るか?」という意味は、単に、寒冷期がやって来るかどうかという意味ではないです。

デイアフタートゥモローというのは、2004年のアメリカの映画で、地球に氷河期が訪れるというようなパニック映画ですが、寒冷期が来るとしたら、「そのメカニズム」が、この映画に出てくるものと同じかどうかということを、最新の高度な地球モデリングを使って研究したものです。

デイアフタートゥモローで描かれた、そのメカニズムとは、

「気候変動によって北大西洋の海流が崩壊したことが原因で、地球全体の天候が荒れ、一部は氷河期状態になる」

というものです。

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この海流は、「大西洋の南北方向鉛直循環」、または、 AMOC と呼ばれますが、名称はともかく、この海流の「循環」が崩壊すると、地域により影響の差はあるでしょうが、この循環が回復するまでの間、寒冷化が続くというようなことで、今回の研究では、そういうことが、

「起き得る」

という可能性が出たのでありました。

そして、

・寒冷期が続く可能性のある期間は約20年

・気温の回復には 40年かかる

・イギリスなど一部地域では、気温の回復に「1世紀」かかる

というモデルが出されたようです。

大西洋の循環が崩壊した場合、その影響はかなり長く続くようです。

記事をご紹介したいと思います。

「デイアフタートゥモロー」は起こり得るのか?

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英国サウサンプトン大学の研究者たちは、2004年の災害映画『デイ・アフター・トゥモロー』の中で描かれる気候シナリオについての科学的な研究を行っている。

この映画の中では、気候温暖化が、大西洋の南北方向の海流の循環( 大西洋の南北方向鉛直循環 / AMOC )が突然の崩壊に向かう原因となり、それにより、例えば、ロサンゼルスが竜巻で破壊されたり、ニューヨークは洪水に沈み、北半球は凍結していくといったような壊滅的に事象へとつながっていく。

この映画の科学的信頼性については、当時、気候科学者たちから批判を招いたが、しかし、ここで描かれた、人為起源の温室効果温暖化の結果として「大西洋の南北方向鉛直循環が突然崩壊する」というシナリオについて、最先端の気候モデルを用いての査定はされなかった。

サウサンプトン大学の海洋地球科学部のシブレン・ドゥリジョート教授( Professor Sybren Drijfhout )は、ドイツのマックスプランク研究所の高度な気候モデル( ECHAM )を使用し、「もし、地球温暖化と、大西洋の南北方向鉛直循環の崩壊が同時に起きた場合」には、約 20年間に渡り、暖かくなるのではなく、寒くなるであろうことを見出したのだ。

ドゥリジョート教授は、以下のように語る。

「地球温暖化が現在の比率で継続した場合は、地球は、大西洋の南北方向鉛直循環の崩壊からの回復に、約 40年かかるでしょう。しかし、イギリスを含む北大西洋の東部境界では、気温が正常に戻るまでに1世紀以上かかると思われます」

興味深いことに、大西洋の南北方向鉛直循環の崩壊による大気の寒冷効果は、大気の熱い流れが海中へ入り込むことと関係しているのだ。

このことは、過去 15年間の気候活動休止期間の中で目撃されている。

ドゥリジョート教授は続ける。

「同様の寒冷化現象、または熱の減少は、火山の噴火や、あるいは温室効果ガス排出が減少することによって、逆に、海から大気に熱が流れることでも引き起こされるのです。同じようなエネルギーの流れの逆転は、上層大気層においても見られます」

「大気の放射強制力(地球に出入りするエネルギーが地球の気候に対して持つ放射の大きさのこと)と、地球の海洋循環プロセスでのエネルギーの流れ、という、全く異なる性質を持つこのふたつのエネルギーの流れが、気候活動休止期間を作り出す原因となる可能性があるのです」

しかし、科学誌ネイチャーのサイエンティフィック・リポート( Nature Scientific Reports )に掲載された研究は、最近の極めて弱い温暖化の期間は、ひとつの原因とはなり得ないとしている。おそらくは、エルニーニョが最も役割を果たし、あるいは、偏西風の変化と増加による南洋の変化も関係するであろう。

ドゥリジョート教授は以下のように語る。

「過去の気候中断期間が、単に大気の放射強制力の変化によってのみ、あるいは、火山噴火のみによって引き起こされたという説に関しては除外できると思います。また、アジアでのより多くのエアロゾルの排出や、温室効果ガスの排出量が減少していることについても、それらの単独の要因ということはありません」

「自然の変動は、十年かそこらの間、温室効果を相殺し続けています。しかし、私は今のこの期間が終わることを期待しています」

ここまでです。

途中、よくわからない部分もありまして、うまく説明できるように書きたかったのですが、理解していないで、直訳的に書いた部分がいくつかあります。

ともあれ、これは過去記事の、

・精度97%の「2030年までのミニ氷河期突入」予測は、その発表の元となったロシア人女性物理学者の「太陽活動の解析予測の実績」から実現確実な状勢に

最速であと5年ほどで十数年続く小氷期に突入する可能性
IceAge-20013.gif

地球は2030年からミニ氷河期に入るのか?
日経ビジネス 2015.07.22

2030年頃から地球はミニ氷河期に突入する――。

英ウェールズで7月9日に開かれた王立天文学会で英国の研究者が驚くべき発表をした。今後15年ほどで太陽の活動が60%も減衰するというのだ。英テレグラフ紙を含めたメディアは「ミニ氷河期に突入」というタイトルで記事を打った。

研究発表をしたのは英ノーザンブリアン大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授。太陽の内部にある磁場の変化によってミニ氷河期が訪れる可能性を示唆した。

同教授によれば、太陽内に2つの異なる磁気波があることを発見。2波は周波数が異なるが、両波ともに11年周期で変化するという。ジャルコヴァ教授は両波を基に太陽活動の動きを探る新しいモデルを確立した。精度は97%だという。

アメリカの Astronomy Now (今日の天文学)という科学メディアに、「モスクワ国立大学ニュースリリース」の内容と共に、今回の研究の主要メンバーであるモスクワ国立大学の物理学者であるヘレン・ポポワ博士( Dr. Helen Popova )についても紹介されていました。

彼女は、今よりずっと以前に、現在の太陽サイクルであるサイクル 24の「黒点数の予測」を、太陽の電磁波の観測から数学的解析で導かれる結果により、

将来の黒点数を予測し、その通りになったのです。

さらに、サイクル24の黒点数の正確な予測に成功したヘレン・ポポワ博士は、今の次の太陽サイクルである「サイクル25」のパターン解析に着手したのでした。

前回と同じ手法での精度が正しければ、「ほぼ正確に次のサイクルの黒点数を予測できる」ことになります。

それによって、ポポワ博士は、

「次の約 30年間ほどの間の黒点数が、マウンダー極小期と同じ程度の黒点数になる」

という結果を導いたのでした。

その精度、つまり、ミニ氷河期が訪れる確率は 97% としています。

モスクワ国立大学ニュースリリースの内容を紹介した今回の報道は、難しい内容ですが、西側で報道された内容よりは、さらにそのメカニズムを詳しく説明していて、「ミニ氷河期は近い」ことを感じさせるものです。

ここから、報道の内容をご紹介しますが、私自身、意味もわからず訳している場所がありますので、真剣に検討されたい方は、オリジナルをお読み下さい。

Diminishing solar activity may bring new Ice Age by 2030
Astronomy Now 2015.07.17

太陽活動の低下が 2030 年までに新たな氷河期をもたらす可能性がある

17世紀から 18世紀の初めに世界を凍結させた「小氷期」と呼ばれる時期と同様の厳寒の世界が 2030年から 2040年にやってくると予測されている。

これらの結論は、モスクワ国立大学核物理研究所の物理学者ヘレン・ポポワ博士らを含む国際的な科学者のグループによって、ウェールズのランディドノーで開催された国立天文学会議において、ノーサンブリア大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授によって発表された。

太陽は、独自の磁場と、時間的に変化する振幅と空間構成を有することが知られている。

それは、太陽からの電磁放射の変化による太陽大気の変化の結果による強力な磁場の形成と崩壊や、太陽からプラズマの流れの強弱、太陽表面の黒点数などだ。

そして、太陽表面の黒点数の変化の研究によれば、それは 11年毎に変化する周期性を持つ構造を有しており、それはまた、炭素 14、ベリリウム 10 他の同位体分析などの地球環境への影響をも有する。

太陽活動はいくつかのサイクルを持つが、それらは各サイクルで異なる期間、および特性を持ち、たとえば 11年サイクルや 90年サイクルなどが知られている。

11年周期の太陽サイクルでは、11年ごとに太陽表面の黒点数が減少する。

過去 90年の黒点の変化を見ると、11年サイクルの黒点の数が周期的に減少していることがわかっており、50%から 25%減っている。

17世紀には、およそ 1645年から1700年頃まで続いた「マウンダー極小期」と呼ばれる太陽活動の長期にわたる減少期間があった。通常なら、40000個から 50000個は出現する黒点が、このマウンダー極小期には 40 から 50 個しか出現しなかった。

太陽放射の最大値と最小値は、黒点の数の最大値と最小値と、ほぼ一致することを示す(黒点が少ない時は、太陽放射が少ない)。

研究者たちは、太陽活動のサイクル 21からサイクル 23までの3つのサイクルの完全な磁力記録から、すべての背景磁場を分析した。研究者たちは、データの分散の 40%をカバーする分析の新しい方法を開発した。これは、主な太陽の磁気波がペアで生成されていることを明らかにするのに役立った。

主成分のペアは、太陽の双極子場の変動の原因であり、11年の太陽活動中に、太陽の極から極へと、その極性が変化する。

電磁波は、太陽の北半球から反対へと移動する、あるいは、南半球から反対へ移動し、その際、サイクル数と共に波の増加の間の位相の変化を有する。それぞれの波は、半球で互いに相互作用する。

科学者たちは、この分析式を導くために管理し、これらの2つの波の進化を説明し、太陽活動の本来の代理の変化と関係した要約曲線から、太陽黒点の数を算出した。

そして、この式を用いて、科学者たちは観測から派生した主成分と比較して、サイクル 24の磁気活動を予測し、それは 97%の精度を示した。

サイクル 24の磁気活動からの黒点数の算出の成功に触発され、研究者たちは、次の2つのサイクル「サイクル 25」(次の太陽サイクル)と「 26」の磁気の波を予測したところ、この2つの太陽活動サイクルでは、黒点が生産される数が低い可能性であることがわかった。

これは、2030年から 2040年頃の太陽活動が 17世紀のマウンダー極小期と同様になることを示している。マウンダー極小期には、本来なら 4万から 5万の太陽黒点が出現するところに 50個から 70個しか黒点が出現しなかった磁気だが、2030年頃は、この時と同様な急激な太陽活動の減少につながると予測される。

太陽活動の新たな減少は、太陽放射照度の低下につながる。これは、地球の顕著な冷却と非常に厳しい冬と冷夏をもたらした「小氷期」と呼ばれる状態と一致することを示す。

太陽磁気活動の進化の独特な物理数学的モデルを開発し、太陽活動全体としての最小値の出現パターンを得るために、それに物理的解釈を与えたモスクワ国立大学のヘレン・ポポワ博士は言う。

「マウンダー極小期の時代には、テムズ川やドナウ川が凍結し、モスクワ川が半年ごとに氷で覆い尽くされました。この時同様の太陽黒点の減少が観察される場合、これは地球の大気の同様の冷却につながる可能性を指摘することができます」

気候への太陽活動の影響について既存の理論に該当する場合、ヘレン・ポポワ博士によると、この太陽黒点最小値は、マウンダー極小期の際に発生したものと同様の重大な地球の冷却につながるという。

この冷却現象は、次の 5年~ 15年以内に発生する可能性がある。

ポポワ博士は述べる。

「私たちの時代の将来の最大の気温の低下は、次の3つの太陽サイクル( 25、26、27)に訪れることを示し、それはこれからの約 30年間です。それらの期間の気温は、マウンダー極小期ほど低くはならない可能性もあります。しかし、私たちは、それを真剣に検討しなければなりません。

などでの、いわゆる「太陽活動が弱くなることからの寒冷期の予測」とは違うもので、

「寒冷期やミニ氷河期とはいっても、いろいろな原因で起きるシミュレーションが存在しているのだなあ」

と改めて思います。

その「大西洋の海流の循環の崩壊」が起こり得る可能性がどのくらいあって、また、いつ起き得るのかは記事にはないですが、いずれにしても、デイアフタートゥモローのストーリーは、「まったく根拠がないわけでもなかった」ということらしいです。

そして、今回は「海と気候」に関係するものでもありましたので、冒頭に貼りました「モンスター・エルニーニョ」の記事をご紹介しようと思います。

最近の地球に起きている、特に自然災害については、個別に挙げればキリがないのですが、「海の異常(大量死含む)」と「雨の異常」に関して、世界の各地で非常に多く、そして、ニュー・サイエンティストによれば、それらも、エルニーニョの影響だとしていいます。

さらに、

「このエルニーニョは来年の頭にピークになる」

とも書かれていましたので、世界の荒れた天候はこれからが本番のようなのです。

それでは、ここからです。

As monster El Nino looms, the world rushes to get ready
New Scientist 2015.10.07

モンスター・エルニーニョが不気味に迫る中、世界は準備をする段階に突入した

今、世界は1998年以来で最も強い可能性のある大規模エルニーニョ現象のために準備している。

1998年のエルニーニョでは、世界で推定2万人の死者を出し、100億ドル( 1兆2000万円)の損害を引き起こした。

そして、今年の出来事での経済的・人的損失はすでに始まっている。

太平洋を西に渡る風が弱まる時にエルニーニョは出現し、暖かい海水が南米にも向かって広がり、降雨をもたらす。

その結果、アジアとオーストラリアに乾燥をもたらし、南北アメリカの多くには雨をもたらす。

エル・ニーニョは不規則なもので、2〜 7年の間隔で成長し、9ヵ月から 2年間持続する。

アフリカでは、激しい洪水により食糧不足が悪化することが予想されるとして、サハラ以南のアフリカに対して、赤十字国際連盟は緊急アピールを発表した。

今週、ケニアでは、先に予想される雨の警報を出した。いくつかの地域では、排水システムの改善に取りかかっている。

チリとペルーも激しい影響を受ける可能性があるとして準備を進めている。

すでに、エルニーニョは、インドにおいて、気温を低下させるモンスーンの到来を送らせることによって、熱波で数百人が死亡するという出来事を引き起こした。

また、インドでは、年単位では最悪のデング熱の流行の真っ只中にあり、ニューデリーだけで、500例が確認されていて、少なくとも 25人が死亡している。

デング熱は、気温の上昇によって流行が悪化し、アジアの他の地域でも直接、エルニーニョの影響で、デング熱が増加している。

今月、エルニーニョは、オーストラリア東部で最高記録に近い気温をもたらした。

インドネシアでは、違法な焼き畑農業が原因と見られる森林火災が、乾燥と高温の気候の条件によって、制御不能の状態で拡大しており、影響は近隣諸国にまで及んでおり、マレーシアでは 7000の学校が休校となった。

州の歴史の中で最悪の山火事シーズンとなったアメリカのカリフォルニア州は、エルニーニョの発達による雨が期待されているが、1998年のエルニーニョの際には、カリフォルニアは豪雨による洪水に見舞われた。

メルボルンにあるオーストラリアの国立研究機関「オーストラリア連邦科学産業研究機構」( CSIRO )のウェンジュ・カイ( Wenju Cai )氏は、

「最悪の状態はまだ来ていない」

と述べる。

最も深刻な影響のいくつかはおそらく、熱帯低気圧が作られることだと彼は言う。これは、エルニーニョによってのみ引き起こされるものではないが、エルニーニョの強さによって規模は悪化する。

エルニーニョは、今後数ヶ月で激化し、おそらく来年2月付近がピークとなる。

アフリカと南アメリカは、まだ雨には襲われていない。

そして、サンゴの白化など、海洋への影響は、今年 12月あたりから始まることが予測されている。

ここまでです

昨日の記事でも書きました「サンゴの白化」についてのことも出来ますが、すでに、アメリカ海洋大気庁( NOAA )が世界的なサンゴの白化の拡大に対して、の警告アナウンスを行っていますが、この記事によれば、

「サンゴの白化も今後が本格的」

と書かれています。

今でも、すでに世界の海の60パーセントでサンゴの白化が進んでいるのに、「これからが激しくなる」というのです。

下は、NOAA によるサンゴの白化の進行状況を示す図ですが、の色の海域が「最高警報(レベル2)」で、 が「次点の警報(レベル1)」です。

むしろ、サンゴが健全に残っている海の方が少ないことがおわかりでしょうか。

などの記事で取りあげたことがあります。

このように「モンスター級のエルニーニョ」と呼ばれていたのが、昨年までのものだったのですが・・・実は・・・、

「今、太平洋で、そのエルニーニョより、さらに強大なエルニーニョが形成されつつある」

ようなのです。

冒頭に貼りましたのは、ペルーの科学者の、そのことに関しての意見をとり上げた記事ですが、今回はそれをご紹介したいと思います。

今年1月の時点で、すでに下のように太平洋赤道付近の海水温度が「 31℃」というような過去にないような高温になっていました。

noaa-32-grados.gif

上の部分は地図では下の位置に相当します。どちらも、正確な縮尺ではありません。

2017-en-map.png

仮に、昨年を上回るようなエルニーニョが発生した場合、日本への具体的な影響がわかるわけでもないですが、世界全体として「気温」と「気象」は、昨年以上に荒れに荒れる可能性があると思われます。

なお、日本の気象庁は、本日 4月10日、夏の終わりまでにエルニーニョ現象が発生する確率は「 50%」と発表しました。

気象庁=夏の終わりまでにエルニーニョ現象が発生する確率は50% 2017/04/10

しかし、今回ご紹介するペルーの科学者の方は「すでに発生している」という立場のようで、それがいつ南米に影響を与えるかということが重要なようで、エルニーニョはすでに起きているもので、今後起きるか起きないかという選択は述べていません。

なお、このペルーの科学者の方の記事で興味深いのは、

「エルニーニョは、海底火山の活動と関係しており、そして、それらの海底火山のは、惑星や太陽の活動に影響されている」

と述べていることです。

今回はこのことには基本的にはふれないですが、たとえば太陽の磁力の強大な影響(宇宙線の増減への影響も含めて)を考えますと、とても興味深いことです。

地球には知られていない海底火山がすさまじい数で存在していることを知って以来、「それらの意味」をよく考えます。

下は、2014年10月3日の米国ロサンゼルス・タイムズの報道です。上にリンクした記事は、この記事をご紹介しています。

「新たに数千以上の海底火山の存在が確認された」

sea-volcano-map.gif
▲ 2014年10月3日のロサンゼルス・タイムズより。

Thousands of undersea volcanoes revealed in new map of ocean floor
LA Times 2014.10.03


何千もの海底火山の存在が新しい海底地図で明らかに


最近、科学者たちにより最高解像度の海底地図が作成された。そして、その地図によって現在は活動していない火山を含めて、今まで知られていなかった数多くの海底火山の存在が明らかとなった。

この地図と研究結果は 10月 23日に発表された。この地図は 20年前に作成された海底地図より少なくとも2倍正確だという。

研究を主導したカリフォルニア大学サンディエゴ校のデヴィッド・サンドゥエル( David Sandwell )教授は以下のように述べる。

「良い話には聞こえないかもしれないですが、海底には 5,000 以上火山の海底火山があると思われていましたが、今回の解像度の地図では、10,000 以上の古い海底火山を見ることができます」

深海の海底の状態については、科学者たちもいまだにほとんどのことを知らない。サンドゥエル教授は、海底の探査は、太陽系の別の惑星を探査することと同じようなものだと考えている。

新しい海底地図を作成するに当たっては、欧州宇宙機関( ESA )の地球観測衛星 CryoSat-2 と、米航空宇宙局( NASA )とフランス宇宙機関 CNES が運営する海洋観測マッピングミッションでの宇宙艇「ジェイソン-1 ( Jason-1 )」が使用された。

両宇宙船は、海洋表面の形状をインチ( 1インチは約 2.5センチ)単位で計測することができる機器を搭載している。海底の巨大な山や火山は、海の表面の水位に影響を与えるため、海水面を計測することが海底で起きていることを知るための手がかりとなる。

今回の研究以上に正確な海底地図の作成ができるかどうかについて、サンドゥエル教授は「不可能ではないですが、予算と時間がかかりすぎるのです」と述べる。

観測衛星ではなく、船に機器を搭載して計測すれば、さらに正確な海底地図を作成することが可能だが、 10隻程度の船に機器を搭載したとしても、計測が完了するのに10年間かかるという。しかし、そのためには莫大といえる予算がかかり、それを喜んで拠出してくれる機関は存在しないだろうという。

地球の海底火山が「全体的」に顕著に活動を始めた時には、ある程度の示唆があるはずですので、そういう時にでも、またいろいろご紹介したいこともあります。

そして、ペルーの科学者の意見が正しければ、その時には、海底火山の活発化と共に、海水温度がさらに上がり、「気候もさらに大荒れに荒れていく」ということになっていくのかもしれません。

では、記事です。


PERU: SE VIENE OTRO “NINO” MAS DEVASTADOR
PUNTO DE VISTA Y PROPUESTA 2017/03/24

新たに形成されている「エルニーニョ」は、さらに壊滅的な影響をおよぼす可能性がある
ペルーの科学者ホルヘ・マンリケ・プリエト(Jorge Manrique Prieto)博士は、南太平洋上に大規模に、大量の熱い海水が発生していることを警告している。

これは、言い換えれば、「新しいエルニーニョが発生しつつある」ということだ。

プリエト博士は、人工衛星を使った遠隔地の調査の専門家で、その調査によれば、文字通り数千平方キロメートルにおよぶ「熱い水」の海域が、ペルーの海岸に今年8月に衝突すると説明している。

プリエト博士は「熱い」という単語を使っているが、彼がこれを使用するのは、海水温度が 31℃に達しているためだ。

前回のエルニーニョ( 2015年夏から 2016年春まで続いたエルニーニョ)では、含まれていた海水温度は「たった 27℃」だったが、この海水温度でも、通常の4倍の海水の蒸発があり、それにより南米地域に重度の降雨を引き起こす。

この 27℃の温度の海水に起因する太平洋沿岸での激しい降雨は、南米では「ニーニョ・コステロ(Nino Costero /スペイン語で Nino =子ども、 Costero = 海岸)」として知られているが、現在、太平洋に形成されつつある海水温度は、さらに大きな問題を引き起こす可能性があると博士は言う。

アメリカの海洋大気庁(NOAA)も、博士の観測結果を部分的に確認している。

NOAAは、「 2017年の 1月と 2月には、東西太平洋で、SST(海面温度)が平均以上まで上昇し、エルニーニョへと発達する可能性が高まっている」と述べた。

NOAAが発表した太平洋の海水温度マップを見ると、巨大な赤い斑点(熱い海水の塊)がペルーに向かっているのがはっきりと見ることができる。それは長さが 1600 キロメートル以上で、深さは 450メートル以上ある巨大な塊だ。
NOAAが発表した2017年1月25日の太平洋の海水温度

noaa-32-grados.gif

プリエト博士の予測では、最初のこの熱い海水の塊は、今年 4月にペルーの海岸を襲い、それは 7月まで続く。

2番目の塊は、さらにスーパーモンスター級の熱い海水の塊であり、これは 8月にペルー海岸に到着し、10月まで続くはずだという。

これらの大量の熱い水は、海底火山に起因しているとプリエト博士は述べる。それらの海底火山は、ビスマルク海、ソロモン海、およびサンゴ海の赤道線の南からの深海に発達しており、5,000個以上の小型の海底火山があるという。

これらの水中火山が噴火すると、異常な水準まで水が加熱され、通常より 4倍以上の海水の蒸発を引き起こす。

これらの激しい降雨現象は、何千もの海底火山の噴火によって生成されるため「火山性のエルニーニョ」と呼ばれるべきであるとプリエト博士は述べる。

しかし、水中の火山活動を引き起こす原因は何なのか?

火山活動は惑星の運動によって統制されているとプリエト博士は言う。具体的には、惑星の位置や整列などによって、地球のマグマや火成岩のコアで強い磁気的圧力が生じる。惑星の運動は、環太平洋火山帯に沿った海底火山の活動を刺激するという。

惑星の配置と同様に、太陽嵐は地球の磁気圏に強く影響するため、太陽活動もひとつの要因となる。太陽嵐は、地球の核に磁気圧力を発生させ、海底火山活動を刺激すると博士は述べている。

気象や気温に関しては、全世界的に懸念するようなことが多いですが、まあしかし、直近の日本に限っていえば、4月の前半くらいまでは、しばらくは穏やかな日々(というか、場合によっては夏のようになるかもしれませんが)が続きそうですので、そういう時は穏やかに過ごしたいものだと思います。

初夏を過ぎれば、また世界各地で大荒れに荒れる気象の日々がやってくるであろうことは、今の気温と海水温の状況からは、そう考えざるを得ない感じでもありますし。

それにしても、NOAA の妙な「データ欠損の気温図」がなければ、こんなことを考えることもなかったでしょうし、考えさせてくれたということでは、あらためて NOAA に感謝したいと思います。

最終更新:2018/03/30 21:01

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