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2019/06/20 16:14
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2019/06/20 16:02
■行進曲「スラブ女性との別れ」
Farewell to a Slavic Woman
作曲:ヴァッシーラ・イヴァノヴィッチ・アガプキン(Vasilij Ivanovitj Agapkin)
アガプキンは幼少の頃、両親と共に黒海近くのアストラハニ州の州都に移り住んだが、8歳の時に両親が亡くなり、孤児になってしまった。しかし、すぐに同地の308th Tsarjob Battalionの少年楽手に採用された。その後ずっと陸軍軍楽隊の隊員として活動し続けたが、1912年タンボフ州の第7騎兵隊バンドに勤務していたとき(28歳の時)、このマーチを作曲した。
当時、アガプキンは無声映画の伴奏ピアニストとしても活動していたが、この曲の作曲については次のように伝えられている。
ロシア人とスラブ人が共同戦線を闘ったバルカン戦争のニュース・フィルムを見ていたアガプキンは、スラブ軍の兵士たちが妻子と別れ、戦場に旅立つシーンを見て、深いインスピレーションを得た。そして、このマーチを作曲したということである。
“ロシアのマーチ王”、チャルネッキーの名作マーチ群(「モスコーへの敬礼」が特に有名)と並んで、現在ロシアで最も有名なマーチであるこの「スラブ女性への別れ」は、ロシア民謡に相通ずる、郷愁、哀愁を含んだ歌謡的な曲調をもっており、聴く者の心を深く揺さぶる名曲である。
この曲については、私自身個人的に思い出のエピソードが2つあるので、ここで披露させていただこう。
1つ目は、1997年6月27日に100数年振りにロシアの軍艦が日本に入港した時のことである。(場所は東京晴海埠頭)
6月29日が軍艦開放デーとなり、機会を得た一般市民も友好を兼ねて同軍艦を訪問する機会を得た。軍艦の真横の埠頭では同艦の同乗バンドである海軍バンドが1時間半ほどプロムナード・コンサートを開催した。
約20人と小編成ながら、魂のこもった力強い演奏で、ロシアのマーチやロシアの民謡、アメリカのジャズ曲などの親しみやすい選曲と共に、そのロシア・サウンドを十分に堪能させてくれた。
そして最終曲が終わり、熱烈なアンコールに応えて演奏してくれたのが、アガプキンのこの名作マーチだった。
心打つ名演だった。マーチ愛好家として、ロシアのバンドによるこのロシアの名作マーチの快演を聴けたことは、一生の記念になる良い思い出であった。
さて、もう1つのエピソードは、1994年に、翌1995年のWASBE浜松大会の準備のために来日していたアメリカ海兵隊バンドの隊長・ブージョワー大佐を囲んで、同隊フランク・バーン高軍事務官(スーザ研究家でもある)、陸自中音の武田晃氏と一緒に東京丸の内の中華料理屋にて会食したおり、ブージョワー大佐が語ってくれたエピソードである。
同バンドが1990年にソ連の5都市をツアーしたときのエピソードであるが、ぜひ、リスナーの皆さんも、そのエピソードのシーンを思い浮かべて、この世界マーチ旅の締めくくり曲を聴いていただきたい。
ソ連でのコンサートは大盛況だった。初めて見るアメリカ大統領直属の由緒ある海兵隊バンドのりりしい姿とその快演に、ソ連の大観衆はスタンディング・オベーションで惜しみなく拍手を送贈った。
ソ連の人々の暖かい賞賛に深く心を揺り動かされたブージョワー大佐は、感謝の気持ちと共に、アンコール曲「星条旗よ永遠なれ」を演奏した。
ソ連でも有名なこのアメリカのナショナル・マーチに聴衆は再び大歓声で応えた。会場が1つになった様ようだった。
ロシアの人々の心にアメリカの魂が深く刻み込まれるような一体感が生まれた。
ロシアの観衆は心からアメリカの最高傑作マーチを称え、そしてアメリカを称えた。音楽を通じての心の国際交流―――――会場中が深い感動に包まれ、アメリカ海兵隊バンドの賞賛の嵐は終わることがなかった。
心動かされたブージョワー大佐は聴衆の熱狂に応じ、聴衆に向かって一礼すると再びアンコールのタクトを振り上げた。
満場の聴衆は固唾を飲んで見守った。
イントロに突入した。聴衆は一瞬、驚きの中で息を呑み、次の瞬間、怒涛のような大歓声の渦が巻き起こり、会場は文字通り狂喜乱舞、大興奮のるつぼと化したのだった。
そう、アメリカ海兵隊バンドは、ロシア国民に対する敬意を表し、ロシアの傑作マーチである「スラブ女性との別れ」を演奏したのであった。
ブージョワー大佐は感慨深そうに「あの瞬間の聴衆の熱狂は、私の音楽人生の中でも最大級のもので、一生忘れられないだろう」と語っていた。
“3分間のシンフォニー”―――――マーチの真髄を極めた快演による世界マーチの旅もこのロシアのフェアウェル・マーチでもって、フィナーレとなる。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:59
■ヨークシャー行進曲
York'scher March
作曲:ルートウィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)
“楽聖”ベートーヴェンによるこのマーチは、1809年オーストリアの英雄アンドレア・ホーファーがナポレオンに対して蜂起したときに、愛国の念から作曲されたもので、当初は「ブレーメン国防軍行進曲」とされていたが、後にプロシア軍隊の下で、ヨークシャー・マーチとなったものである。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:57
■ファイフ&ドラム「ブライアン・ボルーのマーチ」
Brian Boru's March<fife and drum>
伝承曲
ファイフ&ドラムの2曲目は有名なアイルランドの英雄、ブライアン・マック・セネーダイに因んで、命名されたアイルランドの伝承曲で、何世代にも渡って口頭伝承され今日に引き継がれてきている曲である。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:55
■行進曲「トリポリ」
Tripoli
作曲:アンジェロ・ダナ(Angelo D'Anna)
このマーチについては、イタリアのコンサート・バンド、クレアトーレ・バンドのレパートリーであったこと以外は、なにも判明していない(トリポリとは、アフリカ大陸北端の国、ソビアの首都のことで、古代ローマ帝国が統治していた所で、今も多くのローマ遺跡が残っている)。
G.クレアトーレは1900年にイタリアのバンドを率いて渡米し、ツアーを行なった。
1902年に帰国すると、プロのコンサート・バンド、クレアトーレ・バンドを創設した。このバンドはオペラのトランスクリプションをはじめ、イタリア音楽のレパートリーの広さでは世界有数のバンドだった。
クレアトーレ・バンドはアメリカとカナダにもツアーを行ない、さらに新大陸で多くのレコーディングも残していった。そのうちの1曲がこのマーチである。
このCDでの、アメリカ海兵隊バンドの演奏は、ロス・ヘイスティングによってその昔のクレアトーレ・バンドのSPレコードより採譜されアレンジされたものを使用している。
イタリアの“マルシア・シンフォカ”(シンフォニック・マーチ)の典型と形容しうるこの曲は、壮大でオペラ的な曲想を備えており、クラシックものが得意なアメリカ海兵隊バンドならではの超快演により、幻の“マルシア・シンフォニカ”が、ここに見事に甦っている。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:36
■行進曲「我らの海軍」
Unsere Marine
作曲:リヒャルト・ティーレ(Richard Thiele)
ドイツの作曲家/指揮者のティーレは、その生涯の大部分を教会のオルガン奏者及びカリオン奏者として過ごした。指揮者としては一時ベルリンのクロールオペラ劇場で活動していたことがある。
この曲は、1883年ローベル・リンデラーの脚本に作曲した同名のオペレッタの中で使われたマーチである。
「われらの戦艦のマストには、黒白赤(ドイツ)の旗が誇らしくそよいでいる」という一節を含む歌詞がつけられているこの曲は、かつてはよく歌われていた。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:33
■行進曲 作品99
March, Opus 99
作曲・セルゲイ・プロコフィエフ(Sergei Prokofiev)
農耕機械技師の一人息子として生まれ、母親からピアノの教育を受けたプロコフィエフは、幼少の頃から楽才振りを発揮。5歳の時には6曲のマーチを含む多くのピアノ曲を作曲した。
1902年、13歳でセント・ペテルスブルグ音楽院に入学し、リムスキー・コルサコフ、リャドフなどに師事した。1918年アメリカに渡り、さらにロンドンやパリにも住んだが、1933年ソ連に戻った。
彼の作品は、オーケストラ作品、カンタータ、バレエ曲、映画音楽と多岐にわたっているが、この曲は1943年~1944年に作曲され、1944年4月30日にソビエト国務省吹奏楽団がラジオ放送で初演した。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:31
■ラデッキー行進曲
Radetzky March ■ ▲ ▼
作曲:ヨハン・シュトラウス1世(Johann Strauss I)
“ワルツの父” ヨハン・シュトラウス1世(息子の2世は“ワルツの王”と呼ばれている)が1849年に作曲したマーチ。
シュトラウスは生涯の最後の17年間、第1ウィーン市民連隊の楽長をしていたが、同年8月31日、自らの指揮でこの曲を初演した。現在、ウィーンのニュー・イヤー・コンサートのトリをはじめ、管弦楽団で演奏されることも大変多い。
余談だが、スーザはシュトラウス父子の音楽に多大の影響を受けており、ライト・クラシックの3大作曲家の“スリー3”つまりシュトラウス、サリバン(イギリス)、スーザの一人であることを大変誇りにしていた。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:29
■医師たちの行進曲
Mars der Medici
作曲:ヨハン・ヴィヘルス(Johan Wichers)
オランダとの国境近くのドイツで生まれた“オランダのマーチ王”ヴィベスは、少年期よりヴァイオリン、クラリネット、トランペット、フレンチ・ホルン、ドラムを演奏した。
第1次世界大戦中はRijdendeの砲兵隊バンドでトランペットを担当し、その後オランダ鉄道に勤務した。
1930年には、オーデンザールのSempre Crescendo Bandのメンバーとなり、1949年にはオーバーアイセル・フィルハーモニック・オーケストラの打楽器奏者となった。
このマーチは、長い入院生活の間における医師たちの仕事振りに感謝の意を込め、1938年に作曲されたものである。
医師たちの献身的な医療行為に対する心からの感謝の念と生への感謝、歓びがその深い慈愛感、優美感と共に大らかに謳われるこのマーチは、前曲同様、マーチが極上の人間賛歌であることの、良き証明と言えよう。
なお、アメリカ海兵隊バンドによるやや速いテンポのこの演奏では、トリオの演奏が通常の演奏解釈と異なっている。通常2回のトリオは同じオーケストレーションで繰り返されるが、ここでは、1回目は中音の大らかなメロディー(カウンター風のメロディーともいえる)のみとし、2回目にクラリネット、鉄琴のメロディーをオブリガート風に入れている。
どちらの演奏法がヴィベスのオリジナルの意図によるものかは不明だが、このアメリカ海兵隊バンドの解釈も新鮮で印象深いものである。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:27
■行進曲「サン・ロレンゾー」
San Lorenzo
作曲:カヤターノ・A・シルヴァ(Cayetano A. Silva)
アルゼンチンの、サン・ロレンゾー(アルゼンチンの読みだとサン・ロレンソー)に生まれたシルヴァは、12歳の時に同地のサン・カルロス・コンベントにてコルネットを学び、さらにはヴァイオリン、フレンチ・ホルン、ハーモニー、楽典も学んだ。
その後、ブエノスアイレスに移り、いくつかの歩兵連隊バンドの楽長を務めた。
そのあと、家族と共にアルゼンチンを西へ移動しながら、その途上の各地でバンドを組織して活動し、最終的にはロザリオに定住して同地で教師兼指揮者として生涯を全うした。
この曲は1813年のサン・ロレンゾーの闘い(アルゼンチンの近衛兵とスペイン君主主義者との闘い。サン・ロレンゾーはロザリオの北、24キロのところに位置している)。の100周年祝祭のために作曲されもので、その準備期間だった1908年~1909年頃の作品と思われる。
この曲は作曲されるや否や好評を呼び、1909年12月30日にはビクター蓄音機会社がスーザス・バンド(同社のスタジオ・バンドで、スーザ自身のツアーリング・コンサート・バンドではない。しかし、スーザ・バンドのメンバーも現役/OBが多数在籍していたので、スーザも暗黙の了解としていた。ほとんどのファンは、実際のスーザ・バンドだと思っていた。指揮者は元スーザ・バンドのコルネット・ソリストだったウォルター・ロジャースだった)の演奏でレコーディングもしたし、1912年にはイギリスで楽譜が出版された。
このように、この曲はアルゼンチンを代表するマーチとして作曲以来人気を博してきている。
慈しみ溢れる故国への賛歌として、大変優美な趣向を備えたこのマーチは、マーチが大いなる人間の歓びの歌、つまり人間賛歌であることのよい証明と言えるだろう。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009
2019/06/20 15:24
■行進曲「バドンヴィレ」
Badonviller
作曲:グォルク・フェルスト(Georg Furst)
フォトヴァンゲンの市民バンド楽長の10人の子供の長男として生まれたフェルストは、1888年~1889年(18~19歳)にニュールンベルグの音楽学校に学び、1889年、ミュンヘンのバヴァリア歩兵連隊バンドに入隊した。
1902年には、バンブルグの第5バヴァリア歩兵連隊バンドの副隊長となり、1911年からはミュンヘンの連隊バンドの楽長となった。1920年には第19歩兵連隊の楽長となり、1935年4月に退役するまでその職にいた。
この曲は1914年8月12日のバヴァリアン歩兵連隊のフランス領バドンヴィレでの勝利を祝して作曲された。
その後、ナチスの時代には、統領ヒトラーの愛好曲となり、曲名もドイツの地名に因んだバーテンヴァイラーに改名された。
第2次世界大戦後は、上記の事情によりドイツ国防軍本部軍楽隊での「バーテンヴァイラー」のクレジットでの演奏は禁止されるなど、演奏に関してはある種の制限を受けている。
しかし、イギリスや日本では純粋なる傑作マーチとして演奏されている。特に日本ではドイツ行進曲愛好会の尽力により、積極的に演奏されてきている。
このアメリカ海兵隊バンドの選曲及び演奏は、そういう意味でも注目に値しよう。
マーチ・マスターピース 〜世界のマーチ名演集 アメリカ海兵隊バンドMarch Masterpieces【吹奏楽 CD】SPHCD-1009