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2017/07/21 22:50

「動物たちの集団自殺」が続いている : トルコで羊が集団で飛び降り死。前月にはスイスで牛たちが集団自決したばかり
2017/07/20
7月19日のロシアの英字紙より
turkey-sheep-suicide.jpg

トルコで「羊の集団が自主的に崖から次々と飛び降りて死ぬ」という出来事が起きたことが報じられていまして、ちょっとご紹介しておきたいなと思いました。

羊たちは何かに追われていたわけでもなく、原因はまったくわかっていませんが、特筆すべきは「これが初めての出来事ではない」ということです。

まあ、動物の場合は「自殺」という言葉でいいのかどうかわからないのですが、人間において現在、「奇妙に自殺が増えている」というようなことはありまして、そのことは、過去記事の、

伝染病のように世界中に拡大する「自殺」の流行 : そして、自殺が増加している本当の理由
2016/05/18
2016年5月5日のオーストラリアの報道より
suicide-epidemic-aboriginal.jpg

曖昧な理由の中で増大し続ける世界の自殺

最近、世界中で自殺がどんどん増えていっているのですが、報道されるそれらのタイトルを見ていますと、「まるで感染症の増大のような表現」となっていることに気づきます。

下のそれぞれの記事は最近の海外での報道です。

2016年5月6日の英国デイリーメールの報道より
india-suicide-village.jpg

2016年4月28日の米国の報道より
us-suicide-001.jpg

2016年4月11日のカナダの報道より
Canada-Suicide-Epidemic.jpg

自殺が増えているということに関しての今の特徴は、報道をひとつひとつ読んでみても、「具体的な理由が浮かび上がりにくい」ということがあります。

ちなみに、アメリカ合衆国退役軍人省の発表によれば、2016年のデータでは、
・アメリカの退役軍人は1日平均 20人自殺していて、1年間では 7300人が自殺している
us-veterans-rates.jpg
このアメリカの退役軍人の自殺率は毎年増えているようで、どうやら、昔と今では戦争に従軍することは同じでも、その本人たちの戦争に対しての考えが変化してきているか、あるいは「戦争そのものが変化してきている」かかどちらかで、いずれにしても、
「戦争に関わった記憶に耐えられない」
という人々がとても多くなっているようです。

自殺が増加する2つの本当の理由

上のアメリカのものについては、自殺の増加していることについて、これを社会的に解決していかなければならいなというようなことが書かれてあるのですが、なぜ自殺がこんなにも増え続けているのかについての具体的な部分は推測以外は示されていません。

経済的に厳しいとか、仕事がないだとか、そういう理由だけであるならば、過去にもっとひどい状態の時はいくらでもあったはずで、たとえば、今よりもリーマンショックの時の方がそういう面では厳しかったと思いますが、下のアメリカ疾病予防管理センター(CDC)のグラフを見ますと、むしろ、その 2008年より今の方がはるかに自殺率が上昇しています。

アメリカ疾病予防管理センターによる米国の自殺率の推移
cdc-suicide-dat.gif

今回は、上に貼ったうちのインドの「自殺の連続する村」についての英国デイリーメールの記事をご紹介しようと思いますが、これは、バディ村という人口 2,500人の小さな村で、近年だけで 380人が自殺しているという異常事態に陥っている村の話です。

これについて、インドの精神科医は、「有毒な農薬による精神疾患や、経済的に厳しいことなどによるためではないか」と言っていて、これは一見、合理的なように聞こえますが、人口 12億人超で多くが農民のインドで、「有毒な農薬を使っているのは、その 2,500人だけ?」とは思いますし、そもそも農薬が原因でうつ病になるという根拠がどれくらいあるのわかりません(デイリーメールの記事では、中国にそのデータがあるとしています)。

あるいは、経済困難で苦しんでいる人も、特に今はひどい干ばつですから、ものすごい数にのぼると思います。

確かにインドは干ばつの際に農家の人が自殺することがとても多く、マハラシュトラ州という州では、今年、干ばつで苦しんで自殺した人の数は 3,500人に上るとされていますが(報道)、それでも、バディ村の「9人に1人が自殺」というのは、さすがに異常を感じます。

他もそうなんですが、最近の自殺の増加を見ていますと、「もはや合理的な説明はできない領域に入っているのでは」という感じもするのです。

というものに書いたことがありますが、ふと思うのは、「全体が死に向かう時代」というのもあるのかな、とか。

報道によれば、この事象が発生したのは、トルコ南東部のムラディエという山岳地域でした。

羊の飼い主のエルカン・オゼール(Ercan Ozer)さんによれば、羊の群は全部で 79頭で、そのうちの1頭が突然崖から飛び降りた後、残ったすべての羊が後を追って飛び降りたのだそうです。

崖から飛び降りた羊たちを回収する飼い主
sheep-turkey-02.jpg

トルコ・ムラディエ地区
muradiye-turkey.png

オゼールさんは必死で止めようとしましたが、どうやっても無理だったそうで、すべての羊が飛び降りて死んでしまいました。

動物などに追われていたわけでもなく、飼い主も「理由がまったくわからないのです」と述べています、

ただ、このトルコでの羊の集団での自殺はこれが初めてのことではなく、2005年には、トルコ東部で 400頭以上の羊が自殺し、2010年にも 50頭の羊の自殺が記録されているそうです。

2005年の英国BBCの報道より
sheep-bbc-2005.jpg

そして、今年6月には、スイスで「牛の崖からの集団での飛び降り」による大量死が起きていました。

2017年6月6日の報道より
swiss-cow-deaths.jpg
彼らがなぜ集団で死に向かうのかは、現在の動物学などにもある生態の部分からも、いまだにわかっていません。

しかし、彼らは確かに「自分で死を選んでいる」ようです。

こういう「自ら死に向かう」ことが人間社会で拡大しているということを含めて、何か地球のトレンドになっているというようなこともあるのかな、とか思った次第です。

動物も植物も私たちに「世界の現実」をリアルタイムで見せてくれる鏡だという部分もありますし、そういう時代なんですかね。

最終更新:2017/07/21 22:50

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