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2011-02-27 15:15

スタッフKです。
キューについて「その3」です。
今回はまずジョイントに目を向けてみましょう。
リチャード・ブラックはこう言っています。「最高のジョイントなどない。
万能の薬などないのと同じだ。」
いきなりバッサリきましたね。昔は多くのキューがステンレスのジョイントピン
と真鍮の雌ネジを持つパイロッテッド・ジョイントでしたが、近年は10山や
ラジアルピンの人気もあって、フラットフェイス・ジョイントが増えてきています。
10山とラジアルピンのジョイント
        ↓
10山ラジアル.JPG

メウチ・キューは昔から18山のフラット・インプレックス・ジョイントを備えて
いますが、これについて製作者ボブ・メウチはこう述べています。
「私に言わせれば、金属製のパイロッテッド・ジョイントなど馬鹿げている。
タップから伝わってくる振動がジョイント部分で跳ね返されてしまうんだ。
私が開発したフラットフェイス・ジョイントは、木の面同士でつながるので
グリップで振動を感じられるんだ。」
トーマス・ウェインの意見はこうです。「プレーヤーが感じる振動はキューの
表面を伝わってくるもので、内部ではない。ジョイントはネジでシャフトと
バットがしっかりと結合されるようになっていればよく、撞いた時の感触
とは関係ない。」
ジム・バスの意見はこうです。「ジョイントがしっかりつながっていたほうが
いいなら、プロは皆ワンピースキューを使うだろう。それをしないということは
ジョイントの種類が何であれ、ワンピースキューとたいして変わらないという
ことさ。」
これに異を唱えるのはデール・ペリーです。「タップからの振動がジョイントを
通過する際に、ジョイントの種類によってその伝わり方が大きく違う。」
また、キューのパーツ販売も行っているジェフ・プレーサーは、「ステンレスの
ジョイントは硬い感触で、樹脂のカラーを持つフラットフェイス・ジョイントは
感触が柔らかくなる。これはどちらが良いという問題ではなく、個々のプレーヤー
の好みの問題だ。ただ、その違いをほとんどの人は分からないと思う。」と
言っています。
     プレーサー・ファミリー
        ↓
PratherFamily02.jpg

創設者のダン・プレーサー(右上)と彼の子供たちです。
左手前がジェフです。右の女性はジェニファーで、メールをするとたいてい彼女が
返信をくれます。

スタッフKはステンレスより樹脂や象牙のジョイントカラーが好きですが、
それは感触というより見た目の問題です。また、経験的に樹脂系のカラーの方が
緩みにくいという安心感もあります。これは木とステンレスでは接着剤が
効きにくいことと、温度や湿度による収縮・膨張の度合いが異なることに起因
しているものだと思います。

このようにジョイントの違いについては議論百出で、キューメーカーたちの
考え方はまちまちなようです。

次にバランスの問題を考えてみましょう。
キューのバランスは大切な問題ですが、多くのキューメーカーは、ある程度自在に
バランスを調整することができます。
アーニー・ギュテラスは「バランスポイントは、バットとシャフトに使用する
材料の種類・重さ・大きさによって決まる。例えば、ジョイントピンの長さに
よってバランスを調整することができる。」と言っています。
多くのキューはキュー尻にウェイトボルトが入っており、これを交換することで
重さを調整できますが、同時にバランスも変わってしまいます。つまり、
軽くすれば前バランス、重くすれば後ろバランスになるわけです。
このように完成後のキューのバランスを変更することは全体の重量と関係する
ために、ある程度制限されます。

次はデザインと製作方法のお話です。
フォアアームはキューの魅力を最も表現できるところです。マクダモット社の
ジェス・マクダモットは「多くの人々はキューを選ぶ際に、撞いた感触よりも美しさ
の方を優先する。優れたキューメーカーは、良い感触と良いデザインを併せ持つ
キューを作ることができる。」と言っています。
フォアアームに入れるハギの数は3本から20本以上まで様々ですが、最も多いのは
4本でしょう。本来、ハギには2種類の木を組み合わせて強度アップと曲がり防止の
目的がありました。フル・スプライスと呼ばれる組み合わせハギの工法はそのために
開発されたもので、今でもいくつかのメーカーがその製法で作り続けていますが、
デザインの自由度が高くて作りやすいショート・スプライスやインレイハギを使う
メーカーが現在は大勢を占めています。
   マーク・ベアの作るフル・スプライスキューの構造
       ↓
フルスプライス01.jpg

インレイハギはデザインの自由度が高く、ショート・スプライスはバットの強度に
貢献するとジム・バスは言っています。
インレイはキューにポケットと呼ばれるくぼみを作って、そこに色々な形の素材を
はめ込むもので、パンタグラフマシンと呼ばれる機械で、インレイ材の切り出しと
くぼみの掘り込みを行います。キューにはショットのたびに振動が加わるため、
インレイが振動で緩む危険があります。これを防ぐため、ポケットとインレイ材は
高い精度で作る事を要求され、時にはハンマーで叩き込まなければ入らないほどです。
  インレイ用のポケットを工作中の、クリス・ニッティが使用する
  パンタグラフマシンです。
      ↓
ニッティのパンタグラフマシン.jpg

  こちらは大御所バート・シュレーガーが使用する、古色蒼然とした
  パンタグラフマシンです。ロゴを刻み込むための原版が載っています。
      ↓
パンタ01.jpg

 これが原版。これをなぞって、「By Schrager」というシュレーガーの
 ロゴを入れるのです。
      ↓
パンタ02.jpg
  
 キューに入れられたシュレーガーのロゴです。
      ↓
シュレーガーロゴ.JPG

*バート・シュレーガー氏が2月24日に86歳で亡くなりました。
 スタッフKが初めて工房を訪れたキューメーカーがシュレーガー氏であり、
 私をキュー製作の世界にいざなってくれた最大の功労者です。
 ご冥福をお祈りいたします。


次回は「キューについて」最終回、最新技術がキュー製作に与えた影響や、
実際にキューを購入する時、どんな点に気をつければよいかなどについて
お話しする予定です。

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