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2018/06/08 18:41

[特報]ダーウィンの進化論が崩壊 かつてない大規模な生物種の遺伝子検査により「ヒトを含む地球の生物種の90%以上は、地上に現れたのがこの20万年以内」だと結論される。つまり、ほぼすべての生物は「進化してきていない」

現行の進化論が現実的な崩壊に直面している大ニュースなのに、日本ではまったく報道されないという事実も

科学メディア Phys.org の5月28日の記事より
new-evolution-faces.jpg

今回はこのうちの「ダーウィンの進化論」について、それが、ついに「全否定」される可能性が強くなったことについての報道です。

これは、アメリカの科学メディアに掲載されていた記事をご紹介したいと思いますが、この研究の方法もすさまじいものです。かつてなかったもので、誰も想像さえしなかったものです。

それは、10万種以上の生物種の DNA と、アメリカ政府の遺伝子データバンクにある 500万以上の DNA の断片を「徹底的に調査した」というものなのです。

そこからいろいろとわかったのですが、最も衝撃的だったのは、

現在地球にいる大半の生物(人間を含む)が地球上に登場したのは、10万年〜20万年前の間だとわかった。そして、「中間種は存在しない」。

ことでした。

その部分を記事の翻訳から抜粋しますと、次のようになります。

おそらく、この研究の最も驚くべき結果は、人間を含む現在地球上に存在する生命種のうちの 10種のうち 9種が 10万〜 20万年前に出現したことが明らかになったことだろう。

これはつまり、この地球の生物の 90%以上は「それ以前への遺伝子的なつながりがない」ということでもあり、もっといえば、

・地球のほとんどの生物は 20万年前以降に「この世に現れた」

のです。

これがどういう意味かといいますと・・・。たとえば・・・「現行の科学で言われている人類誕生までの地球の歴史」というものは下のようにされています。

46億年前から始まり、35億年前くらいの最初の生物が誕生し、そこから「徐々に」進化してきた……というものです。

seimei01.jpg

しかし、今回の大調査の結果からわかることは、

「徐々に」進化していない

「徐々に」進化していない

seimei-02.gif

とにかく、ほぼすべての生物種が 10万年から 20万年前に地球に登場しているという可能性が極めて強くなったのです。

今回の調査の方法論と、この結論については、科学的に真っ向から反論することしは難しいように思えるほど、ほぼ完ぺきなものに見えます。

これから科学界はどうするのか……とも思いましたが、このニュースが出て以来の日本の報道を見て少しわかりましたが、どうやら、今は、

「できる限り無視する」

という姿勢なのかもしれません。

何しろこれだけの内容が提示されているニュースなのに、日本語の報道がほぼないのです。

もともとがアメリカの AFP 通信社の特報記事として報じられたものですので、日本の AFP にはその後掲載されましたが、今のところ、どうもそれだけしか見当りません。科学メディアも含めてです。

第一報から 10日ほど経過していますので、今さら出てくることもなさそうです。

まったく報道されていないのです。

こんな大きな出来事がどうして? とも思いますが、いずれにしても、現実として、日本語ではほとんど報道されていないので、ご存じない方も多いかもしれないと思い、ご紹介しようと思いました。

ダーウィンの進化論というのは、地球の生命の仕組みを見る限りは、存在し得ないものですが、それがやっと科学的な検証によってその事実が証明されたことになるわけです。今は亡きフレッド・ホイル博士もこのような調査が行われることを心から望んでいたと思われます。

何だかんだと余談が長くなりましたので、その内容をご紹介します。

科学用語等がなかなか難しくて、ここ数日調べながら少しずつ翻訳していたのですけれど、間違い等があるかもしれませんので、 遺伝子解析などにお詳しい方はオリジナルの記事をご参照いだたけると幸いです。

なお、関係する過去記事などについては、翻訳記事の後に短くご紹介させたいただこうと思います。

ここからです。

Sweeping gene survey reveals new facets of evolution
phys.org 2018/05/28

生物種の全面的な大規模遺伝子調査により、生物進化の新しい側面が明らかに

かつてない生物種の遺伝子大調査が開始された時に、そこから、このような結果が出てくることを誰が想像しただろうか? いや、そもそも、このような大規模な遺伝子の解析が実際に行われるということさえ想像されたことがあるだろうか?

実際に行われたのは「 DNA バーコード(DNA barcodes)」の全調査プロジェクト、というものだ。

これは、アメリカ政府が運営する遺伝子データバンク(GenBank)にある、世界中から数百人の科学者たちによって集められた 10万種の生物種の DNA と、500万の遺伝子断片である DNA バーコードと呼ばれるマーカーが徹底的に調べ尽くされたのだ。

それを行い、その「結果」を報告したのは、米ニューヨーク・ロックフェラー大学のマーク・ストークル(Mark Stoeckle)氏と、スイス・バーゼル大学のデビッド・タラー(David Thaler)氏であり、共同でその内容が発表された。

そして、その内容は「生物の進化がどのように展開されたか」についてのこれまでの定説を揺らがせるものだったのだ。

覆されるかどうかはわからなくても、定説が揺らぐことは間違いがなさそうだ。

定説とは何か? 現在の生物学の教科書では、たとえば、アリでもネズミでもヒトでもいいのだが、大規模な個体群を持つ生物種は時間が経過するほど遺伝的多様性が増すとされている。このように時間の経過と共に、生物が進化してきたというのが定説だ。

しかし、それは本当なのだろうか?

その問いに対して、今回の研究の主任著者であるマーク・ストークル氏は次のように述べた。

「いいえ、それは違います」

ストークル氏は、地球上に住む 76億人のヒトも、5億羽生息しているスズメも、あるいは、10万羽生息しているシギたちも、その遺伝的多様性は「ほぼ同じくらいなのです」と AFP に語った。

おそらく、この研究の最も驚くべき結果は、人間を含む現在地球上に存在する生命種のうちの 10種のうち 9種が 10万〜 20万年前に出現したことが明らかになったことだろう。

「この結論は非常に驚くべきことであり、この問題に対し、私は可能な限り、非常に厳しく自分自身で反論を試みました」とデビッド・タラー氏は AFP に語った。

このタラー氏の自分自身の研究結果に対して反論する態度という反応は理解できる。

何しろ、この調査によれば、この地球上にいる生物種の 90%は「ほぼ同じ頃に地球に現れた」ことになるのだ。

これをどう説明すればいいのだろうか?

その 20万年前に何かそれまでの生物種をすべて消し去るようなカタストロフ的な事象が何かあったとでもいうのだろうか。

より簡単で安価なDNAバーコード解析

この答えを理解するには、 DNA バーコーディングを理解しなければならない。

動物には 2種類の DNA がある。核 DNA とミトコンドリア DNA だ。

私たちが最もよく知っている核 DNA は、ほとんどの動物で雌雄の両親によって受け継がれ、各個体の遺伝的青写真を含んでいる。

しかし、すべての動物はミトコンドリア内に DNA を持っている。ミトコンドリアは、細胞からのエネルギーを食物から細胞が使用できる形に変換する各細胞内の小さな構造体だ。

細胞の小器官ミトコンドリアは 37種の遺伝子を含み、そのうちの 1つが COI (シトクロームオキシダーゼサブユニット)遺伝子として知られており、これが DNA バーコーディングを行うために使用される。

生物の種と種の間で大きく異なる可能性のある核 DNA 遺伝子とは異なり、ミトコンドリア DNAにはすべての動物が持つ共通の DNA 配列が存在する。この共通の DNA 配列が比較のための基盤を提供するのだ。

このミトコンドリア DNA の解析は、核 DNAに比べると、その単離がより簡単で、より安価に行うことができる。

カナダの分子生物学者であるポール・エイバート(Paul Hebert)氏は、2002年頃に「 DNA バーコード」という用語を作り出し、COI 遺伝子を解析することで種を同定する方法を描いた。

今回、研究者たちは、10万種の生物において、このような DNA バーコードを解析したのだ。

その結果として、ほとんどの動物がヒトとほぼ同時期に出現したことを示す明確な証拠を発見したのだった。

そして、研究者が目にしたものは、いわゆる「中立」な遺伝子変異にばらつきがないことだ。

この「中立変異」は、世代を超えて生じる DNA の微小な変化で、生物個体の生存可能性に対しては有利にも不利にもならない。言い換えれば、進化を後押しする自然淘汰は中立変異が無関係であることを意味する。

この中立突然変異が、互いにどれほど類似してるかは樹木の年輪を見るようなもので、これにより一つの種のおおよその年齢が明らかになる。

その結果、こんにち地球上に生存しているうちの圧倒的多数の種が、ほぼ同じような時期にこの地球に出現したとなると、その理由は一体何なのだろう。

ダーウィンは困惑している

環境的な大きな外傷がこの一つの可能性であるかもしれないとロックフェラー大学人間環境プログラムの代表であるジェッセ・オースベル(Jesse Ausubel)氏は説明する。

「ウイルスの蔓延、氷河期、新しい競争相手などを含め、これらはすべて動物の人口数が急激に減少する時期をもたらす可能性があります」と氏は AFP に語った。「これらの時期に、遺伝的イノベーションが生物種を消し去り、新しい種の出現に寄与することは十分にあり得ます」

このような種の人口減をもたらす環境要因等を「ボトルネック効果」というが、これは部分的な説明にしかならないだろう。

知られているところでは、最後の地球での大量絶滅事象は、6550万年前に小惑星だと思われる巨大天体の衝突によって発生した。この時の大量絶滅では、地球上の恐竜と、すべての生物種の大半が消滅した。

今回の研究者のひとりであるタラー氏は以下のように述べた。

「最も簡単な解釈は、生命は常に進化しているということです。進化の過程の中では、いつでも、その時点で生きている動物が比較的最近出現したものであるという可能性が高いのです」

この見解では、ある種が持続するのは一定の期間でしかなく、その後、新しいものに進化しなければ絶滅するということになる。

今回の種の研究からは、予期せぬ別の発見も得られている。

それは、「生物種には非常に明確な遺伝的境界があり、2つの間に位置する中間種は何もなかった」ということだ。

タラー氏は「中間にあるべきはずの種がない」ことについては、ダーウィンも困惑しているのではないか述べた。

この論文は、人類進化学の専門誌「ヒューマン・エボリューション(Journal of Human Evolution)」に掲載された。

ここまでです。

なお、この後半の部分にあります、

> 「生物種には非常に明確な遺伝的境界があり、2つの間に位置する中間種は何もなかった」

というのも印象深い発見でい。

これはつまり、「少しずつ進化していると言われるような《間の生物種が存在しなかった》ことが遺伝子解析ではっきりした」からです。

もっと簡単にいえば、

「この世の生物は、遺伝子的にまったく新しい形で 10万年から20万年前の間に突然登場した」

ということになりそうです。

現行の科学では、これは解釈がしようがないことにもなり、真剣に受け止めると混乱が広がる可能性がありますので、出来得る対策としては、「無理やり全否定する」か「なかったことにする」かどちらかしかない気もしますが、「無理やり全否定する」には DNA バーコーディングを否定しなければなりません。これをするには、DNA の構造も否定しなければならなくなり、もっと進めば、「 DNA なんて存在しなかった」くらいにまで科学は突き進まなければならないのかもしれません。ダーウィンを守るために。

とはいえ、実際には、多くの人はそれほど進化論になどは興味がないような気もします。実際、私自身、今まで人に進化論の話をして、興味をもたれたことがないです。ですので、今は他の人に進化論の話をすることはありません

しかし、現在の科学の世界は「定説を動かさない」という力がとても強いため、今回の非常に大きな発見が、ただちに生命の進化の見直しにつながるとは考えられませんが、定説がどのようであろうと、これがまさに事実なのです。

どうして地球の動物が 20万〜10万年前に突然のようにあらわれたのか、その理由はわかりません。

しかし、わかる、わからないはどうでもよく、それよりも、科学が少しずつ事実に近づいていく様子にしみじみとした喜びを感じる部分があります。


最終更新:2018/06/08 18:41

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2018/06/08 18:25

「カテゴリー5ではもはや足りない」スーパーストームの時代に生きている 世界中の気象専門家が台風やハリケーンの強さの基準にカテゴリー6を加えることを提言

6月2日のアメリカの気象メディアより
category-6-come.jpg

今回は、日本を含むアジアや、北米などを含めて、台風やハリケーンのシーズンが近づいてくる中で、冒頭のような、

「ハリケーンの強さの基準を現行の5段階から6段階に引き上げるべきだ」

という意見が世界中の著名な気象学者たちから共同で提出されたことが報じられていまして、そのことをご紹介しようと思います。

その記事そのものも興味深いですが、その記事の中にありました下のグラフに驚いたこともあります。これは台風、ハリケーン、サイクロンなどを含めた、「世界中の暴風雨」が含まれたものです。

1980年から2016年までのカテゴリー別の暴風雨の発生数
cat5-hurricane-2016.jpg

これを見まして一目瞭然なのは、

「最大の勢力であるカテゴリー 5の暴風雨の発生数が突出して増加している」

ということです。その増加幅は、実に 700パーセント近くとなっていて、かなり驚異的な数値です。

単純な話として、世界全体で「規模の大きな暴風雨に限って劇的に増加している」ことがわかります。規模の小さなものの数はさほど変わっていません。

今回、「カテゴリー 6を採用すべきだ」と意見を出しているのは、気象関係では国際的に権威筋ともいえる方面の人々でもありますので、今年の世界での嵐や暴風雨の状況次第では、暴風雨の基準が近いうちに変更されるかもしれません。

現行の基準は、アメリカのハリケーンに使われることが多いですが、風速では時速ですと以下のようになっています。

暴風雨の強さの世界的な基準(台風、ハリケーン、サイクロンその他を含む)
カテゴリー1 時速 118 ~ 152 キロメートル
カテゴリー2 時速 153 ~ 176 キロメートル
カテゴリー3 時速 176 ~ 208 キロメートル
カテゴリー4 時速 209 ~ 248 キロメートル
カテゴリー5 時速 249キロメートル以上


日本の台風の最大瞬間風速は、秒速で表されることが多いですので、秒速に直しますと下のようになります。

カテゴリー1 秒速 33 ~ 42 メートル
カテゴリー2 秒速 43 ~ 49 メートル
カテゴリー3 秒速 50 ~ 58 メートル
カテゴリー4 秒速 59 ~ 69 メートル
カテゴリー5 秒速 70 メートル以上


去年 10月に、日本に上陸した「平成29年 台風第21号」は、日本での表現では「非常に強い勢力」に発達し、「超大型」のまま上陸しましたが、この最大風速が 秒速 50 メートルでしたので、国際基準では、カテゴリー 3ということになります(上陸前にカテゴリー 4になっていましたが)。

ここから考えますと、カテゴリー 5のハリケーンというものの暴風雨がどれだけ強大なものかがわかりますが、今回の提言は、

「それでもすでに勢力を正確に示すには足りない」

という時代になってきていることを現します。

何しろ、去年の時点でそれは顕著でした。

たとえば、2017年9月に、カリブ海を壊滅状態に陥れた「ハリケーン・マリア」の上陸前の最大風力は「時速 298キロメートル」に達していまして、カテゴリー 5の基準である「時速 249キロメートル以上」というものをはるかに超越していたのでした。

USAトゥディの記事より
185mph-2017.jpg

カテゴリー 5の基準をあまりにも大きく上回るこのようなハリケーンでも、現行の基準ではカテゴリー 5とされるわけで、気象学者たちは「もっと大きな危険が迫っていることを示すため」に、カテゴリー 6の採用を提案したようです。

記事によれば、今年は大西洋地域の海水温度が低いために、アメリカを襲うようなハリケーンの発生は多くないとされていますが、世界全体として見れば、今の時点でもすでにかなり荒れている地域もありますので、どうなるかわかりません。

とりあえず、記事をご紹介します。

Hurricane Season 2018: Experts Warn of Super Storms, Call For New Category 6
insideclimatenews.org 2018/06/02

ハリケーン・シーズン2018 : 専門家たちはスーパーストームを警告し、新たな基準カテゴリー6の新設を呼びかける
2018年の大西洋のハリケーンシーズンが近づく中で、アメリカでは今年も多数のハリケーンの到来の可能性があるが、何人かの科学者たちは、現行のハリケーンのレベルのカテゴリー(最高が「カテゴリー 5」の 5段階)だけでは、すでにハリケーンのもたらす脅威を的確に告知できなくなっていると主張している。

今年 2018年のハリケーンの予測自体は発生数において平均的と推測されており、昨夏(2017年夏)の激しい活動時期よりは落ち着くと見られている。熱帯大西洋の一部の海水温度がより低いためで、これはエルニーニョによるものであることが判明している。そのために、今年のアメリカでは。例外的な強さのスーパーハリケーンが数多く到来するという可能性は少ないと予測されている。

しかし、ハリケーンに関する世界的なデータの新しい見直しでは、世界で、1980年以来、毎時 200キロメートル以上の強風(カテゴリー3に相当)を伴う暴風雨が倍増し、時速 250キロメートル以上(カテゴリー 5に相当)の強風をもたらす暴風雨の数は 3倍となっていることが判明している。

cat5-hurricane-2016.jpg

著名な気候科学者たちによって今週発表されたこの分析は、これまで暴風雨で危険にさらされていた地域(アジア、アメリカなど)だけではなく、暴風雨がピークに達し、その危険にさらされる地域がニューイングランドからヨーロッパにまで拡大しているという新しい傾向をも導き出している。

世界で発生する暴風雨は、その激しさを急速に増し続けており、昨年、米国のヒューストンを襲ったハリケーン・ハーベイのような想像を絶する雨量を伴う暴風雨が発生する可能性が増しているのだ。

ドイツのポツダム気候影響研究所(Potsdam Institute)のステファン・ラームストルフ(Stefan Rahmstorf )博士は、「約 30年前に、より強烈でな熱帯低気圧が発生しやすくなるという予測が立てられましたが、今はもはや、この主張を無視する余裕はないのです」と述べる。

そして、ラームストルフ氏の他、マサチューセッツ工科大学のケリー・エマニュエル(Kerry Emanuel)博士、アメリカ海洋大気庁(NOAA)のジム・コッシン(Jim Kossin)博士らは、ハリケーンの強さをあらわす指標である現行で 5段階のシンプソン・スケール(Saffir-Simpson Hurricane Scale)に「カテゴリー 6」を追加して、近年見られる極端に強力なスーパーストームの強さを正確に示すべきことを提唱した。

持続風速が毎時 16キロメートル増加すると、被害の可能性が 20%上昇するというが、現在の強度スケールはこの事実を捉えていないという。

現行のカテゴリー 1から 5の基準に基づけば、最大風速が時速 300キロメートルに近づくような暴風雨があるはずで、それはカテゴリー 6とするべきだと、科学者たちは語る。

2018大西洋の暴風雨の予測

今年の大西洋での暴風雨とハリケーンの発生に関して、アメリカ海洋大気庁は、平均的な数になると予測している。熱帯暴風雨の発生数は 10〜 16、ハリケーンとなる嵐の数は 5から 9の間だとしている。

また、主要なハリケーンの見通しを出している米コロラド州立大学も、暴風の数は 14で、ハリケーンの数は 6前後という予測を出した。そのうち 2つは大きなハリケーンとなる可能性があり、それがアメリカに上陸する可能性は 51%だという。これもまた平均的な数だ。

今年は、ハリケーンが形成される海域の大部分の海面温度が、平均より華氏で 1度低い。そのため、暴風雨は平年程度に収まる見通しだ。

しかし、このハリケーンが発生する海域の長期的な海面温度は、過去 100年間に約 0.5〜 1℃も上昇している。

科学誌ネイチャーに掲載された 2008年の調査によると、1996年から 2005年の間のハリケーン活動の増加のおよそ 40%は、海水温度の上昇によるものだという。

ここまでです。

なお、台風もハリケーンも、その第一の発生条件は「高い海水温度」で、これが高ければ高いほど勢力が大きくなりやすいとはいえます。

今年はどうかといいますと、上の記事にもありましたように、アメリカに関しては、ハリケーン発生海域の海水温度が昨年より低く、ハリケーンの発生は平年並み程度に抑えられるのではないかということになっています。

ただ、世界全体の海水温度を見てみますと、「異様に高い海域」は多々あります。

下は 2018年 6月5日の海水表面温度の「平年との差」です。赤くなればなるほど「平年より高い」ことを示します。赤い丸で囲んだ部分は「特に高い海域」です。

2018年6月5月の世界の海水温度の平年との偏差
sea-surface-t2018.jpg

拡大しますと、ヨーロッパは 5℃近く高くなっている異常海域があり、日本の太平洋沖も 3℃くらい高いように見えます。

eu-japan-us.jpg

ヨーロッパの海の状態は、気象以前の問題として、「なんだかいろいろと起きそう」な異様な海水温度となっていますが、日本もこの大平洋の高い海水温度の状態はどうなんですかね。

なお、もともとハリケーン的なものとは無縁だったヨーロッパも今は状況が変化してきています。ヨーロッパでの暴風雨の変化については、昨年 10月に英国を襲ったハリケーン「オフィーリア」の異様さについて下の記事で記しています。

史上初めての場所に誕生し、史上初めてのコースを取る記録づくめのハリケーン「オフィーリア」。それは地球の海と大気の大規模な変化の象徴そのものであり、自分が死にゆくことを知らない者の象徴でもあり

2017年10月14日の報道より
ophelia-2017.jpg

通常と真逆に進むハリケーン・オフィーリアの予想進路
hurricane-ophelia.gif

10月12日に、大西洋で発生した熱帯暴風雨「オフィーリア」がハリケーンに発達しました。これで今年、大西洋で発生した熱帯暴風雨は何と 27になり、そして、このオフィーリアまで 10連続ですべてハリケーンに成長しているという異常な記録が打ち出されました。

しかも、このオフィーリアは、「ハリケーンとしては史上初めてのコース」を取っているという異様なことになっているのです。

何が起きているのか。

10連続して発生したハリケーンの名は「オフィーリア」

今年 2017年は、本当にハリケーンがよく発生した年で、人的被害と共に経済的な被害が非常に大きなものとなっていますが、改めて今年、大西洋で発生した熱帯暴風雨の一覧を見ると、下のようになり、27もあったのです。

2017年に大西洋で発生した熱帯暴風雨の一覧
2017-atlantic-hurricane-season-names.jpg

この中で右側の下から2番目のフランクリン(Franklin)から、右側の一番上のオフィーリアまでが連続してすべてハリケーンに発達しました。

なんだかもうスゴイですが、10月12日に発生してハリケーンに発達した「オフィーリア」は、そういうものとはちがうすごさを持ったハリケーンといえます。

何がすごいというのは、

・歴史上1度もハリケーンが発生していない海域で発生した

・ハリケーンでは、ほぼ見られたことのない進路をとっている


ということです。

これは後半に図でもご説明したいと思います。

そもそも、冒頭に示しましたこのオフィーリアの進路を見れば、それがいかに奇妙なコースかとお感じになる方もいらっしゃるのではないかと思います。

まずは、冒頭のライブサイエンスの報道記事を先にご紹介します。この記事でも、このオフィーリアの異様さが描かれています。なお、この記事が書かれた時点では、オフィーリアは最も弱い勢力の「カテゴリー1」でしたが、 15日現在、勢力として上から3番目の「カテゴリー3」に発達しています。

ここから記事です。

Hurricane Ophelia on Rare Course Toward Ireland, U.K.
Livescience 2017/10/14

希なコースを取るハリケーン・オフィーリアがアイルランドとイギリスに向かっている

すでに 2017年のハリケーン・シーズンは終わったかのように思われている現在、ハリケーン・オフィーリア(Ophelia)がアイルランドとイギリスに向かうという珍しいコースを取っている。

アイルランドに到達する頃には勢力が落ち、ハリケーンから熱帯低気圧になると予測されているが、それでも、アイルランドや英国で暴風雨が吹き荒れる可能性があり、風速は最大で時速 130km にまでなると見られている。

オフィーリアは、非常にハリケーンの多かった今年のシーズンの 10番目に発生したハリケーンとなる。

今年 2017年は、カテゴリー5のハリケーンが記録された日数が過去最大となったことが、アメリカ大気研究大学連合(UCAR)のマイケル・ローリー(Michael Lowry)氏により発表されており、また、米国コロラド州立大学のハリケーン研究者であるフィル・クロツバッハ(Phil Klotzbach)氏によれば、熱帯低気圧が、10回連続してハリケーンに発達していることが記録されている、まさにハリケーンの当たり年となっている。

ハリケーン・オフィーリアはイルマやマリアのように注目されてはいないが、しかし、このオフィーリアが記録している風速時速 160km は、これはこれまで大西洋東部で発生したハリケーンの中で最も強い暴風だ。

また、この大西洋東部で低気圧がカテゴリー2のハリケーンに発達したのは 1992年以来のことだとアメリカ国立ハリケーン・データセンターの予報官は述べている。

オフィーリアは、通常より高い海水温度のためだけではなく、より冷たい気温のおかげでハリケーンに発達したと考えられる。クロツバッハ氏によれば、大気の状態が非常に不安定であったために予想以上にハリケーンの勢力が増したと伝えている。

オフィーリアのコースは、これまでにまったくないほどではないのかもしれないが、しかし、かなり異例といえる。

アイルランドを襲った暴風雨としては、1961年のデビー(Debbie)があるが、この時のデビーがアイルランドに到達した際にハリケーンの勢力だったのか熱帯低気圧だったのかどうかは当時の記録からは不明だ。

近年でアイルランドとイギリスに影響を与えた熱帯低気圧の中で顕著だったのは、1986年の暴風雨チャーリー(Charley)と、2011年の暴風雨エックス・カティア(Ex-Katia)のふたつがある。そういう意味では今回のオフィーリアのコースもまったく前例がないというわけではないのかもしれない。ただ、ハリケーンの勢力を維持して接近しているというのは極めて前例が少ない。

2013年に、科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズに掲載された調査結果によれば、大西洋東部で発生したハリケーンによる風が西ヨーロッパに影響を与えることが増えている。気温が上昇し、ハリケーンの発生するエリアが拡大すると共に、ヨーロッパでも暴風雨が発生しやすくなっているという。

以前はなかったことだが、それらの暴風雨はヨーロッパに到着するまで勢力と熱帯暴風雨の特性を維持することが多くなったのだ。

そのため、ヨーロッパでの暴風雨による被害と経済的損失も拡大している。

ハリケーン・オフィーリアは、今後、アイルランドに向かい、より涼しい海域に移動しする中で低気圧に移行すると予想されている。

オフィーリアの正確なコースはいまだに確定していないが、月曜(10月16日)から、北アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イングランドの西海岸などでは広く強風、大雨、高波による影響があると見られている。

ここまでです。

このオフィーリアの「コースの異常さ」については、過去の記録と照らし合わせるとわかりやすいかと思います。

下は、10月14日にアメリカ海洋大気庁(NOAA)が出したオフィーリアの進路予想図です。予想円は多少は変化するだろうとはいえ、アイルランドとイギリスを直撃するコースとなっていることがわかります。

オフィーリアの進路予想(色は風速で、赤いほど強い風速です)
ophelia-course.gif

そして、下の図は、進路の記録が残る中での「過去の大西洋で発生したすべてのハリケーンの進路」です。色は赤になればなるほど勢力が強いことを示します。

そこにオフィーリアの発生場所を加えたものです。

過去に大西洋で発生したハリケーンの進路
ophelia-reecord.gif

このオフィーリアは、発生した場所も「史上初めて」で、そのコースも「史上初めて」のハリケーンなのです。

世界地図で説明しますと、下のようなことになっているのです。

ハリケーン「オフィーリア」というもの
rare-hurricane.gif

先ほどのライブサイエンスの記事では、希ながら過去にもあったとされていますが、その後、オフィーリアは勢力をカテゴリー3にまであげていまして、これほどの勢力のハリケーンがこのような奇妙な場所で発生し、奇妙な方向に進んだことはおそらく観測史上では「1度もない」と言っていいはずだと思われます。

もはや本当に、海の状態(海水温度)も大気の状態もムチャクチャなことになっているからこそ、だとは言えそうな気がします。

こんなことがこれからも続くということはないだろうとはいえ、たまにでも起きるようになりますと、これまでハリケーンの被害を受けていた場所とはまったく違う場所でハリケーン被害が増える可能性があるということになります。

今回のオフィーリアは、さすがにイギリスを直撃する頃には、ハリケーンから低気圧に変わっているでしょうけれど、今後、大西洋の海と大気の状態がさらにおかしなことになっていけば、将来はわかりません。ハリケーンのままヨーロッパを暴風雨が直撃する時、という時代が来るかもしれません。

それは、具体的には、

・今よりさらに大西洋の海水温度が上がり

・しかし、大気の気温は下がってくる


というふたつの状態が現れた時に、そういう状態が発生しやすくなると思われます。

マサチューセッツ工科大学の大気科学の専門家であるケリー・エマニュエル博士は下のように述べていたと書かれています。

風速 200メートル以上のモンスター・ストームを作り出すには、海水温度が、少なくとも 37.8℃にまで上昇する必要があり、このような条件を作り出すには、巨大な小惑星が熱帯の海に衝突するか、あるいは、巨大な海底火山が噴火する他はない。このようなことは、海に強烈な加熱を生成する。

エマニュエル教授と同僚たちは、小惑星の海への衝突が引き金となって発生したハイパー・ハリケーンが数百万年前の地球規模での大量絶滅を引き起こした可能性について理論化している。


ということで、

「海底火山の噴火の増加が、巨大ハリケーンの増加を促す可能性」

を示唆しています。

また、今回のカテゴリー 6 などの概念を何倍も上回る「超絶スーパー台風」の発生可能性については、3年前の記事となりますが、以下の記事に、マサチューセッツ工科大学の大気科学教授ケリー・エマニュエル氏の意見を載せています。

"The Patricia Effect" --Is a 500 MPH Hurricane Possible? MIT Expert Says "Yes"
Daily Galaxy 2015.10.24

「パトリシア・エフェクト」- 最大風速500マイル毎時(風速223m)のハリケーンの発生は理論上可能なのか? MIT の専門家は「可能だ」と言う

アメリカ国立ハリケーン・センターは、ハリケーン「パトリシア」が、ハリケーンセンターが管轄する大西洋および北東太平洋地域で記録したハリケーンとしては過去最強であることを報じた。

航空機のデータから推定される中心気圧は、実に 880ヘクトパスカルとなり、これは、ハリケーンセンターで記録された中の最低気圧となる。

ハリケーンセンターは、「信じられないことだが、本日(10月23日)のメキシコ上陸前に、この中心気圧はさらに下がる可能性がある」と述べた。

しかし、パトリシアは、10月24日に上陸後、急速に勢力を弱め、メキシコ中央部上空で熱帯低気圧となった。

マサチューセッツ工科大学( MIT )大気科学専攻のケリー・エマニュエル( Kerry Emanuel )教授は、起こり得る可能性のある、過去最悪を超える勢力のモンスターハリケーンについて説明する。

それは、風速 500マイル毎時(風速 223メートル)に達する、ハリケーンならぬ「ハイパーケーン( hypercane )」とでも呼べるようなものなのだ。

このようなハリケーンの発生は起こり得るのだろうか?

それはおそらくあり得ると教授は言う。

このハイパーケーンは、MIT の海洋と気候プログラムを教えるエマニュエル教授によるコンピュータモデルのひとつだ。

教授は、ハリケーン物理学を研究している。ハリケーンの行動を詳細に調べ、地質学的な過去を探ることによって、これらのモンスター・ハリケーンがどのように動いているかを理解しようとしている。

実際のところ、ハリケーンが発生するメカニズムを正確に知っている者はいない。その大部分は謎のままなのだ。

ハリケーンの発生に必要な基本的な条件は、26.7℃以上の海水面温度、非常に湿った空気、そして、積乱雲を伴う嵐だ。

しかし、ハリケーンに成長するには、それだけでは足りない。他の要素が必要なのだ。

エマニュエル教授は以下のように述べる。

「ハリケーンは自然の出来事です。そして、ハリケーンは、自分自身で発生するわけではないのです」

「発生させるトリガーが必要なのです」

そのようなモンスター・ストームを作り出すには、海水温度が、少なくとも 37.8℃にまで上昇する必要があるが、このような条件を作り出すには、巨大な小惑星が熱帯の海に衝突するか、あるいは、巨大な海底火山が噴火する他はない。

このようなことは、海に強烈な加熱を生成する。

エマニュエル教授と同僚たちは、小惑星の海への衝突が引き金となって発生したハイパー・ハリケーンが数百万年前の地球規模での大量絶滅を引き起こした可能性について理論化している。

ここまでです。

小惑星はともかく、海底火山の噴火は・・・まあ、海底で起きていることの多くはまったく把握されていないとはいえ、海面上に見えるものだけでも、巨大な海底火山の噴火のことを近年は見聞きします。

それにしても、海底火山の噴火が、モンスター・ハリケーンの発生と関与する可能性があるというのは、初めて知った概念です。要するに、海底火山の噴火が海水温度を上げる、という理由だと思うのですが、確かに台風もハリケーンも、海水温度が高いという条件のもとで発生するものですので、理屈としてはわかります。

下の写真は、そのトンガの海底火山の 2009年の噴火の様子です。

海底火山フンガ・トンガ=フンガ・ハーパイの2009年の噴火
2009-hunga-haapai.jpg

確かに、こんな噴火が起きている場所の海水温度は高くなるでしょうしね。

こういう海底火山の活動が、太平洋の海底でどんどんと広がっていくと、結果として、ただでさえ高い海水温度が「さらに高くなり」という状態となっていき、ハイヤンやパトリシアのような「異常な台風やハリケーン」、あるいは、もっとすごい勢力のものの発生につながっていく可能性もあるのかもしれません。

そしてですね、これもやはり過去記事でご紹介したことがあるのですが、

「地球の海底には1万以上の火山が存在している」

ことがわかってきているのです。

これは、

カルデラ破局噴火の報道で「地球には同じ系統の文明を継続させないメカニズムがある」ことに気づき、同じ日に「新たに数千以上の海底火山の存在が確認された」ことも知り

2014年10月3日のロサンゼルス・タイムズより。
sea-volcano-map.gif

ロサンゼルス・タイムズの報道のように、最近になって、

「今まで知られていなかった数千以上の海底火山の存在が明らかとなった」

ということがありました。

今回の研究によれば、海底には 10,000 以上の火山が存在するということのようです。

海底火山は今まで、その存在が知られていなかったものが多く、「噴火して初めてわかる」ということが多いものでした。

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2009年 3月 18日に爆発的噴火を起こした海底火山フンガ・ハーパイ( Hunga Ha'apai )。場所はトンガから北西に約60キロメートルの場所でした。

「いつでも噴火する可能性を持つ火山」が地球の海底に「万単位」で存在する。

そういう場所に私たちは住んでいます。

というわけで、ロサンゼルス・タイムズの記事をご紹介します。

Thousands of undersea volcanoes revealed in new map of ocean floor
LA Times 2014.10.03


何千もの海底火山の存在が新しい海底地図で明らかに

最近、科学者たちにより最高解像度の海底地図が作成された。そして、その地図によって現在は活動していない火山を含めて、今まで知られていなかった数多くの海底火山の存在が明らかとなった。

この地図と研究結果は 10月 23日に発表された。この地図は 20年前に作成された海底地図より少なくとも2倍正確だという。

研究を主導したカリフォルニア大学サンディエゴ校のデヴィッド・サンドゥエル( David Sandwell )教授は以下のように述べる。

「良い話には聞こえないかもしれないですが、海底には 5,000 以上火山の海底火山があると思われていましたが、今回の解像度の地図では、10,000 以上の古い海底火山を見ることができます」

深海の海底の状態については、科学者たちもいまだにほとんどのことを知らない。サンドゥエル教授は、海底の探査は、太陽系の別の惑星を探査することと同じようなものだと考えている。

新しい海底地図を作成するに当たっては、欧州宇宙機関( ESA )の地球観測衛星 CryoSat-2 と、米航空宇宙局( NASA )とフランス宇宙機関 CNES が運営する海洋観測マッピングミッションでの宇宙艇「ジェイソン-1 ( Jason-1 )」が使用された。

両宇宙船は、海洋表面の形状をインチ( 1インチは約 2.5センチ)単位で計測することができる機器を搭載している。海底の巨大な山や火山は、海の表面の水位に影響を与えるため、海水面を計測することが海底で起きていることを知るための手がかりとなる。

今回の研究以上に正確な海底地図の作成ができるかどうかについて、サンドゥエル教授は「不可能ではないですが、予算と時間がかかりすぎるのです」と述べる。

観測衛星ではなく、船に機器を搭載して計測すれば、さらに正確な海底地図を作成することが可能だが、 10隻程度の船に機器を搭載したとしても、計測が完了するのに10年間かかるという。しかし、そのためには莫大といえる予算がかかり、それを喜んで拠出してくれる機関は存在しないだろうという。

カリフォルニア大学サンディエゴ校の教授が、欧州宇宙機関( ESA )の地球観測衛星 CryoSat-2 と、 NASA などが運営する海洋観測ミッションでの宇宙艇「ジェイソン-1 ( Jason-1 )」などを使用することによって、地球の海底には1万以上の海底火山があることがわかったというものでした。

何というか、こう・・・そんなに海底火山があるのなら、地殻変動なり何なりで、連鎖的に噴火が広がっていった場合は、確かに厄介は厄介です。

海水面温度が不規則に上がると(今でもすでに異常に高いのに)、おそらく、気候も今までないような異常なパターンを作り出す可能性がありますし、そもそも、水温が 30℃台後半なんてことになると、「海の生き物たち」があまり生き残ることができない気がします。

最終更新:2018/06/08 18:25

2018/06/06 16:44

温暖化も寒冷化もなく世界各地の気温はムチャクチャな渦中。メキシコでは44℃の中で信号機が溶け、極東シベリアでは37℃の超熱波。一方で、ロシア西部と南米チリでは寒波の記録を更新中

観測史上最高の熱波を報じるメキシコの報道より
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南米チリの首都サンティアゴは氷点下の気温と氷に包まれている
santiago-kion-m3.jpg

ユーラシアの気温の現況を見てみましたら、下のように「何だかグッチャグチャ」になっていたのでした。

下は、6月2日の「平年との気温の差」です。

簡単に書けば、

・赤が濃くなればなるほど平年より気温が高く
・青が濃くなればなるほど平年より気温が低い

ことを示します。

2018年6月2日の中東、ロシア、アジア等の平年との気温差
0602-kion-anomaly01.jpg

数字が小さくて、よくわからないかもしれないですが、ロシアの極東から中国東北部などで、場所によって「平年より 15℃気温が高い」というようなことが示されている一方で、ロシア西部やカザフスタンなどでは「平年より 10℃以上気温が低い地域が続発している」ということになっています。

russia-0602-kionb.jpg

現在のユーラシア大陸の気温の分布を大まかにあらわしますと、およそですが、以下のようになっているようです。

0602-kion-anomaly02.jpg

平年より気温が 10℃以上高い地域や、 反対に 10℃以上低い地域がこれだけ広範囲に広がっているとは今日調べるまで知りませんでした。

ヨーロッパやアメリカの荒れた気象に関して記事にすることは最近もありましたけれど、アジア地域の気象については、それほど取りあげていませんでしたので、気温は平年並みに推移しているのかな、程度に考えていたのですけれど、そうはいかないですね。

先ほどの気温分布では、6月2日に関しては、日本列島もほぼ全域が平年より気温が高く、しかも、北海道から九州まで広い地域で、平年より 5℃以上高い場所が点在しているという状況のようです。

つまり、「今は平年より暑い」ということになるようで、先ほどの「心地良い」という表現は適切ではないようです。

どうして、こんなにちぐはぐな気温の分布となってしまっているのかに関しては、個別にもいろいろと条件はあるでしょうし、大きな意味では、先日、ジェット気流に関して書いた以下の記事にあるようなことも関係するのかもしれません。

地球のジェット気流が崩壊している中で、その大気の循環異常のメカニズムがアメリカの日本人科学者によって突き止められる

5月24日の米シカゴ大学ニュースリリースより
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気象異常が拡大している中で発見されたジェット気流異変のメカニズム
最近は、異様に荒れた気象や、それと共に出現する空の様相などを取りあげさせていただくことが多いですが、「気象が根本的に変わった」ということに関して、3年くらい前までは、「感覚的な部分もあるのかな」とも思っていたのですけれど、異常な気象状態ということに関して今ではそれは感覚的なものではなく、現実として、

「地球の気象は最近急激に異常になったと断言してもいい」

と思われるのですが、気象を左右する条件の中でも、直接的な影響に関して非常に大きい存在と考えられるものに「ジェット気流」があります。

最近、それに関しての研究が、科学誌サイエンスに発表されました。

発表したのは、アメリカのシカゴ大学の科学者たちで、筆頭研究者のお名前は「ノボル・ナカムラ」教授とあり、調べてみますと、おそらく日本人の中村昇さんという科学者の方だと思われます。

このナカムラ教授たちが、異常気象をもたらす際のジェット気流の「ブロッキング」という停滞現象が起きる要因を明らかにしたというものです。

今回の発表は、ジェット気流の崩壊というような話ではなく、以前より実際に頻繁に起きる「ジェット気流のブロッキング現象」についてのメカニズムを明らかにしたというものです。

ジェット気流というのは、時期により、あるいは日々そのコースは変化しますが、正常な状態では、おおまかに下のようなルートで地球を循環しています。

そして、一般的には、「どの部分も基本的には、スムーズに循環している」ということになるのですが、現実には、このジェット気流が「全然スムーズに動いていない」ことが頻繁に起きます。

たとえば、今回ご紹介する記事の中には下の図が示されています。2017年3月のジェット気流の様子が示されています。

2017年3月8日 ブロッキングが起きているジェット気流
jet-stream-uchicago.gif

この記事にありますように、「ジェット気流がスムーズに動いていない」というようなこともあるのかもしれないなとは思いますが、まあしかし、いろいろな条件があるのでしょうね。

気温に関係するニュースを少し見てみましたけれど、やはり範囲を世界全体にしてみても、寒冷化とか温暖化とかの「傾向」というものがなくて、グチャグチャではあります。

冒頭に、熱波のメキシコの報道と、時期としては異常な寒波のチリについての記事を載せましたけれど、メキシコにいたっては、「高温で標識や信号機が溶けている場所がある」のだそうです。

下の写真は、メキシコのトレオンという場所の 6月1日の様子です。

6月1日 メキシコ・トレオンで熱波で溶けた信号機のカバーなど

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あと、先ほどの気温分布にもありましたけれど、ロシア西部の広範囲が異常な寒さに見舞われていまして、氷点下を記録する場所があるなど、5月としては記録的な寒波となっています。

シベリアの寒波を報じるロシアのメディア

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ロシアの首都モスクワでも、6月1日に、6月として観測史上で最も低い気温が観測されたことが報じられています。

そして、ロシアの東側では先ほどのように非常に高い気温となっていて、6月2日には、シベリアで「37℃」を記録した場所もあります。

6月2日のロシアの極東シベリア周辺の最高気温(35℃超えの地点が多数)
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いくら何でも、これらの気温はちょっと極端ではあります。

日本は今のところ、天候も気温に関しても比較的穏やかな状態で推移していますが、いつこのロシアの状態のようになるかはわかりません。

それが高いほうか低いほうかもわかりませんが、世界中を通して今年もまた気象と気温の問題は大きく生活に影響しそうです。

たとえばヨーロッパでは、ワイン生産が寒波で戦後最低の生産数になるほどの崩壊の局面にあるなど、実生活に相当強く影響する事態が本格化しています。

そして、すでに「何年ものあいだ」この気象と気温の問題は蓄積し続けていますので、表面化する問題は今後さらに大きくなりそうです。

最終更新:2018/06/06 16:44

2018/06/06 16:30

日本の研究者を含む国際研究チームたちが科学誌ネイチャーに発表した論文の内容が記事にされた以下の記事です。

恐竜が絶滅した巨大隕石衝突後、わずか数年で生命は復活していた

東邦大学理学部、東北大学災害科学国際研究所、海洋研究開発機構高知コア研究所、千葉工業大学次世代海洋資源研究センター、米テキサス大学オースティン校による研究チームは、白亜紀末の巨大衝突クレーターの形成後、ごく短期間で生命圏が復活した事を発見したと発表した。

約6,600万年前の白亜紀末に、直径約10kmの小天体がメキシコ・ユカタン半島北部沖に衝突し、恐竜を含む約76%の生物が絶滅した。これまで、衝突地に近い場所で、一次生産(海洋表層での光合成による有機物の生成)が衝突前のレベルに復活したのは、他の場所よりも遅く、衝突から約30万年後であると考えられていた。

しかし、研究チームが、ユカタン半島北部沖で掘削した全長800mにおよぶ柱状試料を用いて、微化石や生痕化石の分析、および元素・同位体分析を組み合わせて調査したところ、天体の衝突で形成したクレーター内では、衝突後2~3年以内という極めて短期間で生物が復活していたことがわかった。

また、少なくとも3万年以内には植物性プランクトンが作る有機物をベースにした多様な生態系が復活していたことも判明した。

研究チームでは、天体衝突後の生命の復活のシナリオが判明したが、同時に、大量絶滅直後の生態系の復活は、そのタイミングや種の構成の両方において、予測がまったく不可能な過程であることも示唆しているとしている。

本研究成果は英Nature誌に掲載される。

この上の記事で憶えておいていただきたいのは、記事の後半に出てきます以下の、

> 極めて短期間で生物が復活していた

という部分です。

特に「復活」という言葉を憶えておいて下さると幸いです。

そして、下は、フレッド・ホイル博士の最晩年の著書である 1998年に出版された『生命(DNA)は宇宙を流れる』からの表と文章の抜粋です。

上の記事と同じ 6500万年前の天体の衝突のことについて書かれてあるものです。これに関しては、

過去記事ポールシフト、巨大火山の噴火、そして大彗星の衝突のそれぞれが同時に起きる可能性
2012年10月19日
ドイツの科学機関が、過去10万年程度の地球の歴史の中で最大級の地質イベントだったと考えられる3つの出来事が同じ時(約 4万1000年前の数百年間のあいだ)に起きていたということをつきとめたということでした。その3つは、

・地球の磁場の逆転(ポールシフト)
・超巨大火山の噴火(過去10万年で最も巨大だとされる噴火)
・急激な気候変動


です。

これらは放射性炭素などの解析によって明らかになったということでしたが、これが地球上の1カ所だけの分析でしたら、「地域的な問題」ということも言えたかもしれないのですが、上のドイツの調査では、黒海の堆積物とグリーンランドの氷床からという、地球上で比較的距離のあるふたつの地点、さらには、ハワイなどのかなりの広範囲での「データが一致した」ということは、当時は、地球全体で大きな環境変動が起きていたということが言えるように思います。

『西暦535年の大噴火』というアメリカ人ジャーナリストが書いた本を読んで思うところがあり、そのことについて何度かふれたことがありました。

『西暦535年の大噴火』という本の原題は「カタストロフィ(壊滅的な災害)」であり、噴火という前提として書き始めたものではなく、535年に地球全体を巻き込む「何か」大きな出来事が起きたというもので、その前後の歴史のことが書かれています。

著者はこの本の最後で、「起きたことの可能性」として次の3つを上げています。

・小惑星の地球への衝突
・大彗星の地球への衝突
・巨大火山の噴火


このうち、535年に「大噴火」(インドネシアのクラカタウ山)が起きていたこと自体は、ほぼ間違いがなく、著者は火山噴火による気候変動という可能性がもっとも大きいとしています。

「西暦 541年の東ローマ帝国でのペスト襲来に関してのヨーアンネースの記録」という記事で、私は、「本当に火山噴火だけだったのだろうか」という考えるようになっていきました。

地球全体が壊滅的ともいえる激変を遂げた時期は「億年」という単位で考えても、地球上に何度も何度もあったはずです。

それらに対して様々な説や理由が今でも研究されています。しかし、たとえば、人類登場以前の原始生物や恐竜の大量絶滅などに関しても、隕石の衝突、彗星の衝突から、ガンマ線バーストなど、要因となり得ることは考えられても、今のところ「確定したこと」は何もわかっていません。

その中で、私はふと「複合」という文字が浮かんできたのでした。

西暦 535年のことに関しても、「小惑星の地球への衝突、彗星の地球への衝突、巨大火山の大噴火のどれだったのだろう」と考えるより、

・全部同時に起きた

と考えるのがわかりやすいのではないかと。

もっというと、偶然全部同時に起きたのではなく「全部が関連している」ということなのではないかと。

こちらの過去記事に、フレッド・ホイル博士の著作を引用した部分がありますが、そこでホイル博士は次のように書いています。

『生命はどこから来たか』 エピローグより

彗星や火球の衝突の話は、プラトンの時代には全く普通の話であった。しかし過去の大災害の記憶は忘れられ、哲学者アリストテレスからは地球が彗星には関係なく安全だと考えられるようになった。アリストテレスは彗星や隕石を天体とはせず、大気現象だとした。西洋思想では地球は宇宙から切り離されてしまったのである。


上の中にある、アリストテレスの時代から、

> 西洋思想では地球は宇宙から切り離されてしまったのである。

ということをホイル博士はもっとも懸念としてとらえていたようです。

41000年前は、「ポールシフト+巨大火山の噴火+環境変動」という(ほぼ)証明された地球の環境変動があった上に、宇宙からも「何か」あったのかもしれません。

その「何か」のうち、確定しているのは、「雨あられと地球上に降り注ぐ宇宙線と放射線」でした。これは地質(グリーンランドの氷床)の調査で明らかになっています。

しかし、他にも何かあったかもしれません。

「生命の進化」と関係する彗星の地球への衝突

フレッド・ホイル博士の『 DNA は宇宙を流れる』という著作の中に次のようなくだりがあります。長い部分からの抜粋で、飛び飛びとなっていることを最初に記しておきます。

『 DNA は宇宙を流れる』 進化のメカニズム より

動植物の化石記録には、種の突然の進化、多様化の他に、同じくらい突然の絶滅が記されている。なかでも劇的なのが、6500万年前の恐竜の絶滅だ。地球の上を1億年以上も我が物顔にのし歩いていた巨大な爬虫類たちは、地質学的に見ると驚くほど短期間に滅亡してしまった。

この大破局に彗星が一枚かんでいたことは今や常識となっている。これは、最も新しい(すなわち、絶滅に近づいている)恐竜の化石が見つかった世界中の地層に、異常に高濃度のイリジウムが含まれていることから明らかになった。イリジウムは地球上にはほとんど存在しない元素であるが、彗星や隕石などの地球外天体には比較的多く含まれている。

そして、恐竜が絶滅した時代に形成された世界中の地層からイリジウムが発見されたということは、その天体が非常に巨大なものであったことを示している。

ただし、われわれは、この大破局が純粋に物理的なプロセス ----- 彗星のダストが地球を包み込んで太陽の光が遮断された結果だとか、巨大物体が衝突したこと自体が招く地震や洪水、火災など ----- によって引き起こされたのだとは思わない。物理的な災害では、種がかなりの程度まで衰弱することはあっても、種全体が絶滅するとは考えにくいからだ。

think-a3.jpg

(上)は、哺乳類の化石記録から進化の道筋を逆に辿ったものだ。

ほとんど関係がないように見える哺乳類のもとをたどると、同じ時点で一つに収束してしまうことに気がつかれるだろう。

恐竜の大絶滅も、海の生物相の劇的な変化も、哺乳類の大出現も、6500万年前に大規模な遺伝の嵐が起きたことを示唆している。その原因となったのが、大彗星だったのだ。

ここまでです。

なぜ、このふたつを並べたのか。

まずは最初にご紹介した最新のネイチャーに掲載された論文ですが、これは、「天体の衝突が絶滅だけに寄与している」という視点となっています。

それはたとえば、上の記事の最後の部分、

大量絶滅直後の生態系の復活は、そのタイミングや種の構成の両方において、予測がまったく不可能な過程である

を読んでもわかります。

すなわち、「天体の衝突は、地球の生命の絶滅をもたらす以外の作用はなく、そして、その後の(彼らの言うところの)地球での生命の復活はデタラメに起きる」ということになっているのです。

これが現代の主流科学の考え方です。

しかし、ホイル博士の主張は、上のようなほんの一部分の抜粋を読まれてもわかるかと思いますが、

「巨大天体の衝突は、新しい地球の生命体系の始まりとなった」

ということが主張されています。

もっといえば、巨大天体の衝突というのは、

「絶滅が主要なイベントなのではなく、《地球の生命を刷新する》ことに意味がある」

ということです。

上の図の下の赤い丸で囲んだ部分が、6500万年前の衝突の時です。

think-b2a.png

ここからの生命の種の広がりは、「それまでに絶滅した生命の種」と「それから爆発的に拡大した生命の種」の数が比較にならないことを示しています。6500万年前から、地球の生命体系は「やっと花開いた」のです。

6500万年前の衝突がもたらしたものは、地球の新しい生命体系の始まりでした。地球の生き物のほぼすべてが進化するのです。

冒頭の記事に、

> 衝突後2~3年以内という極めて短期間で生物が復活していたことがわかった。

とありますが、「生物が復活」したのではなく、「多様な生命体系が地球に広まった」ということです。

ただ、復活とう表現はともかくとして、今回のこの研究にある。

「衝突後2~3年以内」

という数字には驚きました。

これが意味するところは、「地球での大絶滅から、次の新しい生命種の繁茂までの期間が、たった2、3年だった」ということです。

巨大な天体の衝突が、どのように地球に新しい生命体系を作り出すのかについては、ここでは書きません。単純ではあっても、長くなりすぎます。以下の記事などの中には、関係したことなどが書かれてますので、ご参照いただければ幸いです。

「地球の生命は宇宙で作られている」ことがほぼ確定 発見の最後の砦だった「RNA(リボ核酸)」が宇宙空間で形成され得ることをフランスの研究チームが特定したことにより「地球の生命の構成要素がすべて宇宙に存在」することが確実に

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地球の生命の起源が宇宙であることを示す材料がすべて揃った

今回、フランスの大学で、実験室での高度なシミュレーションが行われ、「 RNA が宇宙空間で作られる」ことが示され、その研究結果が科学誌サイエンスに発表されたのです。

この「 RNA 」というものはとてもわかりにくいもので、辞書的な表現では、

リボ核酸。リボースを含む核酸。塩基成分は主にアデニン・グアニン・シトシン・ウラシルの 4 種。植物ウイルス,一部の動物ウイルスおよび動植物細胞の核と細胞質に存在。

というようにありますが、これではよくわかりません。そもそも、「 DNA と何がどうちがうんだ?」というように思うのが普通で、辞書的な説明だけではよくわかりません。

そこで、わかりやすい説明を探してみましたら、「教えて!goo」の DNAとRNAの違いについて という質問の答えに、とてもわかりやすいものがあったので、それを抜粋させていただきます。

「DNAとRNAの違いについて」へのベストアンサーより

DNAとは、普通、遺伝子と呼ばれているモノと思ってください。顔が丸いとか、血液型がB型だとか、小指の長さとか、、、、親と子供が似てるとか似てないとかって話をする時の「遺伝子」です。

だから、DNAとは、自分が人間である特徴、肌の色の特徴などなどの記録が書き込まれている部分なのです。パソコンで言えば、書き込まれた内容が変更できないCD-ROMというところでしょうか。

CD-ROMが有るだけでは、中のデータを見ることはできませんよね。それといっしょで、DNAがあるだけでは、その中の情報を見ることも使うこともできません。

そこで、活躍するのがRNAたちです。

「たち」と言ったのは、3種のRNAがいるからです。DNA・CD ROMは、核の中に保管されていています。そのDNAから体を作る材料であるタンパク質を作る場所が「r君(リボーソームRNA)」の庭になります。

このr君の庭まで、DNAのデータをコピーして持ってくる役目を「m君(メッセンジャーRNA)」が果たします。タンパク質を作るr君の庭に、DNAのコピーを持ってm君がやってくる。最後に、このコピーを元にタンパク質のパーツを運んでくるのが「t君(トランスファーRNA)」です。

DNAは、体を作る情報を保管する記憶媒体(CD-ROM)で、RNAは、その情報から体を作る作業を担当する3人の小人ですね。

納得させていただきましたが、要するに、

・ DNA は遺伝の「情報」を持つ

・ RNA は、その情報からカラダを作っていく作業を「実行」する

ということになりそうです。

これだと、確かに RNA がなければ、生命の形成などありはしませんよね。いくら DNA に膨大な遺伝情報がつまっていても、その「情報」を「実行」する存在がなければいけない。

それが RNA だと。

建物の設計書があるだけでは建物はできません。それを実際に組み立てる行為によって、モノができあがる。

そのような、「情報」と「実行」が、それぞれ DNA と RNA ということになるようです。その「 RNA が宇宙で発生する可能性」がフランスでの実験で示唆された。

Life on Earth was started by a comet meaning there is a chance of life elsewhere in the universe
Western Daily Press 2016/04/07

地球の生命は、ひとつの彗星によってもたらされた これは、宇宙のどこにでも生命が存在する可能性があることを意味する

地球上の生命は本当は彗星によって始まった。宇宙の他の場所でも生命が展開している可能性が高まる


最近の新しい研究によると、科学者たちは、遺伝子の構成物質のひとつである糖のリボース(リボ核酸の構成糖」が、宇宙空間の凍った塵から形成されることを初めて示した。

私たち生物は、DNA と化学的に「いとこ」の関係にあるといえる RNA (リボ核酸)を作るために「リボース」というものが必要だ。これは、細胞のタンパク質を製造するのに役立つ。

現在、フランスの研究チームが、パリ第11大学で、天体物理学者たちによって作られた人工的な彗星でその研究を行っており、今回の発見に続いて、研究者たちは、この発見を実物の彗星で確認することを希望している。

彼らの今回の発見は、生命の化合物に対しての(科学界での)初めてとなる現実的な説明となるといっていいだろう。

ウイルスを含むすべての生命は、DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)から構成されている。

より原始的であると考えられる RNA は、地球上に初めて出現した生物的特性を持つ分子だったと考えられている。

科学者たちは長い間これらの生物学的化合物の起源について考え、そして、様々な説が出されるたびに、疑問は積み重なっていった。

中には、そのような生物学的特性を持つ分子が地球で形成されるために必要な基本的な「部品」は、彗星や小惑星によってもたらされたと確信している人々も多くいる。

その後、実際に、いくつかのアミノ酸や、タンパク質の構成要素、そして、核酸を形成するために必要な窒素を含む有塩基は、すでに隕石からも見つかっているし、実験室で作製した人工の彗星でも発見されている。

しかし、これまで、生命のキーとなる RNA の構成要素となるリボースは、地球外の環境で見つかっておらず、実験室での天文物理学的な状態の中でも作られたことはなかった。

だが、今、研究者たちは、ついに RNA の構成要素となるリボースの取得に成功し、結果として、地球の生命の起源を理解する上で重要なステップを得たといえるだろう。

科学誌サイエンスに発表されたこの研究は、マイナス 200℃の高真空の空間内で水とメタノールを混合して、彗星の原料であるダスト粒子の形成をシミュレートした。

次に、これを分子雲の粒子形態のように、UV(紫外線)照射に曝露させ、そして、その次に、彗星が太陽に接近する状況と似せるために、温度を高めた。

分析は、多次元クロマトグラフィー(多成分を分離するための高度な手法)や、質量分析法(分子やイオンの質量電荷比を求めるときに使用される分析法)として知られる非常に正確な分析方法が用いられ、その結果、リボースを含むいくつかの糖が検出されたのだ。

フランスにあるニース・ソフィア・アンティポリス大学のコーネリア・マイナート博士(Dr Cornelia Meinert)は、その多様性と豊富さから、それらはホルムアルデヒドから形成されたことを示唆すると言う。ホルムアルデヒドの分子は宇宙空間や彗星から見つかっており、これは、メタノールと水から大量に形成される。

今回の発見は、2014年に、欧州宇宙機関のロゼッタ探査機に搭載されて打ち上げられた着陸船フィエラが着陸に成功したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星から採取されたサンプルの中の有機分子の同定を支援する。

マイナート博士は以下のように言う。

「今回の私たちの研究の結果は、リボースを含む多数の糖分子の生成が、太陽系が形成された後期の宇宙空間の氷の光化学および熱処理から可能かもしれないことを示唆するものなのです」

「実際の彗星中のリボースの存在は確認されていないままですが、今回の発見により、宇宙空間から形成される可能性のある生命の分子の構成要素がすべて出そろったことになります」

また、このことは、地球上の生命を作った有機分子の発生源は彗星であるという理論にさらなる支持を与えることになるだろう。

あるいは、地球だけではなく、他の惑星にもそれが当てはまるかもしれないと研究者たちは言う。

マイナート博士は以下のように付け加えた。

「私たちが得たリボースの検出は、それぞれの惑星の環境下で、生物学的に適切に関連する分子の形成につながる可能性があるのかもしれません」

私から見れば、現代の科学はひたすら「宇宙を矮小化しようとし続けている」というのが現実なんです。

想像を絶する深淵な宇宙のメカニズムを人々の知恵の中から消そうとしている。

スヴァンテ・アレニウスやフレッドホイル博士たちのような「壮大な宇宙の本当の役割」を追求した科学は今消えようとしています。

かつて世界の本当に優れた科学者たちが真剣に追求してきた「宇宙のメカニズム」が、人々の知識から葬られてそうになっています。おそらく、もうすぐ完全に葬られることになるのではないでしょうか。

今、人間の社会は、「宇宙の完ぺき性」を知識の中から捨てて生きていこうとしています。

最初にご紹介した今日の科学ニュースを見ても、今の科学には、もはや「宇宙が生命を作っている」という真実を見ることさえしなくなったのだなと知ります。

いろいろな意味で「もはやこれまでなのかな」という思いをいっそう強くしますけれど、人間の社会には、いろいろな「世」があって、今のような、場合よっては地獄そのものといえる「世」を経験して生きているということは決して悪いことではないのかもしれないとも思います。

ただ、そういう時に宇宙は常に地球の刷新のために動いてきたということに留意されていだければい思います。

というわけで、妙な記事となりましたが、今回はここまにさせていただきます。

最終更新:2018/06/06 16:30

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