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日本のジュエリー市場は、どのような構成になっているのでしょうが。
まず言えることは、ジュエリー市場は女性市場だということです。
金額面で見て、98%近くは女性のための商品であり、いわゆるメンズジュエリーなるものの市場は、全体の1~2%以下です。
市場を考察する場合には、女性の生活だけを見れば十分であり、男性市場は無視しても差し障りない、これが実態です。
では、この女性が絶対的な地位を占めるジュエリー市場は、実際にはどのような顧客層から成り立っているのかを、女性の一生という視点から見てみたいと思います。

最初に、現代の日本の女性の人生を表わすキーワードを探してみましょう。
平均寿命84歳超という長寿化、高学歴、有職率の高まりと自己裁量所得の増加、カルチャーセンターに見られるような教養への関心、こうしたことすべての結果として在宅率の低下、どれを取っても、今や男性以上に積極的に人生を楽しむ女性像が見えてきます。
では、こうした特長を備えた女性達が作り上げる宝石市場を詳細に見てみましょう。

人生84年のなかで、最初に登場するのが若者市場です。
早ければ中学末から使う人も増えてきましたが、一応は、高校、大学を終えて就職し、自分の自由裁量所得を持つ女性達が、自分のセンスのみで選択し使うジュエリーを対象とする市場です。
今では結婚後も働き続ける女性が増えたために、この市場を独身市場とは呼べませんし、また逆に必ず結婚するとも限りませんので、あえて若本という名称を使いました。
これは女性の社会進出が顕著になりだし、日本全体の富裕化が進みだした70年代から、急速に伸びた市場です。
若い女性が、時には親のすねをかじりながら、自分の好みと時代の感覚とを考えながら、自由に使うジュエリーですから、単価はそう高くはありません。
それに、選択の基準がデザインとかその時の流行に敏感な分だけ、ジュエリーの素材価値には重きをおかないという特徴があります。
場合によっては、コスチュームジュエリーとの差を感じないで使っている場合があります。
70年代から急速に伸びたことによって、今日見る大規模なチェーン形式の宝石店が生まれ、それがまた逆に、それまでの宝石店には近づかなかった人々を、ジュエリーの顧客にしました。
こうした良い意味での循環が生まれただけでなく、若い人々の好みを自分の物にしようとする中年層の人々をも、この種の店へと引きつけました。
こうして全く新しいジュエリーの顧客層とそれに対する店舗が生まれました。
ジュエリーは若い人ほど必需品化し、若い人ほど使い方も上手く、今後もますます発展拡大が期待される市場です。
またジュエリーの将来を考える場合に、若い時代にジュエリーを必需品として経験した女性は、歳をとってからもああジュエリーを使わずにはいられないことを考えるならば、この市場は極めて大事な市場と言えます。


女性のライフサイクルで次に登場するのが、結婚に関わるジュエリー市場です。
いわゆるブライダル市場で、婚約、結婚指輪などを中心として、現在では約3,000億円弱の市場規模になっているものと推測されます。
60年代半ばに、デ・ビアス社が日本人の冠婚葬祭の重視を手がかりにキャンペーンを始めて以来、ダイヤモンド指輪を婚約指輪に使わせる戦略が見事に成功、これが今日のブライダル市場の基礎になっています。
特定の地域を除いて、結納金に替わるものとして、婚約指輪を定着させたことは、マーケティングにより新しい市場を開拓した好例として、記憶に価するものです。
ただこのブライダル市場は、基本的に一過性の市場であり、最近では結婚そのものをしない女性が増えたこと、さらには結婚しても、自分達の意志でもない決まり事に無駄なお金は使いたくないとする女性も増え、普及率の頭打ちもあって、これからはやや漸減する傾向にあります。
平均単価もここ数年は横這いが続いています。
市場を予測する場合には、安定的ではありますが、急激な伸びや単価アップは期待できない市場と考える必要があるでしょう。
むしろダイヤモンドに独占されている市場を、誕生石などを手掛かりに多様化してゆくことで新しい活路が開けるかもしれません。
商品としては、特定の商品に限定され、内容的な競争度が低いだけに価格競争がシビアであり、実際の買い物の場における人的なサービスの重要度が高い市場です。


三番目にあるのが、新規富裕市場とも言うべきものです。
結婚した場合でも、あるいは仕事を続けて独立した場合でも、40歳代を超えてくると、ご主人が、あるいは自分自身が、社会において成功したか否かは、ある程度はっきりしてきます。
成功の道を歩んだ人々は、それなりの社会的な地位と収入とを得ます。
また、日本全体の富裕化が進むなかでは、とりわけ格別の成功でなくとも、歳と共に一応の資産を手にすることができます。
こうした中年以降の、自らの働きによって富裕化した人々が、その資産の一部を使って買うジュエリー、これが新しい富裕階級市場です。
富裕という意味は、昔流の富豪とか大金持ちとかの意味ではありません。
普通の家庭で、子供の教育も終わり、家のローンも目処がつき、衣食住にそれほど大きな比率の出費がない人々が、消費の一つとしてジュエリーを選ぶ市場と考えて下さい。
いわゆる選択的支出の一つです。
女性の消費は、常に自分よりも若い層の動向に影響されるものです。
自分よりも歳のいった女性の動向に左右されることは、まずありません。
先に若者市場のところで、若い女性にとってジュエリーは必需品化していると書きましたが、この傾向は中年以降の女性にも及び、彼女達にとっても、ジュエリーはほぼ必需品化しています。
特に、社会的に活発な女性ほど、衣服やその附属品とならんで、ジュエリーはなくてはならない物となっています。
彼女達が買うジュエリーは、単価が上がります。
若者なら着けられる安価なものは、違和感があります。
またどちらかと言えば、ジュエリーを買うに際して、素材の価値を重く見る傾向があります。
素材、デザイン、それに買う店の格などが大きな要素となります。
実は、この市場こそ日本におけるジュエリー市場の中心でした。
今でも、金額的には最大の市場です。
つい最近までは、若者市場もブライダル市場も存在しなかったのです。
新しい市場が生まれたので、全体のなかにおけるシェアは下がりましたが、今も宝石業の顧客層の主流であることは間違いありません。
今後も急激な伸びはないものの、安定した市場として続いてゆくものと思われます。
ただ、顧客の趣味嗜好が高度化し多様化するに連れて、商品面での対応が非常に難しくなる市場と言えます。
気に入るものがあればすぐに売れますが、なければ他の選択的商品…海外旅行、別荘、グルメ、インテリア、生涯教育…などへ顧客のお金が動いてしまう市場です。


最後にあるのが、本当の富裕市場とも言うべき、生涯を通じて富裕である人々を対象とした市場です。
これは欧米でのジュエリー市場の本流と同じで、これまでは日本に存在しない市場と思われてきました。
しかし、日本経済のストック化がすすみ、個人金融資産残高が1,400兆円をこえるなかで、数世代にわたり富裕である人々は確実に増えています。
数の上では全人口の1%もない小数ですが、その購買力と商品に対する感覚の良さ、経験の豊富さ、さらにはそのライフスタイルの他人への影響という意味で、無視できない市場になっています。
これは、新しい富裕層と類似していますが、内容的にも価格的にも、一段上の消費レベルであり、さらに一段と資産性の高い商品が購入されています。
ともすれば海外の店舗や商品へと向かいがちな市場であるために、国内では見落としがちですが、今後の市場分析では絶対に無視できない顧客層を作り上げています。

全体市場を1兆4,000億円強としますと、第3と第4の富裕市場で半分、ブライダル市場が3,000億円弱ほど、残りが若者市場と大別しても間違いないでしょう。

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