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2018/10/22 23:02

中国の大河に発生した直径800メートルにおよぶ「不思議な渦」

10月17日 中国の杭州市を流れる河川「銭塘江」に出現した渦
mysterious-vortex-china2018.jpg

中国浙江省を流れる銭塘江(せんとうこう)という大河があります。

この川の杭州市を流れる場所に「奇妙な渦」が出現したことが報じられています。

その渦はなかなか巨大なもので、渦を調査にきた警察のボートなどとの比較である程度わかります。下の写真に写っているのがその光景です。

銭塘江に出現した渦
china-river-vortex02.jpg

中国 杭州市と銭塘江の場所
qiantang-jiang-map2018.jpg

この不思議な渦の原因は、専門家によれば、地下トンネルの建設に使用された自然発生のメタンガスの結果だとのこと……っていうか、こんな大河の下に地下トンネルを建設しているということなんですかね。

いずれにしても、「異常な出来事ではない」というように当局は主張しています。

ただ、下からメタンガスが下から浮き出てくるのはわかるとして、「なぜ渦を巻いているのか」という部分は不思議な感じはします。

そもそも、川というのは「流れている」ものですし。

渦の中心のあたりは以下のようになっています。
vortex-cu-007.jpg

動画では下のようになります。

https:●//youtu.be/P6z0U9ZmloQ

空中から撮影された全景は以下のような感じで、直径は 800メートルに及ぶものだったようです。

zk-vortex-003.jpg

理解できなくはない現象なのかもしれないですが、不思議といえば不思議な感じはいたします。

最終更新:2018/10/22 23:02

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2018/10/22 22:52

ロシア西部ノヴォロシースクで「生き物のように」空に漂い続けた魅力的なレンズ雲たち

10月15日 ロシア・ノヴォロシースクの空
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ロシア西部にあるノヴォロシースクという街で、10月15日、印象的な雲が、空を移動し続けていたことが、インスタグラムなどの SNS で報告されていました。

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ノヴォロシースクの場所
novorossijske-russia-map2018.jpg

これは分類としては、いわゆるレンズ雲というようなものなのかもしれないですが、何とも魅力的な形を次々と作り出していたようです。

最近のロシアでは、さまざまに「かつてなかったような雲」が見られていて、以下のような記事でもご紹介していました。

ロシア中北部の上空に広がった「何かの来襲」のような不思議な形状の雲の群れ

2017年5月18日 コミ共和国スィクティフカルの上空

russia-strange-clouds.jpg

5月18日、ロシア中北部にあるコミ共和国の首府スィクティフカルの上空に「奇妙な形の雲の群れ」が来襲しました。

スィクティフカルの場所
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ロシアの首都モスクワに「円盤状の形が崩れないまま移動する」奇妙な雲が出現する

2018年8月2日 モスクワ上空に出現した雲
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雲の位置が妙に低く見えるあたりも不思議性を強くしています。

ロシアの SNS では、「このものの正体」についてさまざまな意見が出されていましたが、結局は「レンズ雲が通常でない形成のされ方をしたのではないか」というところに落ち着いています。もちろん、UFO などの超常現象だとする人たちもたくさんいますが、最近の異様な天候の状態からは、こういう奇妙な雲も作られる可能性はあるのかもしれません。

今の地球は気象そのものも大きく変わっていますので、雲の形状が変化するのも当然のことなのかもしれませんけれど、最近は恐ろしげなものの方が多かったですので、これはあまり恐ろしい感じがなくて、なんだかいいですね。

この日のノヴォロシースクの空の様子をもう少しご紹介させていただきます。

2018年10月15日 ロシア・ノヴォロシースクの空に蝟集する雲たち

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最終更新:2018/10/22 22:52

2018/10/22 22:38

アメリカの子どもの間で大流行しており、そして日本でも拡大する可能性のある「全身が麻痺したままとなる原因不明の急性疾患」。その背後にあるものは

原因不明の疾患のアメリカでの拡大を伝える報道
afp-us-2018ln.jpg

今から3年くらい前から気になっていたことについて、その状況が拡大、あるいは一般化してきているような気がしまして、少し書かせていただこうと思います。

世界の主要国に「定着」しはじめているかもしれない謎の疾患

2014年に、アメリカに「奇妙な病気」が出現しました。

それは主に子どもに起きる病気で、子どもたちが、「突然、腕や脚あるいは顔の筋肉に異常を起こし、歩くことや動くことができなくなってしまい、場合によっては、まぶたを上げることも、肺の筋肉も不全となることもある」という深刻なものでした。

原因はわからず、治療法もわからないまま、2015年になっても、またその翌年になっても、同じような症状の子どもたちの疾患が報告されました。

アメリカの小児医学界は、この病気を「急性弛緩性脊髄炎」と名づけました。

これは、英語の Acute Flaccid Myelitis から「 AFM 」と呼ばれていますが、この症状を呈する場合の全般を指して「急性弛緩性麻痺」とされ、やはり頭文字をとって「 AFP 」と呼ばれます。

難しそうな日本語ですが、

・急性

・弛緩性

・麻痺

と言葉を分ければ、わかりやすくなるかと思います。つまりは、

「突然、筋肉のコントロールができなくなり、身体の麻痺が起きる」

という病気です。

2014年の時点では、ウイルスなどによる一過性の病気かもしれないと考えられていましたが、今、この AFM の子どもたちの数と「範囲」が拡大しているのです。

アメリカの報道によれば、9月までに、コロラド州、ミネソタ州、イリノイ州、ワシントン州を含む全米 16州から 38の症例が報告されたことが アメリカ疾病管理予防センター ( CDC)から発表されています。

なお、2014年に、アメリカで AFM にかかった子どもたちの数は 120名にのぼりました。

そして、その 120名の子どもたちの「その後の状況」に関しては、中には回復した例もある一方で、 2016年のアメリカの報道の中に以下のような記述があり、かなり厳しいもののようです。

2016年の米国 UPI の報道より

疾病予防管理センターによれば、これまでのところ、アメリカ全国から 32の新たな AMF (急性弛緩性脊髄炎)の症例が報告されているという。2014年には 5ヵ月間に 34の州で 120人の子どもたちが AMF と診断された。

この 2014年に診断された子どもたち 120人のうち 3人が完全に回復した。


ここに、

> 120人のうち 3人が完全に回復した。

とある部分が深刻さを物語っています。発症から 2年も経った後に「 120名のうち完全に回復したのは、たった3人だけ」なのです。

この疾患に関しては、2016年の以下の記事で、初めて取りあげています。

現代の「謎の病気」は主に子どもたちに襲いかかっている アメリカで急増する「ポリオのような麻痺性の疾患」。そして子どものハンセン病や、正体のわからない様々な疾患

2016年9月21日の米国UPIより
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子どもの病気の流行、まして、症状が重い上に「得体のしれない病気の流行」というものが出現してくるのは、親の立場としてはイヤなものですし、親とかの立場は関係なくとも、社会的に最も大事な存在といえる子どもたちに「致命的な影響を与える」ような病気の流行はどう考えても暗澹とした気分になりやすいです。

今、アメリカで、冒頭のような「ポリオ」のような病気、つまり「手や足に重大な麻痺が残る」というような病気が「子どもたちだけに」流行し始めています。

そして、その原因は「不明」、対処法も「不明」という中、患者の数だけが増え続けているのです。

新しく出現した病気はまさにポリオ

「ポリオ」という病気は、今では日本を始め、世界的に減少している疾患ですが、感染した場合、1000〜2000人に 1人くらいが、手や足などに「麻痺」が残ることがあるという深刻なものです。

1000人に 1人の重大な後遺症というと大したことがない率に思われるかもしれないですが、風邪が流行した際には、地区の中で 1000人や 2000人の風邪にかかる人たちなどすぐ出るものですが、そのように流行する病気で「1000人に 1人程度の重大な後遺症が残る」という病気は深刻だと思います。

このポリオは幸い、ワクチン、あるいは他の理由などで、今は世界でもほとんど見られないものとなりました。2015年のポリオの野生種の感染は、Wikipedia によれば、パキスタンで 52例、アフガニスタンで 19例となっていて、他はありません。

しかし、何の病気が根絶されたとしても、同じようなものがまた出てくるのが現在の地球でもあります。

以前、

・開き続けるパンドラの箱:アメリカ国立感染症研究所の感染症マップが示す、この30年間が「異常な病気の出現の時代」であったこと。そして、人類とウイルスの「歴史」が同一に見えること

その時にその時に報道などであげられる「新しく出現した病気や症状」などについて書いていたものでしたが、もう少し長いスパン、たとえば、この数十年間などでの「新たな感染症の増減」などについての具体的な状況を書いたことはありませんでした。

最近、ジカウイルスの拡大に伴い、アメリカなどでは感染症に関しての報道がとても多いのですが、それと関連して、ワシントンポストに、

「ジカウイルスだけではなく、感染症そのものが、この 30年間ほどで爆発的に増えている」

ことが指摘していて、そこにあったアメリカ国立衛生研究所の「全世界で新しく出現、あるいはかつて流行していた感染症が再び流行した」ことを示す「1984年」と「それ以降 2015年まで」を比較した感染症マップが掲載されていて、それを見て驚きました。

下がそのアメリカ国立衛生研究所の「感染症マップ」です。

1984年の感染症マップ
global-examples-1984.gif

1984年の時点では、世界の公衆衛生の最大の懸念は・・・というか、最大の懸念も何も、この時には「新たな感染症はエイズだけ」だったのです。

それが 2015年までに感染症マップは下のようになりました。

1984年以降の感染症マップ
global-examples-2015.gif

もう「ワッ」とばかりに、新たな感染症が増えたことがわかります。

地図の色の内訳の詳しくは後で記しますが、地図のうち「赤」はこの三十数年で新しく出現した感染症(新型インフルエンザやSARS、O157などを含みます)、「青」は再度流行した感染症(コレラ、ペスト、黄熱病など)となります。

「なんとなく新しい病気が増えているのではないだろうか」という感覚は、誰の中にもあったと思いますが、病気は本当に増えていたのです。

しかも、上の地図の病気のほとんどが、

「予防法も治療法もなく、対症療法しかない」

ものばかりです。

このマップが掲載されていたワシントンポストの記事は、それほど長いものではないですので、先にご紹介したいと思います。

タイトルは「ジカウイルスを超えて」、あるいは「ジカウイルスの向こうに」というような意味のものでした。

Beyond Zika: The terrifying map of things that keep NIH’s infectious diseases director up at night
Washington Post 2016/02/12

ジカの向こうに:恐ろしい感染症マップがアメリカ国立衛生研究所(NIH)の代表者に努力を続けさせている
感染症の専門家たちにとって、その仕事の中で最も恐ろしい側面のひとつが、感染症の新しい出現を予測することができないということだ。

アンソニー・フォーチ( Anthony Fauci )氏が、1984年に初めてアメリカ国立衛生研究所の代表となり仕事を始めた時には、感染症に対しての人々のすべての懸念は、その頃出現した1つの疾病に集中していた。

それは、HIV / エイズだった。

その時には、エイズウイルスがどのように拡散し、どのように人から人へと感染していき、そして、最終的にどのように感染した人たちを死にいたらしめるのかを誰もまだ正確には知らなかった。

下は、その 1984年に、フォーチ氏がアメリカ議会と協議した際に、エイズがいかに人類への脅威となり得るかを示すために使用したスライドの地図のコピーだ。(訳者注:さきほど掲載したものですが、わかりやすさのため、サイズを小さくして再度載せます)

global-examples-1984.gif

それから34年が経ち、その間に、地図は「進化」している。

フォーチ氏はインタビューで、氏が今でもその時と同じスライドを表示させていることを語ったが、同時に、

「その後は、年に1つ、ないしは2つの新しい感染症疾患が地図に追加されていくようになったのです」

と述べた。

この2年間( 2014年から 2015年)は特に忙しかったという。

「(アメリカの)ディズニーランドで流行した麻疹や、薬剤耐性結核、それに MERSや、カリブ海でのチクングニヤ熱などがありました。そして、今、私たちアメリカ国立衛生研究所はジカウイルスと対峙しています」と、フォーチ氏は言う。

「今では、常に新しく出現した感染症と、再び流行を始めた感染症ずあり、それらとの戦いがコンスタントに存在します」

彼らがエイズと対峙した 1984年から三十数年後の今、フォーチ氏がアメリカ議会に示した地図は以下のようになった。

global-examples-2015.gif

ここまでです。

なんというか、これはもう・・・理屈の問題ではなさそうで、今の地球は何らかの大きな病気のサイクルに突入していると考えて間違いないと思われます。

この尋常とは言えない感じもある増え方は、もはや現代医学での公衆衛生的な観念の側面からだけでは説明がつかないかもしれません。

たとえば、上の地図で「最も多くマークがついている(新たな感染症が出現している)国のひとつが、アメリカ合衆国」(後述しますが、起源ではないとは思います。最初に患者が確認された場所という意味です)であることも、公衆衛生の側面と新しい病気の出現がリンクしていないことを示しているように思います。

それほど公衆衛生に大きな問題が満ちあふれているとは考えにくいアメリカ合衆国が、この約 30年間で、世界で最も感染症が新しく出現している(確認されている)というのは、説明が難しそうですが、その一方で、具体的な意味はともかく、「なんとなく納得できなくもない」という面もないではないです。

ちなみに、感染症マップの英文字は小さくて、読みづらいと思いますので、ひとつひとつ調べてみますと、下のようになっていました。

この約30年間で新たに出現した感染症
サイクロスポーラ( Cyclosporiasis / 原虫による感染症)
ハンタウイルス肺症候群( Hantavirus pulmonary syndrome )
腸管出血性大腸菌O104 ( E.coli O104 H4 )
腸管出血性大腸菌O157 ( E.coli O157 H4 )
C型肝炎ウイルス( Hepatits C )
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病( vC JD )
ライム病( Lyme disease )
ラッサ熱( Lassa fever )
重症急性呼吸器症候群( SARS )
中東呼吸器症候群( MERS )
重症熱性血小板減少症候群ウイルス( SFTSV bunya virus )
変異型インフルエンザA型 H3N2v
インフルエンザA 2009 H1N1
鳥インフルエンザA H7N9
鳥インフルエンザA H5N1亜型
ニパウイルス感染症( Nipah virus )
ヘンドラウイルス( Hendra virus )
エンテロウイルス( Entero virus 71 )


かつて流行していた再び流行が発生した感染症
ペスト
コレラ
エボラ出血熱
マールブルグ出血熱
黄熱病
サル痘( Human monkeypox )
デング熱
リフトバレー熱
耐性菌マラリア
など


というような感じになっていますが、見た限り、赤マークのほうの「この 30年間で新たに出現した感染症」のほうに関しては、「特化した治療法が存在しない」ものだと思います。

つまり、インフルエンザも SARS や MERS も O157 や、ライム病などにしても、 症状をおさめる対症療法しかないはずです。

そして、具体的な予防法もないです。

「再流行」のほうは、エボラ熱や、症状がエボラと似たマールブルグ熱なども対症療法しかないですが、一方で、ペストやコレラなどには抗生物質がよく効くため、現在では死亡率は低いです。

・・・ですが、逆にいうと、これらの病気は「抗生物質が最後の砦」ともいえます。

耐性菌がもたらすかもしれない「何らかの未来」

ついに、すべての抗生物質に打ち勝つスーパーバクテリアが登場したことなどを思い出します。

2015年12月7日の報道より
apocalypse-bug.gif

抗生物質に対しての耐性菌が次々と出現している中でも、コリスチンという抗生物質だけは、今まで「大丈夫」だったのですが、それにも耐性を持つ、「不死身の遺伝子」と科学者たちが呼ぶ MCR-1 という遺伝子を含むバクテリアがデンマークで見つかったのでした。

この遺伝子を含むバクテリアは、それより前の昨年 11月に中国で見つかっていたのですが、デンマークで見つかったことにより、全世界的に広がっている可能性が示唆されています。

こういうものが蔓延しだすと、まさに「すべての抗生物質が効かない」という世界が出現するのかもしれないのですね。

そういうところから考えてみましても、ペストやコレラといったような「抗生物質が最後の砦」の病気の再流行にしても、もはや「抗生物質がよく効くから大丈夫」という話ではなくなる可能性もあります。ちなみに、ペストはアメリカやマダガスカルなどで結構な数で患者が出ていて、おそらくですが、治療には大量の抗生物質が使われると思いますので、抗生物質に耐性を持つペストやコレラが出現するのも、そう先の話ではないのかもしれません。最近のペストの流行については、下の記事などをご参照下されば幸いです。

マダガスカルでペストの流行により63名が死亡2016年01月09日
Bubonic-plague-Madagascar.gif

アメリカで今年、ペストに感染する人が異常に増加中2015年08月26日
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ちなみに、この「耐性菌」と関連した話ですと、少し古い話ですので、現在は数値が変わっていると思いますが、2010年に WHO は、

「中国での結核菌保菌者の数は 5億5千万人」

として、また、当時の記事には、以下のように記されていました。

中国では 2009年に肺結核が原因で死亡したと報告された人が 3783人、感染者の報告は 107万6938人だった。抗生物質が効かない耐性菌も多く、中国日報によると、流行が爆発すれば、恐るべき事態になるという。

中国工程院院士で、呼吸器感染症の権威とされる鐘南山氏によると、体内で結核菌の活動が活性化している人は中国全国で 450万人、保菌者は 5.5億人との結論が出された。人口の約半数が結核菌を持っており、一生のうちに発病する確率は 10%と考えられる。

一般的な治療法は、抗生物質 4種を同時に使うことで、連続して 6-8カ月使いつづければ、結核菌を完全に消滅させることができる。しかし最近では、抗生物質に耐性を持つ結核菌が増えている。


これからの病気に関しては、「未知の領域」というものも含めまして、いろいろな懸念の種のようなものはすでにありますが、しかし、何はともあれ、先ほどの地図でわかることと、医学的な事実として、

・この30年で新しい感染症が異常に増えている

・抗生物質が効かない細菌が増えている

・ウイルスについては治療薬はほとんどない

という現実があります。

現在流行しているジカウイルスは、場合によっては、「人類の健全な生殖と再生産の阻止」につながっていくものでもあり、北半球は今のところはまだ多くが冬ですので、今は心配はないでしょうが、しかし、北半球の多くの地域に、春が来て、そして夏が来て、蚊の活動が活発になる頃にジカウイルスが収まっているのかどうかは誰にもわからないです。

その中で、リオのカーニバルは大盛況で終わりまして、そのリオでのオリンピックがあったりもしていて、病気が広がる下地は十分にできあがっています。

こういう様々を見ますと、何となくですが、この 30年間の「病気の増大」のクライマックスが近づいているような気配も感じないではないです。

という記事で、この地球の過去 30年は、それまでの歴史になかったような「新しい病気の出現の時代」であることを、アメリカ国立衛生研究所の資料をもとに記したことがありました。

new-illness-2015.gif

今回取り上げる病気も、医療機関は完全にお手上げとなっていて、治療法もわかっていません。

最近、そういうアメリカの「手足の麻痺を伴う病気の流行」についての記事を目にしたのですけれど、最初に読んだのはワシントンポストの記事で、その冒頭にある男の子の「症状の出現」の描写にややショックを受けまして、そのワシントンポストの記事の冒頭部分を抜粋翻訳します。

9月21日のワシントンポストの記事より
A mysterious polio-like illness that paralyzes people may be surging this year

7月29日の夕食前、バージニア州の3歳の男の子カーター・ロバーツは、その健康にはまったく問題ないように見えた。

その夜、彼は嘔吐した。

翌日、彼が目覚めた時に 37.2℃の微熱があり、母親のロビン・ロバーツは、子どもは風邪を引いたのだと思った。

その翌朝、彼女は、子どもが寝室の床に倒れているのを発見した。

カーターは、「ママ、ぼくを助けて、ぼくを助けて」と言う。

母親が彼を抱き上げた時、彼はかろうじて立つことができる状態で、その首は後ろに反ったままだった。

最も母親が心配に思ったことは、カーターは、右腕を自分で動かすことができなくなっていることだった。

病院に運ばれたカーターは、右腕を使えなくなった数日以内に、足や他の筋肉のコントロールを失った。

今、彼は、つま先を小刻みに動かすことと、顔を左側に動かすこと以外はできない。

彼は病院で急性弛緩性脊髄炎と呼ばれるポリオと似た謎の疾患と診断された。

同じような症例が現在のアメリカで急増している。


子どもに微熱が出て、軽い風邪だと思っていたら、翌日に「体が麻痺して動けなくなっている」ということのようで、どうもこう、何とも言えない怖さというのか、そういうものがあります。

現在のアメリカで、この病気にかかる子どもが増えていて、それは下の表のように、現在かなりの上昇を描いているのです。

imrs-amf-2016.png

3歳あたりの子どもにとって、微熱、あるいは高熱は珍しいことではないわけで、子どもという存在自体が、空気中のさまざまな細菌やウイルスに対しての免疫をつけていく時期ですのが、風邪などを含めて、多くの病気にかかり熱を出していくことは必要なことだとも言えます。

しかし、こんな深刻な後遺症を伴うものだと、その考え方でいいというわけにもいかない感じもします。

何よりも、最も大きな問題は、治療法がわかっていないだけでなく、「何が原因となっているかもわかっていない」ということです。

原因がわからないということは、予防法がないわけで、どんな症状に気をつけるということもわからない。微熱が症状だとしても、微熱だけですべての子どもが病院に殺到しては、医療機関がパンクします。

何もわかっていないのです。

なので、さきほどのワシントンポストの記事にあるように、病院に運ばれたからといって、症状が改善するわけでもない。

ただ病院にいるという以外のなにものでもない。

あと、わりとショッキングな事実として、今回ご紹介する冒頭の UPI の記事によれば、2014年から始まっているこの疾病の流行の中で、 2014年に診断された子どもの場合、

「 120人のうち、完全に回復したのは 3人だけ」

というデータが示されています。他の大多数は、程度の差はあるだろうにしても、何らかの麻痺を残してしまっているという可能性が高いのです。

2014年の時点で 100人以上がこの麻痺を伴う謎の疾患にかかったことが報じられていましたが、今年は、さらに増えていく可能性もある上昇率となっています。

2015年1月28日のUSAトゥディより
polio-2014b.jpg

そして、アメリカでは、今年になって、何度も「謎の病気」や、あるいは、小学生のハンセン病など、症状的に深刻な可能性のあるものの報道が多くなっています。

2016年9月23日のインターナショナル・ビジネスタイムズより
Leprosy-Case-2016.jpg

2016年9月15日の米国報道より
alanama-sickens.jpg

最近は、妊娠した女性に関してのジカ熱などもそうですが、その影響が「不可逆」的な病気が多いような気がします。

元の状態には戻らないというか、その影響が一生に及ぶというような意味です。

今、アメリカで流行の兆しを見せている今回取り上げましたポリオのような病気もそのようなものであるようにも見えます。

いったい、この世界は子どもたちをどうしたいというのでしょうかね。

冒頭の米国 UPI の記事をご紹介します。

Cases of rare polio-like illness up sharply in 2016
UPI 2016/09/21

ポリオと似た珍しい疾患が2016年に急増している

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の職員たちは、急性弛緩性脊髄炎 / AFM の症例が突然の増加を示しているように見えることに懸念をあらわしている。

急性弛緩性脊髄炎の症例の急激な上昇は、最初は 2014年にアメリカの子どもたちのあいだにポリオのような症状の疾患が数多く見られたことに始まる。

これらの疾患に大流行の可能性があることに対して、医師たちは、この疾患に対しての理解がほとんどないことに懸念を抱く。

疾病予防管理センターによれば、これまでのところ、アメリカ全国から 32の新たな AMF (急性弛緩性脊髄炎)の症例が報告されているという。2014年には 5ヵ月間に 34の州から 120人の子どもたちが AMF と診断された。

それらの症例では AFMは、神経的症状が示される前に、発熱や呼吸器疾患として始まるように見え、そして、次第に手足の動きの麻痺につながっていく。

ほぼすべての患者が脊髄灰白質の炎症を示し、85%の子どもたちの症状は少し改善を示したように見える。 2014年に診断された子どもたち 120人のうちでは 3人が完全に回復した。

疾病予防管理センターは、2014年のデータと照らして、今年 1月以来のAFM の症例の上昇の原因を特定しようとしている。

アメリカ国立神経疾患・脳卒中研究所 (NINDS)のアヴィンドラ・ナス博士(Dr. Avindra Nath)は、ワシントンポスト紙に以下のように語る。

「このような私たちの考えを人騒がせだと怪訝に思う方々もいらっしゃるかもしれませんが、しかし、私たち医学者たちが懸念する理由は存在するのです。私たちは、これらの症例に対するさらなる情報を必要としています」

疾病予防管理センターは、2014年8月から 10月に AFM の疾患の症例の増加を受け始めたという。

AFM の具体的な原因は発見されていないが、これらの症例はウイルスによって引き起こされる疾患と似ている。

2014年の AFM の流行は、エンテロウイルス D-68 の全国的な流行と同時に発生した。そして、研究において AFM と D-68 に関係があることがわかった。

しかし、このウイルスのことはよく知られておらず、また、 D-68 に感染したすべての子どもが AFM を経験するわけではない。

コロラド大学とデンバー小児病院の神経学者であるテリー・シュライナー博士(Dr. Teri Schreiner)は、「私たちは、明らかにアメリカの全国の同僚たちから症例を聞いているのです」と言う。

「 2014年に起きたものと同様の速度で広がっているように見えており、これは気になる傾向です」

と、博士は付け加えた。

この中に、2016年9月21日の米ワシントンポストの「子どもに麻痺をもたらすポリオのような不可解な疾患の症例が急激に増えている」という記事を抜粋したものを掲載していますが、以下は、その記事の冒頭の部分です。

徐々にではなく、以下のように「ある日突然、症状が始まる」のです。

私はこれを読んだ時に、正直かなりのコワさを感じました。

この 2016年の時点では、

・原因がわからない

・予防法も治療法もない


ということになっていましたが、2018年の今もそれは同じです。

対症療法以外の治療法は一切なく、対症療法といっても、完全に筋肉の機能を失ってしまっているので、短期間ではリハビリなどに至るのは難しいですし、できる対症療法というのは、肺の機能を補助するための人工呼吸器などの措置のようです。

薬物などの治療も基本的に今のところ大きな効果はないと思われます。後でご紹介しますが、この疾患について、日本の厚生労働省が今年発行した文書に以下のようにあります。

厚生労働省「急性弛緩性麻痺の手引き」より

・急性弛緩性脊髄炎(AFM)に対して、今のところ著効する治療はなく、対症療法、支持療法 を中心に行う。


このように書いてあるのですが、その下にはアメリカでの治療例として以下のように書かれています。

急性弛緩性脊髄炎の治療として、静注免疫グロブリン投与、血漿交換、静注ステロイド、抗ウイルス薬の投与が行われる。

日本の報告では、免疫性中枢性・末梢性神経疾患で用いられるメチルプレドニゾロンによるステロイドパルス療法と経静脈的免疫グロブリン大量療法がそれぞれ7~8割の症例で行われていた


というように、それぞれがどんな治療効果があるのかはわからないですが、静注免疫グロブリン投与、血漿交換、静注ステロイド、抗ウイルス薬の投与、というようなことなどが行われるようです。

ここで先ほどの 2016年(最初のアメリカでのこの疾患の集団発生から 2年後)の報道の下のくだりを思い起こしてほしいのです。

> 120人のうち 3人が完全に回復した。

このあたりから見ますと、今のところ、劇的な治療の効果は出ていないと解釈しても構わないと思われます。

もちろん、「ある程度改善した」という例などを含めて、少しよくなった子どもたちは数多くいるでしょうけれど、ただ、厚生労働省の資料には、6ヶ月後の状態として、

運動麻痺は改善するものの、最終的に75~90%の患者で様々な程度の筋力低下が残存する。

と記されています。

現在も原因も治療法もわかっていない中で、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、以下のような印刷物を配布し、子どもに症状が現れた場合は、すみやかに医療機関に相談することを勧めています。

CDCが配布しているAFMの症状

symptoms-amf-cdc02.jpg

ここに書かれている症状は、おおむね、以下のようになります。

急性弛緩性麻痺の代表的な症状(これらが突然起きる)

・眼球を動かすのが難しくなる

・まぶたが落ちてくる

・顔の皮膚や筋肉が垂れてくる

・唾を飲み込むのが難しくなる

・突然、腕や脚の筋肉が弱くなる


これについては、先ほどの過去記事にあります 3歳の男の子の例も同じような感じです。

日本でも実は100人以上の症例が報告されていた

実は、今回このアメリカでのことを取りあげたのは、「これがアメリカだけの病気ではない」状況となっているためです。

簡単にいえば、

「日本の医療界でもやや緊張体制がとられている」

ようなのです。

たとえば今年 5月には、日本小児科学会はこの病気を「全数届出」としました。

全数届出というのは、その疾患を診察した医師は、その数すべてを管轄の保健所に届け出なければならないというものです。

以下の報道にそのことが書かれてあります。

15歳未満の急性弛緩性麻痺が全数届出に
m3.com 2018/05/24

日本小児科学会はこのほど、15歳未満の「急性弛緩性麻痺(AFP)」が2018年5月1日から全数届出疾患になったことを公式サイトで周知した。

2015年秋の急性弛緩性脊髄炎(AFM)の大流行後、同様の流行が発生した場合に備え、同学会予防接種・感染症対策委員会がAFPサーベイランスの準備を進めていたという。

今回、5類感染症となったことで、管轄の保健所に7日以内に届け出ることが義務付けされた。


症例が発生する可能性がないものを全数届出に指定するということもないでしょうし、ある程度の予測のようなものはあるのかもしれません。

先ほど引用させていただきましたが、今年 4月には、厚生労働省がこの急性弛緩性麻痺に対しての「手引き」を発行しています。

2018年4月に発行された急性弛緩性麻痺の手引き書の表紙

kousei-afp-manual02.jpg
・厚生労働省 / 国立感染症研究所https:●//www.niid.go.jp/niid/images/idsc/disease/AFP/AFP-guide.pdf

この書類を読むまで知らなかったのですが、実は、日本でもかなりの症例が報告されているようなのです。

この厚生労働省の書類の「はじめに」には以下のようにあります。

2014年に北米で急性弛緩性脊髄炎 (AFM)症例が多発したのに引き続き、翌 2015年秋、日本でも急性弛緩性麻痺(AFP)症状を認める症例が多発しました。

当時、日本では AFP サーベイランスが実施されていませんでしたので、 集団発生の全体像を速やかに把握し、迅速な対策に繋げるために、感染症法に基づく積極的 疫学調査の一環で全国調査が実施されました。

その結果、2015年 8~12 月に成人を含めて全国から 100 例を超える AFP 症例が報告されました。


つまり、2015年にこの病気は「日本で集団発生」しており、そこから考えると、また日本でもいつ多くの発症例が報告されるかわからないのです。

なお、ここでは、急性弛緩性麻痺というように一括りにしていますが、日本の現在の定義では、原因がどんなものであっても、四肢などの麻痺を伴うものをこのように呼んでいまして、以下のようにいろいろと原因はあります。

・ポリオ
・エンテロウイルス(A71、D86)感染症
・ギラン・バレー症候群
・重症筋無力症
・外傷性神経炎


他にもいろいろとありますが、現在、アメリカで広がっているものについては、ポリオではなく、エンテロウイルスが検出されることが多いとはいえ、それとの因果関係もわかっておらず、

「突然この世に出現した、子どもをターゲットにした不可解な疾患」

という言い方が最も適合すると思われます。

そして、思うのは、

「なぜ、今の世の中は、病の波が子どもばかりに寄せるのだろう」

ということでした。

もしかすると、過去に取りあげたさまざまなことが複合的な要因になっているのかもしれないとも考えたり

子どもの疾患は、日本を含めた主要国の場合、アレルギーやメンタル的なものなどを含めて、とても増えています。

アレルギーにしても、原因は「基本的に不明」というようになっていますが、しかし、たとえば、花粉症でも食べ物アレルギーでもアトピー性皮膚炎でも、

「昔はなかった。あるいは極めて少なかった」

ものではあり、今でも、たとえば、主要国以外の自然の中に暮らしているような人たちには、そのような疾患は少ないです。

主要国でも、たとえばアメリカで文明と離れて暮らしているアーミッシュの人たちには花粉症も含めたアレルギーが極めて少ないですので、ある程度の原因は「現代の生活様式にある」とは言えるはずです。

このあたりは、2015年4月の NHK スペシャル「新アレルギー治療」という番組で、アーミッシュにアレルギーが少ない理由を説明しています。

下は、そのことを説明していたサイトからの抜粋です。

北米で農耕や牧畜によって自給自足の生活を営むアーミッシュには、アレルギーが極端に少ないのですが、その理由はTレグが体内に多いためと考えられています。

Tレグは、免疫による攻撃(=アレルギー)を抑え込む役割を持っており、アーミッシュは幼少期から家畜と触れ合い、細菌を吸い込んでおり、その結果、Tレグを多く持つようになったと言われています。

逆に、現代の日本のように衛生的で細菌が少ない環境だからこそ、Tレグが増えずにアレルギーが増加したとも言えます……。

(アレルギー根本治療の“鍵”を握る「Tレグ細胞」とは?)


最近の研究で「制御性 T 細胞」(Tレグ細胞)というものが、免疫の鍵であることがわかってきていて、これがアーミッシュには「多い」のです。

なぜ多いのかという理由は単純で、アーミッシュは「過度に清潔にしていない」からです。

雑菌やさまざまな微生物や昆虫類などと共に生きるという「まともな生活」をしているからです。

そして、私たち日本人やアメリカ人は「無意味に過度な清潔の中に生きている」から「弱い」という、このような、とてもわかりやすい理屈が、医学的研究のひとつでは、すでに成立しているのです。

最終更新:2018/10/22 22:38

2018/10/21 18:03

子どもに対しての虐待は、その子どもに「DNAレベルの変化」を引き起こすことが国際的研究で示される。
それがもし「人類全体の遺伝子」として受け継がれていくのなら…人類は結局滅亡するかも

10月2日のアメリカの報道より
abuse-and-dna.jpg

研究発表というのは、冒頭に貼りました最近のものなのですが、これは、本日(10月3日)の AFP の日本語版の記事としても紹介されていました。上の記事では、米ハーバードとありますが、カナダのブリティッシュコロンビア大学などを含めた研究チームによるものです。

この記事の中に「 DNA のメチル化」という言葉が出てくるのですが、この言葉は、In Deep の過去記事で「 2回だけ」出てきたことがあります。

それらの過去記事も後に振り返るとして、まずは、その AFP の記事から一部を抜粋して、ご紹介します。

全体をお読みになりたい場合は、http:●//www.afpbb.com/articles/-/3191912からどうぞ。

ここからです。

児童虐待、被害者に残る「分子の傷跡」 研究
AFP 2018/10/03

虐待を受けた子どもは、そのトラウマ(心の傷)を示す物質的特徴が細胞の中に刻み込まれている可能性があるとする研究論文が2日、発表された。

研究は、トラウマが世代間で受け継がれるのか否かをめぐる長年の疑問解明への一歩ともなり得る。

カナダ・ブリティッシュコロンビア大学などの研究チームは今回の研究で、児童虐待の被害者を含む成人男性34人の精子細胞を詳しく調べた。

その結果、精神的、身体的、性的な虐待を受けたことのある男性のDNAの12の領域に、トラウマによる影響の痕跡がしっかりと残されていることが分かった。

研究チームは、未来の児童虐待容疑の捜査において、「メチル化」として知られるこのDNAの改変を捜査当局は調べることになるだろうと予想する。

ブリティッシュコロンビア大遺伝医学部のニコル・グラディシュ氏は、AFPの取材に「遺伝子を電球とみなすと、DNAメチル化はそれぞれの光の強度を制御する調光スイッチのようなものだ。そしてこれは細胞がどのように機能するかに影響を及ぼす可能性がある」と語った。

「ここで得られる情報から、児童虐待が長期的な心身の健康にどのように影響するかをめぐる、さらなる情報が提供される可能性がある」

遺伝子をめぐってはかつて、受精時において既にプログラムが完了しているものと考えられていたが、現在では、環境要因や個人の人生経験によって活性化・非活性化される遺伝子も一部に存在することが知られている。

精神医学専門誌「トランスレーショナル・サイキアトリー(Translational Psychiatry)」で論文を発表した研究チームは、メチル化が個人の長期的な健康にどのような影響を与えるかについてはまだ不明だとしている。

ここまでです。

簡単にいいますと、

「子どもの頃に虐待を受けた男性の遺伝子 DNA は変化していた」

ということがわかったというものです。

先ほど、過去記事に、この「 DNA のメチル化」という言葉が出てきたと書きましたが、それは以下のふたつの記事です。

まずは、「人間はストレスにより、DNA そのものが変化している」ことが判明した 2017年のネイチャーに発表された論文をご紹介した以下のものです。

ストレスは「DNAレベル」でヒトの肉体を根本的に改変する(だからどんな健康法もどんな健康医療もストレスには勝てない)

2017年10月24日の米医学メディアの記事より
dna-modification-stress.jpg

ストレスが、肉体や精神の健康に対して、極めて重要なおこないをするということは今ではよく言われることですし、特別に言われなくても、誰しも「ストレスばかりの生活が良いわけがない」とは思うところだと思います。

しかし、今では、そういう感覚的な部分を超えて、ストレスが「人間を根本的に変化させている」ということについて、医学と生化学の世界で「実際的な結果」として数多く示され続けています。

今回は、アメリカの医学メディアに出ていた冒頭の記事をご紹介すると共に、過去記事で取りあげた関連する内容も再度ご紹介したいと思います。

DNAの改変は、ガンやうつ病を含むさまざまな肉体と精神両方の病気の原因に

今回ご紹介する記事の内容は医学専門メディアの記事ということで、出てくる単語も内容そのものも難しいです。専門用語はやや平易なものに置き換えたりしていますが、それでもわからない部分は多いですけれど、結局は、

「ストレスが DNA にメチル化と呼ばれる変化を引き起こすことがわかった」

ということが主要な概要となります。この「メチル化」というのを正確に説明することは私にはできず、たとえば、DNAメチル化 - Wikipedia を引用したとしても、

DNAメチル化とは、DNA中によく見られるCpG アイランドという配列の部分などで炭素原子にメチル基が付加する化学反応。エピジェネティクスに深く関わり、複雑な生物の体を正確に形づくるために必須の仕組みであると考えられている。

と、あまりよくわからないのですが、「いまだにそのメカニズムがはっきりとわかっていない DNA の変化」というように私たちは考えていいように思います。

これは大ざっぱにいうと、下のような塩基といわれる部分に変化が起きることです。
dna-mod.jpg

この「DNA のメチル化」というものは、良いとか悪いとかというものではなく、それそのものは生体すべてのための重要なメカニズムで、たとえば、「遺伝子発現の制御をおこなう」ということで、生命の誕生そのものに大きく関わっているのですが、人間が誕生した後のこととして、

・DNAメチル化が発ガンに大きく関わっている

・ヒトの長期記憶の保持はDNAメチル化によって制御されている

・DNAメチル化が精神神経系の病気と関係している


などがわかっています。

要するに、乱暴にいえば、「 DNA のメチル化があるからヒトはガンになったり、メンタル系の疾病になったりする」というようなことも言えるのですが、では、「DNAメチル化がなければいいのか」というと、そういうことではないとは思われます。しかし、おそらく、この「 DNA のメチル化」というものが多発することにより、ガンの発生や、メンタル系の病気の発生、あるいは認知症も関係している部分もあると思いますが、それも増えるということになります。

この DNA のメチル化がどうして起きるのかというのは「わかっていない」ことであり、謎に包まれていたものなのですが、今回、アメリカのエモリー大学の研究者たちの実験より、

「ストレスでそれは起きる」

ということが明らかになったということです。

つまり、「ストレスがガンや精神系の病気を作り出す」ということは感覚的な意味ではなく、「ストレスが DNA を改変し、そして病気になる」という道筋となっている可能性がとても強いです。

以前、

アルツハイマー病の最大の原因が「ストレス」である可能性がアイルランドの大学の研究により突き止められる

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認知症が700万人になる日本の将来、そして、1億人を突破する世界の将来

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文字での報道ですと、

認知症患者は2025年に700万人を突破。65歳以上の5人に1人
認知症ねっと 2015.01.09

厚生労働省は7日、全国で認知症を患う人の数が2025年には700万人を超えるとの推計値を発表した。65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症に罹患する計算となる。

認知症高齢者の数は2012年の時点で全国に約462万人と推計されており、約10年で1.5倍にも増える見通しだ。


というように、高齢者の数が圧倒していくことが確定している上に、その高齢者の

> 5人に1人が認知症

ということになっていくことも、ほぼ確定しているという未来というものがあったりいたします。

あるいは、世界全体に目を向けますと、以下のようなことが予測されています。

世界の認知症患者数、2050年には現在の3倍、1.3億人に
認知症ねっと 2015.08.27

世界の認知症患者の数は2050年に1億3200万人に達し、現在(約4680万人)の3倍となる可能性があるとする報告書が国際アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Disease International、ADI)より発表された。

この報告は、同協会が作成した「世界アルツハイマー報告書2015」による。

報告書によれば、新規患者数は毎年約990万人とされ、これは3.2秒ごとに患者が1人増える計算。この結果は2010年における推定値に比べて約30%も高いものとなっており、高齢化が進む世界においてその数は急激に増加していくと見られている。


ちなみに、日本では、「認知症の6割がアルツハイマー病」です。
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また、アルツハイマー病が「最も増えている」のはアメリカです。
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それにしても、世界全体として認知症が増え続けているというのは、何と表現すればいいのか悩みますが、こう・・・「蒙昧としていく未来」というよう感じはあるわけですが、そんな状況の中、アイルランドのダブリン大学の研究で、「アルツハイマー病に関して、発症防止に結びつく画期的な発見」をしたという報道があったのですね。

「アルツハイマー病の発症がストレスと明確なつながりがある」というものです。

そのことを、米国インターナショナル・ビジネス・タイムズが、わかりやすく説明している記事を載せていましたので、先にご紹介したいと思います。

鍵になるのは「アミロイドベータ」という物質なのだそうですが、これについては、一般社団法人「認知症予防協会」のページによれば、以下のようなもののようです。

認知症の多くはアミロイドβとタウタンパク質の蓄積によって引き起こされる脳神経細胞の死滅が原因です。

・アミロイドβ……脳神経細胞の老廃物で蓄積が続くと脳神経細胞先端部を傷つける物質

・タウタンパク質…脳神経細胞の中に蓄積し神経細胞そのものを死滅させる物質

初期段階ではアミロイドβの蓄積から始まりその約10年後からタウタンパク質の蓄積が始まります。それから更に約15年間アミロイドβとタウタンパク質は蓄積を続け、脳神経細胞を死滅させ認知症を発症させます。


ということで、一般社団法人の認知症予防協会がこのように書いているということは、現在の医学では、この「アミロイドベータ」という物質が、認知症の発症の要因となっているとされているようです。

ただし、アルツハイマー病になっていない健常者でも、大量のアミロイドベータが蓄積している例(アメリカでの調査では、健康な人の 4人に 1人がアミロイドベータを持っていました)はあるようですので、これが「主原因」ではなく、結局、アルツハイマー病の発症要因は正確にはわかっていなというのが実際のところのような気がします。

そのあたりを前提として、記事をご紹介したいと思います。

World Alzheimer's Day 2015: New Study Associates Stress With The Development Of The Disease
IB Times 2015.09.21

アルツハイマー病の発症とストレスの関係についての新しい研究

ストレスは、しばしば、うつ病や不安症、および高血圧などの疾患の患者数の増加と関連していることが知られるが、トリニティ・カレッジ・ダブリン(ダブリン大学)の研究者たちのチームは、ストレスとアルツハイマー病の発症との間の画期的ともいえる関連を発見した。

研究者たちによると、人は、プレッシャーやストレスの下にあるとき、副腎皮質と呼ばれるホルモンが放出される。

これらのホルモンは、アミロイドベータ(アミロイドβ)と呼ばれる化学的物質の断片の産生の引き金になる。アミロイドベータは、認知症に罹患している患者における記憶喪失を引き起こすことが知られているタンパク質を形成する。

今回の研究の間、研究者たちは、多くのストレスにさらされた実験室のマウスの対照群は、脳におけるアルツハイマー病と関連するタンパク質の多くを示したことを発見した。

ストレスにさらされたマウスたちは、また、彼らの脳内にアミロイドベータのタンパク質の凝縮を示した。これは、アルツハイマー病の発症に重要な役割を果たすことが知られている特定のタンパク質だ。

研究者たちは、この知見を人間の脳細胞に置換した。

チームは、これを、人間の脳細胞における副腎皮質刺激ホルモンの放出因子であると見なし、また、アルツハイマー病に関与するアミロイドタンパク質のレベルの増加を発見した。

フロリダ大学のトッド・ゴルデ教授( Professor Todd Golde )は、今回の研究結果は、アルツハイマー病の原因となる遺伝子を修正や改変するよりも、より容易に、病気を追い払うために使われる可能性とつながると語る。

研究チームは現在、抗体を開発する計画を立てている。この抗体は、ストレス下に放出されるホルモンをブロックするために使用される可能性があり、その場合、ストレス下でも、アルツハイマー病の原因となるタンパク質は形成されない。

ダブリン大学のマシュー・キャンベル博士( Dr. Matthew Campbell )は、プレスリリースの中で以下のように述べている。

「最近のアミロイドベータ抗体の臨床試験の進歩を考えますと、私たちの調査結果が、アルツハイマー病という、この壊滅的な状態が改善されることにつながる可能性となることを願っています」

毎年 9月21日は、世界アルツハイマー・デイだ。

この日は、認知症の最も一般的な形態であるアルツハイマー病に対しての意識を高めることを目指して制定された。

アルツハイマー病協会によると、現在、世界で 4700万人がアルツハイマー病にかかっており、68秒に 1人の割合で新しい患者が出ている。

という記事を書かせていただいたことがありますが、これは「ストレスが、脳の中にアミロイドベータというアルツハイマー病の原因となる物質を増やす」ことが研究でわかったというものでした。これも、後で一部抜粋しておきたいと思います。

日本を含めた今の主要国の社会というのは、多くの人々が大変に健康に気をつかっていて、食べる物や日頃の生活において「歴史的に見て異常なほど健康に気をつかっている」ということになっていて、高齢の方なども、いつまでも若くと頑張り続ける人がとても多い………………のに「病気はとめどなく増えている」という現実。

以前から感じていますが、「今の世の中は《生きているだけでストレスにさらされ続ける》社会」となっていることが原因かとは思います。

何もかもストレス的ではありますけれども、それでも、かつては「夜になれば、ひとりに、あるいは家族だけで過ごせた」のですが、今は違います。スマートフォンや SNS の普及のおかけで「他人から隔離されているリラックス状態」は崩壊しました。

起きている間中、かつてなかった緊張とストレスに見舞われ続けている毎日。

ガンを含めた病気がすさまじく増加している原因、そして、認知症が歯止めが効かないほど増加している原因をここに求めるのは奇妙でしょうか。

というわけで、冒頭の記事をご紹介します。なお、文中に出てくる、うつ病の検査としての「強制水泳試験」と「尾懸垂試験」は、マウスにおこなうもので、人間を対象にしたものではありませんので、ご安心下さい。

Mysterious DNA modification seen in stress response
Medicalx Press 2017/10/24

ストレス応答に見られるミステリアスなDNA修飾

ゲノミクス(ゲノムと遺伝子について研究する生命科学の一分野)の進歩により、科学者たちは、動物の DNA 配列から次々と追加の構成要素を発見している。

そして、発見される DNA の珍しいメチル化による改変(DNAのメチル化修飾)は何か特別な意味を持っているのだろうか。それとも細胞のメカニズムが間違いを起こした徴候というだけなのだろうか?

ジョージア州アトランタにあるエモリー大学医学部の遺伝学者ペン・ジン博士(PhD. Peng Jin)は、いまだに理解されていない動物における DNA の変化、すなわち DNA アデニンにおけるメチル化を研究している。そして、博士たちは、DNA のメチル化が、ストレス条件下で脳内に多く現れ、神経精神障害において役割を有していることを見出した。

この研究結果はネイチャー・コミュニケーションズに掲載される。

DNAのメチル化とは、DNA 中の配列の部分などで炭素原子にメチル基が付加する化学反応のことだ。DNA のシトシン上のメチル化は、一般に遺伝子を遮断し、DNA 遺伝子自体を変更することなく DNA コードをどのように読み取るかを細胞が変化させるエピジェネティック的な調節の重要な部分となっている。

DNA のアデニンにメチル化が現れるとどうなるのだろうか?

バクテリアの場合では、メチル化したアデニン( N6 - メチルアデニン)は、ファージというバクテリアに感染するウイルスによる細胞内への侵入に対して防御する方法の一部となる。

そして、このエピジェネティック的な変化は、細胞のメカニズムの間違いなどではなく、その機能の完全な説明を待っていた。

研究論文の著者であり、エモリー大学人間遺伝学の助教授であるビン・ヤオ博士(PhD. Bing Yao)は最近、 DNA 配列の新しく見出された部分を調べるために、自身の研究所を設立した。ネイチャー・コミュニケーションズの論文で両博士は、うつ病の研究のための標準モデルである強制水泳試験、および尾懸垂試験において、ストレスを受けたマウスの脳の前頭前野を調べた研究について発表した。

この状況下で、ストレスを受けたマウスの脳細胞の DNA 中のメチル化したアデニンの存在量は 4倍に増加したことを科学者たちは見出した。

DNA の変化は、液体クロマトグラフィー/質量分析および、メチル化したアデニンに対する抗体への結合の 2つの繊細な技術で検出された。

メチル化したアデニンは、ゲノムの特定の領域に限定されて存在すると考えられる。

変化した DNA の構成要素(メチル-A)は、遺伝子間の領域に多く見られ、タンパク質をコードするゲノムの部分からほとんど除外されていた。

メチル-Aの喪失は、ストレスによって上方制御される遺伝子と相関し、活性遺伝子の周りで何かがそれを除去していることを示唆している。

ストレスから誘導されるこれらのメチル化した遺伝子は、精神神経障害に関連する遺伝子と重複しているが、しかし、より多くの調査が必要な関係性でもある。

科学者たちは、ストレスに応答する異常な DNA の変化は、DNA結合タンパク質を異所的に生成されること(本来発現する場所以外で遺伝子が発現しタンパク質が生成されること)によって精神神経的疾患の発症に寄与すると推測している。

ここまでです。

まあ、やっぱりわかりにくくはあるのですが、これ以上はわかりやすくすることができなくて申し訳ないです。

ところで、関連としまして、過去記事で、

・子ども時代のストレスが DNA の構造に影響を与え、将来の寿命を縮める

・ストレスが認知症を誘発することについて

子ども時代のストレスが細胞レベルで人の寿命を短縮することが科学者により判明
Scientists: burdens in the childhood reduce life at the cellular level

小児期における離別や悲痛が DNA の損傷に対して保護をする役割を持つ染色体の先端部分にあるテロメアの長さを減少させることが判明した。テロメアの長さの減少はヒトの細胞の老化を意味する。

テロメアは、人体の各細胞の核にある染色体の末端部分にある部位で、DNA を損傷から保護する働きをもつ。テロメアは、細胞分裂を繰り返すたびに徐々に短くなっていき、短くなると染色体は不安定になり、最終的に分裂をしなくなる。その時に細胞は死滅する。

つまり、テロメアの長さが短いほど、細胞の死滅が近いということになり、それは老化を意味する。

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最近、科学者たちは、テロメアの長さが加齢の状況だけで変化するのではないことを見出した。

加齢だけではなく、うつ状態、経済的困難、そして、ストレスと結びついた構造体の中でのプロセスの結果として、テロメアの長さが変化することがわかったのだ。また、親しい人との離別と孤独は、より強くテロメアを短くすることもわかった。

ブリティッシュ・コロンビア大学の科学者が率いる研究チームは、小児期にストレスが多い状況で過ごした場合、それが、テロメアの長さと細胞の健康に影響するかどうかを確かめる大規模な調査を実施した。

この研究のために、科学者たちは約 4600人のアメリカ人の高齢者を分析した。これは、染色体におけるテロメアの長さと老化の関係を調べるものとしておこなわれた調査としては、アメリカで最大規模のものとなる。

その結果、小児期における有害要因がテロメアが短くなる結果と結びつくことを示し、高齢者において寿命を短くさせることを加速させた。その場合、テロメアが平均で 11%短くなっていることが示された。

というように、幼少期のストレスが、「そのヒトの寿命を短くしている」ことがわかったというものです。

次は、ストレスとアルツハイマー病の関係についての 2015年のアメリカの報道の翻訳からの抜粋です。

アルツハイマー病の発症とストレスの関係についての新しい研究
World Alzheimer’s Day 2015: New Study Associates Stress With The Development Of The Disease

ダブリン大学の研究者たちは、ストレスとアルツハイマー病の発症との間の画期的ともいえる関連を発見した。

研究者たちによると、人は、プレッシャーやストレスの下にあるとき、副腎皮質と呼ばれるホルモンが放出される。これらのホルモンは、アミロイドベータ(アミロイドβ)と呼ばれる化学的物質の断片の産生の引き金になる。アミロイドベータは、認知症に罹患している患者における記憶喪失を引き起こすことが知られているタンパク質を形成する。

今回の研究の間、研究者たちは、多くのストレスにさらされた実験室のマウスの対照群は、脳におけるアルツハイマー病と関連するタンパク質の多くを示したことを発見した。

ストレスにさらされたマウスたちは、また、彼らの脳内にアミロイドベータのタンパク質の凝縮を示した。これは、アルツハイマー病の発症に重要な役割を果たすことが知られている特定のタンパク質だ。

研究者たちは、この知見を人間の脳細胞に置換した。チームは、これを、人間の脳細胞における副腎皮質刺激ホルモンの放出因子であると見なし、また、アルツハイマー病に関与するアミロイドタンパク質のレベルの増加を発見した。

もうひとつは、赤ちゃんのときに「親との肉体的接触が多いか少ないかで、その人の DNA かそれぞれ変化する(接触が多い方が良い方向に変化)」という、ブリティッシュ・コロンビア大学の医学部が発表した研究をご紹介した以下の記事です。

赤ちゃんは「抱っこ」など肉体的接触を数多くされるほど「DNAが良い方向に変貌する」ことをカナダの研究者たちが突き止める。その影響は「その人の健康を一生左右する」可能性も

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赤ちゃんの一生の健康は、人生の最初の頃の「親との肉体敵接触」で決まる
今回は、カナダ最大の大学であるブリティッシュ・コロンビア大学の医学部が発表した研究について、そのニュースリリースをお伝えしようと思います。

その内容のテーマは短く書けば、

「赤ちゃんをたくさん抱っこするのとしないので(肉体的接触が多いか少ないかで)、赤ちゃんの遺伝子に大きな差が出ることがわかった」

というものです。特に、「体の免疫と代謝に関係する DNA 」に明らかな差異が出ることがわかったのでした。

研究は、生まれて五週目の赤ちゃんの親たちに、子育ての中での記録をとってもらい、赤ちゃんの様々な感情や状態、そして、「どのくらい親と肉体敵に接触していたか」ということを記録してもらうところから始まりました。

そして、「その4年6ヶ月後」に、成長したその子どもたちの DNA を採取して調べたところ、

「親との接触の時間の差が、DNA の生物学的的な優劣と比例していた」

ということがはっきりと示されたというものです。

「5週目の赤ちゃんの時に、たくさん抱っこ(肉体的接触)された赤ちゃんのほうが生物学的に優位な遺伝子だった」と。

これは、ブリティッシュ・コロンビア大学の医学部小児科において、「早い時期からの健康のスタート」というものは何ということで調べるプロジェクトでわかったことだそうで、「これが医学的にわかったのは今回が初めて」ということだそうです。

さらには、他の動物類での実験などと照らし合わせた時に、「この子どもの時に生じる DNA の差異は、その人の健康に一生影響するかもしれない」というところにまで可能性が及んでいます。

つまりは、「自分の子どもをできるだけ健康にしたいのなら、生まれてすぐの頃に、できるだけ肉体的接触をたくさんもってあげること」ということになりそうなのです。この「健康」には、肉体的なものだけではなく、精神的、心理的な健康も含められます。

エピジェネティクス的に変転し続ける子どものDNA

人間の DNA は、ある程度の大人になると不変なのかもしれないですが、子どもの頃は「変化し続ける」ことが最近わかってきています。

今年5月には、アメリカ・ノースウェスタン大学の研究者たちが、「子どもたちの DNA が《子どもの頃に過ごす環境で変化する》」ことを発見しています。

下は、その医学論文のページです。
dna-methylation-child02.jpg

難しいタイトルですが、幼少時に肉体的・精神的に苦しい経験をした子どもたちと、そうではない子どもたちとの間に「 抗炎症などに関与する DNA の変化の差異がある」ことが明らかとなったというものです。

子ども時代の苦しい経験、つらい精神的経験は「良くない変化」を与えることがフィリピンでの大規模調査でわかったというものでした。

ここでいう「変化」というものは、「曖昧なものではない」ということに注意していただきたいです。つまり、 DNA の変化を伴っているわけですから、「その人の体が根本的に変化した」ということなのです。

こういう研究が今いろいろと出ていまして、結局、遺伝子科学が明らかにすることは、子どもに対して最も大事なことは「親や周囲の人間からの愛情」であり、そして今回のブリティッシュ・コロンビア大学の研究は、その中でも、

「生まれてすぐの赤ちゃんをたくさん抱っこすることが、その子どもの人生を健康にする最大の要点」

だということがわかったということになります。

この研究が進めば、たとえば病弱で生まれて、お母さんが赤ちゃんを抱っこできないような病院の環境などがあるとすれば、それを改善することで、良くなるというようなケースも出てくるかもしれません。

そして、これから赤ちゃんを生むことになるような方々は、赤ちゃんが生まれて最初に頑張ることはそれだけ、つまり「たくさん抱っこしてあげる」ということが、その子の一生の健康に最も影響することだと認識していればいいということなのではないでしょうか。

Holding infants or not can leave traces on their genes
ブリティッシュ・コロンビア大学医学部 ニュースリリース 2017/11/27

「乳幼児を抱っこするかしないか」は、その赤ちゃんたちの遺伝子に影響する

ブリティッシュ・コロンビア大学と、その小児病院研究所の新しい研究によると、乳児と親との密接な接触が、分子レベルで子どもに影響を与えている力を持つことがわかり、子どものその生物学的な影響は 4年後には出現していることも明らかになった。

この研究では、乳幼児の時に、親(あるいは世話をしている大人)との肉体的な接触が少なかった幼児たちの細胞の分子プロフィールが実年齢より未熟であり、生物学的に遅れている可能性を示した。

幼児期のこれらの発達の違いが、成人になってからの健康に影響するかどうかは今のところ明らかになっていないが、この変化は、遺伝子発現に影響を及ぼすエピゲノム(生化学的変化)に深く根づき、生涯にわたって影響を及ぼす可能性を示している。

この発見は、胃是か行われたげっ歯類の同様の研究に基づいているが、生命の早い段階での肉体的接触という単純な行為がその生体の一生全体に影響を及ぼすかもしれないということが、ヒトにおいても示された最初の研究である。

ブリティッシュ・コロンビア大学病院の小児研究所で、子どもたちが健康に人生をスタートさせられるためのプロジェクト「ヘルシー・スターツ(Healthy Starts)」を指導している遺伝学教授であるマイケル・コボー(Michael Kobor)博士は「小さな子どもでは、エピジェネティックな老化が遅いと、あまり好ましくない発達の進展が反映されると考えられます」と述べる。

医学誌『デベロップメント・アンド・サイコパソロジー(Development and Psychopathology / 発達と精神病理学)』に掲載された論文によれば、今回の研究には、カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州の 94人の健康な乳幼児たちが参加した。

ブリティッシュ・コロンビア大学の研究者たちは、5週齢の乳児の両親に、幼児の行動(睡眠、騒ぐ、泣く、摂食など)の日記を保管しておくように依頼した。その中には、親と子の身体的接触を伴う世話の時間も含まれていた。

そして、その子どもたちが 4歳半になった時に、彼ら彼女らの DNA を頬の内側から提供してもらい、それをサンプリングした。

チームは、 DNA メチル化と呼ばれる DNA の生化学的変化を調べた。そこでは染色体の一部に炭素と水素でできた小さな分子が関連付けされる。これらの分子は、各遺伝子の活性化を制御し、細胞の機能に影響を与えるのを助ける「調光スイッチ」として働く。

メチル化の程度、およびメチル化が DNA 上のどこで特異的に起こるかは、特に小児期における外的条件に影響を与える可能性がある。 これらのエピジェネティックなパターンは、私たちが年をとるにつれて予測可能な状態に変化する。

研究者たちは、5つの特定の DNA 部位で、親との肉体的接触が高い場合と、肉体的接触が低い場合とのメチル化の「差異」が一貫して存在していることを見出した。

これらの部位のうち2 つは遺伝子内にあり、免疫系において役割を果たすもので、もう 1つは代謝に関与している。

(※訳者注 / 親との肉体的な接触が多い乳幼児ほど、4歳の時の免疫と代謝が良好であり、接触が少ないとその逆になる傾向がはっきりとしている)

しかし、これらのエピジェネティックな変化が子どもの発達と健康に及ぼす場合の、それ以上の影響の具体的な部分はまだ分かっていない。

乳幼児の時により高い苦痛を経験し、親との肉体的な接触が少なかった小児は、「後成的年齢」を有し、彼らの実際の年齢( 4歳半)を考えると、予測よりも低かった。いくつかの最近の研究では、後成的年齢は小児の不良な健康状態に結びつく。

研究者たちは、今後これら「生物学的な未熟さ」が見出される子どもたちの健康、特に心理的発達に大きな影響を及ぼすかどうかを研究していくつもりだとしている。

主任医師のサラ・ムーア(Sarah Moore)氏は以下のように述べた。

「さらなる研究で今回の発見が確認された場合、体の弱い乳幼児たちのために、積極的な肉体的接触を提供することの重要性が強調されることになると思います」

この後者の記事は、昨年 12月のものですが、この研究では、単に赤ちゃんの時だけの健康の状態ではなく、「それがその人の一生の肉体的条件を左右する」という可能性を示したもので、記事では以下のように書いています。

他の実験などと照らし合わせた時に、「子どもの時に生じる DNA の差異は、その人の健康に一生影響するかもしれない」というところにまで可能性が及んでいます。

つまりは、

「自分の子どもをできるだけ健康にしたいのなら、生まれてすぐの頃に、できるだけ肉体的接触をたくさんもってあげること」

ということになりそうなのです。この「健康」には、肉体的なものだけではなく、精神的、心理的な健康も含められます。

前者の記事では、「 DNA のメチル化」という言葉が全面に出てきますが、これはとても難しい概念で、今も私にはうまく説明できないのですが、DNA のメチル化とは、図でいえば、 DNA の下の部分などが「変わってしまう」ことです。

dna-mod.jpg

そして、このメチル化というもの自体は、良いとか悪いとかというようなものではないのですが、ただ、以下のように重要な意味を持っているようです。

・DNA のメチル化が発ガンに関わっている

・人間の記憶の保持は DNA のメチル化によって制御されている

・DNA のメチル化が精神神経系の病気と関係している

つまり、ガンになったり、精神系やメンタルの病気になったりする理由の根幹に、この DNA のメチル化があるようなのですが、しかし、今のところ、この DNA のメチル化がどうして起きるのかというのは「わかっていない」のです。

しかし、上の前者の記事のように、アメリカの大学の研究者たちの実験によって、

「 DNA のメチル化はストレスによって起きる」

ことが明らかになったのでした。

もちろん、ストレスだけが原因ではないでしょうが、「何も原因がなく起きているわけではない」と。

そして、これらの問題は、体の何かの部位に影響があるというのではなく、「 DNA 」そのものを変えてしまうということであるわけです。

DNA とは「遺伝」子であり、つまり一般的には「受け継がれていく」ものです。

今のところ、「変わってしまった DNA 」が、後の世代に遺伝として伝わっていくのかどうかは不明ですが、しかし、普通に考えれば、

「変わってしまったものであろうと何だろうと、 DNA なら遺伝する」

というようには思うのです。

そして、今回の、「子どもの時に虐待を受けていた人たちの DNA も変化してしまっていた」という事実。これまでの研究などから見れば、それはおそらくは「良い変化ではない」と考えられます。

たとえば、さきほどの「ストレスは DNA で変化する」ことを取りあげた記事でご紹介した医薬系メディアの内容には、以下のような記述があります。

ストレスに応答する異常な DNA の変化は、DNA 結合タンパク質を異所的に生成されること(本来発現する場所以外で遺伝子が発現しタンパク質が生成されること)によって精神神経的疾患の発症に寄与すると推測されている。

というように、「 DNA が変化してしまったから」「精神神経的疾患の発症にいたってしまった」という人たちは、少なからずいると思われるのです。

精神的なものだけではなく、さまざまな肉体的な疾患の増加も関係していると考えられています。

本題としては、ここからですが、つまりは、今回の冒頭に示しました研究は、「子どもを虐待することは、その人の DNA を悪い方へと変化させる」と共に、

「それは、人類全体としての遺伝子の質の低下につながるのかもしれない」

というように私は思うのです。

そこで改めて見てみる「現在の日本の児童虐待の現状」をあらわした下のグラフです。

日本の児童虐待の相談対応件数の推移(1990年-2014年)
jidou-2014c.gif

過去 20年くらいで、何倍……なのかはよくわからないですが、ものすごい増加を示しています。

もちろん、これはあくまで統計であって、現実をうつしだしているものではないかもしれないですが、現実としての数字はともかくとして、「子どもへの虐待がものすごく増えている」ことは事実だと思われます。

そして、このグラフで棒線として示されているのは、数ではなく「人間の子ども」であり、その子どもたちは、全員ではないだろうにしても、

「それぞれ DNA に傷を受けて、それは基本的に一生修復されない」

のです。

体に受けた傷と違って、DNA のメチル化で変わってしまった DNA は(その研究はまだないにしても)もう元には戻らないと考えられます。

そして、その「悪く変わってしまった DNA 」が、

「人類の遺伝子のひとつして、この世に定着していく」

ということになっても不思議ではないのです。

次の世代に伝わり、また次の世代に伝わっていく傷ついた DNA ……。あるいは、劣化した遺伝子。

そういう状況が、さきほどの「日本の児童虐待の件数」のように、飛躍的に増えているという現状があります。

「人間は遺伝子を持ち、その遺伝子は受け継がれる」という基本的な輪廻から考えても、今の時代は、過去にないほどの「破壊の時代」だと私が考える根幹はこのあたりにもあります。

まったくカタストロフだとは思いますが、だからといって、もはや何かを責めるというような特定の対象も思い浮かびはしないわけで、人類みんなで「 DNA の劣化した人類」へ退行進化し続けている現状を見るだけです。

最終更新:2018/10/21 18:03

2018/10/19 21:57

カトリック司教が「レイキ治療は悪魔の道への扉だ」とレイキを悪魔払いの対象とした出来事を見て思う「完全に本来の意図から逸脱したキリスト教」という存在

10月10日のアイルランドの報道より
reiki-is-evils02.jpg

アイルランドのカトリックの司教が、

「レイキは、サタンと通じる道につながる邪悪なもの」

と人々に警告し、アイルランドだけの話だと思うのですが「レイキの治療などに伴う悪魔から人々を守るための担当部署」を新たに設置するというものです。

つまり、「レイキをする人たちに悪魔払いを行う」と。

まさに与太話という感じのものなんですけれど、最近、キリスト教について考えることなどもありまして、何となくご紹介したいと思いました。

レイキ

レイキ(霊気)は民間療法であり、手当て療法・エネルギー療法の一種である。

明治から昭和初期にかけて海外から導入された思想・技術と日本の文化が融合して多種多様な民間療法が生まれたが、霊気はこの民間療法における霊術・民間精神療法の潮流のひとつである。

レイキは身体に備わっている自然治癒力への東洋の信仰に基づくともいわれ、西洋自然魔術の伝統に連なるとも考えられる。

施術者は、患者の治癒反応を促進することを目的とし、患者に軽く手を当てる、もしくは患者の真上に手をかざして、手のひらから「レイキ」というエネルギーを流すと考えている。

ニューエイジの考え方の一つとして、西洋では広く人気となった


要するに「手かざし」とか、そういうようなことを方法論にのっとってきちんとおこなうというようなものでしょうか。

今では、日本より西洋のほうが信奉者が多いようで、レイキの信奉者は全世界で 500万人もいると推定されているのだそう。

現代社会では、いわゆる「代替療法」ということになりますが、しかし、西洋医学的にはほとんど効果は認められていません。これまで、いくつかの世界的な研究がなされた中で、著名な効果が認められた例が少なかったからです。

それでも、アメリカの名門ハーバード大学にはレイキの研究に特化した科学者たちが研究を続けていたりして、ハーバードの科学者のひとりが、現段階で「確実な効果が認められる」という方向の発言をしていますので、そのうち、ある程度の科学的な論文の発表もありそうです。

ただまあ、これらに医療的効果があるかどうかということを別にして、たとえば、人間は、お腹がいたければお腹に手を当て、腰が痛ければ、腰に手を当てる……というように、

・放っておいても、自分で自分の患部に手かざしをする習性

を誰に教わらなくても、そういう行動様式を人間は持っています。

だから、本能的・根本的には「意味はあるのだろうな」とは素直に思います。

私は、レイキの方法論を知らないので、レイキそのもののことはともかくとして、先ほど書きましたように「手を当てる」ということには意味があるとは思っていまして、たとえば、私の好きな野口晴哉さん(1911 - 1976年)は、12歳の時に「治療家として目覚めた」という人ですが、Wikipedia の冒頭には以下のようにあります。

東京下谷に職人の子として生まれる。12歳のときに関東大震災に被災し、このとき本能的に手をかざして治療をしたことを契機に、治療家を目指したという。 (野口晴哉 - Wikipedia より)

ただ、ここで考えてみたいのは、私たち普通の人は、仮に本能的に患部に手がいったとして、

「お腹が痛いときにお腹に手を当てて、痛みがなくなるわけではない」

という現実があります。

もちろん何か作用している部分はあるのかもしれないですが、一般的には痛みのある患部に手を当てても、その痛みが劇的に引くということはないものです。

そこで、「何らかの方法論が必要になる」ということなんでしょうね。

何の話だかわからなくなってきまして、もはや書いていることと冒頭の記事が全然関係なくなってきていますけれど、とりあえず、冒頭の記事をご紹介します。

Bishop to set up exorcism ministry as he warns of the evils of reiki
independent.ie 2018/10/15

司教はレイキの悪魔性への警告として悪魔払い省を設立する

カトリックの司教が、人々から悪魔を追放するための「護衛省」の設立の準備を進めている。そしてまた、司教は、レイキ、あるいは他のニューエイジ的な治療方法は、悪意のある霊に遭遇する可能性をもたらすものだと警告している。

アルフォンサス・クッリナン司教(Bishop Alphonsus Cullinan)は、邪悪な悪魔勢力に対抗してほしいという「複数の要請」を受けており、ウォーターフォードとリズモアの教区(共にアイルランド)の司祭に対し、エクソシズム(悪魔払い)の実践についての訓練を開始しようとしていると語った。

司教は次のように言う。

「かつてレイキの施術者だった司教がおり、ある日、彼がある人に施術をしている時、彼は、そこにサタンのビジョンを見たと言うのです」

「彼は、その恐怖からレイキをやめ、そして教会に戻りました」

クッリナン司教は、地元の FM ラジオの番組で以下のようにも述べている。

「レイキは、エネルギーを逆に向けることで、あなた自身をスピリチュアルな方向に導きます。しかし、それは良いことではなく、実際には危険なことなのです」

司教は、最近報じられることが多いカトリック教会での児童虐待について、「それはサタンによって引き起こされている」と述べたローマ教皇フランシスコの見解に「完全に同意しています」と述べた。

「フランシスコ教皇は、就任した 1日目から、サタンの行動について話されてきていました。私は現在、カウンセリングに携わっているある女性など、複数の悪魔への対処の要請を受けています。彼女がカトリックであるかどうかはともかく、彼女は自分では対処できなくなっている人たちのひとりです。それは、心理学的な範疇を越えているのです」

司教は、過去 2〜3年に、「悪いものの力によると確信されること」と関連した人たちから同じような要請を受けている。件数は 9件に上るという。

「私はその方々に奉仕するための(悪魔払いの)派遣部署を設立する準備を進めています」

「これらの行動は秘密裏に行われなければなりません。なぜなら、その対象となる人たちの身元が明らかになってはいけないからです。

「そして、彼らは、レイキなど何らかのニューエイジ的な治療、あるいは降霊会(霊媒を介して死者の霊と交信をするようなもの)と似たようなものによる治療を試すために、その施術たちの家の門を叩こうとしています」

「しかし残念なことに、それは彼らが邪悪な力を持つサタンへの扉を開いたのと同じなのです」

「『サタンは人間を滅ぼそうとしているのですか?』と聞かれることがあります。その答えは『その通り』です。サタンは教会だけでなく、どこにでも入りこむことができると思われます」

ここまでです。

レイキを含めたニューエイジ的な治療は「悪魔への扉を開けるもの」だと。

こういうのは、今を生きるカトリックの司教っぽい考え方だと思います。

そして、このような考え方は、上の記事にも出てきますが、現在のローマ教皇であるフランシスコ法王自身の考え方を反映しているようにも思います。

この記事の中に、

> カトリック教会での児童虐待について、「それはサタンによって引き起こされている」と述べたローマ教皇フランシスコの見解

というくだりが出てきますが、教会での性的虐待の露見は次々と起きていて、たとえば、比較的最近も以下のようなことが露見しています。

聖職者が性的虐待、ドイツで被害3600人超
産経ニュース 2018/9/25

ドイツのカトリック教会で組織するドイツ司教会議は、国内の聖職者による未成年者への性的虐待に関する報告書を公表し、被害者が過去約70年間で、3600人以上に上ることを明らかにした。

報告書によると、1946年から2014年までの性的虐待の被害者は3677人で、半分以上が13歳以下。

少年・男児が6割以上を占め、少女・女児は約35%だった。加害者の聖職者は1670人に上り、これは全聖職者の約4・4%に相当。1人で44人に危害を加えた聖職者もいた。


こういうようなことも、フランシスコ法王は、

「悪魔が司教を攻撃したことによって起きた(だから司教のせいではないよ)」と。

このことは、今年 9月に海外では大きく報じられていました。

カトリック教会での司教による児童などへの性被害に対し、法王は、

「司教たちは、悪魔にそそのかされてやったのだ」

と言明しています。下はその時の報道のひとつです。

2018年9月11日のカトリック系のメディアより
satan-attavks-bishops.jpg

そういえば、7年前になりますけれど、「ヨガは悪のための儀式だ」と言っていたバチカンの司教のことをご紹介したことがありました。以下の記事です。

ヨガは悪魔のための儀式? バチカンのエクソシストが語る「悪」

今回はバチカン(ローマ法王庁)のエクソシズム部門の最高責任者(85)が、「ヨガもハリー・ポッターも悪魔の仕事だ」と語ったという話です。

同時にこの神父さんは、ヒンズー教や東洋の宗教を「間違った輪廻に基づいている」などと言ったりと、東洋の一部の宗教関係の人たちがきくと、やや怒りそうな感じのものなんですが、まあしかし、これは愚痴の一種かと。

死んだうちのジイサンなんかもそうでしたけど、男の人は老人になると、愚痴が多くなります。
「最近の若いもんは」と。

そういうふうに読めば、それほど波風も立たないのではないでしょうか。

しかし、こういうちゃんとした地位にある人こそ「悪魔とは何か」ということをちゃんと追求してほしいですけど。


ともあれ、ご紹介します。
英国のデイリーメールの記事です。

Yoga is the work of the devil, says Vatican's chief exorcist (and he doesn't like Harry Potter much either)
Daily Mail 2011.11.25

ヨガは悪魔の仕事であるとバチカンのエクソシストの責任者は語る(そして、彼はハリー・ポッターも好きではない)

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▲ バチカンのエクソシズム最高責任者のドン・ガブリエル・アモース神父が、イタリアのウンブリア・フィルム・フェスティバルで「嫌いなもの」を語った。

ガブリエル・アモース神父は、バチカンのエクソシスト部門の最高責任者であり、これまで、 70,000以上の悪魔払いをおこなってきた。現在 85歳となる神父は、25年前に当時のローマ法王である故ヨハネ・パウロ2世に指名されて現在の地位を得た。

最近おこなわれた宗教会議において、ガブリエル・アモース神父は、彼が「この世で最も嫌いなもの」のいくつかを挙げた際に、その中に「ヨガ」と「ハリー・ポッター(小説)」が入っていたことが世間を驚かせている。

ものごとを率直に言うタイプの人物であるアモース神父だが、以下のようなことをその会議で述べたのだった。

「ヨガは悪をもたらす。それは、ハリー・ポッターを読むのと同じほどの悪だ。どちらも人々には無害に見えるかもしれない。しかし、そのどちら(ヨガとハリー・ポッター)も悪魔の魔法によって、悪に仕えるためのものだ。」。

また、このように続けた。

「ヨガは悪魔の仕事だ。ヨガは、単に体のためのストレッチ運動だと考えるかもしれないが、ヨガはヒンズー教に至るものだ。そして、すべてのこれらの東洋の宗教は、輪廻の間違った信念に基づいているものなのだ」。

これは、イタリアのテルニで開催されたウンブリア・フィルム・フェスティバルで行われた「人類と信仰」という講演の中で語ったものだ。

yoga-potter.jpg
▲ ヨガは人をヒンズー教へと向かわせ、ハリー・ポッターは人を悪の道へと導くとアモース神父は信じている。

神父は、ハリー・ポッターとその作者への嫌悪を露わにして次のように言う。

「子どもたちのための小説として、ハリー・ポッターは無害だと考える人は多いだろうが、ハリー・ポッターには悪の魔法によって悪魔に仕えることが書かれている。サタンはいろいろなものに隠されている。そして、悪魔は、自分は存在しないということを人々に信じ込ませたいのだ。善と悪に立ち向かう人々について悪魔はよく研究している」。


さらに神父はこのように言った。

「悪魔は常に私たちを誘っている。若い人たちへのアドバイスとしては、ナイトクラブなどに気をつけることだ。アルコール、セックス、ドラッグ。そして、ナイトクラブには悪魔の結社もある」。


アモース神父が率直な意見によって物議を醸したのはこれが初めてではない。

1954年に聖職者として任命された後には、バチカンのラジオで、「ヒトラーとスターリンは悪魔にとりつかれている」という発言をしたこともある。

なお、最近公表されたバチカンの秘密文書によると、第二次大戦中、当時のローマ法王ピオ12世は、ヒトラーに対しての「長距離リモート・エクソシズム」を試みたことが記されている。しかし、その効果はなかったという。

ヨガ協会の反発

アモース神父の発言に困惑する意見が出されている。

イタリア・ヨガ協会のヴァンダ・バンニ氏はこう言う。

「ヨガが悪魔の修行? 勘弁してください。言いがかりも甚だしい。神父の告発には何の根拠もない。ヨガは宗教ではなく、スピリチュアルな訓練の一種です。ヨガの訓練によって、その人の内部で、自分自身を見つけることが目的なんです。そして、自分の中の自由を発見していくのです」。

さらに、バンニ氏は、

「ヨガは宗教と関係ありません。悪魔の結社とも無関係です」と言った。

ローマでヨガ・アカデミーを運営しているジョルジョ・ファーラン氏によると、ごく少数のヨガからヒンズー教へと向かう人たちがいるが、ほとんどのヨガの実践者たちは宗教とは関係ないという。

なお、私が今の法王を含めて、あまり好きになれないのは、

「本来のキリストが説こうとしていたものと、現在のキリスト教の存在自体があまりにもかけ離れてしまった」

ということがあります。

これは陰謀論とかとは関係のない話で、そういうことではなく、「純粋なキリストの教えとは何か」という問題と関係することです。

それが、昔の時代からか他の宗教を取り入れたため無軌道となり、そして今、統一宗教に成りつつであるので

「ついにカトリック教会は《キリストの反対勢力の頂点に立った》」

という思いが強いです。

最終更新:2018/10/21 17:23

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