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2019/04/23 21:48

南アジアで終末的な大洪水が続いている 3月から、アフガニスタン、インド、パキスタンの三カ国だけで250人以上が死亡

2019年4月15日 アフガニスタンの首都カブールにて
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歴史上経験のない大雨と洪水の連続の渦中のアフガニスタン

南アジアから中東にかけて異例の大雨が続いていますが、その中でも、アフガニスタンに関しては 4月1日に以下の記事で、洪水による被害がとても大きくなっていることをお伝えしたことがあります。

数年続いた厳しい干ばつの後に大洪水が繰り返されるアフガニスタンで「1000万人以上が即時の援助が必要」な深刻な食糧危機が発生

2019年3月28日の報道メディアより
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ここのところ、自然災害による食糧生産の問題が各地で起きていますが、アフガニスタンでかなり深刻な「食糧危機」が発生していることが報じられています。

この 3月のアフガニスタンは、大洪水が繰り返し発生していまして、それにより、国土の広範囲で大地が荒廃し続けているのです。

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この続く洪水により、少なくとも 68人が亡くなっていると報じられていますが、そのような直接的な被害と共に深刻なのが、「農作地の荒廃」です。

このような洪水だけでも、農作地はダメージを受けますが、実は、アフガニスタンは、この春以前まで、「深刻な干ばつが続いていた」のです。

下の報道は 2018年7月の英国の報道ですが、昨年までのアフガニスタンの問題は、あまりにも厳しい干ばつと「水不足」でした。この状態は 3年以上続いていたはずです。

2018年7月の英国テレグラフの報道より
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少し前までは、見渡す限りの大地がカラカラに乾燥していたアフガニスタンが、今年に入ってからは気象が一転し、その大地は、見渡す限りの「広大な海」となっているのです。

2019年3月2日 アフガニスタンのカンダール地区
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上のテレグラフの記事では、「干ばつのために 140万人が援助を必要としている」とありますが、現在繰り返す洪水の中で、援助が必要な人は1千万人に拡大しています。

アフガニスタンの人口は 3500万人ほどですので、いかに多くの人々がこの洪水の影響を受けているかがわかると同時に、現在のアフガニスタンで、どれだけ広範囲の農作地がダメージを受けているかが想像できます。

洪水を発生させ続けているこの異常な気象が収まる予報が特に伝えられていないために、いつまでこのような状態が続くのかはっきりとしない状態となっています。

そして現在、アフガニスタンの周辺にも同じような天候があらわれていて、パキスタンなどでも洪水被害が拡大しています。

春が過ぎた頃には今度はモンスーンのシーズンとなり、最近はモンスーンの地域の範囲が変化していることもあり、場合によっては、中東から南アジアなどの各地で、洪水の連鎖が収まらない可能性もあるのかもしれません。

まさに黙示録的な洪水が世界中に広がっています。

そのアフガニスタンでの大雨と洪水がおさまることなく続いていまして、4月15日頃から、またも各地で激しい洪水に見舞われています。

アフガニスタンの洪水による破壊は凄まじく、「水」というものがどれだけ多くのものを破壊するかということを物語ってくれます。

2019年3月-4月のアフガニスタン各地の洪水による被害
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そして現在、南アジアでは、インドやパキスタンなどにまで大雨と洪水は拡大していまして、報道では、パキスタン、インド、アフガニスタンの三カ国だけで 250人の人が洪水で亡くなっているということが伝えられています。

2019年4月18日のトルコの報道より
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この 3月から 4月は、以下の地図で、アフガニスタンを中心として並ぶ、インド、パキスタン、アフガニスタン、イラン、そして、アラブ首長国連邦とサウジアラビアを含めまして、

「その全部の国が、かつてない洪水に見舞われている」

のです。

3月から洪水に見舞われている地域
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アフガニスタンは、何年もの間、ひどい干ばつに見舞われ続けていました。

今年やっとその干ばつがおさまったと思った途端に、今度は何もかも破壊し尽くす大洪水に1ヶ月近くも襲われているということになっているのです。

また、インドやパキスタンは、「これからがモンスーンのシーズン」であり、本格的な雨のシーズンはこれからなのです。なのに、すでにインドとパキスタンでは、大雨と大洪水が始まっている。

この先、これらの地域に本格的なモンスーンがやってきた時に、一体どのようなことになるのか、ちょっと想像がつかないです。

中東から南アジアまでの広範囲で起きている、文字通りの「黙示録」の今後が気になります。

最終更新:2019/04/23 21:48

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2019/04/23 00:07

南アでは教会の崩壊で13名が死亡。パキスタンではキリスト教会が爆破されて150人以上が死亡。

2019年4月20日のアフリカ・ニュースより
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崩壊的といえる1日の背後には

冒頭のニュースは、南アフリカにある「教会」の建物が崩壊して、中にいたうちの 13名の方が亡くなったことを報じたものです。

最近、キリスト教会とか聖母マリア像とかについての記事をいくつか記していたのですけれど、この報道で意外だったのが、この南アフリカの教会が倒壊したのは、

「過ぎ越しの祭りを祝っていた最中」

だったと記されていることでした。

この「過ぎ越し」というのは、聖書に記載されているユダヤ教の祭で、イスラエルでは最も重要な祭事のひとつとなっています。

南アフリカのこの教会が、その祭事をおこなっていたということは、崩壊したのはユダヤ教の教会なのですかね。

報道では「教会」とだけ記されていますので、そのあたりは詳しくはわからないですが、過ぎ越しは、聖書に則った祭事とはいえ、キリスト教のでは、過ぎ越しというような祭事はおこなわないのではないかと思われます。

今年はどうかは何ともいえないですが、過ぎ越しが始まった次の日に起きたことが、たとえば以下のようなことだったりします。

スリランカのキリスト教会とホテルで爆発、129人死亡
時事通信 2019/04/21

スリランカの最大都市コロンボなどにある複数のキリスト教会やホテルで21日、爆発があり、129人が死亡し、多数の負傷者が出ている。

爆発が起きた教会
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教会は復活祭を迎え、礼拝に訪れた多くの人でにぎわっていた。

死者はさらに増える恐れがある。


なお、このスリランカの爆発による死者と負傷者は次々と増えていることが報じられていまして、4月21日午後5時現在では、

・死者 156人
・負傷者 400人以上

となっています。

そして、こちらの速報によれば、

「スリランカ警察は先週、教会への攻撃がある可能性があると警告していた」

そうです。

ちなみに、昨日(4月20日)は、フランス・バリで毎週土曜に続けられている、いわゆる「黄色いベスト運動」と呼ばれるデモが非常に過激化しました。

昨日 で、このデモは「 23週連続で起きている」ということとなっています。

今回のデモが過激化した理由は「ノートルダム大聖堂の火災」でした。

ノートルダム大聖堂の火災の後に、その再建のために、多くの企業や人々から、日本円で 1000億円を超える寄付が集まったそうなんですが、これが火種となったようです。

デモ参加者たちの言い分は、

「ノートルダム大聖堂にはいくらでも金を出しても、人間には出さないのか」

というもので、そこから非常に過激化したようで、200名以上の逮捕者を出したそう。

2019年4月20日 パリ・シャンゼリゼ通り
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デモといえば、主張は何なのかよくわからないのですが、イギリスでも「逮捕者 700名」という大規模なデモが起きているようです。

英ロンドン、「絶滅への反逆」運動デモ6日目 逮捕者700人超に
AFP 2019/04/21

英ロンドンで20日、気候変動の危険性を訴える抗議運動「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」の6日目の大規模デモが行われた。

デモが始まった15日以降、逮捕者は718人に上っている。

6日目に突入した大規模デモを主導する「絶滅への反逆」は、英国の学者らによって昨年組織された社会運動。

世界でも最も急成長している環境運動の一つで、政府に対し、気候および生態学に関する非常事態宣言の発動、2025年までに温室効果ガスの排出量をゼロにすること、生物多様性の喪失阻止、気候と環境問題の正当性を判断する新たな「市民議会」の設置を要求している。

警察は、デモ参加者らをハイドパーク東の角にあるマーブルアーチに封じ込める計画だが、デモ参加者らは警察の逮捕警告を無視して、他の場所で占拠を続けている。


パリのデモより多い 700名が逮捕されているというのは、なかなかの規模ですけれど、しかし、この方々の主張する、

> 気候および生態学に関する非常事態宣言の発動、2025年までに温室効果ガスの排出量をゼロにすること、生物多様性の喪失阻止

は、何だかわからない部分もあります。

というのも、これは厳密にいえば、

「人類に文明生活をやめろと言っている」

ことと同義だからです。

どういうことかといいますと、この主張の中にある「生物多様性の喪失阻止」などということになりますと、生物の多様性の喪失を促進しているのは、たとえば、プラスチックだったり、農薬だったり、ある種の医薬品だったりしますが、その「生物の多様性の喪失の阻止」を完全に推し進めるというのなら、例えとして、

・プラスチックの生産と使用をすべて禁止する

・化学成分を含む農薬の生産と使用をすべて禁止する

・医薬品の大半の生産と使用を禁止する

というようなことを実行しなければならないわけですけれど、そのようなことは現実的ではないです。

今、私たちが生きている時代は、あくまで神秘学的な解釈ではありますけれど、「天使の時代でありながら、本格的に悪魔が活動を始めた時代」であることを認識し続けていてもいいかもしれません。

世の中がさらにカオスに突入した時に、何らかの知識的背景がなければ、精神的におかしなことになりかねませんしね。

最終更新:2019/04/23 00:07

2019/04/19 19:06

ツボカビ菌によるカエルを含む両生類90種がすでに絶滅し、500種が絶滅に向かっていることが判明。そしてそれは世界中に拡大している

2019年4月17日米フォックスニュースの記事より
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史上最悪の病原体

「カエルツボカビ症」という両生類を中心に感染する致死的な真菌があります。

ツボカビ菌そのものは、20年前に発見されて以来、生態系に非常に危険な微生物であることはわかっていたのですが、最近、科学誌サイエンスに、カエルツボカビの世界的な研究をおこなった論文が発表されました。

サイエンスに発表された論文
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この研究が示すところは、「状況は予想よりはるかに悪い」深刻なものでした。

ツボカビ菌は、これまで 90種の両生類を絶滅させてきた上に、新しい研究では、

「 500種の生物が絶滅に追い込まれようとしている」

のだそうです。

この真菌の発祥地は、朝鮮半島であることが最近わかっていますが(下のナショナルジオグラフィックの記事をご参照下さい)、それが世界的に拡大しています。

両生類を襲うカエルツボカビ、朝鮮半島原産と判明

ナショナルジオグラフィック 2018/05/14
https:●//natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/051400211/
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水を介して感染する真菌のカエルツボカビにより、1970年代以降、数百種の両生類が大量死に見舞われている。写真のサンバガエル(学名:Alytes obstetricans)もその1つ。フランスのピレネー山脈で死んだカエルたちを、菌の記録のために研究者が並べた。

世界中の両生類の多くが、存続の危機に直面している。その元凶となっているのが、カエルツボカビ症を引き起こす真菌、カエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis)だ。200種を超える両生類を絶滅または絶滅寸前に追い込み、地球全体の生態系を急激に改変しつつある。

(参考記事:「「カエルの楽園」で致死的なカエルツボカビを発見」2015.03.03)

マダガスカルには信じられないほど多くの種のカエルが生息していて、そのうちの99%が世界中でこの島にしか生息していない。だが、2015年2月26日に発表された研究によると、この生物多様性に近年最大の脅威が迫っているという。両生類に致死的な感染症を引き起こすツボカビだ。

 ドイツのブラウンシュバイク工科大学の研究者モリー・ブレッツ氏の説明によると、両生類の全種の7%がマダガスカルにしか生息していない固有種だ。ツボカビは、世界で数百種の両生類を激減または絶滅させている。2010年には、パナマのある森でツボカビが発生したことで、30種もの両生類がまたたく間に絶滅したという研究結果が発表された。

いつからいるのか

 研究者はこれまで、マダガスカルにはツボカビはいないと考えていた。2014年の研究で、マダガスカルから米国に輸出されたペット用のカエルにツボカビが見つかったが、そのカエルが輸送の途中で汚染されたのか、マダガスカルで感染していたのかはわからなかった。

 しかし、『Scientific Reports』誌に発表された今回の研究では、マダガスカルの複数の種がツボカビを持っていることがわかった。ブレッツ氏らは、2005年から2014年にかけて、4155匹の両生類の皮膚スワブ(綿棒で体表をぬぐって採取したサンプル)と組織サンプルについてツボカビの有無を調べた複数の研究データを吟味した。その結果、ツボカビは2010年から現われていたことが明らかになった。

ただ、ツボカビ症を発症したカエルはまだ見つかっていない。「ごく初期の段階で発見できたのかもしれません」とブレッツ氏は言う。もしかすると、マダガスカルのツボカビは致死性があまり高くないのかもしれない。

どのように入ってきたのか

オーストラリアのジェームズクック大学の研究者ジョナサン・コルビー氏は、マダガスカルでツボカビが確認されたことを残念に思いながらも、今のところカエルが死んでいないことを不幸中の幸いと捉えている。

 コルビー氏は今回の研究には参加していないが、科学者はツボカビがどこから来たのか明らかにする必要があると言う。島の外からもたらされたのであれば、どのようにして入ってきたかを解明して、次の侵入を防ぐ手立てを考えなければならない。「次に入ってくる菌株は非常に強い致死性を持っているかもしれないからです」

多面的な対策

もちろん、専門家はさまざまなアプローチによりこの脅威に対処しようと努力している。ブレッツ氏は、カエルの皮膚にいる細菌がツボカビを撃退する能力を持つかもしれないと考え、こうした細菌を使った予防的治療を検討している。パナマなど、世界の他の国々では、万が一の事態に備えて、特に弱い両生類の飼育施設を設置した。また、マダガスカルとパナマでは、両生類の長期的なモニタリングを行っている。

ここまで

「生物多様性への打撃という点では、これまで知られている限り、史上最悪の病原体です」。英インペリアル・カレッジ・ロンドンの菌類学者で、カエルツボカビを研究するマット・フィッシャー氏はこう語る。

きっかけは朝鮮戦争か?

そんな中、世界各国の研究者58人から成る研究チームが、この真菌がどこから広がり始めたのかを明らかにした。学術誌「サイエンス」に5月11日付けで掲載された画期的な研究で、カエルツボカビが現れた最も有力な場所と年代が特定されている。

 それは、1950年代の朝鮮半島だ。

 カエルツボカビはこの地を起点に人間の活動によって偶然に移動し、広範囲に散らばっていったと、科学者たちは仮説を立てている。これが、南北アメリカ、アフリカ、ヨーロッパ、そしてオーストラリア各地での両生類の死滅につながった。

 インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者で、この論文の筆頭著者であるサイモン・オハンロン氏は語る。「病原体が広がるきっかけは、何か1つの出来事だったかもしれませんし、いくつかの出来事の積み重ねだったのかもしれません。あるいは、何らかの人為的な大事件だった可能性もあります。例えば、朝鮮戦争のような」

(参考記事:「カエルツボカビ症はザリガニが拡散?」2012.12.19)

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カエルツボカビ症で死んだカエルたち(資料写真)。

世界各地の両生類の間で感染症が流行し、一部の種では絶滅も懸念されている。このほど、この感染症を拡散している真犯人が明らかになった。ザリガニだ。 この数十年、カエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis)によって引き起こされる感染症がカエルなどの両生類の間で蔓延している。300以上の種が絶滅の危機に瀕しており、すでに絶滅してしまった種も多いと考えられる。しかし、体が小さく個体数の少ない種の場合、地上からその姿が消えてしまったことを確認するのは難しい。

「この感染症はひどい事件だ。地球上の生命の歴史において、私たちの知る限りのあらゆる感染症の中で、最もひどい事件だと言っていい」と、サンフランシスコ州立大学の保全生態学者バンス・ブリーデンバーグ(Vance Vredenburg)氏は言う。同氏はカエルを専門としており、今回の研究には関与していない。

カエルツボカビは1990年代の終わりに初めて確認された病原菌だ。以来、その拡散やカエルツボカビ症の発症のしくみについて研究が重ねられてきた。

中でも大きな謎とされてきたのは、カエルツボカビがカエルのいない池でも生息を続けられるしくみについてだ。研究者はそのような事例を何度も目にし、当惑するしかなかった。ある池で両生類が一掃されたとする。しばらくして、カエルなりイモリなりが何匹か帰ってきてその池に住み着いたとしても、その個体もやはり死んでしまう。このカビの宿主となる両生類は、その池にはしばらく存在しなかったにも関わらずだ。

考えられる理由の1つは、カエルツボカビがほかの生物にも寄生しうることだ。タンパにある南フロリダ大学で生態学を学ぶ大学院生ティーガン・マクマホン(Taegan McMahon)氏は、カエルツボカビの宿主となっている可能性の高い生物種をいくつか観察した結果、ザリガニに的を絞った。この淡水の甲殻類が“容疑者”であるとされたのは、広く分布していることと、カエルツボカビの増殖に利用されるタンパク質のケラチンが、ザリガニの体に多く含まれることが理由だ。

マクマホン氏が実験室環境でザリガニをカエルツボカビに接触させたところ、ザリガニは感染した。約3分の1の個体は7週間以内に死に、生き残った個体の大部分は保菌者となった。マクマホン氏が感染したザリガニをオタマジャクシと同じ水槽に入れると(ただし網で分離して、ザリガニがオタマジャクシを食べてしまうことはないようにした)、オタマジャクシはカエルツボカビに感染した。また、マクマホン氏らのチームがルイジアナ州とコロラド州の湿地帯で現地調査を行ったところ、カエルツボカビに感染したザリガニが確認された。

これらのことから、ザリガニはたしかにカエルツボカビの“貯蔵庫”の役目を果たしていることが分かった。カエルツボカビは一時的にザリガニに寄生して生きながらえて、また両生類の体に戻る機会を窺っているらしい。カエルツボカビの正確な起源がどこなのか、なぜ近年急速に問題化しているのか、などといった疑問にはいまだ明確な答えが出ていない。しかし今回の研究によって、その拡散ルートの1つの可能性が示された。ザリガニは魚釣りの餌として使われるので、池から池へと移動させられることがあるし、食用に、あるいは愛玩用に世界中で販売されている。

今回の研究は、カエルツボカビ症に関する未解決の疑問すべてに回答するものではない。たとえば、ザリガニは一般的な生物ではあるが、どこにでもいるわけではなく、カエルツボカビ症によってカエルが壊滅的な被害を受けた地域の中には、ザリガニがまったく生息していないところもあるとブリーデンバーグ氏は指摘する。それでも今回の研究は「ほかの宿主の可能性について、もう少し広く調べてみる必要がある」ことを示すものだとブリーデンバーグ氏は言う。

ここまで

カエルツボカビの由来がわかることで、研究者たちは、多様なツボカビがいるホットスポットを監視し、新たな脅威について調べられるようになる。さらに今回の研究結果は、世界規模の貿易がきちんとした管理なしに行われると、知らず知らずのうちに生態系の破滅を加速させてしまうという警告も発している。

(参考記事:「絶滅回避へ動き、パナマの超小型カエル」2013.03.29)

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成体になったばかりのリモサ・ハーレクイン・フロッグは、パナマの1バルボア(1米ドルに相当)硬貨の上に乗るほどの大きさだ。

リモサ・ハーレクイン・フロッグ(学名:Atelopus limosus)をはじめ、絶滅の危機にある両生類にもわずかながら希望が出てきた。パナマ両生類救済・保全プロジェクトやスミソニアン保全生物学研究所(SCBI)などの自然保護団体の協力によって、飼育環境下での繁殖プログラムが進行しているのだ。 この飼育繁殖プログラムでは最初の試みとして、1組のつがいから9匹のリモサ・ハーレクイン・フロッグの養育に成功した。また2組目のつがいの産んだ卵から、すでに数百匹のオタマジャクシが孵化している。

リモサ・ハーレクイン・フロッグは、超小型(成体になったばかりの個体で体長1センチ足らず)の両生類で、現在飼育されているのは山形の縞模様が入った亜種だ。

「ここで育ったカエルたちは、この種にとって最後の希望だ」と、SCBI所属の生物学者ブライアン・グラトウィック(Brian Gratwicke)氏は声明の中で述べている。

今回の取り組みは、パナマで優先的に保護が必要な複数種のカエルを対象に、個体数の回復を目指して行われているプロジェクトの一環だ。ほかにもカンムリアマガエル(学名:Anotheca spinosa)、ツノフクロアマガエル(Gastrotheca cornuta)などが保護の対象となっている。

◆カエルの皮膚をむしばむツボカビ

国際自然保護連合(ICUN)では、リモサ・ハーレクイン・フロッグの種としての存続を脅かす主な要因として、森林破壊、水質汚染、堆積作用による小川の消失を挙げている。しかし両生類に感染するツボカビ症も懸念材料だ。

この感染症は、カエルツボカビ(学名:Batrachochytrium dendrobatidis)によって引き起こされ、両生類の皮膚に含まれるタンパク質、ケラチンを攻撃する。ツボカビが両生類を死に至らしめるメカニズムはまだはっきりしない。だが複数の研究で、カエルの皮膚呼吸をツボカビが阻害することが判明している。

 カエルは皮膚から水と酸素を摂取するため、この働きを阻害するような疾病は脅威となる。一部の研究では、ラテンアメリカにおけるヤセヒキガエル属のハーレクイン・フロッグの絶滅のうち、実に3分の1についてツボカビ症の関与を指摘している。

しかし、リモサ・ハーレクイン・フロッグなど、危機に瀕する両生類たちに希望を与えるニュースもある。

 オーストラリアに生息する3種のカエル(学名:Litoria lesueuri、Litoria serrata、Litoria nannotis)について、体温を高めることでツボカビへの感染率が下がったとする研究成果が最近発表されたのだ。

世界中に蔓延するツボカビ感染のパターンも、カエルの体温との関係で解き明かせるかもしれないと、今回の研究論文では述べている。さらに生息環境を人間がコントロールし、より暖かい気温のもとでカエルが暮らせるようにすれば、この感染症との戦いにもプラスになるとも考えられる。

◆絶滅回避に向けた繁殖への試み

一方、パナマ中央部の町、ガンボアではカエルの繁殖に向けた活動が行われている。こうした取り組みは、絶滅に備えた一種の保険として、絶滅危惧種とされるカエルの個体数を増加させるために大きな意味を持つものだ。

保全生物学を専門とするホルヘ・ゲレル(Jorge Guerrel)氏は、スミソニアン熱帯研究所と共同で、リモサ・ハーレクイン・フロッグのメスが産卵に使えるよう、水面下に小さな穴をいくつか設けた。

また、摂氏22~24度の水温で、酸素を多く含んだ水のゆっくりした流れがあることも、産卵には必須条件だ。

パナマ両生類救済・保全プロジェクトでは現在、リモサ・ハーレクイン・フロッグの成体65匹を飼育している。内訳は山形模様の縞が入っている亜種が55匹、無地の亜種が10匹だ。

ここまで

このナショナルジオグラフィックの記事で、英インペリアル・カレッジ・ロンドンの菌類学者は、

「カエルツボカビは、生物多様性への打撃という点では、これまで知られている限り、史上最悪の病原体です」

と述べていますが、今回の研究で、「さらに状況が悪い」ことが判明したということのようです。

場合によっては、「ほとんどの両生類が絶滅」という状況になるまでに、そんなに時間がかからない可能性さえあるのかもしれません。

大量絶滅の時代を感じさせるものでもあります。

米フォックスニュースの記事をご紹介したいと思います。

‘Worst disease ever recorded’ is responsible for ‘frog apocalypse’
foxnews.com 2019/03/29

「史上最悪の病気」が「カエルの黙示録」を作りだしている

カエルやヒキガエルに、記録されている中で史上最悪の病気が広がっている。

それは、真菌で、カエルたちの「肉を噛む」のだ。

この微生物は、カエルの肌を食べて、カエルに心臓発作を引き起こすことによって彼らを殺す。

最近、科学者たちは初めて、この真菌の「驚くべき」地球規模の影響を解明した。そして、それは以前に考えられていたよりはるかに悪い状況だった。

それが引き起こす病気、カエルツボカビ症(Chytridiomycosis)は、過去 50年間で、カエル、ヒキガエル、サンショウウオを含む両生類 90種を絶滅させた。

オーストラリア国立大学の主任研究員のベンジャミン・スキーレ(Benjamin Scheele)博士は、「調査の結果はかなり驚くべきものです」と語った。

「私たち科学者は、カエルツボカビが、両生類にとってかなり悪いことを、この 20年間知っていましたが、実際に、その影響と生物の個体数の減少を定量化したのが今回の研究でした」

研究チームは、この両生類の病気がヨーロッパ、オーストラリア、中南米およびアフリカから検出されたと述べる。

そして、合計で、500種の両生類が急激に減少しており、あるいはツボカビ菌の結果として絶滅した。

他のどの病原体よりも多くの生き物を絶滅させていると見られることから、このツボカビ菌は、記録上最も破壊的な病気だといえる。

スキーレ博士は、以下のように述べる。

「この研究は、病気が野生生物にどのようなことをすることができるかについての私たちの理解を書き換えました」

この真菌はアジアから発生したと考えられている。

ペット取引などの人間活動を通して 1980年代に世界中に広がった。

ひとたび感染すると、真菌は両生類の皮膚に入り込み、それを固めて剥がす。

感染した両生類が自分の皮膚を通して呼吸したり、水分を摂取すると、その両生類は心臓病や脱水症状で死亡する。

20年前の発見以来、科学者たちは、どれだけの種類の動物が、ツボカビ菌に殺されたかを集計するために研究を急いでいた。

ベルギー・ゲント大学の科学者フランク・パスマンズ(Frank Pasmans)氏は、「この影響を客観的に見積もる必要がありますが、残念ながら、事態は予想以上に深刻でした」と述べた。

科学者たちは、このツボカビ菌の研究は、世界的な野生生物にどれほどの悪影響を及ぼす可能性があるかを示していると述べている。

研究は、科学誌サイエンスに発表された。

最終更新:2019/04/19 19:06

2019/04/19 18:34

アメリカとカナダで、原因不明の病気での「リンゴの木の大量死」が続いている

2019年4月12日の報道より
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アメリカ北東部でリンゴの木を滅ぼし続ける謎の病気

最近、世界各地で発生し続ける洪水によって、今後の家禽類や農作物の供給に懸念が出始めていますが、史上最悪レベルの洪水の渦中にあるアメリカで、「リンゴの木が謎の病気で大量に枯れている」という事態が発生していることが報じられています。

この事象を起こしている原因菌やウイルスがわかっているわけでもなく、現在は、「急速なリンゴの減少(Rapid Apple Decline / RAD)」という名称で呼ばれています。

科学誌サイエンスによると、アメリカ北東部のノースカロライナ州では、果樹園の 80%がこの謎の病気によって、大量の枯れ死が起きているとのことです。

謎の病気によって枯れたリンゴの木
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今後このリンゴの病気がアメリカで拡大していくようなことがあった場合、食糧供給の問題がまたひとつ増えることになるのかもしれません。

なお、現在も影響が続いているアメリカの洪水の先行きを含めた状況と、食糧供給の問題については、以下の記事で取りあげています。

アメリカで始まった新たな大洪水伝説 : 米国立気象局が「今年5月までに国土の3分の2が洪水に見舞われ、2億人が危機にさらされる可能性がある」と発表

2019年3月21日の USA トゥディの記事より
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200 Million People At Risk: National Weather Service Warns Apocalyptic Midwest Floods Are “A Preview Of What We Expect Throughout The Rest Of The Spring”
endoftheamericandream.com 2019/03/24

アメリカの2億人が危険に直面している:アメリカ国立気象局は米中西部の黙示録的な洪水は、「これからの春を通じて続く事象の予告かもしれない」と警告した
アメリカの中央部を襲った洪水は、アメリカの農家の人々に過去数十年で最悪のダメージを与えた。しかし今、アメリカ国立気象局は、この洪水は、単に「これからの春を通じて続く事象の予告編のようなものかもしれない」と述べている。

そのようなことが現実になるのだろうか。私たちがすでに目撃したアメリカ中西部の巨大な荒廃の後、これから洪水はどれほど悪化する可能性があるのだろうか。

今現在、すでに何千何万の家や農場が完全に破壊されている。経済的被害の総額は、数十億ドル(数千億〜1兆円)になるとも言われている。

しかし、国立気象局などの予測によれば、残念なことに、さらに悪い事態がやって来る可能性が非常に高いのだ。

この冬のアメリカは、非常に雪が多かったが、そのために、今後数週間のうちに、大量の雪が溶けると見込まれている。雨が降らなくとも、その大量の雪解けによる水だけで途方もない洪水を引き起こす可能性が指摘されている。

雪が溶けることに加えて、気象の専門家たちは、今年のアメリカの春は非常に雨が多い季節になると述べている。

ウェザーチャンネルは、今後 3ヶ月間で、「アメリカ本土 48州すべての低地で、平年を上回る降水量があるだろう」と予測している。

そして、今後降ると予測される雨は、アメリカ中央部に甚大な洪水を引き起こした大雨を含めた、ここ数週間で降っている豪雨より多くなると見られているのだ。

現時点で、ミシシッピ川流域では、すでに「平年の 3倍の降雨量」となっている。

しかし、仮に今回のような大規模な洪水が再び起きることがないとしても、今年のアメリカの食糧生産高は大幅に減少するだろう。今回の洪水では、何千もの農家の人々が、平年の予定通りの植え付けや収穫をすることができなくなっている。

それどころか、今年まったく畑を使うことができない人たちも数多くいる。

そして仮に、先ほど書いたようにアメリカの気象の専門家たちの予測通りに、今後 3ヶ月間に大雨や雪解けによる洪水が繰り返し発生するとした場合、これは、現代アメリカ史の中で、前例のない規模の農業被害となる可能性がある。

そして、現時点(3月20日過ぎ)で、アメリカ中西部の北部では、いまだに「 50センチ以上の雪が積もっている」のだ…。

これについて、WIRED は以下のように報じている。

サウスダコタ州東部とミネソタ州では、いまだに 50センチメートル以上の雪が残っている。

アメリカ中央部のミズーリ州、オハイオ州、ミシシッピ州では、河川から水を放水しているが、水が下流に流れるには数週間かかる。

その間、緊急事態当局は、地元住民たちに避難計画を立てることを強く奨めており、また、特定の地域では、洪水保険に加入するように呼びかけている。


同じ記事では、以下のように、現在、アメリカの 2億人が危険に直面していると警告している。

アメリカ中西部を荒廃させている記録的な大洪水は、現在さらに深刻化している。

今後数週間のうちに急速に雪が溶け、それと同じような時期に暴風雨が増えると予測されているため、アメリカの各当局は、5月までに、全米 25州で 2億人が危険にさらされると警告している。


現在の洪水被害地域から遠く離れて暮らしているアメリカ人にとっては、何の関係もない話だと思われるかもしれないが、それはやや違う。

今後の 5月までに、ミズーリ川とミシシッピ川に沿って起きると予測されている洪水は、アメリカの過去の洪水記録をすべて上回る範囲で発生するものとなる可能性が高いのだ。アメリカ国立気象局は、「アメリカ合衆国の東半分のほぼすべて、国土面積でいえば、全体の3分の2が洪水の影響を受ける可能性がある」と述べている。

USAトゥディは次のように報じている。

アメリカ国立気象局の副局長、メアリー・エリクソン氏は、記者会見で、今年の春を通じて、アメリカの東半分のほぼすべて、合衆国の国土面積の3分の2近くが洪水に見舞われるはずだと語った。

国立気象局によると、アメリカの約 25州において、「中程度」から「重大」な洪水が発生すると予測されている。

現在起きているアメリカ中西部の洪水は、「これから 5月までの春の期間を通して続く事象の予告編のようなものだと言えるかもしれません」とエリクソン氏は述べている。

そして、以下のように付け加えた。

「今年アメリカで起きる洪水は、過去数年間に経験したものより悪化する可能性があります。 1993年と 2011年に発生した歴史的な洪水よりもさらに悪化する可能性があるのです」


これは、アメリカで起き得る洪水の最悪のシナリオであり、これまでの最悪のシナリオをすべて上回るものとなる可能性が高い。

何千もの農場が破壊されるだろう。

そして、何十億ドル(何千億〜 1兆円)もの追加的な損害が、私たちの農業産業に与えられるだろう。

食糧生産量は短期間で減少していき、食糧価格は急激に高騰するはずだ。そして、私たちはスーパーで、とんでもない価格の食糧品と向かい合うことになるのかもしれない。

現在までに起きている洪水により、アメリカの農家は、すでに数百万ブッシェルの小麦、トウモロコシ、および大豆を失っている。

なお、ウェザーチャンネルは、今後、特に危険だと考えられる州と地域を記事で掲載している。それは以下の通りとなるが、あなたがたの中で、以下に記載のある地域に住んでおられる方の場合は、事態が予想以上に極めて悪くなる可能性も考慮し、速やかに緊急事態計画を準備しておく必要があるだろう。

NOAA (アメリカ海洋大気庁)によると、今後、中規模から大規模洪水のリスクが最も高い地域は、ミシシッピ川上流周辺、ミシシッピ川北部、五大湖、ミズーリ川東部、オハイオ川下流域、 カンバーランド川下流域とテネシー川流域となる。

今、私たちの地球は変化しており、気象パターンはより激しくなっている。

たとえば、地球の反対側の南半球で今何が起きているのかを見てみれば、オーストラリアでは「カテゴリー 3の重大なサイクロン」に見舞われるという事態が起きた翌日に「カテゴリー 4のサイクロンの直撃を受ける」という事態が報じられているのだ。

私たちは今まで見たことのない事態を目の当たりにしている。

いずれにしても、アメリカの中央部に住んでらっしゃる方の場合は、この春の洪水を極めて重く受け止めていただきたいと思う。

この洪水の危機を説明するために、当局でさえ「終末的な表現」を使っているほどなのだ。そして、当局のその大げさにも聞こえる警告は、決して誇張されたものではないと考えていただきたいと思う。

そういえば、先月、オーストラリアで、雹嵐によって「10分間で、400万個のアボカドが破壊された」ことを以下の記事で取りあげさせていただいたことがありました。

オーストラリア:前例のない雹嵐により「たった10分間で、400万個のアボカドが破壊される」

2019年3月27日のオーストラリアABCニュースより
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Hail storm smashes 4 million avocados in under 10 minutes at huge orchard
abc.net.au 2019/03/27

巨大な果樹園を襲った雹嵐は10分間で400万個のアボカドを粉砕した

先週、ニューサウスウェールズ州ノーザン・リバーズにあるアボカド果樹園が雹嵐によって壊滅的な被害を受けた。

この雹により、推定で 400万個のアボカドが粉砕された。

果樹園「オージー・オーチャーズ(Aussie Orchards)」の支配人であるコリン・フォイスター(Colin Foyster)氏によれば、果樹園にある 12,000本の樹木になっていたアボカドの実のうちの 80%が雹により地面に落ちたという。

降った雹のサイズは、最大で 7.6cmほどもある巨大なものだった。

フォイスター氏は、以下のように述べる。

「ほとんどの実が落ちるのに 10分もかかりませんでした。そして、雹は、ほとんどのアボカドを傷つけることになりました。まだ、ほとんどが未熟な果実ですので、どうにもなりません」

フォイスター氏によると、木から落ちなかったアボカドも、多くが雹により傷ついており、また、木そのものも損傷を受けているという。

「落ちずに残っているものも、損傷がひどい場合は、腐敗につながり、いずれ落下いるでしょう」

木から落ちなかった 20%のアボカドも、商品としては格下げされるという。高級品の半値くらいになってしまうだろうとフォイスター氏は言う。

この果樹園は家族により経営されており、アボカド、ライチ、サトウキビ、マカダミアナッツ、そして野菜農園がノーザン・リバーズとクイーンズランド北部に広がっている。

この果樹園は、強風が吹かないために、プレミアム級のアボカドが産出されることで知られる。

今年は、この雹嵐に見舞われるまでは、かつてない豊作が期待されていた。しかし、それが一転して、今回の雹嵐は、オーストラリアでのアボカド果樹園を襲った自然災害による被害としては最大のものとなってしまった。

果樹園の経済的被害は壊滅的なものとなっているが、果樹園そのものの回復にも、かなり時間がかかるという。

アボカドは果実であることから、次の収穫につなげるために、その収穫の際には、来年以降のために、すべてを収穫せずに果実を木に残しておくのだが、今回の雹嵐で、ほとんどの果実が落ちたり、あるいは、「葉が落ちてしまっている」ために、来年からの収穫にも影響が出ると見られている。

フォイスター氏は「来年の収穫にも大きな影響があるでしょう」と言う。

この地域では、これまで数ヶ月に及ぶ乾燥した気候が発生しており、厳しい季節が続いていた。

しかし、最近、大雨の予報が出て、果樹園の人々は「干ばつが終わる」と喜んだのも束の間、それは雨ではなく、雹という形でやってきてしまった。

何だかこう、世界中で、「食糧がターゲットになっている」ような事象が続きます。

アメリカのリンゴの木の病気の関して、その報道をご紹介したいと思います。

Rapid Apple Decline - massive die-offs of young apple trees across Northeastern U.S. and Canada
watchers.news 2019/04/12

リンゴの急速な減少 - アメリカ北東部とカナダで若いリンゴの木の大量死事象が発生し続けている

現在、アメリカ北東部とその周辺地域で、未知のリンゴの病気が拡大し、大規模な死滅を引き起こしている。

これは、「急速なリンゴの減少(Rapid Apple Decline / RAD)」あるいは「突然のリンゴの減少(Sudden Apple Decline / SAD)」と呼ばれる未知の病気だ。

この問題は、約 8年前に初めて認識されたが、現在拡大が続いている。

この未知のリンゴの木の病気が出現した原因については、仮説だが、激しい気温変動によって引き起こされたとされている。

この問題は、アメリカ北東部のノースカロライナ州とカナダで認識されており、科学誌サイエンスによると、ノースカロライナ州の果樹園では、最大 80%が影響を受けている可能性があるという。

米ペンシルベニア州立大学の果樹の病理学の助教授であるカリ・ピーター(Kari Peter)氏は、2013年に最初にこの病気による枯れ死が出現してから短期間の間に急激にリンゴの木の大量死滅が観測されたことを受けて、警告を発していた。

ピーター助教授は以下のように述べる。

「激しい気温変動による冬のストレスのために木が弱くなり、最終的に木が衰退して死ぬ原因となる、より弱い病気の影響を受けやすくなったと考えられます。これは、最近の気象を振り返ると、説得力のある仮説です」

「ただ、この問題は非常に困難であり、そして深刻です。また、費用のかかる問題でもあり、この問題を解決するにはかなりの時間がかかるでしょう。業界の多くの人々が問題を解決するために協力しています」

この病気の診断特性は次のとおりだ。

・病気が出現したエリアには、病気により枯れた木と健康な気が混在している場合がある。

・若い木(2 - 8年)が最も影響を受けやすい。

・接ぎ木の接着部が影響を受ける。

・接ぎ木と癌腫の周囲の樹皮が激しくはげ落ちる。

・壊死は移植片の結合部で始まり、それは木の幹の上まで進行する。

・影響を受けた木は通常、堅いままで、海綿状にならない。

・木の葉は、最初、淡い黄色に見え始め、次に赤みを帯びる。そして 2週間以内に木が死滅してしまう場合がある。

・感染した木は倒壊することがあるが、それは 7月下旬から 9月にかけて観察されている。

最終更新:2019/04/19 18:34

2019/04/18 23:02

ギリシャの首都アテネの上空に出現した奇跡的な輝きを放つ「過剰虹」

2019年4月12日 ギリシャのアテネに出現した「過剰虹」
supernumerary-rainbow-athens0412.jpg

ほとんど見られたことのない驚くべき色彩の虹の現象

ギリシャの首都アテネの空に、4月12日、驚くべき「虹」が出現しました。

それは、虹の「虹色の部分が幾重にもつらなる」という現象で、日本語では、「過剰虹」と呼ばれるそうなのですが、その現象が起きたのです。

問題はその色彩で、過剰虹そのものが発生することはたまにあるにしても、こんな輝き方をする虹の現象を私は見たことがないです。

4月12日 アテネ上空
greek-rainbows-0412b.jpg

過剰虹が起きる原理としましては、教科書的にいえば、

「降っている水滴が小さく、その大きさがそろっているときに現れやすい」

ということになるそうですが、発生原理はともかくとして、なぜこのような色に輝いているのかは不思議です。

4月12日 アテネ上空の過剰虹
multiple-rainbows-greece02.jpg

gp-rainbows-005.jpg

greek-rainbows-007.jpg

これまでも、「複数のラインの虹」という形での過剰虹については、ご紹介させていただくこともありました。

最近では、以下のようなものがありました。

2018年9月19日 米ニュージャージー州にて
nj-amazing-rainbow0919b.jpg

2017年11月21日 英国ルイス島にて
srornoway-five-rainbows002.jpg

しかし、今回のギリシャの虹は、その色彩自体がものすごいもので、いわゆる虹色ではなく、「紫色を中心にして輝いている」というような雰囲気があります。

神々しい雰囲気があると共に、何か示唆的な感じでもあります。

最終更新:2019/04/18 23:02

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