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2011/11/30 18:14


3月16日。

この日、船橋屋本店、南店には自分以外、誰も出勤できなかった。

店舗としてどちらのお店も開けたかったが、
自分は一人しかいない。

選択を迫られたとき、本店を開けることにした。

断腸の思いというのはこういうことなのかと…
申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

昨日まで南店の前に避難をしていた家族のことが、
南相馬市から避難する人達のことが、
頭から離れなかった。

一人で開店の準備をしているとすぐにお客様が来店し始めた。

いつもなら丁寧に袋につめてお渡しするようなお菓子も、
ビニール袋に詰め込んでお渡しした。

すぐに悪くなってしまうようなお菓子はどんどん差し上げていった。

無駄に捨ててしまうよりも、誰かの励みになればと、その思いでいっぱいだった。

ありがとうございますと言うたびに、
お客様の方からありがとうございますと声を掛けられた。

頑張りましょう。

頑張りましょう。

頑張ってください。

時折涙がこぼれそうだった。


「お店を開けていてくれてありがとうございます。」

今までの人生で、こんな言葉を何度も何度も投げかけられたことが無かった。


自分の役割はなるべく普通でいることだと思った。

大震災という異常な状況の中で、普通でいること。
お菓子屋がお菓子屋であること。
当たり前にお菓子を買えること。
当たり前のようにお店が開いていること。

家を流され、家族を失った方々に比べれば、自分などなんでもない。

働ける自分が働かなくてどうする。


絶え間なく来店するお客様の多さに、ただただひたすらお菓子を売り続けた。

お菓子を配り続けた。

赤ん坊を抱いた家族を見ては家族を思い、
小さな子供が元気に店内を走りまわる姿を見ては、胸が苦しくなった。


家族を失った人の思いを、
家を失った人の思いを聞きながら、
自分はただお菓子を売り続けた。


こんな時にお店を開けるなんて間違っていると、
この震災を期に辞めていった従業員もいた。


きっとこの状況を知っていれば、
そんな事を思わずにすんだんじゃないかと思う。


そういう状況だから、
普通でいることがどれほど大事なことなのか、
訓えられ、また訓えたかった。

決してお金のためなんかじゃない。

わかって欲しかった。

閉店時間は決めていなかった。

お客様の流れがなくなるまで開けていようと思った。


夜の訪れが早い季節、
この店が誰かの灯火になればと思った。


ここにいるからねと、
ここにいるからねと。


最終更新:2011/11/30 18:14

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