『スケアクロウ（１９７３年）』 (その他)

こんばんワン♪
映画の良さにはいくつか種類があります。
単純に興奮させてくれるもの、知性を刺激してくれるもの、後に余韻を残すもの。
どれもが映画なんだと思います。
もしかすると全てを兼ね備えている映画というのもあるかもしれません。
どの映画にも良さがあり、我々観賞する側には有象無象の映画の中にも
自分好みのものを取捨選択する楽しみがあります。
とても幸せな事です。
『スケアクロウ』は個人的には好きな系統の映画。
この映画を先述した中に分類するなら間違いなく後に余韻を残す映画です。
アメリカン・ニューシネマの枠組みで語られる事が多い映画ですが、
この映画には他のアメリカン・ニューシネマにはない明るさや軽やかさがあります。
刑務所から出所したばかりの男と家族を捨て流浪する男がヒッチハイクの最中に出会い、
新しい人生の一歩を踏み出そうと一緒に旅をする物語。
テーマとしては他のアメリカン・ニューシネマと共通するものはありますが、
それを意識したようなわざとらしい暗さや重さはありません。
ジーン・ハックマンとアル・パチーノの演技は素晴らしく
いつまでも二人を観ていたいような気にさせられます。
噛めば噛むほど味のしそうなスルメ的映画。

魂の評価 ★★★★☆

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